ペルセウス中隊
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『EXODUS』においてナレイン・ワイズマン・ボース大将が率いる人類軍南アジア艦隊所属の部隊。 壊滅したハワイで保護したエメリーとの出会いをきっかけにエスペラントの存在およびフェストゥムとの対話と共存による平和をナレインが提唱、その賛同者およびエスペラントの素養を持った軍人達で構成されている。半世紀近く続く戦いに疲弊する人類軍内部で多くの注目と支持を得ている。 エメリーが持っていたミールの欠片を根付かせ、世界樹となって周辺のフェストゥムと共生するエリア・シュリーナガルを拠点としている。アルタイルとの対話のために竜宮島と協力関係を結ぶが、エスペラント抹殺を目論む新国連本部の陰謀により基地を失い、ミールの移植と生存者の安全確保のためにダッカ基地への合流を図るも、同行した派遣部隊と市民共々交戦規定アルファの対象となり孤立してしまう。 長い旅路の果てに満身創痍となりながらも、竜宮島とボレアリオスに合流。隊員の9割が死亡し、ファフナー隊が全滅したことで戦闘能力を喪失し、以後は竜宮島の指揮下に入り共闘する。 『THE BEYOND』でも生き残った隊員達は海神島においてアルヴィスのクルーとして活動している。 ナレインを指揮官とし、主な隊員はジョナサン・ミツヒロ・バートランド、アイシュワリア・フェイン、ビリー・モーガン、ウォルター・バーゲスト。また、民間人という立場ながらその能力ゆえにエメリーも中心人物となっている。 所属するファフナーは全て群青色で統一されている。
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ペルセウス中隊
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「蒼穹のファフナーシリーズの登場人物」の記事における「ペルセウス中隊」の解説
ナレイン・ワイズマン・ボース 声 - 大友龍三郎 人類軍大将。2150年にはハワイ生存圏の輸送基地の司令官、2151年にはエリア・シュリーナガルを統括する立場にある。壮年に差しかかっているが、エスペラントの能力を後天的に会得することを目的とした「部分同化実験」において自らを被験体とし、ミールの因子を移植したためファフナーの搭乗が可能となり、本人は「史上最高齢のファフナーパイロット」であることが(多少自嘲めかすが)ささやかな自慢。実験ではエスペラント能力は得られず、皆城総士と同じくフェストゥムと融合しかかった身体を有することになった。パイロットとしての技量は高く、ザルヴァートル・モデルでもなければ対処もままならないディアブロ型を相手に、付け入る隙を与えず返り討ちにするほど。 2150年6月25日、基地がフェストゥムの襲撃を受け、人類が飲食によって生命をつなぐこと(すなわち兵站の概念)をフェストゥムが理解したことを悟る。迎撃と民間人の避難を行う中で、新国連本部が交戦規定アルファを発令した際にはすぐさま中止命令を出すが、受理されずにハワイは死の島と化してしまう。壊滅後に生き残った部下と共に生存者を探しに出て、朽ちたスフィンクス型の手に守られていたエメリーを保護した。 その後、部分同化実験の被検体やエスペラントの能力者、フェストゥムとの共存に賛同する者を集めて、新たにペルセウス中隊を設立した。1年後、エメリーや当時の増援部隊であったジョナサンらファフナーパイロット勢と共に竜宮島へ向かう。 階級がほぼ意味を失いながらも、多くの地域の食糧危機を救ったことで、ハワイ生存圏確立の立役者として人類軍において大きな影響力を勝ち取っている。また、長年の戦いによる疲弊と竜宮島の存在から人類軍内部で彼の思想は多くの人間から支持を得ており、ダッカ基地司令のカマルは事実上の彼の抹殺命令を下した新国連に異議を唱えている。第二次脱出行では拮抗薬の不足から自らファフナーに搭乗する機会が増え、トローンズ・モデル(サンダルフォン)で指揮を執ることが多くなる。ハワイで数万の市民を犠牲にした経験から代償を支払う覚悟を持ち、エメリーと竜宮島のコアの対話の際には自らが消える覚悟をも示す。 自分たちのミールの祝福が命のあり方を根底から覆しかねないものであり、竜宮島のミールとは異なる成長をたどっていることを承知しながら、一騎に「永遠の戦士」になる可能性を示す。しかし、前述の一騎への提案も含め、ヒトの言葉を話すコア型フェストゥムである織姫の存在に狂喜する、息子を遣わしてくれた史彦への感謝からとはいえ、昏睡状態に陥った一騎を救うためにミールの因子の移植を提案するなど、人類軍として戦った経験や間もなく到来するアルタイルへの対応への焦りから性急過ぎる部分もある。とはいえ、平和への情熱とフェストゥムとの共存への希望は史彦にも劣っておらず、ヒトとしての存在を保ったまま共存を目指す史彦と比較した場合、ナレインはエスペラントの他にミールやフェストゥムの祝福で永遠に等しい命を持つに至った者と既存の人類をも交えた形での共存で、形は違えど史彦とは互いに認め合っている。 麾下のファフナー部隊を失ったこともあり、海神島上陸作戦及び第四次蒼穹作戦でも剣司の指揮下で竜宮島部隊の一員として戦う。最後は第四次蒼穹作戦中に、他のエスペラントや弓子と共にアショーカに自らを同化させ、結晶化・消滅する。 ジョナサン・ミツヒロ・バートランド 声 - 岡本信彦 ペルセウス中隊のファフナー隊隊長。金髪・長髪の美少年。モーガン隊ではパワーズ・モデル(オリンピア・エンジェルス)、ペルセウス中隊ではドミニオンズ・モデル(ガブリエル)を愛機としている。ミツヒロ・バートランドの息子であり、弓子・真矢の異母弟である。母親は早くに亡くしている。アイやビリーとは訓練生時代からの仲で、部隊の仲間からは父の名でもあるミドルネームで呼ばれ、一騎たちからもそちらの名で呼ばれる。ハワイにおけるフェストゥム襲来時はモーガン隊所属で増援として出撃、同化を振り払いながらも戦い続けるが、友軍の攻撃で壊滅したハワイを目の当たりにし、戦った意義を見失ってしまう。その後アイやビリーとともに後方部隊に回されるが、同化に抵抗した姿を評価したナレインの計らいでペルセウス中隊に入隊した。勇敢かつ聡明な性格で、落ち着きと思いやりをもって他者に接する好青年だが、敵フェストゥム群への憎悪は父同様に強く激情にかられる場面もある。 竜宮島にはナレインやエメリーとともに来訪、父ミツヒロから真矢と島のことを聞かされたことがあり、アイやビリーと違って島の事情や立場にある程度理解を示す。また、自分の血縁者でもあり父と違う道を進むきっかけをくれた真矢や美羽に心から感謝し、遠見家の人間とは良好な関係になるが、千鶴を(性格的長所を挙げてではあるが)若い頃のミツヒロに酷似していると戸惑わせる。 その正体は、新国連がペルセウス中隊にスパイとして送り込んだパペットMB7型。第三アルヴィス・海神島(人類軍呼称・アトランティス)のコアの分身としてミツヒロの研究によって生み出された存在であり、真矢と弓子はもちろん、ミツヒロとの血縁関係もない。シュリーナガル帰還後、新国連によってプロメテウス(グレゴリ型の子供)を介して操作されて、気付かぬうちにロードランナーやアビエイターを誘導し、自身が信じるエスペラントを抹殺する手助けをさせられ、竜宮島との合流直前でプロメテウスに操られてアイを殺し、輸送機撃墜や真矢の連行といったアルゴス小隊の援護を強制させられてしまう。その後、真矢とビリーと共にダーウィン基地へ連行されて人格を抹消されてしまうが、人格そのものが"いなくなった"一人の人間として扱われ、宇宙にあるベイグラントのゴルディアス結晶に吸収され同化する。人類軍に蜂起したプロメテウスは空っぽになった分身(人格を消されたジョナサンの体)に本人の記憶と、それまで溜めていた「憎しみ」を植え込み新たな器とする。これによりフェストゥムに覚醒、人格を消す処理をした研究員を同化し、奪取したマークレゾンのパイロットとして出撃する。真矢をはじめとした竜宮島の人々を憎みたくないがゆえに抵抗するも、「理由のない憎しみ」を持つよう暗示をかけられ、真矢を見送った後に完全に支配されてしまう。マークレゾンとベイグラントの力によりクローラーを撃破したことで人類軍の英雄となり、人類軍を掌握する。その後、ベイグラントを通してウォーカーを同化し、自らの戦力に取り込んだ上で人類軍ファフナー大隊の隊長として竜宮島と敵対、一騎・総士・甲洋・操の同時攻撃を跳ね除けるなど圧倒的な力を見せつける。戦いの中で偽物のアイを喪ったことでさらに高まった凄まじい憎しみを原動力とし、竜宮島のファフナー部隊やマークザイン、マークニヒトをも圧倒するが、一騎のマークザインによる同化を介した説得で、本来の記憶と正気を取り戻し沈静化する。それを嫌ったプロメテウスによりマークザインもろとも虚無のフィールドに取り込まれるが、マークザインはマークフィアーとマークドライツェンにより救い出され、彼だけがマークレゾンと共に宇宙空間へと放逐される。 アイシュワリア・フェイン 声 - 潘めぐみ ペルセウス中隊のファフナー隊女性パイロット。愛称は「アイ」。高いパイロット適性と同化耐性を持ち、モーガン隊ではドミニオンズ・モデル(ガブリエル)、ペルセウス中隊入隊後は適性を認められトローンズ・モデル(ラファエル)を愛機としている。ジョナサンやビリーとは訓練生時代からの仲であり、ジョナサンには好意を寄せている。ハワイではモーガン隊所属として出撃、同化された味方を撃つという辛酸を味わい、泣き崩れてしまう。その後ジョナサンやビリーとともに後方部隊に回されるが、ナレインに素質を見出されペルセウス中隊に転属。礼儀正しいが、伝説のパイロットとされる一騎への憧れを隠せなかったり、ノリの軽いビリーに対しては口より先に手が出たりと、時折若さが露呈する。 シュリーナガルの戦闘ではディアブロ型に同化されるが、一騎の駆るマークザインの干渉で生還、その後の脱出行で一騎らと交流を築く。特に真矢とは親しくなり、自分がかつて同化された仲間を撃った過去を明かし、軍属ではない真矢に自分より辛い役回りを負わせてしまったことを詫びる。 第二次脱出行では訳も分からず人間に追われる上に来ない援軍と分からない目的地に疲弊し、ジョナサンにすがる。竜宮島との合流地点での戦闘中にジョナサンの異変を察知し救援に向かうも、強引に操作されたジョナサンの手で撃墜され戦死してしまう。その後、パペットの応用でジョナサンへの報酬たる「愛する人」として彼女のコピーが作られる。目覚めた彼女はビリーにダスティンの仇を討つよう真矢の銃を渡し、竜宮島と敵対する。最後はジョナサンを庇ってマークザインの攻撃を受け、瀕死の中で一騎を道連れにすべくフェンリルを起動し、その身を散らせる。 その後、一騎の力でジョナサンは、自分が本物のアイを殺したことを思い出す。 ビリー・モーガン 声 - 森田成一 人類軍少尉。ペルセウス中隊のファフナー隊男性パイロット。高い同化耐久値ゆえにパワーズ・モデルを愛機とし、モーガン隊時代は陸戦型のオリンピア・エンジェルス、ペルセウス中隊以降は空戦型のアリエルに搭乗している。ダスティンの実弟であり、彼に憧れて人類軍に志願した。ミツヒロやアイとは訓練生時代からの仲。ハワイでは兄ダスティン率いるモーガン隊として出撃。交戦規定アルファ発令により壊滅したハワイの惨状に泣き崩れた。その後、ダスティンの計らいでジョナサンやアイとともに後方部隊に回されるが、ジョナサンに付いていく形でペルセウス中隊に転属する。純朴かつ明るい性格で、周囲のムードメーカー的存在だが、若干短絡的なため、場の空気を読まず周りを傷つけてしまうこともしばしば。 竜宮島では、年相応に真矢に興味を示すなど無邪気に振舞うが、失言によってジョナサンにたしなめられたり、アイに鉄拳を受けたりする羽目になる。シュリーナガルおよび脱出行では同行した暉や広登と親しくなるも、純朴さと共に死地をくぐり抜けてきたシビアさをも垣間見せ、暉や広登に竜宮島の外の人類が置かれている現状をつきつけることになる。 脱出行でダスティンが追撃部隊にいることを知り、自分とダスティンの関係を知られるのを恐れる。やがて竜宮島との合流時ダスティンに保護され、「アルゴス小隊から送り込まれた工作員」という名目でアルゴス小隊に異動扱いで生還を果たす。兄の非情な行動に疑問を抱くも、真矢が辱めを受けるのを見ていることしかできないなど状況に流されていく。ダーウィン基地におけるクローラー群襲来ではマークレゾンの回収にあたっていたことで撃墜を免れるが、それにより兄が真矢に殺されるのを目撃してしまう。 その後はジョナサン同様に支配されたアイから復讐を促され、アイやキースと共に人類軍ファフナー大隊へと加入、竜宮島部隊と敵対する。兄やジョナサン、アイなど信じる人がいなくなっていく流転の状況下ゆえ、真矢を兄の仇と認識することでしか自我を保つことができず、キースと共にマークジーベンを道連れにフェンリルでの自爆戦法を図るが、真矢にコクピットを摘出され失敗する。戦闘終了後は混乱で精神が破綻寸前となり、コクピットを降りたその場で真矢へ銃を向けるが、「何が正しいのかわからない」という想いから逡巡し、その隙に溝口に射殺される最期を迎える。 同じような心境の暉も、かつて島を爆撃したウォルターを憎みながらも憎みきれずに竜宮島へ招く結論にたどり着くが、ビリーは憎みきれない真矢を強引に憎むという、暉と対照的な道を辿り、命を落とす結果になる。 ウォルター・バーゲスト 声 - 置鮎龍太郎 人類軍少尉。ドミニオンズ・モデル(ガブリエル)に搭乗し、ペルセウス中隊第4守備隊隊長として竜宮島の派遣部隊やシュリーナガル基地の護衛・警備を担当する。かつてはサジタリウス爆撃隊に所属、少佐にして爆撃機副操縦士というエリート兵士であったが、誠実な人柄ゆえに交戦規定アルファのもと生存者をも犠牲にする任務にストレスを溜めており、ハワイにて交戦規定アルファ発令による市街地への核爆弾の投下を止めようと軍の命令に逆らったため権限を剥奪・降格され、その後ペルセウス中隊の噂を聞き転属を願い出た経緯がある。 爆撃隊所属時代は第二次蒼穹作戦に乱入し、竜宮島をボレアリオスミール群とともに核ミサイルで攻撃した過去を経ていたことから、派遣部隊の面々と出会ってから謝罪したいと願い続けており、第二次脱出行で疲弊する暉にその真実を明かす。落ち着きもあり、攻撃を受けた時にはダッカ基地制圧を主張する意見を窘める。 竜宮島との合流ポイントの戦闘にて、アルゴス小隊に捕まりそうになった真矢を助け、暉に対し島を見ることが叶わないことを詫びながらフェンリルを起動し、ハインツと潜水艦1隻を道連れに自爆・戦死する。彼の生き様・行動は暉に大きな影響を与え、暉が同化によって消滅する際にも走馬灯の中で暉を労う。 アニラ・オーロビンド・ゴーシュ / マデリン・ゾーン / マルコス・プラド / アイザック・アレンスキー 声 - 櫻井智(アニラ)、鷄冠井美智子(マデリン)、佐藤健輔(マルコス)、遠藤大智(アイザック) アグラ基地のオペレーターたち。ブリゲード・コントロールでもオペレーターを務め、シュリーナガルからの長い旅路を最後まで生き延びて無事に竜宮島と合流する。第四次蒼穹作戦では溝口や陣内に随行し、海神島のCDCに就く。 【THE BEYOND】 生き延びた他の隊員と共にアルヴィスのクルーとして任務に就いている。アイザックは第五次蒼穹作戦でLボートで参加、アニラは総士救出時に溝口の指揮下で海神島で待機している。
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