クロスベル 遊撃士協会
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「英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物」の記事における「クロスベル 遊撃士協会」の解説
クロスベル市の東通りに支部を構え、自治州全体を担当範囲にしている。「零」時点で所属している遊撃士は全員がB級以上とされている。他国と比べても、クロスベルでは市民からの人気が高い。 アリオス・マクレイン 登場作:「零」・「碧」S→B・『暁』・「閃III」・『創』P 声:森川智之 クロスベル支部に所属するA級遊撃士。妻サヤは故人、シズクという娘がいる。 「八葉一刀流・二の型《疾風》」の免許皆伝の腕前を持つ太刀の使い手で、《風の剣聖》の異名で知られる。月に100件以上の依頼をこなすなど精力的に活動しており、クロスベル市民からは絶大な信頼を得ていることから「クロスベルの真の守護神」とも呼ばれている。遊撃士協会本部からはS級への昇格を打診されているが、自分には身に余る称号と断り続けている。 かつてはクロスベル警察の警察官で、セルゲイの下でロイドの兄ガイとコンビを組んでいた。 「零」と「碧」の物語中で一貫して、アリオスは《特務支援課》にとっての「越えるべき壁」として描かれている。 来歴 クロスベル警察の警察官となり、同期のガイ・バニングスとともに規格外の新人として扱いに困った上層部からセルゲイに押し付けられ、彼を上司とするセルゲイ班に配属され(1196年頃)、3人だけで捜査一課以上の実績を上げる活躍をするようになる。 自身とは対照的な奔放な性格をしているガイとは逆にウマが合い、2年足らずでクロスベル警察最強の若手コンビと言われるようになった。またアレックス・ダドリーとも同僚となる。 《D∴G教団》殲滅作戦(1198年)では捜査一課に代わってセルゲイ班がクロスベル警察を代表して参加し、ガイとセルゲイとともにカルバード共和国最西端にある教団ロッジ(アルタイル・ロッジ)の制圧を担当。 「零」の5年前(1199年)、クロスベル市内で起きた導力車の爆発事故によって妻の命と娘の視力を奪われたことを機に警察を辞め、遊撃士の道を歩む。その後は妻を失った哀しみから逃れるかのように遊撃士の仕事に没頭するようになる。 同時期にイアンからサヤが死亡した「事故」の真相を教えられ、彼を介してクロイス家と繋がりを持つ。彼らから持ちかけられた「零の至宝」の計画には亡き妻のため、娘の未来のためという思いから協力し、いくつもの工作に密かに加担する。 遊撃士となった年(1199年)、レミフェリア公国で大公の崩御に前後して猟兵団《ニーズヘッグ》により細菌テロ事件が画策され、その解決に協力して事件を未然に防ぎ、新大公となるアルバート・フォン・バルトロメウスと知己を得る。以降、レミフェリアにもたびたび出張するように。 「零」の3年前(1201年)、陰謀めいた計画にアリオスが加担していることを嗅ぎつけたガイから呼び出され、手を引けという言葉を聞き入れず死闘を繰り広げる。ガイの説得で一度は刀を収めようとするが、それを見咎めたイアンがガイを背後から銃撃して殺害してしまう。アリオスは「相棒を死に追いやった」として最早後戻りはできないと決心する。 「零」 - 特務支援課が最初の任務で油断から窮地に陥ったところで登場し彼らの窮地を救い、その実力の一端を見せる。最初の出会いでアリオスに実力差を見せつけられた支援課からはその後も大きな《壁》としてみなされ続ける。終章ではIBCビルを防衛していた特務支援課に加勢し、《太陽の砦》に首謀者ヨアヒムがいることが判明すると、特務支援課にキーアとIBCビルの防衛を託される。 「碧」 - アーネストとハルトマンを追ってロイドらとともにアルタイル・ロッジに潜入、特別補佐の名目で参加する。クロスベル独立国の成立に際して、遊撃士協会を去り、独立国の国防長官に就任。ミシュラムで《零の至宝》誕生に立ち合い、キーア奪還にやってきたロイドらを一蹴し、捕縛する。その際、アリオスがクロイス家の悪事に加担していたことを知ったロイドから兄を殺したのかと問われ、自分が殺したと嘘を吐く。その後も「兄の仇」を演じ、《碧の大樹》で特務支援課の前に最後の壁として立ちはだかった際も、クロスベルで過去に起きた数々の事件の真相をロイドらに語る中、「兄の仇」という一点だけは譲らない態度を見せる。しかし支援課に敗北し、ガイ殺害事件を推理して消去法から確信を得たロイドからイアンが犯人だと指摘され、とうとうその事実を認める。そして支援課が自力で真実にたどり着き、自分を越えたことに一抹の満足を得て倒れる。なお、この時の戦いにダドリーを参加させていると専用のやり取りが見られる。 その後はロイド、キーアと行動をともにして、クロスベルの困難に立ち向かう様子がエンディングで描かれている。 「閃III」 - イラストのみの登場。「鳥籠作戦」によってミシュラム方面に閉じ込められ、ロイド、キーアとともに湿地帯方面に追いやられる。「鳥籠作戦」が終了したことで解放され、トールズ士官学院・第II分校の面々がデアフリンガー号で演習地から帰投する際に丘の上からロイド、キーアとともに分校の面々に姿を見せ、一行を見送る。 「閃IV」 - 本編には登場しない。序盤ではレミフェリア公国方面で動いていることが語られており、その後、ユウナらVII組がクロスベルに来た際、エステル、ヨシュア、ロイドらをユウナらの加勢に行かせるため、《銀》とともにヴァルターを食い止めたことが語られている。エンディングでは帝国の混乱収拾に協力するため大陸各地から派遣されてきた遊撃士の一人として登場している。 プロフィール 年齢:30歳(「零」・「碧」) 身長:184cm(「零」・「碧」) 出身:クロスベル自治州・クロスベル市 遊撃士ランク:A(「零」・「碧」) 人物 生真面目すぎる人物。非常に義理堅く責任感の強い性格をしており、クロスベル国防軍の長官となった時には、抱えていた依頼を全て片付けてから遊撃士協会を去った。 自戒の意識が強すぎるところがあり、エニグマのカバーには「戒」の一字を書いたものを使用しているほか、《碧の大樹》では彼の心象風景は周囲を無数の鎖で覆われた《戒の領域》として具現化された。そうした性格からか、大陸最強クラスとされる他の実力者たちと並び評されると、自分のことを低く置いて訂正しようとする傾向がある。支援課が《壁》としてのアリオスを乗り越えた後、アリオスの強さについて、全てを自らの戒めとし、逃げ道を断つことで前へ進んでいくからこそかもしれないとロイドは推測している。 一人娘のシズクには甘く、「閃IV」で安全のためシズクをレミフェリアに置いてきて自らはクロスベルに戻って離れ離れとなった時は、(いつもはムスっとしてるのに)時々すごくさびしそうにしてるとキーアに暴露されている。 《風の剣聖》 八葉一刀流・二の型《疾風》を皆伝していることから、《風の剣聖》と呼ばれる。 剣の腕では兄弟子である《剣聖》カシウス・ブライトを凌いでいるかもしれないと言われており、レンからは「《剣帝》レオンハルトに匹敵する」、デュバリィからは「私よりも遥か高みにいる剣士」と評価されている。 カシウスと同じく《理》に通じているため、指揮官としても優秀。 利剣『隼風』を愛刀としている。 ゲーム上の性能 使用するSクラフトは奥義「風神烈破」。大気の刃を刀身にまとわせ切り付ける。「碧」の最終決戦では奥義を越える絶技「終の太刀・黒皇」(ボイスでは黒皇剣と呼ぶ)を使用する。遥か上空から落下の勢いを上乗せした斬撃を見舞う。 ミシェル 登場作:『VII』・『暁』P・『創』 声:高戸靖広 クロスベル支部の受付。おネエ言葉を話すドレッドヘアーの男性。 ロイドたちに対して厳しくもあるが、大事に首を突っ込む彼らに気をつけるように声をかけている。キリカのように戦う描写こそないが、グノーシスを投与された警備隊の襲撃を免れている。 「碧」では顔グラフィックが追加されているが、『空』では遊撃士協会の受付には顔グラフィックがあったのでその基準に合わせたという事情と、おネェ言葉で話すため顔グラフィックがないと性別がわかりにくいという事情による。スコットら遊撃士たちは4人分作らないといけないため顔グラフィックが付けられなかった。 教団事件解決後(『暁』)は、クロスベル警察との関係改善に伴い、警察と遊撃士が協力して問題解決にあたる通称「クロスプロジェクト」を立ち上げ、準遊撃士になったばかりのナハトとクロエを派遣する。また戦闘では投げナイフを駆使して戦う。 「閃IV」では本編には登場しないが、エンディングで受付の仕事をしている様子が描かれている。 プロフィール 年齢:32歳(「零」・「碧」) 身長:180cm(「零」・「碧」) スコット 登場作:『VII』・『暁』・『創』 声:岡島俊治(「零Evo」)→荒井聡太(「碧Evo」) ライフルを使う遊撃士。 危険な魔獣が生息する古戦場に入り込んでしまった観光客の捜索をする際に、ロイドたちと協力する。百貨店《タイムズ》で受付嬢をしているパールという名の婚約者がいる。 ナハトとクロエの準遊撃士試験ではヴェンツェル、エオリア、リンとともに試験官を担当。その後も多忙の傍ら二人を気にかけている。 ヴェンツェル 声:上倉紀行(「零Evo」)→酒井凜太朗(「碧Evo」) 登場作:『VII』・『暁』 エレボニア帝国出身の遊撃士。スコットとともに行動することが多い。 発足間もない《特務支援課》に対しては高圧的な物言いをしていたため、ティオからは内心「えらそう」と思われていたが、支援課が数々の事件を解決に導いたことで評価を改めその力を認めるようになる。 元はエレボニア帝国の支部に所属しており、「零」以前に起きた《帝国遊撃士協会支部連続襲撃事件》ではカシウスの下で解決作戦に参加していた。その後、エレボニア帝国における遊撃士協会の活動が大幅に制限されたタイミングで、ミシェルによってクロスベル支部に引き抜かれた。 その後も帝国には手伝いに行くことがあり、「閃III」では帝国入りし、シェラザードとともに行動していることが語られている。 エオリア 登場作:『VII』・『暁』・『創』 声:水谷美月(「零Evo」)→金香里(「碧Evo」) レミフェリア公国出身の女性遊撃士。同じく遊撃士のリンとともに行動することが多く、ともにA級に迫る実力があり、2人一緒ならアリオスにも匹敵する腕前を持つとされる。 物への執着心が薄いらしく、高価な物でも他人にあっさりとあげようとする。可愛いもの好きで、ティオを抱っこしたがったりする一面がある。医師免許を持っており、戦闘では手術用のメスを投げナイフ代わりに使用する他、さまざまな薬品を使った状態異常クラフトを得意とする。 リン 登場作:『VII』・『暁』P・『創』 声:小寺可南子(「零Evo」)→前田綾香(「碧Evo」) エオリアとともに行動することが多い女性遊撃士。男っぽい言葉遣いをする。「泰斗流」の使い手で、ジンやキリカの後輩にあたる。自身は拳法で戦うが、トンファー、偃月輪、三節根といった東方武具も門下生時代に一通り修得しており扱うことができる。 手強い相手を見ると歯止めが利かなくなるところがある。 「碧」では、エオリアとともにあるイベントでロイドたちと戦う。戦闘後、勝敗に関わらずロイドの素質に注目して武術の型を指南する。 近接戦闘では即死攻撃や威力の高い一撃を放ち、遠距離では気の砲弾を用いる。また、ジンと同様、《龍神功》によって能力を大幅に上げることができる。 ナハト・ヴァイス 登場作:『暁』P 声:石川界人 『暁』の主人公の一人。教団事件が解決し、エステルとヨシュアが去った遊撃士協会クロスベル支部に所属することになった準遊撃士。 できる限り目立たないように、「平凡」第一に行動することを信条としている。遊撃士になってからは小さな依頼をコツコツと……と計画していたが、遊撃士試験を一緒に受けることになったクロエとコンビを組むことになり、自身と正反対の性格の彼女のおかげでその目論見はもろくも崩れ去る。 出身国籍・年齢不明(16歳のクロエよりは年下)で、かつては猟兵団「ニーズヘッグ」の部隊長を務めていたが、ある任務で自部隊が壊滅した際に、猟兵や戦場に嫌気がさし、団を脱走。戸籍を偽装してクロスベルに潜り込んだ。そのため、堅気の職業に就くことのほかに身分保障を得ることも彼が遊撃士になる動機のひとつであった。 準遊撃士になったのち、最初の依頼の解決を通じて知り合ったロナード・リーヴ・ジリアンとともに、警察・遊撃士・民間が協力して問題解決にあたる「クロスプロジェクト試験班」を結成。遊撃士協会や仲間には自分の過去は伏せているが(ただし、カシウスなどごく一部の猛者は、ナハトが元猟兵であることを察している)、クロスベル・リベール・レミフェリアなどで事件を解決しながら、否が応にも自分の過去と向き合うことになると同時に、遊撃士として少しずつ前向きになっていく。 武器は導力銃が仕込まれたハルバード(斧槍)。猟兵時代の経験から、地雷などトラップの取り扱いも心得ている。 クロエ・バーネット 登場作:『暁』P 声:佐倉綾音 『暁』の主人公の一人。16歳。リベール王国出身にもかかわらず、クロスベル支部を志望してナハトとともに準遊撃士試験を受け、合格、所属することになった。性格は正義感が強く行動的だが、戦闘や裏社会に対する知識不足や浅慮から無謀な行動に走りがち。慎重で時に考えすぎるナハトとは正反対の性格だが、彼とコンビを組んで遊撃士としての仕事をスタートさせる。 クロスベルに来る前は、リベールのルーアンに住んでおりジェニス王立学園に通っていたが、病弱だったため保健室登校や休学・復学を繰り返していた。リベルアーク事件解決後にレミフェリアで先端医療技術による手術を受けて快復。治療中に入院していた聖ウルスラ病院のあるクロスベルに恩を返したいという思いと、リベルアーク事件を解決した英雄たちにあこがれて遊撃士を志した。趣味は読書で、王立学園で学んだことと合わせて世界情勢・法律・ビジネス用語等の知識は豊富。そのため、性格面以外に得意分野・知識の面でもナハトとは互いの弱点を補いあう関係にある。 一見、上記のように元気いっぱいの彼女だが、ごくたまに「彼女とは全く違う一面」が表に出てくる時があり、それは「ある人物」を彷彿させている。 武器は片手剣だが、誰かに師事したことはなく、小説などに登場した技をまねた我流。にもかかわらず、実力差を弁えずに犯罪者たちに啖呵を切るのでブレーキ役のナハトは気苦労が絶えない。しかし根性はナハトにも認められており、クルツやヴェンツェルら先輩遊撃士の厳しい訓練に耐えて技を磨いている。
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