DIY
「DIY」とは・「DIY」の意味
英語の“Do It Yourself”の略称であり頭文字をとったものである。直訳すると『自分の手で行う』という意味がある。プロではない自分の力で住まいと暮らしをより良いものにするために快適な生活空間をつくること。自分の手で何かを作ったり補修を行う。住居の部分的な補修が主だがログハウスを建てる・車をドレスアップしたり車内をカスタムするなど大規模なリフォ―ムも含む。類義語は自家製・ホームメイドなど。「DIY」は手作業ではあるが他人のために行うハンドメイドとは意味が異なる。自分のためにハンドメイドをした場合はDIYに該当する。また従来の日本で「日曜大工」と呼ぶ日曜日などの休日に趣味で行う簡単な作業は木工作業だけに留まるため「日曜大工」の代わりに「DIY」と呼ばれることが多い。「DIY」は自分の出来ることであれば規模を問わないことから日曜大工よりも広い概念となり、平日関係なく自作で幅広い作業全般を指す「DIY」が主に普及している。「DIY精神」とは「自分でできることは自分で行う」理念のもと「(他人に任せず)自身でやる」という考え方を生活の基本にすること。DIYにプロは存在せずあくまで趣味や自分のために行うものである。他人のために行う営利目的のものづくりは商売である。
DIY始まりの地はイギリスの首都ロンドンである。第二次世界大戦後の1945年(昭和20年)、ナチスドイツによる空襲で街を破壊され大きな被害を受けたロンドンを自分たちの手で復興させることをきっかけに市民運動が始まる。その復興運動のスローガンに使われた言葉が「DIY=Do It Yourself」である。イギリスからヨーロッパへ広がったこの運動はDIYのノウハウを中心とした雑誌「Do It Yourself」と共に全土に広まった。“Myself”ではなく“Yourself”なのはDIYという言葉が人々に呼びかけるスローガンであることに由来する。「DIY」というワード自体は歴史のある言葉ではない。イギリス人に古くから根付いているものであり、日常的にリフォームに挑む情熱は高くDIY関連の書籍やショップの充実度は世界屈指である。戦争の被害が少なかったアメリカでは復興の手段ではなく休日のレジャーとして浸透した。アメリカのホームセンタービジネスを参考にして産業を逆輸入したDIYを様々な領域に拡大させた。
日本にDIYが上陸したのは1970年代初頭といわれている。1972年に日本で初めてのホームセンターが出現した。500坪の敷地に100台以上の車を収容するアメリカンスタイルの大型店舗である。しかし趣味より仕事が優先される高度成長期時代に広く浸透することはなかった。DIYが知られたのは1992年の週休2日制度が導入されたことがきっかけである。増えた休みを有効利用して楽しもうとする人たちが増えたため注目され、ホームセンターの出店が加速した。
「DIY」の読み方
「DIY」はアルファベットそのまま「ディ-アイ-ワイ」と読む。海外でも使用されている言葉で読み方も同様である。D(ディー)は「Do:~をする」、I(アイ)は「It:それ」、Y(ワイ)は「Yourself:あなた自身」。1つの単語ではなく3つの英単語を並べた造語である。DIYは名詞や形容詞でも使用が可能で「DIYer」や「DIY-er」などDIYをする人のことを表現する。「ダイ=die(死ぬ)」や「デイ=day(日)」といった誤った読み方では意味が変わる。「DIY」の熟語・言い回し
DIYするとは
専門家や業者に任せず自分で身の周りのものを作ったり補修・アレンジすること。「DIY精神・DIY ethic(DIY論理)」とは「自分でできることは自分で行う」理念のもと「(他人に任せず)自身でやる」という考え方を生活の基本にすること。こうした精神は多様な領域において提唱・実行されている。自分(たち)でやることを望み、その精神を周囲に伝えることで結果を生み出す。一般に市販されているインテリア用品や家具よりも安あがりで大幅にコストが抑えられる。自分にとって最適なものへ仕上げたり、自分だけの表現で既製品にない素材を使ってデザインを施すことができる。自分で作業を進めることで必要な知識や物事を解決する精神が身につく。
居住している賃貸住宅でカスタマイズを行う場合、壁に穴を開けたり何かを貼る場合には大家や管理会社などの許可が必要である。また初心者がやりがちな失敗として、釘が曲がる、ネジの頭をつぶしてしまうことがある。主にDIYを始める理由として以下があげられる。
・自分好みに自由に作れる楽しさがある
・費用を抑えられるので経済的である
・知識や経験を活かせる
DIY女子とは
インテリアなどを自作することに興味がある女性のこと。DIY女子の背景にはホームセンターや100円ショップの存在がある。DIYの材料となる素材が多く販売していたりすべて自分の力で作る感覚は男性だけでなく女性にも伝わり、家具作りだけでなく洋服のリメイクやアクセサリー作りなどを趣味として本格的に始め、ホームセンターが女性でも扱いやすい電動工具を市場に投入し入手しやすくなっていることからDIYブームを後押ししている。女性のDIY参入によって得られた経済効果は大きく、メディアがDIYを取り上げたことで世間への認知度が高まり、ものづくりを好む女性がDIYを趣味としている。またSNSの使用により女性ならではの発想や扱いやすいアイテムなど様々な知識を共有できる環境が生まれている。
DIY道具とは
DIYで木工作品など様々なものを作る際に必要な道具(工具)。用途に合わせて使用することでプチDIYから本格DIYまで始められる。DIYの原動力としてお気に入りの道具を揃えることも長く続ける魅力である。創作意欲をかきたてるために優れた性能を備えた道具や材料を選んだり楽しく行うことが大切である。主にノコギリ・ヤスリ・ドライバーなどがあり、電動式のネジ回しは効率があがる。
工具セットは老若男女・初心者も手軽に使えることから選びやすい。初心者でも初めやすい便利な工具セットはDIYや修理に必要なものを入れるだけでなく裁縫道具などを保管することも可能である。ボックスタイプは持ち手つきのアイテムが多く携帯性に優れている。ツールの収納場所が決まっているのでコンパクトに収まるが、新しく工具を買い足した際の収納スペースはない。急な作業が発生した際にすぐ持ち出せるので好みのデザインを選べばステッカーを貼るとインテリアとしても楽しめる。バッグタイプは軽量で持ち運びしやすいのが特徴である。長さのあるものや大きい工具を収納できる多機能ポケットが多い。工具セットの中身を見るより何用のものなのかを確認する。
DIYアイデアとは
身近な不用品や小物などを変えるための計画・実行にあたっての新しい工夫や思いつき。DIYは家具に頼らず様々なものを手作りすることを指す。基本的な手順は作るものを決めたらスムーズに進めるため情報収集をしたり設計を行う。サイズを間違うと設置することができないため場所の採寸は幅・高さ・奥行など数値を測る。取り組む前に何をしたいのか作業の全体像を把握することや、ホームセンターや100円ショップなどを利用し知識が豊富な店員に分からないことを質問することも大切である。
DIYに先立つものはある程度のスペースの確保である。ベランダをDIYする場合自分だけの秘密基地のような空間にするか、ゲストをおもてなしするためのカフェ空間にするかなどアイデアは様々で、殺風景な場所は床をDIYするだけで生まれ変わる。白い壁にマスキングテープを貼ってストライプ柄のデコレーションを施したり、屋内と屋外では状況に合わせて材料を選び、組み立てることでオリジナルのものを生み出すことが可能である。
ディー‐アイ‐ワイ【DIY】
DIY
「自分自身でやる」の意味。基礎的欲求が満足されてくると欲求は高度化する。生存の欲求から安全を求める欲求、社会同調性の欲求、それから個性化欲求(自分自身でありたい)と欲求が変化する。構成か欲求の高まりにより、自分自身で好みの色や形をした家具をつくったり、家庭菜園で野菜や果物をつくったりすることが好まれるようになってくる。その創造性欲求を満足させるための道具や材料を扱う売場や業態が誕生する。この市場をDIY市場といい、最近、大きな規模となっている。今後のDIY市場は道具や材料といった品物の販売だけでなく、道具の扱い方や材料の選び方といったコンサルティング・サービスの提供が重要となってきている。
DIY
DIY
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/24 00:06 UTC 版)


DIY(ディー・アイ・ワイ)とは、素人(専門業者でない人)が、何かを自分で作ったり修繕したりすること[1]。
英語のDo It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)の略語で、「自分でやってみよう!」「自分でやれ!」などの意。意訳して、「自分でできることは自分でやろう!」。「D.I.Y.」とも。
日本においては、「日曜大工」「家庭菜園」「自炊」「手芸」「自作」「ハンドメイド」…といった事は、昭和の時代からこうした名称で行われてきたことではあるが、2000年以降はネット情報の普及もあって、総じて「DIY」と言われることが多い。
概説
DIYとは、お金を払って他者(業者)にやらせるのではなく、自身で(つまり自分の身体を使って)何かを作ったり、修理したり、装飾したりする活動のことである。「自分でできることは自分でやろう」という理念のもとに行う諸活動である。
DIYという言葉・概念は、「(他人任せにせず)自身でやる」という考え方を、広く生活の基本態度にしようとする精神を指していることもある。これらは「DIY ethic(DIY倫理)」「DIY精神」とも言う。営利企業の活動には頼らず、人々(人・グループ)が自主的に行う活動を推奨する言葉・概念である。
こうした精神・態度は、多様な領域において提唱・実行されており、「自主イベント」や「草の根政治運動」「草の根社会運動」、自主制作誌(ミニコミ、Zine)、インディーズ音楽等々に影響を与えている。
各領域のメンバーの中に、「DIY精神」を志向する人がいる場合、その人がその領域でも、業者任せにせず自分(たち)でやることを望み、あるいはその精神を周囲の人々に伝えて、その結果として、それらの個別的活動が生み出されている場合もある。
利点
メリット
DIYには、下記のような利点が挙げられる。
- 専門の業者に依頼すると費用が高額になることを、比較的に安価に行えること。
- 自分の部屋にぴったりのものや、自分だけのための「特注品」をつくることができること。
- 全てを自分自身でやることにより、充実感・達成感を得ることができること。
デメリット
一方で、DIYには下記のような欠点もある。
- 工具などが必要な場合には、それなりの初期費用が必要になる。
- 逆に、大量生産によりコストダウンした製品よりも、高くなってしまう場合もある。
- 市販品のクオリティーに比べると、製作者次第でクオリティーが高くも低くもなる。
歴史
海外におけるDIY史
第二次世界大戦でナチス・ドイツ軍の激しい空襲を受けた英国の首都ロンドンで、1945年の終戦とともに破壊された街を自分達の手で復興させる国民運動が始まった。そのスローガンとして「D.I.Y.」=「Do it yourself」がうまれた。
『大辞泉』には「第二次大戦後のロンドンで、廃墟に立った元軍人たちが「何でも自分でやろう」を合い言葉に、町の再建に取り組んだのが始まりとされる」と書かれている[1]。
この運動はイギリス中を席巻し、1957年には雑誌『Do it yourself』が刊行され、やがてその運動がヨーロッパ全土へ、そしてアメリカ合衆国へと広がっていった。本土に戦災をほとんど受けなかったアメリカにおいて、D.I.Y.は「復興」から「週末レジャーや余暇の一つ」として楽しむという概念へと変化し、いつしか健康的に週末を過ごす趣味へと進化を遂げた[2]。アメリカでは、DIYを行う上で必要になる資材や工具を専門に取り扱う小売業態ホームセンターが各地に造られた。
2005年には米国に根付いたDIYの精神を背景として、従来は取り扱いが難しかったデジタルデバイスや電子制御の工作機械を自分たち自身で使うための雑誌『Make:』が米国で創刊され、デジタルなものづくりのDIYをする人々が増え、2006年からはその雑誌社の主宰で米国カリフォルニアでMaker Faireが開かれるようになり、その後多くの国でMaker Faireが開催されるようになった。(それまで大手製造業者にまかせがちだった工程を個人が行うようになり)「自宅の工作室」をオンライン化し、ひとりひとりの個人が自身でデジタル技術を用いて製造を行うようになった この潮流は「メイカームーブメント」と呼ばれている。
日本におけるDIY史
かつての日本において、専門の職人や大工ではない庶民が、生活や生業に必要な用具を自作したり、自宅や小屋・納屋を修繕したりすることは、特に農山漁村においては珍しくなかった。こうして作られたものやその道具の一部は現在でも、民具として博物館などで見ることができる。
第二次世界大戦後は、戦災からの復興や高度経済成長に伴い、金物・金具店などで購入した道具を使い、住居建築など生活基盤の整備や、趣味としての日曜大工を行う人は多くいた。
DIYの考え方やそれを支えるホームセンターは、1970年頃には日本にも本格上陸した。1969年には、島根県に「ハウジングランド順天堂」駅前店(現在の「ジュンテンドー」)がオープンし、ロードサイド型ホームセンターの日本での発祥とされる。ホームセンターのスタイルを日本で最初に取り入れたのは、1972年にオープンしたドイト与野店である[2]。
和気産業は1967年、当時の重役が、カナダで開かれたモントリオール万国博覧会で「日曜大工コーナー」を設置したイギリス館の盛況ぶりに興味を示し、DIYの専門商社へ発展していった。
ジャンル
自宅まわり

例えば、自宅関連(「自宅まわり」)のDIYでは、下記が挙げられる。
- 自宅で使う家具
- 家の中の様々な補修・改修作業
- 住宅外回りの補修・改修・自作
- 庭の補修・改修・自作
- 小屋づくり
これらの多くが、いわゆる「日曜大工」という概念と重なっている。こうした自宅まわりで行うDIYに関しては、DIY専門店(ホームセンター等)が多数あるので広く人々に知られており、様々なDIY活動の中でも多くの人々によって実行されている。
大手のホームセンターなどDIYに関連する施設では、DIYアドバイザー等と呼ばれる、DIYを専門にし、その知識を伝授する有資格者を置いているところもある。
電気・電子関係
- 電気
電気の領域で、家庭の交流電流用機器に関連するDIYとしては、照明器具類(電気スタンド)の電気コードを直したり交換したりする、照明器具のシェードを交換する、ホームセンターで売られている照明器具のパーツを組み合わせて自分好みのものを作り新たに設置する等々の作業が行われている[注 2]。
DIYで、自分が使う電子回路を自分で作るという活動を行っている人もいる。日本語では従来「自作」という言葉で呼ばれている諸活動と重なるところが大きい。日本では東京・秋葉原や大阪・日本橋、名古屋・大須商店街に、こうした自作のための電子部品を扱う店舗が多い。
Microsoft WindowsやLinux等が動く小型のパーソナルコンピュータ(パソコン、PC)が普及するにつれ、自作パソコンを組み立てる人も増えた。マザーボード(メインボード)、グラフィックボード、サウンドボード、電源ボックス、筐体(外箱)などを組み合わせて、自身で自分好みのスペックのPCを作る人が多かったのである。日本では1990年代〜2000年代は、PC自作のための部品を扱う店舗が多数あった。

最近では便利なブレッドボードやAVRマイコン、またそれと周辺電子部品などを小型ボードにコンパクトにまとめたArduinoなど、小型・簡易・安価なマイコンボード(および関連ソフトウェア類)が登場し、ちょっとした制御回路ならば手軽に自作してしまう人も増えている。またRaspberry Piを用いて様々ものを かなり複雑なプログラムまで用いて自動で動かす人々もいる。最近は「メイカームーブメント」や「FAB」という言葉・概念枠の中で捉えられていることも多い。
しかしながら、危険性もある。2022年にはエアコンをDIYで設置した後に、爆発や配線の発火などが起こるケースが多発しており、NITEは専門業者への依頼を推奨している[3]。
バイオテクノロジー・社会運動関係
DIYバイオ(DIY生物学)またはバイオパンクとは、バイオテクノロジー(生物工学)に関する拡大中の社会運動である。ハッカー文化やハッカー倫理とも繋がっている。この運動では個人・共同体・小規模な組織が、伝統的な研究機関と同じ方法で生物学や生命科学を学んでいる。DIYバイオは主に、学界や企業からの広範な研究訓練を受けた個々人によって行われており、正式訓練を受けたことが少ないかゼロである他のDIY生物学者(DIYバイオロジスト)を指導・監督している。
脚注
- 注釈
- ^ 塗装を行う場合は、ハケ類を手に入れる。様々な場面でホットボンドのガン などもあると便利である。電気・電子回路の補修・制作や、金属と金属の簡易な接着をする場合ははんだごて等々である。最近では百均で入手可能な工具や部材も増えており、「とりあえず」でよければ非常に安価に始められる。特に頻繁に行う作業のための道具だけはじっくり比較し、ホームセンターや通販などで質の良いものに買い替えて、快適な作業、精度の高い作業にするということが可能である。多少値が張りはするが、高頻度の作業だけでも快適にできるようにしておくとDIYが楽しくなる。
- ^ なお日本では、電気事業法に定める一般用電気工作物(戸建住宅のAC100V/200Vの配線はこれに該当する)または契約電力500kW未満の自家用電気工作物に該当する電気設備に関わる工事を行うには、政令で定める軽微な工事を除き電気工事士の資格が必要である。
- 出典
関連項目
- ブリコラージュ
- 日曜大工
- DIY産業、日本DIY協会、ホームセンター
- 家庭菜園
- 工具
- 自炊、自給自足
- 自学自習、相互教育
- 自助
- 公民館
- DIYバイオ(DIY生物学)
- ハンディマン - DIYを行う職業。DIYを行うには時間が足りない人や、自分の保有するスキルでは難しい作業などを依頼する。
外部リンク
DIY
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:55 UTC 版)
「あつまれ どうぶつの森」の記事における「DIY」の解説
島で入手できるさまざまな材料を使い、DIYによる道具や家具の作成ができる。DIYにはどうぶつから教わったり、アイテムを拾った際にひらめいたりする「レシピ」が必要で、後述のスマートフォンで確認可能。DIYには作業台が必要で、案内所にあるたぬきちの作業台を借りることもできる。なお、ゲーム初期段階では橋や階段が設置されていないため、DIYで作った「たかとびぼう」や「はしご」を用いて川や崖を移動する必要がある。 『とびだせ どうぶつの森』でカイゾーに頼むことで可能だった「リメイク」も作業台で自ら行うことができる。
※この「DIY」の解説は、「あつまれ どうぶつの森」の解説の一部です。
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