平成の即位の礼とは? わかりやすく解説

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平成の即位の礼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 03:36 UTC 版)

即位の礼」の記事における「平成の即位の礼」の解説

即位礼正殿の儀」も参照 第125代天皇明仁即位の礼大嘗祭を巡る儀式は、1990年平成2年1月23日期日奉告の儀から始まり1年間に渉り関連行事が行われた。 政府国事行為即位の礼」として、新天皇が即位内外宣明する「即位礼正殿の儀」、新天皇・皇后のオープンカーパレードである「祝賀御列(おんれつ)の儀」、即位の礼祝宴饗宴の儀」の3儀式を行うことを決定した即位の礼にあたり式典警備要人警護には先帝昭和天皇大喪の礼での32000人を大きく上回る37000人の皇宮護衛官警察官動員され徹底した検問などが行われた。この警備の特別予算54億円に上ったとされる高御座輸送当たっては、過激派テロリストによる妨害を防ぐため、陸上自衛隊ヘリコプターCH-47J)で隠密に行われた饗宴の儀は、宮殿豊明殿11月12日ら行われ、15日迄計7回、延べ3,500人の賓客招かれた。 なお、平成2年(1990年)11月12日は「即位礼正殿の儀の行われる日休日とする法律」により休日とされたが、次代令和の即位の礼後述)とは異なり祝日扱いとはされなかった。 NHK中継した「即位の礼正殿の儀」(12時20分から1時間40放送)は、平均視聴率31.9%(ビデオリサーチ関東地区調べ)を記録した1990年(平成2年)、大嘗祭 即位礼正殿の儀 祝賀御列の儀 饗宴の儀 即位礼正殿の儀での「おことば」 さきに、日本国憲法及び皇室典範定めところによって皇位継承しましたが、ここに即位礼正殿の儀行い即位内外宣明いたします。 このときに当り改めて、御父昭和天皇六十余年にわたる御在位の間、いかなるときも、国民苦楽を共にされた御心を心として、常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法遵守し日本国及び日本国民統合象徴としてのつとめを果たすことを誓い国民叡智たゆみない努力によって、我が国が一層の発展遂げ国際社会友好と平和、人類福祉繁栄寄与することを切に希望いたします海部内閣総理大臣の寿詞 謹んで申し上げます天皇陛下おかれましては本日ここにめでたく即位礼正殿の儀挙行され即位内外宣明されました一同こぞって心からお慶(よろこ)び申し上げますただいまは、天皇陛下から、いかなるときも国民苦楽を共にされた昭和天皇の御(み)心を心とされ、常に国民の幸福を願われつつ、日本国憲法遵守し象徴として責務果たされるとのお考えと、我が国が一層発展し国際社会友好と平和、人類福祉繁栄寄与することを願われお気持ちとを伺い改め感銘覚え敬愛の念を深くいたしました私たち国民一同は、天皇陛下日本国及び日本国民統合象徴仰ぎ、心を新たに世界開かれ活力満ち文化薫り豊かな日本建設と、世界の平和、人類福祉増進とを目指して、最善努力尽くすことをお誓い申し上げます。ここに、平成御代(よ)の平安天皇陛下弥栄いやさか)をお祈り申し上げお祝い言葉いたします平成二年十一月十二内閣総理大臣 海部俊樹 1990年平成2年)、即位礼正殿の儀に際して 用語 賢所大前の儀皇霊殿・神殿に奉告の儀 天皇賢所皇霊殿神殿合わせて宮中三殿と呼ぶ)に祀られている天照大神天神地祇歴代天皇即位の礼を行うことを告げる(神々告げることを奉告という)儀式 斎田さいでん大嘗祭使用する新穀作る田。田の選定古代から亀卜(きぼく)により、京都以東以南地方から選ばれる悠紀田ゆきでん)」と、京都以西以北地方から選ばれる主基田すきでん)」の2つ定められる前四代天皇陵 上皇明仁の前四代天皇孝明天皇明治天皇大正天皇昭和天皇孝明天皇後月東山陵(京都府京都市東山区今熊野泉山明治天皇伏見桃山陵京都府京都市伏見区桃山町古城山大正天皇陵 多摩陵東京都八王子市長房町) 昭和天皇陵 武蔵野陵東京都八王子市長房町) 即位の礼参列した各国要人 国家元首級:70カ国 皇室王室20カ国 副大統領級:15カ国 首相級:20カ国 閣僚級35カ国 アジア イスラエル:ヘルツォグ大統領夫妻 インド:ベンカタラマン大統領 インドネシアスハルト大統領 トルコオザル大統領 パキスタンカーン大統領夫妻 バングラデシュ:エルシャド大統領夫妻 フィリピンアキノ大統領 ブータンジグミ・シンゲ・ワンチュク国王 ブルネイハサナル・ボルキア国王 マレーシア:アズラン・シャー国王王妃 モルディブマウムーン・アブドル・ガユーム大統領夫妻 モンゴルオチルバト大統領夫妻 アラブ首長国連邦ムハンマド殿下 韓国姜英勲首相 クウェートナーセルアラビア語版、英語版殿下当時イラクによって占領されていた為、亡命政権によって派遣されるサウディ・アラビア:ナワーフ(アラビア語版、英語版殿下 シンガポールリー・クアンユー首相 スリランカ:ウィジェートゥンガ首相 タイ:ワチラーロンコーン皇太子 中国呉学謙国務院副総理 ネパールディペンドラ皇太子及び王弟ギャネンドラ・同妃 ベトナムグエン・フー・ト国家評議会副議長 ミャンマー:ター・トゥン法務長官夫妻 ラオスプーン閣僚評議会副議長夫妻 レバノン:エリアス・ヘラウィ大統領夫人 ヨーロッパ・北アメリカ アイスランドフィンボガドッティル大統領 アイルランドヒラリー大統領夫妻 イタリア:スパドリーニ上院議長 オーストリアワルトハイム大統領夫妻 キプロス:バシリュウ大統領夫妻 スウェーデンカール16世グスタフ国王シルヴィア王妃 デンマークマルグレーテ2世女王ヘンリク王配 ドイツワイツゼッカー大統領夫妻 ハンガリー:ゲンツ大統領 フィンランド:コイビスト大統領夫妻 ブルガリア:ジェーレフ大統領夫妻 ベルギーボードゥアン国王ファビオラ王妃 席次No.1であった ポルトガル:ソアレス大統領夫妻 マルタ:タポーネ大統領夫妻 ユーゴスラビア:ヨビッチ連邦幹部会議長夫妻 ルーマニア:イリエスク大統領 ルクセンブルクジャン大公ジョセフィーヌシャルロット大公妃 アメリカ合衆国ダン・クエール副大統領 イギリスウェールズ大公チャールズ皇太子ダイアナ皇太子妃 オランダオラニエ公ヴィレム=アレクサンダー皇太子 カナダ:ナティシャン総督 ギリシャミツォタキス首相夫妻 ソビエト連邦アナトリー・ルキヤノフ最高会議議長夫妻 チェコスロバキアドゥプチェク連邦議会議長 フランスロカール首相夫妻 ポーランド:コザエキビッチ下院議長夫妻 ラテンアメリカ アルゼンチンメネム大統領 エクアドルパロディ副大統領夫妻 エルサルバドル:クリスティアーニ大統領夫妻 ガイアナホイト大統領夫妻 グアテマラリベラ外相夫妻 コスタリカカルデロン大統領夫妻 コロンビア:ハラミージョ副大統領夫妻 ジャマイカマンレイ首相 チリ:シルバ・シマ外相 ドミニカ国:シグノレット大統領 パナマ:エンダラ大統領夫妻 パラグアイロドリゲス大統領夫妻 ブラジルコロール大統領夫妻 ボリビア:パス・サモラ大統領 ホンジュラス:カジェハス大統領夫妻 ウルグアイ:トマシーノ最高裁判所長官夫妻 セントクリストファーネイビス:アリンデール総督夫妻 ドミニカ共和国モラレス副大統領夫妻 トリニダード・トバゴダス大使夫妻 ニカラグア:トレホス最高裁判所長官夫妻 ハイチラトルチュー外相夫妻 バハマメイナード副首相夫妻 ベネズエラモラレス国会議長夫妻 ペルーマルチャン外相夫妻 ベリーズゴードン総督 メキシコサリーナス大統領夫人 オセアニア キリバスタバイ大統領夫妻 ナウル:ドウィヨゴ大統領夫妻 西サモアマリエトア・タヌマフィリ2世国家元首 フィジー:ガニラウ大統領夫妻 マーシャル諸島:カブア大統領夫妻 ミクロネシア連邦:ハグレルガム大統領夫妻 オーストラリアヘイドン総督夫妻 ソロモン諸島レピン総督夫妻 ニュージーランドリーブス総督夫妻 パプアニューギニアエリ総夫妻 アフリカ カメルーンビヤ大統領夫妻 ガンビア:ジャワラ大統領 ケニアモイ大統領 ザンビア:カウンダ大統領 ジブチ:グレド大統領 セネガル:ディウフ大統領 中央アフリカ共和国:コリンバ大統領夫妻 トーゴ:エヤデマ大統領夫妻 ボツワナ:マシーレ大統領夫妻 スワジランドデイビッド殿下(駐韓国大使)及び妃殿下 マリ共和国トラオレ大統領夫妻 モロッコラシド殿下(第2王子) アルジェリア:ベンハビレス憲法評議会議長夫妻 ギニアトラオレ外相 ナミビア:グリラブ外相夫妻 ニジェール:ムタリ国民会議議長夫妻 ブルンジ:ムボニンパ外相 南アフリカ共和国クーン総領事夫妻 スーダン共和国バシール革命評議会議長 国機関 国際連合ハビエル・ペレス・デ・クエヤル事務総長 ヨーロッパ共同体アンドリーセン副委員長夫妻 招待状送付した各国の事情により参列しなかった国 東ドイツ東西ドイツ統一により消滅イラククウェート侵攻により、宮内庁外務省側から一方的な取り消し通告カンボジア内乱継続中のため。 開催近代入ってからの天皇3代明治天皇大正天皇昭和天皇においても、正式な高御座常設されている京都御所に於いて即位の礼が行われていた(※厳密にいえば高御座即位および大嘗祭後の節会だけのもので、近世には通常紫宸殿には白い帳のかかった四角御帳台大正以降即位礼皇后使用するものとは同名異物-が置かれていた。また戦前古写真でも紫宸殿内に帳台がおかれた写真があり、高御座常設されようになったのは比較近年のことのようである-といって半世紀以上は経つが)。 1989年平成元年)、明仁天皇の代には即位の礼大嘗祭開催地を巡り、「東京都」と「京都府」で議論となったが、最終的に東京都千代田区皇居内で開催された。これには時代変遷により止むを得なかった事情がある。前3代異なり平成の天皇即位の礼即位礼正殿の儀においては一連の式典外国の要人多数参列し京都比べ東京のほうが警備がしやすく、かつその費用抑えられた。当時はまだ関西国際空港建設中で、京都迎賓館もなく、関西では要人大規模な受け入れ態勢十分に整っていなかったのである専門家による「伝統を守るべき」との主張もあり、京都側は京都商工会議所懇談会設置する等、京都での開催多方面から主張された。また、平安京以来1000年余に渡り天皇”の存在当たり前だっただけに、京都近辺市民落胆ぶりは大きかったといわれるそういった事情への配慮もあり、皇居での「即位の礼関連行事をほぼ終え三重県伊勢市伊勢の神宮内宮奈良県橿原市神武天皇陵親謁し、先帝四代の陵のうち京都府京都市にある孝明天皇陵(東山区)・明治天皇陵(伏見区)に親謁に伴い、同市上京区にある京都御所において各地方公共団体首長関西経済同友会など近畿地方各種団体の代表、経済界首脳陣らを招いて大規模な茶会催された。

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