出現した敵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 01:06 UTC 版)
出現した敵については、「門司邦彦(モジ)」編の後に国防省によって呼称が発表されている。頭文字はアルファベット順になっている。ただしアウェイ戦の敵に関しては正式な呼称がなく、その全てが既出の敵と同型であるため、単行本にて「○○II」と記述されている。 アニメ版の敵については、原作との相違点がある場合のみ記述する。スリット数は敵味方ともに15で統一されているので省略する。小説版の敵については#トミコローツを参照。 「ココペリ」編 呼称は“アラクネ(Arachne)”。スリット数13、光点数13。1戦目、ホーム1戦目。 四本足のクモのような形状。接近戦に加え、電撃による攻撃も行う。アラクネとはギリシア語でクモの事。背中の装甲をはがされて急所を潰され、敗北した。この戦いで国防軍の戦闘機がジアースにぶつかり戦闘機のパイロットが死亡した。アニメ版 光点数12。形状も同じだが脚が6本あるのと光点数が相違点。この戦いで国防軍は出動しないため犠牲はでない。 「和久隆(ワク)」編 “バヨネット(Bayonet)”。スリット数12、光点数確認不可。2戦目、ホーム2戦目。巨大な剣か槍の穂先の様な形状。空中を自在に飛行し体当たりによる攻撃を行う。バヨネットとは銃剣のこと。素早い動きでジアースを翻弄したが、切り落とされた腕を利用したシュートで急所を潰されて敗北する。アニメ版 “ビースト”。光点数12。カマキリのような姿をしているが、頭はサメに似ている。飛行能力はなく、鎌状の前脚を用いた格闘戦を得意とする。ビースト(Beast)とは英語で獣のこと。両腕でジアースを抱きかかえるようにして腕による攻撃を封殺しようとするが、モジの助言により弱点である上半身と下半身のつなぎ目を狙ったキックで機体を粉砕され、急所を蹴り潰されて敗北する。 「小高勝(コダマ)」編 “キャンサー(Cancer)”。スリット数12まで、光点数8までは確認できるが全てとは限らない。3戦目、ホーム3戦目。球体から複数の足が生えたような不気味な形状。長い触手が武器で、相手を絡め取るなどして攻撃する。キャンサーとはラテン語でカニのこと。触手でジアースの手足を絡め取り引きずり倒そうとするが、逆にその触手を利用して投げ飛ばされる。ひっくり返って動けなくなったところを触手の出入り口にジアースの腕を突き刺され、内部を光線攻撃される。最後はジアースの腕で滅多刺しにされて敗北する。アニメ版 光点数14。触手の出入り口内を光線で攻撃する描写は無い。 小説版 コダマ編では、「トミコローツ戦記」というジアースの戦いを題材としたゲーム内の敵キャラとして登場している。 「矢村大一(ダイチ)」編 “ドラム(Drum)”。スリット数14、光点数8。4戦目、ホーム4戦目。その名の通り、巨大なドラム缶のような形状。体を横たえて転がり、地上にある物を押し潰す。また、体表の装甲板をやすりのように使って敵の装甲を削り取ることもできる。コエムシ曰く、「空間に対して回転している」らしく、接地する平面がなくとも回転可能。ジアースとの戦闘では、転がり回って街を破壊していたところを担ぎ上げられて海まで運ばれる。さらにその攻撃手段が仇となってやすやすと装甲板を剥がされてしまい、そのまま急所を潰されて敗北する。アニメ版 光点数は確認不可。5戦目、ホーム5戦目。形状は原作とほぼ同じだが、2本の脚で直立することができる。脚は横倒しになる時に収納される。また、信地旋回が可能で小回りが効く。コエムシから「空間に対して回転している」説明は無い。また、海まで運んで行かず破壊される。 「半井摩子(ナカマ)」編 “エニグマ(Enigma)”。スリット数14、光点数確認不可。5戦目、ホーム5戦目。がっしりした人型の体で、太い腕を用いた格闘戦を得意とする。街の人々の避難が終わるまでの時間を待った後、ジアースに正面から殴り合いを挑む。エニグマとは「謎」「不可解なもの」を指すドイツ語。ジアースより腕が短いため、懐に飛び込むことで戦闘を有利に進めていたが、コエムシの助言により腕を自切して短くしたジアースに対応されて敗北する。アニメ版 光点数は確認不可。6戦目、アウェイ1戦目。腕を自切する決断はこの戦いのパイロットであるナカマ自身が行う。 「加古功(カコ)」編・「本田千鶴(チズ)」編 “フィッグ(Fig)”。スリット数13、光点数8。6戦目、ホーム6戦目。3本の足を持つ細長いイチジクのような形状。足を折りたたんで上空に飛翔した後、標的の上に落下して破壊する。フィッグとは英語でイチジクのこと。パイロット同士の諍いでまともに戦えないジアースを一方的に攻撃するが、チズが戦意を取り戻してからは手も足も出ず、最後は急所の位置を看破されて装甲ごと貫かれ敗北する。アニメ版 “スクイド”。光点数10。4戦目、ホーム4戦目。直立した電動ノコギリのようなボディに短い4本の椅子のような足がついた形状をしている。ノコギリの刃で切りつける攻撃を主体とするが、レーザーによる攻撃も行う。スクイド(Squid)とはヤリイカのこと。ジアースにノコギリの部分を滅多打ちにされ戦闘能力を喪失した後、機体下部にある急所を蹴り上げられて破壊される。この戦いで初めて軍が介入する。 「門司邦彦(モジ)」編 “ゴンタ(Gonta)”。スリット数、光点数ともに確認不可。7戦目、ホーム7戦目。長い2本の腕と、それを締め付ける4つのリングで構成された巨大な万力のような姿をしている。剥き出しの急所で敵を誘い、両腕で挟み込んで押し潰す。一度はジアースを完全に拘束し、そのまま押し潰そうとするが、最後はモジの捨て身の攻撃で、急所に開けられた穴から国防軍の戦闘機の特攻を受け敗北する。名前の由来は単行本のおまけページに「N○Kの教育工作番組から」と書かれている。アニメ版 “フォートレス”。光点数9(黄色側に5、青色側に4)。7戦目、アウェイ2戦目。キノコに4つの脚が生えたような形をしており、真ん中から2体に分離する(スリット部分も一緒に2つに分かれる)。分離した2つの機体は当初ベルト状のもので連結されており、ベルトの真ん中の部分にダミーの急所がついている。ベルトを引きちぎられたあとも2体が別々に行動しており、コエムシ曰く「エネルギーは空間を伝わる」とのことで、本体から離脱してもエネルギー供給は行われる模様。主な武器は鎌状の腕。フォートレス(Fortress)とは大型要塞のこと。偽の急所や、ダミー側のボディを守ろうとするなどの心理戦を仕掛けてくるが、ジアース側(モジ)から仕掛けられた心理戦に乗ってしまい、ジアースに斬りかかった本体を攻撃されて敗北する。またこの心理戦が発端となり、敵は自分達と同じ心を持っていることがモジの口から告げられる。 「阿野万記(マキ)」編 呼称不明。鬼頭は“アラクネII”と呼んでいる。スリット数13、光点数10。8戦目、アウェイ1戦目。戦う前に周辺への被害が少ない海まで移動する。形状はアラクネとほぼ同じだが(カラーリングやスリットの形状が微妙に違う)戦法は異なる。後部にある人型の部分が立ち上がり、4本の足を高速回転させて攻撃する。人型で二足歩行のジアースが仰向けの四足歩行に変形したことで、回転攻撃の下を掻い潜られ、蹴りで回転部位を破壊し尽される。攻撃手段を無くしたところを急所を引きずり出され表層をこじ開けられた後、急所をジアースの光線で焼かれて敗北する。パイロットは中年の男性だった。アニメ版 “ガリア(Gallia)”。光点数5。8戦目、アウェイ3戦目。特に退避行動は取らず街の中で戦う。回転攻撃によって切り落とされたジアースの左腕を回転の軸部分に投げられ地面に釘付けにされ、動けなくなる。光点数が変わった分だけコックピット内にいる人数も変化している。また、この戦いで「私たちの地球を消さないで」など書かれたプラカードを持った敵の地球の人々の姿がビルの上などに複数見られた。 「切江洋介(キリエ)」編 呼称不明。鬼頭は“エニグマII”と呼んでいる。スリット数14、光点数6。9戦目、アウェイ2戦目。人型だが、腰の部分から腕が生えている。戦闘の描写はなかったため、攻撃方法は不明。アニメ版1 “ハインド”。光点数4。9戦目、ホーム6戦目。左右非対称のアンバランスな体形をした人型。戦闘開始直後、自らの胸部装甲を剥がして急所を取り出し、握り潰すことで自滅する。ハインド(Hind)とは牝鹿のこと。 アニメ版2 “イグルー”。光点数2。10戦目、アウェイ4戦目。全体に鋭角が目立ち、腕が刃物になっている人型。前方への突進攻撃を得意とする。イグルー(Igloo)とはイヌイットが雪で作る住居のこと。得意の突進攻撃をキリエの操る俊敏なフットワークを用いた動作でことごとく回避され、敗北する。キリエは「敵が弱くて良かった」と言うが、光点数からそうでは無いことが分かる。 「古茂田孝美(コモ)」編 “ハムバグ(Humbug)”。スリット数14、光点数2。10戦目、ホーム8戦目。一見普通の人型に見えるが、実は夥しい数の触手を隠し持っており、近づいてきた敵の内部に侵入させてパイロットを直接攻撃することができる。ジアースを敗北寸前まで追い込むものの、コモを殺害する寸前でパイロットが戦意を失って機体から降りたために動作を停止する。ハムバグとは「詐欺師」のこと。アニメ版 呼称不明。光点数は確認不可。12戦目、アウェイ5戦目。寸胴な体型の人型。溶解液を相手に浴びせて攻撃する。アウェイ戦で自分達側の地球人と協力して落とし穴を作り、ジアースが落下したところで落とし穴に溶解液を注いで倒そうとするが、ジアースの光線を受けて転倒した隙にジアースに穴から脱出され、攻撃されて敗北する。 「往住愛子(アンコ)」編 “アイドル(Idol)”。スリット数13、光点数7まで確認できるがそれが全てとは限らない。11戦目、ホーム9戦目。飛行するタイプで、正面から見ると「山」の字を上下逆にしたようなシルエットを持つ。先端から溶解液が出る針を持ち、その針を相手に刺して攻撃する。この針は使い切っても再生する。また、かなりのスピードで動き、ジアースでは捕捉することも難しい。わざとジアースの攻撃をぎりぎりで避けたり、まるで対戦相手を馬鹿にするかのような態度を取る。アンコの足に重傷を負わせたが、彼女のマイクパフォーマンスをヒントにしたフェイントに引っかかり、捕捉されて敗北する。 アニメ版にもマチの地球での戦いで同じ姿をした敵が登場している。アニメ版 呼称不明。光点数7。11戦目、ホーム7戦目。クジャクのような姿で、背中から生える無数の針で相手を貫いて攻撃する。戦う前にコエムシが「こりゃ苦戦だな」と発言した。針にコックピットを貫かれる前に勝負に出たジアースに敗北する。 「吉川寛治(カンジ)」編 “ジャベリン(Javelin)”。スリット数、光点数ともに確認不可。12戦目、ホーム10戦目。通常は円筒形をしているが、大砲の形に変形することで超長距離砲撃特化戦闘が可能。砲撃形態では砲身が1,000メートルにもなる。ゴンタと同様に、急所は剥き出しになっている。戦闘開始時に無数の針を発射し、それをマーカーとしてハワイから日本のジアースに対して砲撃を行う。光線攻撃は出来ないらしく小目標攻撃には針を使用する。関と三軍から集まったジアースパイロットの志願者22名が自身ら的になるというウシロ発案の捨て身の戦法により、地球ごと光線で貫かれて倒される。この戦いは34時間かかったと後に佐々見から語られる。ジャベリンとは、英語で投げ槍のことである。この戦いではアメリカの要請により、日本の国防軍によって核爆弾が敵に対して使用されたが、まったく効き目が無かったため、3メガトンの威力をもってしても急所でさえ破壊できないことが分かった。アニメ版 “キングダム”。再起動前の光点数11。13戦目、ホーム8戦目。骨格標本のような不気味な姿をした人型で、手から黒いビームを発する他格闘戦も得意とする。ジアースプログラムのコピーのため、認知工学研究所の前に現れ、急所を破壊された後、ジアースプログラムによって街の電力を取り込み、再起動する。再起動後はどういう理由なのか不明だが光点数13に増える。急所が無くなったためバラバラになるまで破壊され敗北した。キングダム(Kingdom)とは英語で王国のこと。 「宇白可奈(カナ)」編 呼称不明。鬼頭は“キャンサーII”と呼んでいる。スリット数15、光点数7。13戦目、アウェイ3戦目。キャンサーに巨大な2本の脚が生えて直立したような形状をしている。長い触手を鞭のように相手に叩きつけながら相手の装甲を剥ぎ取り、それを武器に相手を斬りつける。人が乗った無人機からばら撒かれる煙幕でジアースの視界を奪ったり、戦闘機を撃墜された田中を人質に取ったりなど卑劣な戦法を仕掛けてくるが、それが仇となってカナの怒りを買い、無残に敗北する。 「町洋子(マチ)」編 アニメ版 “リドル(Liddle)”。光点数4。14戦目、ホーム9戦目。ずんぐりした形の人型。無人兵器による爆撃で炎上し高温になった街の中でジアースと戦うが、胸部装甲を剥がされて剥き出しになった急所を炎に焼かれて敗北する。 「宇白順(ウシロ)」編 呼称不明。ジアースと同じタイプ。スリット数11、光点数3。14戦目、アウェイ4戦目。ジアース同様に格闘戦を主体とする。ウシロは当初カナに暴力を振るっていた反動に苦しむが、その後敵を圧倒する。しかし敵のコエムシの登場とその意味深な発言により敵コックピットを開け、それにより敵パイロットの逃亡を許してしまう。しかしウシロは、アウェイ戦であったためその地球上の全人類を徐々に殺害するという方法を取り、自らの行為に苦しみながらも撃破する。この戦いでジアースは敵の戦闘機パイロットから「第5侵略体グール」と呼ばれた。アニメ版 “マスタング”。光点数2。15戦目(最終戦)、ホーム10戦目。前後対称の形状で、上半身を回転させて攻撃を受け流すなどトリッキーな戦法を得意とする。ジアースとの30時間以上の死闘の末、急所を破壊される。ジアースはその後、ウシロの意思で分解される。マスタング(Mustang)とはアメリカの野生馬。 「コエムシ」編 呼称不明。スリット数、光点数ともに確認不可。15戦目(最終戦)。おそらく、アラクネと同じタイプだと思われる。引き継ぎ戦の相手として人間の姿に戻ったコエムシと戦う。
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