仏堂とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 建設 > 施設 > 建造物 > 仏堂の意味・解説 

ぶつ‐どう〔‐ダウ〕【仏堂】

読み方:ぶつどう

仏像安置した堂。仏殿


仏堂

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/28 14:33 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
境外仏堂(愛媛県)
備後地方に広く見られる辻堂

仏堂(ぶつどう)とは、仏教寺院において仏像を安置し、礼拝供養するための建物である。境内以外に単独で建てられたものは境外仏堂(けいがいぶつどう)ということがある。

概略

仏教中国に伝来し、寺院が建立され始めた紀元前2世紀には、既に寺院を構成する建物として仏舎利を祀ると共に仏堂が建立されていたようである。以降、仏教の浸透と共に、が伽藍の中心から周辺部へと次第に追いやられていくのに対し、仏像を祀る仏堂は寺院において最重要な建物となり、基本的に寺院の中心部に建立されるようになった。

仏堂は1つの寺院内に多数建立される場合も多く、その性格、寺院内での位置、安置する仏像の名称などによって、「金堂」(こんどう)、「本堂」、「釈迦堂」、「薬師堂」、「阿弥陀堂」、「観音堂」、「文殊堂」、「地蔵堂」などさまざまな名称で呼ばれる。

本尊仏安置の仏堂

日本では一山の本尊を安置する、寺院の中心的な堂を指して「本堂」あるいは「金堂」という場合が多い。

本堂」は日本の仏教寺院の中心堂宇としてもっとも一般的な名称である。

金堂」という名称は、飛鳥時代から平安時代創建の寺院で多く使われている。なお、奈良時代創建の寺院でも、新薬師寺西大寺のように現在は「本堂」という名称を使用しているところもある。また、室生寺當麻寺のように「金堂」と「本堂」が別個に存在する寺院もある。

仏殿」という名称は、『日本書紀』にも見え、仏堂一般を指す語として用いられる場合もあるが、日本では主に禅宗寺院の本尊(多くは釈迦如来)を安置する堂の名称として使われている。ただし、泉涌寺のように禅宗以外の寺院でも「仏殿」を称するところもある。また、禅宗寺院においても中心堂宇を「本堂」と称する例があり、特に方丈形式の建築を指して「本堂」ということが多い。

また、天台宗の中心寺院である延暦寺では本堂にあたる建物を「根本中堂」と称する。延暦寺と同じ天台宗の寺院も、本堂を根本中堂と称する例がいくつか見られる。(寛永寺立石寺清水寺など)

他に萬福寺のような黄檗宗寺院や長崎の唐寺などでは、大陸風の「大雄宝殿」(だいおうほうでん、だいゆうほうでん)という名称を用いる場合もある。

特記事項

備後地方では江戸時代より水野藩の指導により各地区に辻堂と呼ばれる建物が多数作られ、後に地蔵菩薩や観音像が持ち込まれて仏堂として今日に残されている[1][2]。四国地方にも似たような仏堂が山間部を中心に残されている[3][4]

脚注

  1. ^ 広島文化大百科 文化資源詳細情報「辻堂」 広島県 2017年9月27日閲覧
  2. ^ 「憩亭」100ヵ所紹介 福山の秋山さん自費出版 旅人が休息 写真、エッセーで 2017年06月23日 夕刊-03版 3頁 山陽新聞夕刊 写有 (全970字)
  3. ^ 「阿波の辻堂の習俗」文化庁 文化遺産オンライン 2017年9月27日閲覧
  4. ^ 「讃岐の茶堂の習俗」文化庁 文化遺産オンライン 2017年9月27日閲覧

出典

  • 藤田勝也・古賀秀策『日本建築史』昭和堂、1999年4月。ISBN 4-8122-9805-9

関連項目


仏堂

出典:『Wiktionary』 (2021/11/14 16:27 UTC 版)

この単語漢字
ぶつ
第五学年
どう
第五学年
呉音

発音

名詞

(ぶつどう)

  1. (仏教) 仏像安置した建物

「仏堂」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



仏堂と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「仏堂」の関連用語

1
100% |||||



4
100% |||||

5
仏舎 デジタル大辞泉
100% |||||

6
辻堂 デジタル大辞泉
100% |||||

7
92% |||||

8
78% |||||

9
78% |||||

10
番僧 デジタル大辞泉
78% |||||

仏堂のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



仏堂のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの仏堂 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの仏堂 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS