フェストゥム関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 08:03 UTC 版)
「蒼穹のファフナー」の記事における「フェストゥム関連」の解説
空母ボレアリオス 『HEAVEN AND EARTH』に登場した人類軍の空母。登場時点で既にミールに同化された状態にあり、また総士を通じて命を育もうとしていたが人類軍の核攻撃で壊滅し、痛みと憎しみを抱くようになる。 内部は竜宮島のコアを模したような大量の結晶の内部に人間を再現したフェストゥムが存在したが、生まれるということを完全に理解しておらず、さらに核攻撃による痛みと憎しみから生まれることができず、最終的にミールは痛みと憎しみの根源が竜宮島であると考え、それを消すべく竜宮島への攻撃を行った。しかし、美羽との対話を通じて竜宮島のミールが学んだ生命の循環を理解し、この船のミールも同様に大気となると共に中心部分に乙姫とほぼ同様のコアを擁するようになる。 総士と関わりが深い操はこの船を「俺たちの島」と呼び、竜宮島との戦闘から島の防御システムである偽装鏡面とヴェルシールドを獲得している。 『EXODUS』では艦の周囲をアザゼル型フローターに偽装していたが、アビエイター群と人類軍双方の襲撃を受けた美羽とエメリーの呼びかけを受け、偽装を解き彼らの救援へと駆けつける。合流後は操達の島としてアルヴィス、ペルセウス中隊と共に第四次蒼穹作戦まで共闘する。 エスペラント 『EXODUS』より登場したミールと対話できる能力者。「希望」という意味で、人工言語エスペラントを意識しての命名である。際だって高い能力を持つ美羽やエメリーのほか、ペルセウス中隊の隊員がこれに該当する。この他、シュリーナガルミール(世界樹)の元には多数のエスペラントたちが集っている(彼らはフード付きのマントを着ており、さながら「主」に帰依する修道者たちのようである)。 ナレインはMAKABE因子の技術を応用した部分同化実験でエスペラントの能力を得ようとするが、壮年期でのファフナー搭乗が可能となっただけで対話の能力を得るには至らなかった。 能力の獲得と出現の原理は明言されていないが、美羽とエメリーの事例からフェストゥムやミールとの深い関わりが能力の発現に繋がっている模様。 美羽とエメリーには及ばないが、大人達を含め竜宮島の人々もこの資質を有する。一騎、剣司、里奈、彗の4人は限定的な条件下ではあるが、ゴルディアス結晶にあるカノン達の記憶を通じてミールとクロッシングによる対話を行っており、因子を移植された子供達の中でも特に高い資質を有する。 SDP 『EXODUS』において皆城織姫が目覚めた後の竜宮島内のファフナー・パイロットに発現した、フェストゥムが示した「超次元現象」を限定的に再現した異能の力。当初、ファフナー搭乗時に発現したことからファフナーの新たなる戦闘能力と考えられていたが、実際にはパイロット自身から生じたものであり、非搭乗時にも能力を発揮することが可能である。竜宮島ミール影響エリア内でファフナーに搭乗することで発現する能力として描かれており、それゆえに島外派遣者には当初発現しなかったが、条件さえ満たせば甲洋や操といったヒト型フェストゥムでも発現する。なお、日常生活でパイロット自身の意思と関係なく発生する場面もあるが、必然か偶然か他のSDPパイロットの身体的・精神的危機を回避する(零央→美三香、彗→里奈)、いわば「守り合う」という形での発生が確認されている。 SDP発生者には、肉体がそれぞれ異なる形でヒトならざる者へと変化していき、症状が進行しきれば存在の消滅に至る「新同化現象」が代償として発現している。これらは、唾液の効能についての千鶴の解説を受けた剣司の発想から、ニーベルングシステムによって残る指先の同化現象と、変性意識に関わる脳の奥底=ダークフロアのR複合体から引き起こされるものであることが判明しており、過去のデータと合わせた検証から症状の抑制までが可能となった。 パイロット達の新同化現象の症状は北極ミールが健在時のフェストゥムのあり方を部分的に指し示しているものが主(カノンの質量の減少、咲良の体温の低下、剣司の感覚の消失は当時のフェストゥムが全体で1つの無であったあり方に通じている)。 各自の具体的な能力・特性、及び新同化現象は、蒼穹のファフナーシリーズの登場人物の各人物の項を参照。 ゴルディアス結晶 『EXODUS』にておいてエメリーの干渉によってウルドの泉で誕生した、新しいタイプの大量のコアの結晶体の名称で、ファフナーのコアとしても使われている。名称は解析不可能な特性から、行美によってゴルディアスの結び目にちなんで名付けられた。SDP「超次元現象」が起き始めた引き金になったファフナーのコア。敵フェストゥムの消滅および島民の死亡、すなわち「命が消える」たびに体積が増大していく現象が確認されている。アルヴィスの子供達は特定の条件下でクロッシングが可能で、一騎と里奈は睡眠中にそれぞれカノンと広登の死を感じ取り、剣司と彗はファフナー搭乗中にそれまでに死亡した人々に出会っている。死亡した人間の意志の強さ、クロッシングを行う人間との繋がりも関係しており、第四次蒼穹作戦では海神島のコアに取り込まれる一騎をカノンと翔子が守っており、特にカノンは一騎だけでなく剣司の前にも頻繁に現れている。 また同様の結晶が、同じ瀬戸内海ミールを起源とするアトランティスのコアと同化したベイグラントにも発生しており、新国連がアトランティス島民やパペットに発生させた模擬人格などさらに多くの犠牲を厭わなかったことから、憎しみの感情を蓄積させながらの成長という結果をもたらしている。やがて回収されたジョナサンに干渉したことで、彼はその激しい憎しみの「器」たるフェストゥムとして覚醒してしまう。 ベイグラントのゴルディアス結晶は大元のプロメテウスミールが残っていたために宇宙に存在し続け、『THE BEYOND』ではマークレゾンを呑み込むほどに増大し、地上から赤い月として視認されるようになる。 ベノン 『THE BEYOND』で登場したフェストゥムの軍勢。ベイグラントを失いながらも生き延びた海神島のコアとエスペラントのマリス・エクセルシアが結託して統率される群れ。マリスが幼い総士と竜宮島のパイロット候補生二人を連れ出し、美羽とのクロッシングでマリスが得た知識と記憶を元に北極で竜宮島を模倣した偽の島を作り、マレスペロはそこで統率する群れを人間に擬態させて感情を学ばせていた。 総士を完全に味方に引き入れるべくバートランド総帥の元でエスペラント軍から世界を守る軍隊と教育し、その親衛隊にかつてのペルセウス中隊の名前が用いられるなど、本来の竜宮島と人類軍を混ぜ合わせた設定となっている。 偽竜宮島は本物と同じく偽装鏡面で島を外部から遮断すると共に島の環境や設備も竜宮島とほぼ同じで、お盆祭りなどの風習も多少のずれは存在するが、かつてないほどに人間のコミュニティを再現すると共に感情を学んだ群れである。 エレメント 『THE BEYOND』から登場した人間とフェストゥムの間に立つ存在で、ベノンがフェストゥムに近い存在でありながらも人の感情を持つ者を差して呼ぶ。 『THE BEYOND』の時点では一騎、甲洋、操の3人であるが、さかのぼれば乙姫、織姫、紅音、そして転生した総士も含まれる。
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