トミコローツ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 01:06 UTC 版)
ジアースを含め、「怪獣」は日本政府によって「トミコローツ」と総称されている。これは原作者鬼頭の旧作『辰奈1905—トミコローツ戦記』からとられており、アイヌ語で「戦争をする棺桶」という意味の鬼頭による造語である。ジアースに与えられたアムシペの名もこの作品に登場するトミコローツから来ている。 各トミコローツはそれぞれ形状も特徴も全く異なるが、いずれも遠距離兵器(大半の機体がレーザー)を持つ点は共通である。 《教師》編 《蜘蛛》。形状、性能ともに原作のアラクネに酷似している。色は白。アラクネと同じく放電を用いる。 コズエ編 《猿人》。灰色の直立したゴリラ。原作のエニグマに似ている。レーザーと格闘戦で戦う。 カコ編 《風車》。8枚のプロペラのような部位と土台で構成されている。遠距離戦を主体とするタイプで、プロペラを回転させてエネルギーを溜め、8本のレーザーを集中させて強力な攻撃を行う。プロペラの羽は切り離して全方位からの飽和攻撃を行うことが可能。 ツバサ編 《矛盾》。名前の通り、それぞれ《矛》と《盾》のような形状をしている。2体で1体の珍しいタイプ。《盾》がレーザーで相手を牽制しつつ《矛》を守り、《矛》が突撃して装甲を突き破る。急所は《盾》側にある。 ワク編、チズ編 《洋梨》。同名の拷問具に似た機体で、洋梨型の機体が4つに分かれて敵機体を挟み込み、身動きをとれなくしてから溶解液で攻撃する。戦術としては原作のゴンタに相当する。 キリエ編 《蜻蛉》。槍の本体に2対4枚の羽を有し、視認するのも困難なほどのスピードで飛び回り、相手を串刺しにする。原作のバヨネットを高性能にしたものと言える。 コダマ編 《岩亀》。小山のような胴体から4本の脚が出ている。自らの質量とそれに見合った怪力で戦う。 マコ編 《白猿》。2足歩行で、外形や形態の可変性など、様々な点でジアースによく似ている。4脚形態への変形機構を有する。 アンコ編 《灯台》。3本の足が生えた塔のような形状。機動力は低く、攻撃手段も電撃のみでその威力も弱いが、それを補うように(その世界の人間たちが)ジアース側の良心や倫理観を咎めるような心理戦を仕掛ける。 コモ・カナ編1 《打筒》。積極的な行動を示さなかったため詳細は不明だが、原作のドラムに相当する。 コモ・カナ編2 《孔雀》。トミコローツの中では数少ない、レーザー(粒子ビーム)を持たないタイプ。羽に見える部分は攻撃肢と呼ばれる紐状の武器で、これがレーザーに代わる遠隔攻撃武器となり、ジアースのコックピットを直接攻撃してくる。原作のハムバグに相当する。 マリア編 《大烏》。ジアースの約2倍はある巨体を持つ鳥形。飛行タイプの中では速度が遅いが、本体から分離する「艦載機」を搭載しており、これでジアースを攻撃する。また、ミサイル・生物兵器などの「同時代的」兵器も搭載している。ただし、それらの兵器は《大烏》本来の装備ではなく、彼らの世界のものを操縦室に持ち込み、外で組み立てたものである。 カンジ編 《紅蠅》。その名の通り蠅を思わせるフォルム。幻覚攻撃を使い、敵パイロットを幸せな幻想の中に閉じ込めてしまう強敵だが、逆にそれを破られると後はほぼ何もできない。 ミク編 《水母》。触手を用いての直接攻撃を行う、トミコローツの中ではさして強くないタイプ。 エピローグ(ウシロ編) 《弦月》。ジアース同様人型で、巨大な塔のような印象を与える威容。胸部に三日月のような部位を備えており、接近戦タイプかと思われたが、実は三日月から発射する強力な破壊光線をメインに戦う。
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