ケーブルテレビ
(有線テレビジョン放送 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 14:06 UTC 版)
ケーブルテレビ(英語: Cable television)とは、ケーブルを用いて行う有線放送のうち、有線ラジオ放送もしくは旧来の有線放送電話以外のものである。広義には、これを中心としてインターネット接続や電話(固定電話)なども含む複合的なサービスを指す。
- ^ 2011年7月までにデジタル放送へ完全移行される地上波のテレビ放送では、中継局の整備が遅れるなどして直接受信が難しい地域の難視聴対策として衛星によるセーフティネットを2015年3月まで取り入れていた。
- ^ 特に平成新局と呼ばれる地方の第3・4局目(北海道・福岡県は5局目)のアナログ放送に多かった。
- ^ 区域外再放送には該当しない。
- ^ 代表例として、奈良テレビ放送(昭和時代開局)・あいテレビ・愛媛朝日テレビ・大分朝日放送、在名民放局の愛知県奥三河地域など。同一県であっても中継回線(海底ケーブル・通信衛星含む)などの技術的都合により、テレビ北海道や琉球朝日放送は山間部や離島の一部ではケーブルテレビを介した放送も受信できない時代が、特にアナログ放送時代に発生していた。テレビ北海道は特に北見・帯広地域、琉球朝日放送は先島諸島(宮古島、石垣島)、大東諸島(北大東島、南大東島)が該当した。
なお沖縄県の離島においては、琉球朝日放送開局前の1993年12月に在那局(琉球放送、沖縄テレビ、NHK沖縄2波の3社・4局)の宮古・石垣中継局が開局するまで受信することが不可能であり、事実上沖縄本島とその周辺にサービスエリアが限定されていた。この間、宮古テレビと石垣ケーブルテレビは独自に在那局や在京・在阪キー局などから番組を購入し、本島では前日に放送されていたニュースワイド番組や、一般番組を自主放送チャンネルで時差放送していた。日テレ系 (NNS) とテレ東系 (TXN) の新局開局予定がないため、この2系列については同様の措置が取られている。大東諸島に至っては、在那局の中継がデジタル新局として開局したのがアナログ放送終了間際の2011年7月になってから。アナログの場合は、当初は1975年にNHK沖縄放送局が本土のテレビ番組を2時間程度に編集し、南大東島役場を通して中継する程度で、1976年からはそれをケーブルテレビを通じて中継していたが、1987年に廃止。その後、1984年5月から1998年3月まではNHKのBS2波のみ、同4月からは左記に加えて在京局のうち、本来の在那局の系列キー局(TBS、フジテレビ、テレビ朝日、NHK放送センター)の中継局を小笠原中継局からの分波という形で受信していたため、沖縄県内のニュース・気象情報は電話回線を使い字幕スーパーで流すことしかできなかった。なお、小笠原中継所もデジタル放送への完全移行により2011年7月に廃止され、小笠原村ケーブルテレビでの再放送にて補完している。
奈良県の場合は奈良テレビのほか、在大阪民放4社、NHK奈良放送局の中継局が、県の人口の大半が集中する奈良市など生駒山に近い北部・西部に集中しており、南部・東部に中継局を整備することによる放送局の経営面への影響、また同地区ではこまどりケーブルに大半の世帯が加入していることで、中継局をあえて整備せず、こまどりケーブルの再放送中継を持って代替している。
愛知県奥三河では、アナログ移行期に共同受信施設の合理化を狙い、新城市等が光ファイバー回線を整備して、豊橋ケーブルネットワークの再放送中継に置き換えた。 - ^ FOX bs238→FOXスポーツ&エンターテイメントでは、BS放送として新規開局後の2011年10月から最初の1年間は無料放送としたため、多くのケーブルテレビはBSのチャンネルとして配信したが、有料放送となった2012年10月に一旦BSでの配信を終了した。その後、2012年12月に2013年シーズンからプロ野球中継に参入することを発表し、それに伴い、2013年2月からスカパー!プレミアムサービスでの配信を開始したため、主にプロ野球球団本拠地がある地域を中心にCSチャンネル扱いで配信を再開した局も多数ある[1]。
またJ:COMに於けるBS12トゥエルビや、2022年に新規開局したBS松竹東急、BSJapanext、BSよしもとなどのように、セットトップボックスの周波数領域の都合によりCS領域で放送するチャンネルもある。 - ^ WOWOWはスカパー!プレミアムサービス(CS124/128度放送)においても配信されているが、ケーブルテレビでの配信の多くはBSから電波を受信しており、CSからの受信は殆ど皆無である
- ^ BSは不定期。CSは原則毎月第1日曜の午前0時から翌日月曜の午前4時までを「スカパー!(プレミアムサービス)大解放デー」で行うが、一部あらかじめ無料放送となるチャンネルあり(いずれもミニ番組=番組宣伝などは随時無料とする時間あり)
- ^ 放送大学学園のみが使用していたが、2018年10月30日の停波に伴い空席に。
- ^ 東京メトロポリタンテレビジョン・奈良テレビ放送のみの使用。
- ^ テレビ愛知・讀賣テレビ放送のみ。
- ^ 但し、ブランドとしては、ソフトバンクモバイルが旧来から展開している現在も「ソフトバンク」に加え、ウィルコムが社名・ブランド変更した際に新しく制定した「ワイモバイル」のデュアルブランドとなっている。
- ^ 現在はSIMロックは原則禁止・SIMフリーが義務付けとなっている
- ^ 「テレビ都南」がある岩手県では、「東日本大震災」の影響で、アナログ放送が2012年3月31日まで延期されたが、放送エリア内で、地震の影響が無かった事から、当初の予定通り2011年7月24日で廃業した。
- ^ 放送の再送信の許諾(著作物の二次利用に当たるため必要になる)を得るための交換条件として成り立っているので、ケーブルテレビ会社が独自の判断で制御内容を選択することは事実上不可能になる。
- ^ 再送信を変調方式OFDMで行なう場合、自主制作チャンネルでも無線放送局の再送信と同様「パススルー方式」と呼ばれている。これは節「パススルー方式」と照らし合わすと不適切である。ただし、呼ばれ始めたのは放送が始まる直前ごろで、呼ばれた機会もまだ少ない。従って今後、呼称が変わる可能性がある。
- ^ アナログ放送の再送信サービスでは、コピーワンス信号は付加されていない場合が多い。狭帯域CS放送(スカパー!)でのコピー制御についてはスカパー!プレミアムサービス#コピー制御を参照。
- ^ 6MHz当たり約38Mbps
- ^ 34.5MHz当たり約52Mbps
- ^ 34.5MHz当たり約100Mbps
- ^ a b 技術的にはトランスモジュレーション方式の中の一方式ではなくそれ自体が独立した技術であるが、実際のケーブルテレビ会社での運用としてはトランスモジュレーション方式との組み合わせで行われている。
- ^ a b c 技術用語としてはトランスポート・ストリーム(TS)と呼ばれる。
- ^ 2007年以後の開局したBS2K無料放送(BS11(2007年~)、Twellv(2007年~)、放送大学(2011年~)、Dlife(2012年~2020年)、BS松竹東急(2022年~)、BSJapanext(2022年~)、BSよしもと(2022年~))はこのタイプでないと視聴できないことが多い。BSスカパー!系統の無料放送の場合もこちらが必要、一部のCATVはJ SPORTS等の全スカパーチャンネル、WOWOWの有料放送、放送大学の転送をフィルタリング(ブロック)されている帯域(BS-5,11,19,21)がある。
- ^ これは同業他社4社をJ:COMが株式の買収その他により傘下に収め、経営統合→のちにJ:COMに合併したことによる
- ^ 法人合併直後は「ジェイコム関東」だったが、宮城県の「宮城ネットワーク」との経営統合に伴い、2011年に社名を「ジェイコムイースト」に変更。2010年代後半の関東地区の地域子会社の再編でジェイコム東京に吸収合併されるなどして、会社消滅
- ^ tvN、Mnet、OCN、トゥーニバースなどを運営する、韓国最大のコンテンツ制作会社。E&M事業部が担当。
- ^ テウォンメディアの子会社で、韓国最大のテレビアニメ、子供番組の放送事業者。当社のみ同様のチャンネルを3局も持ち、統廃合の予定も無い。
- ^ かつてあった東洋放送の流れを汲んだもので、従前からあるJTBCの系列新聞社である中央日報系列のコンテンツ制作会社は、当局に合わせるため、『JTBC Plus』に社名を変更されている。
- ^ 当局のみ経済番組専門チャンネルとして開局し、途中から総合編成チャンネルに形態を変更したもの
有線テレビジョン放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 21:22 UTC 版)
放送法施行規則第2条第5号に「テレビジョンによる有線一般放送」と定義している。従前は有線テレビジョン放送法に「有線放送(公衆によつて直接受信されることを目的とする有線電気通信の送信をいう。)であつて、有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律第2条に規定する有線ラジオ放送以外のもの」と定義していた。ケーブルテレビのことであるが、放送法令上は従前の有線テレビジョン放送とテレビジョンによる有線役務利用放送を統合したものである。
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有線テレビジョン放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:43 UTC 版)
「テレビ周波数チャンネル」の記事における「有線テレビジョン放送」の解説
有線一般放送の品質に関する技術基準を定める省令第10条および第14条には、90MHzから770MHzを用いる有線テレビジョン放送設備について搬送波の周波数を規定している。この搬送波の周波数は、アナログ放送では中心周波数、デジタル放送では中央の周波数である。この内、基幹放送に使用されない周波数帯についてJEITAは「CPR-4103A CATV受信機のチャンネル表示」に独自の番号を設定していた。「CPR-4103A」は2011年9月に廃止されたが「公知の内容であり以後改定の予定もない」のが理由であり、使用するのに問題は無い。 周波数範囲、映像周波数、音声周波数を参考として付記する。 チャンネル番号デジタルアナログ中心周波数(MHz)周波数範囲(MHz)中心周波数(MHz)映像周波数(MHz)音声周波数(MHz)C13111.142857 108 - 114 111 109.25 113.75 C14117.142857 114 - 120 117 115.25 119.75 C15123.142857 120 - 126 123 121.25 125.75 C16129.142857 126 - 132 129 127.25 131.75 C17135.142857 132 - 138 135 133.25 137.75 C18141.142857 138 - 144 141 139.25 143.75 C19147.142857 144 - 150 147 145.25 149.75 C20153.142857 150 - 156 153 151.25 155.75 C21159.142857 156 - 162 159 157.25 161.75 C22167.142857 164 - 170 167 165.25 169.75 C23225.142857 222 - 228 225 223.25 227.75 C24231.142857 228 - 234 231 229.25 233.75 C25237.142857 234 - 240 237 235.25 239.75 C26243.142857 240 - 246 243 241.25 245.75 C27249.142857 246 - 252 249 247.25 251.75 C28255.142857 252 - 258 255 253.25 257.75 C29261.142857 258 - 264 261 259.25 263.75 C30267.142857 264 - 270 267 265.25 269.75 C31273.142857 270 - 276 273 271.25 275.75 C32279.142857 276 - 282 279 277.25 281.75 C33285.142857 282 - 288 285 283.25 287.75 C34291.142857 288 - 294 291 289.25 293.75 C35297.142857 294 - 300 297 295.25 299.75 C36303.142857 300 - 306 303 301.25 305.75 C37309.142857 306 - 312 309 307.25 311.75 C38315.142857 312 - 318 315 313.25 317.75 C39321.142857 318 - 324 321 319.25 323.75 C40327.142857 324 - 330 327 325.25 329.75 C41333.142857 330 - 336 333 331.25 335.75 C42339.142857 336 - 342 339 337.25 341.75 C43345.142857 342 - 348 345 343.25 347.75 C44351.142857 348 - 354 351 349.25 353.75 C45357.142857 354 - 360 357 355.25 359.75 C46363.142857 360 - 366 363 361.25 365.75 C47369.142857 366 - 372 369 367.25 371.75 C48375.142857 372 - 378 375 373.25 377.75 C49381.142857 378 - 384 381 389.25 383.75 C50387.142857 384 - 390 387 385.25 389.75 C51393.142857 390 - 396 393 391.25 395.75 C52399.142857 396 - 402 399 397.25 401.75 C53405.142857 402 - 408 405 403.25 407.75 C54411.142857 408 - 414 411 409.25 413.75 C55417.142857 414 - 420 417 415.25 419.75 C56423.142857 420 - 426 423 421.25 425.75 C57429.142857 426 - 432 429 427.25 431.75 C58435.142857 432 - 438 435 433.25 437.75 C59441.142857 438 - 444 441 439.25 443.75 C60447.142857 444 - 450 447 445.25 449.75 C61453.142857 450 - 456 453 451.25 455.75 C62459.142857 456 - 462 459 457.25 461.75 C63465.142857 462 - 468 465 463.25 467.75 CPR-4103Aに規定していたものではないが、 C13からC22までをMid(ミッド)バンド C23からC63までをSuper high(スーパーハイ)バンド と呼ぶ。 有線一般放送の品質に関する技術基準を定める省令には、基幹放送で廃止された1から12チャンネル及び53から62チャンネルに相当する搬送波の周波数が依然として規定されているので、ケーブルテレビ伝送にこれらのチャンネルを使用しても制度上は問題ないことになる。
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