平成の二大政党制
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1996年(平成8年)の衆議院総選挙から、政権交代可能な二大政党制を目指して小選挙区比例代表並立制が導入された。 この制度の下、自民党と公明党による自公連立政権が1999年から成立したほか、自民党に次ぐ第二党かつ最大野党として新進党の流れをくむ民主党が1998年に発足した。 民主党は自由党を吸収するなどして党勢を拡大し、与党の自公政権に相対した。以後2003年ごろから2012年にかけては「保守政党としての自民党と、リベラル派を中心に非自民勢力が幅広く集まった民主党」による二大政党制の様相を呈した。 2003年の衆議院総選挙では、与党・自民党が237議席(公示前より10議席減。過半数を割る)にとどまったのに対し、野党・民主党が177議席(40議席増)を獲得し、さらに比例代表での獲得議席は民主党が自民党を上回った。続く2004年の参議院総選挙では、民主党は総獲得議席でも自民党を上回った。翌2005年の衆議院総選挙(郵政選挙)では小泉旋風によっていったん自民党が大勝し、民主党が縮小した。しかし、続く2007年の参議院選挙では民主党が再び躍進し、ついに参議院で民主党の議席が自民党を上回った。衆議院では自民党と公明党が過半数を維持して政権与党であるが、参議院では民主党を中心とする野党が過半数となったことで、与野党の勢力が拮抗する「ねじれ国会」に至った。 そして2009年の衆議院総選挙によって民主党は圧勝した。第二次大戦後で初めて、選挙で野党が衆議院での単独過半数を得たことに伴う政権交代が起こり、民主党・国民新党・社会民主党による鳩山政権が発足した。自民党は大敗して15年ぶりに野党へ転落した。民主党は以後2012年末までの3年強にわたり政権を担当した。 しかし、翌2010年の参議院選挙では民主党の人気に陰りがみられ、自民党を中心とする野党勢力が、与党の民主党・国民新党を上回った。今度は2007年とは逆に、衆議院では与党の民主党が過半数だが参議院では野党の自民党らが過半数という形の「ねじれ国会」が出現した。 さらに、2012年の衆議院総選挙では自民党が大勝して過半数を奪還した。再び政権が交代し、自民党が与党に復帰した。民主党は惨敗して野党へ転じ、選挙前の議席の4分の1程度にまで縮小した。
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