消滅したファミリア・組織
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「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の記事における「消滅したファミリア・組織」の解説
物語開始後に、消滅したファミリア・組織とその登場人物を説明する。 アポロン・ファミリア 本編6巻でヘスティア・ファミリアと対峙した男神アポロンが運営する探索系ファミリア。派閥の等級はDで、エンブレムは太陽に弓矢。アポロンが見初めた者たちが数多く所属しており、美男美女が多い。 主神のアポロンは月桂樹の冠を被った金髪の美男子で、1度見初めた相手を絶対に手に入れようとする執念深い性格であり、茶髪で色白な長身の美青年であるファミリアの団長ヒュアキントス・クリオをはじめ、見初めた相手は女性よりも男性の方が多い。天界ではヘスティアにも求愛しており、彼女からは苦手意識を持たれている。恋多き神であるため、他の神からは悲恋(ファルス)と渾名を付けられて笑いものにされる。 ベルを見初めたアポロンは、ソーマ・ファミリアと極秘に手を結び、卑劣な手段を用いてベルとヘスティアを追い詰めて戦争遊戯の開催に持ち込ませる。戦争遊戯ではLv.3のヒュアキントスがLv.2のベルと一騎打ちとなり、ベルから渾身の拳を頬に受けて敗北する。戦争遊戯の終了後、アポロンはヘスティアに許しを請うたが聞き入れられず、本拠を含めた全財産を没収され、団員のステイタスを改宗可能な状態にしてファミリアを解散し、自身はオラリオから永久追放される。ヒュアキントスをはじめとする団員の一部はアポロンを追い、ギルドの戦力流出禁止令を無視してオラリオを去る。ダフネ・ラウロス 「#ダフネ」を参照 カサンドラ・イリオン 「#カサンドラ」を参照 イシュタル・ファミリア 本編7巻でヘスティア・ファミリアと対峙した女神イシュタルが運営する娼館ファミリア。派閥の等級はA。本拠は「女主の神娼殿」、エンブレムは娼婦。オラリオの南にある歓楽街を牛耳っており、莫大な利益を上げる。構成員の大半は戦闘娼婦のアマゾネスたちが占める。 主神のイシュタルは黒髪を編み込んだ褐色の肌を有する性愛の神であり、自身と同じ美の神であるフレイヤを尋常でないほど憎んでいた。本格的にフレイヤを打倒するために、春姫と殺生石を使った団員の強化のための儀式を計画し、テルスキュラを味方に付け、闇派閥とも手を結び精霊の分身の準備も進めていた。団長のフリュネ・ジャミールはLv.5のアマゾネスの戦闘娼婦であり、おかっぱ頭に大きな目と裂けた口、短い手足の割りに顔と胴体がずんぐりと太った人間離れした2Mを超える風貌と「ゲゲゲッ」という笑い方も相まって、同じ派閥の団員たちからヒキガエルと蔑まれる。外伝6巻ではテルスキュラの依頼に基づき、春姫の魔法でランクアップした状態でアイズと戦ったが、剣技のみで対応したアイズに敵わず、さらに月光の下で獣化したベートにロログ湖まで蹴り飛ばされる。この時、ベートに一撃で倒されたアマゾネスの少女レナ・タリーはアマゾネスの性癖に従って彼に惚れ、外伝8巻でベートの前に現れて以降、ベートに求婚を繰り返す。 本編7巻でイシュタルはヘルメスを尋問してフレイヤがベルに執心していると知り彼女より先にベルを我が物にしようとするが、ベルに手を出したことがフレイヤの逆鱗に触れ、フレイヤ・ファミリアから急襲される。フリュネはフレイヤを侮辱したことでオッタルの怒りを買い、再起不能になるほどの恐怖を叩き込まれ、イシュタルはフレイヤに美しさという自分の矜持すら砕かれて天界へ強制送還され、イシュタル・ファミリアは歓楽街と共に壊滅する。アイシャ・ベルカ 「#アイシャ」を参照 サンジョウノ・春姫 「#春姫」を参照 イケロス・ファミリア 本編9巻と10巻でヘスティア・ファミリアと対峙した男神イケロスが運営するファミリア。派閥の等級はBで20年以上前からオラリオに存在し、クノッソスを根城にしていた。異端児を捕まえては怪物趣味の貴族に売り飛ばしていた無法者の狩猟者集団である。団長のディックス・ペルディクスがウィーネを確保するために多数の異端児を惨殺したことが、リヴィラの街と地上を巻き込んだ異端児たちの動乱に発展する。 主神のイケロスは紺色の髪と瞳、褐色の肌に黒い衣装を纏い、常に卑屈そうな眼差しに軽薄そうな笑みを浮かべた神。ディックスらの悪行も把握していたが、彼の狂気を獣の夢として面白がり、それで良しとしていた。左の瞳が赤く、煙水晶のゴーグルを掛けたディックスは奇人ダイダロスの子孫であり、バルカの弟である。ステイタスはLv.5であり、超短文詠唱で広範囲に幻惑と錯乱をもたらす呪詛を武器とする。先祖代々のダイダロス一族の呪縛を自覚しているが、異端児を痛めつけることに一族の狂気を越える欲望を見出し、捕らえた異端児を拷問した後に貴族たちへ密輸することで自身の生き甲斐とクノッソス完成のための資金集めを両立していた。 本編10巻でイケロスはファリアの全てをヘルメスに暴露し、ガレスに捕らわれそうになったフェルズを逃がすためにヘルメスの取引材料にされる。外伝10巻でロキ・ファミリアに闇派閥との協力関係を自白するが、イケロスはエニュオの計画に関与していないことが明らかとなり、ギルドに身柄を引き渡される。異端児とベルに追い詰められたディックスはクノッソス内部に逃げ込むが、最期にはアステリオスの一撃を喰らって死亡する。その他の団員も異端児たちに皆殺しにされ、唯一生き残ったイケロスはオラリオから永久追放の処分となり、本編10巻でファミリアは消滅する。 タナトス・ファミリア 外伝『ソード・オラトリア』でロキ・ファミリアと敵対した男神タナトスが運営するファミリア。クノッソスを拠点とし、タナトスが闇派閥の残党を束ね、その幹部のヴァレッタ・グレーデとバルカ・ペルディクスと共に、エニュオや怪人と手を組んでオラリオの破壊を企む。 主神のタナトスは闇を凝縮したかのような風貌の退廃的で陰鬱な神。天界では死を司る神であり、人間は昔のように頻繁に死んだ方が良いと考えており、タナトスから死後の転生を信じさせられていた眷族たちは、自爆覚悟で戦う死兵と化す。本編開始の8年前、幼少期のアイズをダンジョンで闇派閥に勧誘したタナトスの気紛れが、穢れた精霊にアイズの存在を気付かせる原因となり、エニュオによる動乱の具体化に繋る。Lv.5のヴァレッタは口の悪い下品な女で27階層の悪夢を画策した人物であり、恨みを抱くフィンを取り逃がした腹癒せにリーネたちを殺害し、元イシュタルの眷族たちを虐殺する指揮をとる。もう一人の幹部でLv.4のバルカはディックスの兄にあたり、弟とは逆にダイダロスの呪縛に囚われ、クノッソスの完成以外は一切の興味がない。クノッソス内部の罠の操作や資金集めのための密輸の取引役を担い、レアアビリティ神秘により作製した傷が癒えない呪道具をディックスとヴァレッタに加えセクメト・ファミリアの暗殺者にも供給する。 外伝8巻でヴァレッタはベートの魔法により部下と共に焼き尽くされて死亡し、外伝11巻で異形の怪物となったバルカは、アミッドの全癒魔法により生きる意味を失って死亡する。その他の団員たちも精霊の分身の緑肉に飲み込まれて全滅し、主神のタナトスもエニュオに道具として利用された意趣返しとばかりに自らへ短剣を突き刺して天界へ強制送還され、外伝11巻でファミリアは消滅する。 ディオニュソス・ファミリア 男神ディオニュソスが運営する中堅クラス規模のファミリア。外伝『ソード・オラトリア』において、闇派閥や怪人、都市の破壊者と敵対する。 主神のディオニュソスは貴公子然とした様相で上品さと優雅さを兼ね備え、オラリオの住民に敬われており、特に女性には人気がある酒神である。外伝1巻の神会でデメテルと共にロキと顔を合わせ、外伝2巻で極彩色のモンスターに殺害された眷族の敵討ちと称してロキに近づく。外伝3巻でロキの信用を得て、外伝4巻でロキとヘルメスと共に派閥同盟を組む。団長のフィルヴィス・シャリアはファミリアで唯一のLv.3であり、赤緋の瞳に白い肌で濡れ羽色の長髪を有する美しいエルフの少女だが、6年前の27階層の悪夢で一人だけ生き残った後も、参加したパーティが四度とも彼女を除いて全滅したために死妖精(バンシー)の悪名で呼ばれ、団員を含む冒険者たちから忌み嫌われる。そのため、他者に対して気を許さず、潔癖性で排他的な振る舞いや言動が多かったが、外伝3巻でレフィーヤと出会い、強引に親交を深めようとするレフィーヤに根負けして、次第に心を開くようになる。攻撃と防御の超短文魔法による並行詠唱を得意とする魔法剣士であり、外伝4巻で深層の遠征に赴くレフィーヤに並行詠唱を指導し、自身の障壁魔法を授ける。 外伝11巻でディオニュソスは団員と共に自らクノッソスの進攻部隊に同行するが、エニュオと思われる神物に襲われて天界に強制送還され、その様子が眼晶を通じてロキへ伝えられる。フィルヴィスはレフィーヤの眼前でエインに首をへし折られた後、食人花に捕食され、団員も精霊の分身の緑肉に飲み込まれて全て死亡する。しかし、外伝12巻において、ディオニュソスとフィルヴィスの死は偽装であることが明らかとなる。 詳細は「#エニュオ」および「#エイン」を参照 怪人 外伝『ソード・オラトリア』に登場する人間とモンスターの混合種。穢れた精霊により極彩色に輝く魔石を人の身体に埋め込まれた強化種であり、どんな傷でも自己再生する強力な治癒能力を有し、極彩色のモンスターや精霊の分身に命令できる。穢れた精霊の意志に従う存在として、エニュオと呼ばれる神物、闇派閥の残党、暗殺者と利用し合う関係にある。外伝3巻において、27階層の悪夢の首謀者であり、死亡したと認識されていたオリヴァス・アクトが、怪人として蘇った姿を自ら晒してオラリオを滅ぼすと宣言し、ロキ・ファミリアをはじめとしたオラリオ全体と敵対する。レヴィス 声 - 大原さやか 赤い髪の女性。外伝2巻で初めて登場し、当初、素性が謎に包まれており、食人花を操っていたため、フィンは調教師だと考えていた。 フェルズの依頼で緑色の宝玉を持ち去ったハシャーナをリヴィラの街で殺害し、宝玉を探索していた折りにアイズと出会い、初めて会ったアイズを「アリア」と呼び、レフィーヤの援護を受けたLv.5のアイズを圧倒する。これ以降、「アリア」の確保に執着する穢れた精霊の命令を実現するためにアイズと何度も対峙する。フィンによる一連のクノッソス攻略に対抗するものの、フィンに深手を負わせたこともあり、フィンから最も警戒すべき敵として認識されたため、エインの邪魔もあり進攻部隊を取り逃がしたり、囮のアイズにつられて進攻部隊から遠ざけられたりする。 外伝12巻のクノッソス戦にて、穢れた精霊を惰性で守る役割を含めて、この世の全てをくだらないと感じていたが、アイズとの対戦が愉快であり剣を交えることに夢中だったと語る。一対一でアイズと死力を尽くして戦い、最期には極彩色の魔石を両断され、灰となって消滅する。 エイン 声 - 金元寿子 紫紺の外套に両手にメタルグローブを装着した仮面の怪人。外伝3巻でアイズやレフィーヤ、フィルヴィスらの眼前に正体不明の怪人としてオリヴァスと共に現れ、その後も度々登場していたが、外伝12巻でその正体がフィルヴィスであると明かされる。真の姿は27階層の悪夢において穢れた精霊の分身により極彩色の魔石を埋め込まれた怪人であり、普段は分身魔法によりディオニュソスの眷族役のフィルヴィスと、仮面を被った怪人役のエインの二人に分かれていた。 怪人となった当初、汚れた自分が許せずに何度も死のうとしたが、怪人の自己再生力によりそれも叶わず、汚れた自分を愛していると語るディオニュソスに救われ、彼の願いを共に叶えることが生きる目的となる。外伝3巻で心を通わせたレフィーヤだけは死なないで欲しいという願いと、仇敵の生存を隠していたディオニュソスに対する忠誠との間で心が引き裂かれてゆく。 外伝11巻では、食人花を率いてレフィーヤをクノッソスの門前へ誘導して自分に自分を殺させ、レフィーヤの心を壊してでもクノッソスから遠ざけようとする。しかし、外伝12巻で再起したレフィーヤに正体を突き付けられ、分身魔法を解除してレヴィスよりも強力な怪人としてレフィーヤたちと対峙する。最期にはレフィーヤに魔石を砕かれて致命傷を負い、再び分身したエインはディオニュソスの下へ向かいディオニュソスに抱かれながら消滅し、もう一方のフィルヴィスはレフィーヤに抱かれ、感謝の言葉を残して笑顔を浮かべながら消滅する。 都市の破壊者 エニュオ 外伝『ソード・オラトリア』に登場するオラリオの破壊を企む黒幕。外伝3巻で謎の神物として初めて名前のみ登場し、その後も事件の黒幕として描かれていたが、外伝12巻でその正体がディオニュソスであると明かされる。普段は自身が作った神酒を飲んで自分を正義の神であると自己暗示をかけていたため、同盟を組んでいたロキやヘルメスにもその偽りの姿を見抜けなかった。 かつてモンスターに蹂躙された子供たちが泣き叫ぶ時代「狂乱(オルギア)」を楽しんでいたが、ウラノスによりモンスターがダンジョンに閉じ込められたため、「狂乱」を再び引き起こすためにゼウスとヘラがオラリオから出奔した15年前からオラリオの破壊を計画する。6年前にアイズを求めて27階層に出現した穢れた精霊の分身がフィルヴィスを怪人化したことでその存在に唯一気付き、自身の計画を実現するために怪人や闇派閥と手を結び、アイズを狙う穢れた精霊の要求に応えるためにロキ・ファミリアにも接近する。 正体を隠すために、自身に探りを入れた女神デメテルの眷族を誘拐し、彼女を脅迫することで自身の身代わりに仕立て上る。また、神酒を使って老婆の女神ペニアも利用し、自身の眷族をペニアの眷族へ改宗させて隠れ蓑とし、外伝11巻で自身の死を偽装するためにペニアを殺害してロキたちを一時的に欺く。しかし、外伝12巻においてペニアが行方不明であること、何よりディオニュソスに対する恐いというヘスティアの印象からロキに正体を見破られ、計画の最終段階で神の思惑を越える未完の英雄により全ての企みは失敗し、最期は笑いながら自刃して天界に強制送還される。 その他 ジュラ・ハルマー 本編13巻に登場する元ルドラ・ファミリアの団員。猫人の男性冒険者で怪物趣味の志向をもつ隻腕の調教師。 本編開始の5年前、敵対するアストレア・ファミリアを全滅させるために策を弄し、これによりジャガーノートを誕生させてしまい、リューと自身を残して両ファミリア共に壊滅するが、この時の圧倒的なジャガーノートの強さに魅せられてしまう。復讐のために本拠に襲撃してきたリューに右腕を斬り落とされたが、何とかクノッソスに逃げ込み、リューへの恐怖に苛まれつつもジャガーノートを自分の所有物にするために計画を練り続ける。一連のクノッソスでの騒動から身を隠しきれないと悟ったジュラは強力な調教具を確保し、ターク・スレッドを巻き込んで計画を実行する。 本編13巻でタークはリヴィラの街でジャンを殺害し、その犯人が疾風であると騒ぎ立ててリヴィラの街の冒険者を味方につけ、25階層を大規模に破壊してジャガーノートを再び誕生させる。これによりジュラはリューを罠に嵌めてジャガーノートと戦わせることに成功するが、調教には失敗してジャガーノートに胴を両断されて死亡し、タークも25階層の崩壊に巻き込まれて死亡する。 テッド ファミリアクロニクル『episodeリュー』に登場するドワーフの男性。オラリオ最大のカジノのオーナーであるテリー・セルバンティスが死亡した事故を利用し、彼に成り済ましてカジノを取り仕切る。気に入った女性がいると、その女性の親近者に賭博を持ちかけて多大な借金を背負わせた上、脅しをかけて女性を奪う手口で何人もの女性を囲う。アンナを助けにきたリューとシルに正体を暴かれ、シルから後ろ盾として囁かれたフレイヤ・ファミリアの名前を聞いて戦意喪失、ガネーシャ・ファミリアに拘束される。
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