東京から西日本方面の各新幹線とは? わかりやすく解説

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東京から西日本方面の各新幹線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 10:21 UTC 版)

新幹線車両」の記事における「東京から西日本方面の各新幹線」の解説

0系 東海道・山陽新幹線初代車両東海道新幹線開業時から1986年まで、38次のマイナーチェンジ重ねながら延べ3,216両が製造された。このため製造年度によって様々な仕様がある。登場時の最高速度210 km/hだが、後に100系合わせ220 km/h引き上げられた。 全電動車方式採用し、2両単位編成増減することが可能である。普通車グリーン車のほか、ビュフェ称する軽食サービスを行う車両組み込み12編成登場したその後1970年の大阪万博輸送対応するため16編成登場1975年には、山陽新幹線全線開業合わせ食堂車組み込まれた。 一方東海道新幹線比べ輸送規模小さい山陽新幹線では需要合わせた短編成化実施された。国鉄末期1985年には山陽新幹線内「こだま」用として普通車のみの6両編成登場JR西日本となってからは、座席一列4人掛けとするなどの車内改良実施した6・812両の「ウエストひかり」も登場した晩年4両編成加わりもっぱら「こだま」用いられた。 1999年後継車両への置き換えに伴い東海道新幹線での営業運転終了2008年にはN700系増備余剰となった500系への置き換えにより、山陽新幹線でも営業運転終了した営業用の新幹線車両としては初の消滅形式である。 100系 1985年長期にわたり製造され陳腐化した0系置き換え目的に、新幹線初のモデルチェンジ車両として登場した国鉄および民営化誕生したJR東海とJR西日本によって、1,056両が製造された。 営業運転速度これまでより10 km/h速い220 km/hとどまったものの、モーター出力増強新しブレーキ採用により、16編成のうち4両を付随車モーター持たない車両)として製造コスト削減車内もアコモデーションアップが図られ座席間隔拡大により3人掛け座席をはじめて回転可能としたほか、個室設けられた。また、新幹線初め2階建車両グリーン車食堂車などに2両組み込んだことが大きな特徴である。JR西日本では編成中4両を2階建車両とした「グランドひかり編成製造された。グランドひかり編成100N系とも呼ばれ最高速度230 km/h向上した東海道新幹線での営業終了2003年「のぞみ」大増に伴い、全列車最高速度270 km/h引き上げたための措置であった山陽新幹線では2002年に「グランドひかり」が廃止されたのち、2階建車両取り外して4両ないし6両に短編成化され「こだま」使用されたが、2012年3月には、N700系7000番台増備余剰となった700系7000番台への置き換えにより、300系とともに山陽新幹線でも営業運転終了した。 なお、X編成先頭車食堂車リニア・鉄道館、「グランドひかり編成食堂車グリーン車先頭車博多総合車両所展示・保管されている。なお、博多のものはイベント時を除き非公開となっている。 300系 東海道新幹線高速化を図るため、JR東海開発した車両1992年3月14日営業運転開始した。JR東海のほかJR西日本でも製造され1998年まで1120両(東海61本・976両、西日本で9本・144両)が製造された。 最高速度270 km/h引き上げられ、この車両とともに「のぞみ」登場東京駅 - 新大阪駅間を従来より約30分速い2時間30分で結び、大幅な時間短縮達成した1993年には山陽新幹線への乗り入れ開始し新大阪駅 - 博多駅間を従来より17早い2時間32分で結んだ車体これまでの鋼製代わりアルミニウム合金採用されたほか、車内にも樹脂部品積極的に用いられ徹底した軽量化が行われた。また、インバータ制御用いた交流モーター採用し旧来の直流モーター比べ小型化高出力化が図られた。一方利用減少続いていた食堂車や、軽量化・低重心化の障害となる2階建車両組み込まず普通車グリーン車のみによる16編成とした。 最高速度の向上により大幅な所要時間短縮達成した300系であったが、後継車両投入相次いだことにより2001年には「のぞみ」定期運用外れている。その後「ひかり」「こだま」運用が主となり、2007年N700系投入が始まると廃車進められた。 2012年3月に、東海道・山陽新幹線ともに営業運転終了し全編成が引退した短編成化された車両はない。 500系 山陽新幹線さらなる高速化目的としてJR西日本開発した車両であり、新幹線初の300 km/h運転を達成した1997年東京駅 - 博多駅間を直通する「のぞみ」として運用開始し新大阪駅 - 博多駅間の所要時間300系より15分早い2時間17分とした。 300 km/hという高速運転を実現するため、0系以来の全電動車編成とし出力増強空気抵抗騒音低減高速転に伴って生じトンネル爆音トンネル微気圧波)への対策のため、車体は角を落とした円形断面として断面積縮小したほか、先頭車15 mに及ぶロングノーズキャノピー型の運転室設けるなど、他の新幹線車両とは外観上も異なっているのが特徴である。16編成9本、計144両が製造された。 山陽新幹線最速車両として東京駅 - 博多駅間を結ぶ「のぞみ」中心に運用されてきたが、2007年より後継N700系徐々にその運用譲り2010年東海道新幹線での営業運転「のぞみ」での運用終了した余剰となった車両は8両に減車のうえ、2008年から0系に代わって山陽新幹線「こだま」として運用開始した700系 100系置き換え用として製造された車両1999年3月13日営業運転開始した285 km/h運転(山陽東海道270 km/h)対応車。JR東海西日本共同開発移行JR西日本の車両3000番台)。 500系山陽新幹線での300 km/h運行を可能としたが、製造コストが高い、空力性能重視によって車内空間制約があるなどの課題抱えていた。また、線形条件の劣る東海道新幹線においては300系同等270 km/h留まりコスト見合った性能発揮できなかった。そこで700系では費用対効果重視し東海道・山陽新幹線全体底上げを図るとともに乗り心地快適性改善主眼置かれた。最高速度500系より若干抑えた285 km/hとし、先頭形状カモノハシ似た独特の形状採用された。この形状は、車内空間へ影響最小限留めつつトンネル微気圧波抑制するのである「のぞみ」16編成としてJR東海JR西日本により1,200両(東海60本・960両、西日本15本・240両)が製造された。現在では「ひかり」「こだま」にも使用されている。派生車種として山陽新幹線専用7000番台8両編成ひかりレールスター用)がJR西日本により製造されたほか、台湾新幹線用の700T型、九州新幹線用800系後述N700系など、本系列をベースとした車両も多い。2012年N700系マイナーチェンジ車・N700A投入に伴い廃車進められ2020年3月をもって東海道新幹線での営業運転終了した700系7000番台 JR西日本のみの在籍0系改造車運行されていた「ウエストひかり」に代わるひかりレールスター」用として製造され編成2000年3月10日営業運転開始した山陽新幹線区間輸送需要合わせて8両編成と短い。外部色は700系異なるほか、内装指定席車4列シートで、指定席車のうち、8号車新大阪寄りコンパートメント席となっている。定員少ないため、東海道新幹線には乗り入れない。 2011年N700系70008000番台登場し、「ひかりレールスター」は「さくら」置き換わる形で便数大幅に減少。そのため、今は一部の便を除き「こだま」使用されている。 800系 2004年3月13日九州新幹線部分開業あわせて製造された車両である。6両編成基本構造700系ベースとしているが、区間内存在する35パーミル急勾配通過するため、全車電動車となっている。 デザイン水戸岡鋭治の手よる。先頭形状700系設計時にコンペ不採用になったデザインをもとにした形状である。内装デザイン700系大きく異なり、「和」を基本コンセプトとしたデザインとされ、座席全車4列シートで、座席をはじめ内装部品には木材多用され内装の色も柿渋色古代漆色などの伝統色用いられている。 九州新幹線区間内のみを運行する「さくら」「つばめ」使用されている。営業運転では山陽新幹線には乗り入れない。歴代車両では唯一東京駅入線歴がない形式である。 N700系 700系基本に『最速・快適・環境への適合』 をキーワードとして、さらなる性能向上目指し車両JR東海JR西日本共同開発により、2007年営業運転開始した軽量化空力性能改善およびモーター出力増強により、500系以来となる山陽新幹線での300 km/h運行を可能とした。東海道新幹線での最高速度従来と同じ270 km/h留まるものの、加速性能の向上、新幹線初となる車体傾斜装置導入により、所要時間短縮達成している。外観700系準じるが、エアロダブルウィングと称する先頭形状空気抵抗低減する連結部全周ほろ、小さな窓、大型フルカラーLEDによる行先表示などが特徴となっている。また、車内は全席禁煙とされ、喫煙者向けに喫煙ルーム設けられた。 500系700系代わり主に「のぞみ」への投入続いており、2012年までに1552両(東海81本・976両、西日本16本・256両)が製造され2013年から15年にかけて全般検査の際にN700A準じた仕様改造された。N700系1000番台・4000番台N700A2013年2月8日から導入車体傾斜装置R=5000未満でも動作させるようにして東海道新幹線区間での最高速度285 km/hとし、中央締結ディスクブレーキ採用により制動距離短縮図ったまた、既存東海道山陽直通N700系には、N700A準じた改造が行われた。増備途上N700系の総製作両数2000両を突破したN700系7000番台・8000番台 2011年九州新幹線全線開業に伴い山陽九州新幹線直通列車用として製造された車両JR西日本保有する7000番台と、JR九州保有する8000番台がある。8両編成で、800系と同様、九州新幹線35パーミル急勾配区間走行するため全電動車編成となっている。さらに桜島など活発な火山があるため、台車ギヤボックス気密性とし火山灰対策としている。 座席普通車自由席が5列シートグリーン車普通車指定席4列シートとなっている。内装一部には木製品使用され内装の色は伝統色用いられている。 山陽九州新幹線直通「みずほ」「さくら」「つばめ」使用されるほか、山陽新幹線内及び九州新幹線内折り返す一部列車にも使用されている。 N700S系 東海道・山陽新幹線次期新幹線車両で、2020年営業運転開始外観N700系N700A)との大きな違いはないが、車体側面の青帯が運転席部分まで伸びていることやライトの形が違うことなど、細部違い多く存在するまた、搭載機器変更存在する初期型N700系置き換え用として登場また、N700系1000番台・4000番台N700A)からの改造計画されている。(N700S系編入されるかは不明N700S系6両編成番台未定2022年開業予定西九州新幹線長崎新幹線武雄温泉駅 - 長崎駅「かもめ」用の新型車両運行区間が短いためグリーン車はなく、自由席指定席それぞれ3両の6両編成となる。喫煙ルーム有無不明L0系 中央新幹線営業用として製造される車両2013年から山梨リニア実験線走行試験行っている。 2015年4月21日加速距離約20キロ603 km/h記録2020令和2年8月17日950番台走行試験開始。 以上の新幹線営業車両諸元をまとめ下表に示す。形式によって複数仕様を持つものは、断りのない限り代表的な値を示した。 表:東海道山陽九州中央新幹線営業車両諸元形式0系100系300系500系700系800系N700系L0系新製時編成12両・1616161616両・8両 6両 16両・8両 不明 最高速度 (km/h)210 (220*) 220230* 270 300285* 285 260 300 505 編成質量16両)967 t 839 t・852 t* 711 t 688 t 708 t 700 t 420 t 車体材質普通鋼 アルミニウム合金 編成出力16編成時)11,840 kW (16M) * 11,040 kW (12M4T) 12,000 kW (10M6T) 17,600 kW (16M) 13,200 kW (12M4T) 06,600 kW (6M) * 17,080 kW (14M2T) 地上一次リニア同期モーター 電動機直巻整流子電動機 かご形三相誘導電動機 製造初年1964年 1985年 1992年 1997年 1999年 2004年 2007年 2013年 製造両数3,216両 1,056両 1,120144両 1,32854両 (2,993両*) (14両*) 最大在籍両数2,338両 1,056両 1,120144両 1,32854両 (製造両数-1両) 備考0系最高速度1986年220 km/h引き上げ0系廃車時に0系製造継続していたので、製造数最大在籍数一致しない100系の*付数字100N系グランドひかり編成)を示す。 編成出力におけるM・Tは、それぞれ編成中における電動車モーター車両)・付随車モーターなし車両)の両数を示す。 製造両数は、国鉄JR東海JR西日本およびJR九州合算値。 500系の*付数字7000番台V編成、8両)を示す。 800系6両編成時の編成出力N700系製造両数2019年度まで16編成N700A含む)と8両編成投入数。うち8両編成240両。N700S含まない。783-2059は東海道新幹線火災事件初代事故廃車2代目再製造した。製造両数は本来の2,992両に再製造の1両を含めている。 L0系製造両数2015年まで投入数。 0系 0系ウエストひかり 0系2002年からJR西日本施行され塗装 100系 100系2002年からJR西日本施行され塗装 300系 500系 700系 700系7000番台ひかりレールスター 800系 N700系 N700系7000番台山陽九州直通N700S系 L0系

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