ビュフェ
ビュッフェ
(ビュフェ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/28 23:07 UTC 版)

ビュッフェ(buffet)とはフランス語で立食形式での食事の意[1]。日本語へのカナ転写では旧来よりブッフェ、もしくはビュフェなどとも表記される。
ビュッフェはフランス語ではもともと「飾り棚」を意味し、飾り棚に料理を並べて各自が料理を好きに取り分けて立食するスタイルを指した[2][3]。メインテーブルに並べられた料理を各自が取り分ける立食形式の食事を「ビュッフェ」と呼ぶ[1]。さらに客側がセルフサービスで料理を自由に皿に取り分けるスタイルそのものをビュッフェと称することもあり[4]、その場合には立食形式のほかシッティング・ビュッフェ(元卓の料理をセルフサービスで取り分け自分のテーブルで着席して飲食する形式)を含む[4][5]。
国際儀礼では立食形式のパーティが「レセプション」として開催されることがある[6]。
特徴
ビュッフェスタイルでは料理が並べられたビュッフェテーブル(ビュッフェボード)に自由に移動して自らが食べる分だけ皿に取り分ける。来客者が全員着席して給仕人が料理をそれぞれに運ぶ形式のランチやディナーに比べるとインフォーマルな形式とされる[4]。
ビュッフェスタイルは国際儀礼などでも用いられる形式であるが[4]、マナーとして次のようなものがある[4][7]。
- コース料理と同様に前菜、メイン、デザートの順に何回かに分けて料理をとる[1][4]。
- 立食形式では皿やグラスなどを一度に持ちすぎず、両手にお皿を持って歩かない[4][7]。
- 一般的に冷たい料理から温かい料理へと皿は並べられており、冷たい料理と温かい料理は混ざらないよう別の皿を使う[1][4][7]。またソースが混ざりそうな料理も一つの皿に組み合わせない[7]。
- メインテーブルにセットされている料理を取り分けるときは時計回りに取る[7]。
- 次の料理をとるときは一度使った皿は再度使わず新しい皿に取り替えてから料理を取る[4][7](ビュッフェ形式では使った皿の枚数が多いほどマナーが良いという考え方がある[4])。
ビュッフェ・サービス
ビュッフェ・サービスとは、テーブルセッティングなどはサービス・スタッフが行うが、料理は客が自分の好きなものをビュッフェボードで自由に取り分けて客席に戻るサービス方法[8]。アメリカやヨーロッパのホテルでは高級化されたビュッフェ・レストランが増加しているといわれ、日本のホテルではレストランでの朝食サービスなどに採用されている[8]。
飲食店など商業目的で導入されるビュッフェ・サービス(バイキング形式)については「食べ放題」も参照。
脚注
- ^ a b c d “ビュッフェパーティーNGと正しいルール”. all about. p. 1. 2017年1月13日閲覧。
- ^ “ホテル観光用語辞典(ビュッフェ)”. 日本ホテルスクール. 2017年1月13日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “国際儀礼の基本講座 〜その12〜”. 外務省. 2017年1月13日閲覧。
- ^ “ホテル観光用語辞典(シッティング・ビュッフェ)”. 日本ホテルスクール. 2017年1月13日閲覧。
- ^ “レセプションとはどのような行事ですか?”. 外務省. 2017年1月14日閲覧。
- ^ a b c d e f “ビュッフェパーティーNGと正しいルール”. all about. p. 2. 2017年1月13日閲覧。
- ^ a b “ホテル観光用語辞典(ビュッフェ・サービス)”. 日本ホテルスクール. 2017年1月13日閲覧。
関連項目
ビュフェ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 17:32 UTC 版)
ビュフェでは基本的に半分程度が簡易食堂であり、もう半分は一般の座席を配置した客室であるが、例外としてオシ16では全室がビュフェのスペースである。 食堂内にカウンターテーブルがあり、カウンター内部に電子レンジや冷蔵ケースなどの簡易な調理設備を設置している。カウンターの向かい側の窓際には進行方向と平行にテーブルを設置している。調理設備が少ないためメニューは軽食に限られ、飲食スペースは狭く立食スタイルが一般的で、カウンターに椅子すらない場合もあり、カウンター席があってもその数は少ない。 1958年に登場した国鉄初の電車特急「こだま」では、試作要素もあったために当初は半室食堂車のビュフェ(モハシ20→150形)とされた。このコンセプトは1960年6月に153系急行形電車で運行を開始した東京 - 大阪間の急行「なにわ」「せっつ」用に製造されたサハシ153形に引き継がれ、以後のサハシ165・169形・451・455形および新幹線35・37形にも踏襲された。2020年時点では、JR九州の「36ぷらす3」が本構造を踏襲する。 一方、客車では1960年代までは半室食堂車が存在しており主に地方都市間の準急・急行列車に連結された。ただし、ビュフェと異なり上述する全室食堂車の調理室ならび食堂設備を縮小して残り半分を客室とする車内構造である。 上述のビュフェ車が製造開始された当初は1等車も含めて急行形車両は冷房化以前であったが、ビュフェ内部は冷房を完備していたことや調理も電化されていたために、自車給電用に40kVA電動発電機(MG)が搭載された。このため夏季には軽食を購入し涼む利用客で賑わった。普通車冷房化に際し、一部の車両は冷房用電源供給も兼ねて出力を110kVAMGに換装されたためにビュフェが営業休止措置となった以降も編成から抜くことが難しく、1980年代前半までは編成に組み込まれたままの列車も多く見られた。車両の廃車後も、これらのMGは国鉄分割民営化直前に投入された新車・改造車(121系など)に流用されている。
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