公益財団法人東京都学校給食会

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公益財団法人東京都学校給食会

法人の名称フリガナ	コウエキザダンホウジントウキョウトガッコウキュウショクカイ
法人の名称	公益財団法人東京都学校給食会
法人区分	公益財団法人
行政庁	東京都
郵便番号	113-0021
都道府県	東京都
主たる事務所の住所	文京区本駒込５丁目６６番２号
代表電話番号	03-3822-9391
代表者の氏名	伊藤　彰彦
ホームページアドレス	http://togakkyu.or.jp
事業年度	04月01日～03月31日
事業の種類	教育、スポーツなどを通じて国民の心身の健全な発達に寄与し、又は豊かな人間性を涵養することを目的とする事業
事業の概要	【事業の趣旨】 　東京都の戦後の学校給食は、昭和21年12月に開始されました。当時の給食用物資は米軍放出の缶詰、ララ援助物資の小麦粉、ミルク、野菜、調味料及び燃料等でした。これらの物資の取扱機関として、昭和22年9月1日東京都教育局体育課にあった東京都学校衛生会の中に、新たに学校給食事業部が設置され、物資の調達、供給等の事業を行いました。 　任意団体としての東京都学校給食会は、昭和23年12月の文部省通達「給食用物資受入体制の整備と強化」に沿い、給食実施学校を会員とし、東京都教育長の職にある者を会長として昭和25年4月1日に発足し、学校給食事業部のあとを継ぎ、物資の供給及び学校給食の普及推進事業を行いました。 　昭和29年学校給食法の制定、施行に伴い、国は学校給食推進に不可欠の基本物資確保を図るため、昭和30年特殊法人日本学校給食会を発足させるとともに、学校給食用物資を適正円滑に供給する機関として、都道府県学校給食会の法人化を推進しました。当会はこの趣旨に沿って、昭和32年10月1日に東京都教育委員会の設立許可を受け、財団法人として発足し、前身の任意団体東京都学校給食会の事業を引き継いで今日に至っております。 　当会で取扱う物資は、学校教育活動における生きた「教材」として、児童生徒の心身の健全な発達に資し、かつ、児童生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養う上で重要な役割を果たすものだけに、その目的を十分に満たすものであることが求められます。当会では、このことに鑑み、「物資供給事業」を「普及充実」及び「衛生管理」との一体化した事業運営の中で「食育」の推進支援と位置付けています。 　当会が対象とする学校は、東京都内全ての学校給食実施校で、学校数としては2,050校、対象児童生徒数は895,900人(平成28年度公立学校統計調査報告書学校調査編等)に達しています。 【実施事業の内容】 １　学校給食の円滑な実施に寄与する事業 　学校教育活動の一環として行われている学校給食は、成長期の児童生徒の心身の健全な発達に資するものでありますから、特に、品質的に優れ、かつ衛生上安全なものでなければなりません。しかし、学校給食での細菌性食中毒発生件数は減少したものの、ウィルス性（ノロウィルス等による）食中毒等を含め依然として発生しており、また、近時、冷凍餃子事件、事故米の混入、残留農薬問題、偽装表示（賞味期限、産地偽装等）等に見ら れるように事件、事故も多発しています。 　このため、本事業を通じて物資の品質や安全性確認のための品質検査や委託加工先（パン、米飯、めん）への巡回衛生の指導を実施するとともに、栄養教諭や学校栄養職員、調理従事員に対する講習会、検査機器の貸与等を積極的に行っています。 　また、食に対する危機（食中毒等）の回避ため、学校給食関係者の意識の啓発、安全に関する知識の向上等を図り、学校給食の安全を確保し、必要不可欠な学校給食用物資等（精米、パン、めん等）、年間安定的（安定供給、安定価格、安定品質等）に供給することにより、学校給食の円滑な実施に寄与しています。 (1) 学校給食用物資の安定供給事業 　安定供給とは、どのような社会経済状況等においても、遅配、欠配を発生させない必要量の確保、品質の安定性の確保（優れた品質規格、価格高騰に際しても品質の低下を来たさない等）及び市場価格のメカニズムに左右されることなく価格の安定性を確保（原則として年間同一価格）することにあります。 　当会は、全ての物資について、年間又は学期の供給価格を公表していますので、学校での給食予算の管理に役立っていただいているとともに、給食費の保護者負担の年間同一性確保しています。 　これは、年間需要計画をもとに、一括大量購入によるスケールメリットを生かした物資確保をすることにより、低廉な価格での供給が可能となることによります。また、教育の機会均等の確保の観点から、都内の島しょ地域等を含め全ての学校給食実施学校を対象として供給しており、供給価格についても運送費がかさむ島しょ地域も含め同一としています。 (2) 学校給食用物資の安全安心に関する事業 　当会での物資の選定、開発に当たっては品質的に優れ、安全であることが求められますから、厳選された原材料を使い、規格や内容を明確にし、不必要な食品添加物を除き、安定的に供給することが基本となります。 　なお、食中毒の防止にあたっては、講習会等の実施や残留農薬等の検査を行って安全を確保しています。特に学校給食の主食であるパン、めんについては、委託加工で実施していることから、年間計画の下、当該委託工場に立ち入り検査等を実施し（年間延べ45工場）衛生指導、助言を行っています。このような取組みが学校給食関係者への信頼、評価につながっています。 　また、付設する食品検査室においても、細菌検査（一般細菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌）、乾物量検査を実施し品質の確保及び安全の確認をしています。 ア　学校給食用物資の安全・衛生検査の実施 　検査の内容は、放射性物質検査、細菌検査（一般細菌、大腸菌群、サルモネラ、黄色ブドウ球菌等）及び理化学検査（残留農薬、食品添加物、ヒスタミン、アレルゲン等）です。 イ　パン抜取調査の実施（実施月9月、全24工場） 　パンの品質判定結果等については、広報「東京都の学校給食」等で情報を積極的に公表するとともに、より一層の品質向上を図るため東京都学校給食パン協同組合等関連機関と連携しながら事業を実施しています。 ウ　各種講習会、研修会等の事業 　学校給食の安全安心については、保護者の関心も高く、常に最新の知識を持ち合わせ、保護者の質問等に的確に対応することが求められています。その結果が学校給食への安全に対する信頼感を高めることになります。 　学校給食で起こり得る事故の中で、細心の注意を払わなくてはならないのは、児童生徒の生命の危機に直結する食 中毒の防止です。この事業においては、まず、「食中毒、アレルギー等の事故を起こさせない」ということを合言葉に、栄養教諭や学校栄養職員、調理従事員、委託加工先の従事員を対象として、学識経験者等による衛生管理講習会等を開催し、専門的知識の普及、啓発を図っています。このような事業を通じて学校給食における食中毒等も著しく減少しています。 　なお、保護者の関心は、残留農薬問題や輸入食品の安全性、表示等に向いており、前述のように保護者に対する的 確な対応が出来るよう栄養教諭等学校給食関係者を対象に専門家を招いての講習会も実施しています。 エ　加工委託工場の巡回衛生指導等 　当会では、特に委託加工先における、パン、めんによる食中毒を防止し、また異物混入事故を未然に防止するため、委託加工先への巡回指導を通じて得た知見をもとに改善対策上の指導助言を行うとともに衛生講習会を実施しています。 (ｱ) 工場衛生巡回指導 　当会では、当会事務職員と衛生管理専門員等で、加工委託先であるパン、めん及 び米飯加工委託工場に定期的に巡回し衛生指導を行っています。 　委託加工先の調査で指摘すべき事項を発見した場合は、当該委託加工先に対して、どこに問題があったのか、その問題が施設、設備なのか、そのための改善、改修が必要なのか、また従業員の衛生管理上の問題なのかを明確にして、対応策についての指導、助言を行っています。 (ｲ) 衛生講習会 　当会では、加工委託先であるパン、めん及び米飯加工委託工場代表者を対象とした、食中毒防止及び異物混入防止のため、年３回専門家に講師を依頼し実施しています。 　第1回平成28年5月27日(金)その他2回、東京都学校給食会館にて開催し参加者は延べ107社142名。 　上記の工場衛生指導で指導、助言した内容については、これを取りまとめ、衛生講習会において、事例集（施設設備の改善のポイント）を作成し、関係者の参考に供しています。 オ　取扱食品製造工場等の実地調査 　当会は、食品の生産地、加工工場を実地に調査し、生産者の実情から流通過程及び製造過程等を調査することにより、製品の安全性を確認し、品質の確保に努める等の事業を行っています。この事業は、学校等からも、大変高い評価を得ています。 カ　検査機器の貸出し 　学校給食における安全管理を学校等現場で行うための支援事業です。当会では、学校給食の施設設備の衛生管理を徹底し、食中毒の根絶を図る観点から学校等からの要請により「細菌検査用簡易ふらん器」、「ＡＴＰ拭き取り検査器」、「紫外線ランプ」等を貸与しています。平成28年度は57校に貸し出ししました。利用後の結果については、報告書の提出を義務付けており、提出された報告書については解析を行い報告書としてまとめています。 ２　学校給食の充実発展及び食育の推進を支援する事業 　学校給食用物資を単に供給するのみではなく、食事内容等の充実向上と食育の推進、支援を図るため、学校給食関係者及び都民に対し、各種講習会、研修会の実施、各種イベントへの出展、各研究団体等への研究助成金の交付、施設、各種器材等の貸出の実施、情報及び資料提供等を実施し、学校給食関係者及び保護者等に対する信頼感を高めています。 　また、東京都においての地場産物は、他県に比べて非常に少ないところでありますが、八丈島産のムロアジ、トビウオのミンチや八丈島と協力して、「あしたばパン」、「あしたばうどん」などを開発し供給しています。地場産物を学校給食に使用することは、児童生徒が身近に地域の自然、食文化、産業及び食料の生産等について理解を深めることができるなど、食に関する指導の「生きた教材」であることから、調理講習会等を通じて広く周知し、利用促進を図っています。 (1) 各種講習会、研修会等の事業 　当会は、学校給食が未来を担う国民を育成する重要な事業であり、日々提供される献立は、「生きた教材」として活　用されることから、栄養教諭や学校栄養職員、保護者、児童生徒を対象として、調理講習会、パン実技講習会等を実施しており、関係者の食事内容多様化へのヒントを与え、また、調理技術の向上や意識、意欲の向上に努めております。平成28年6月24日(金)東京都学校給食会館にて調理講習会を開催し、参加者は78名。その他パン実技講習会、工場見学会を実施し、参加者延べ39名。 　また、保護者や児童生徒を対象とする親子学校給食パンづくり教室等では、食育の重要性や学校給食への理解が得られるよう積極的に取り組んでいます。 (2) 学校における食育に関する事業 ア　研究活動助成 　都内学校給食研究団体等８団体に対し、研究調査活動に伴う諸経費を助成し、学校給食の発展充実に貢献しています。助成額は、当会の助成金交付取扱要領に基づき交付し、１件あたり100,000円から140,000円になります。助成先の団体からは、報告書の提出を義務付け、当会でそれらをとりまとめ、広く都民へ公表するとともに、次年度以降の事業に役立てています。 イ　講演会助成 　都内学校給食研究団体等８団体に対し、学校給食の充実並びに食育を推進する事業にかかる経費の一部を助成しています。助成額は、当会の助成金交付事務取扱要領に基づき交付し、１件あたり30,000円になります。助成先の団体からは、報告書の提出を義務付け、当会でそれらをとりまとめ、広く都民へ公表するとともに、次年度以降の事業に役立てています。 ウ　調理講習会助成 　都内学校給食研究団体３団体に対し、学校給食の充実並びに食育を推進する事業にかかる経費の一部を助成しています。助成額は、当会の助成金交付事務取扱要領に基づき交付し、１件あたり50,000円になります。助成先の団体からは、報告書の提出を義務付け、当会でそれらをとりまとめ、広く都民へ公表するとともに、次年度以降の事業に役立てています。 (3) 学校における健康づくり事業 　学校給食の充実並びに学校等における食育推進を支援するため、学校給食関係団体等が実施する事業に対し助成することで、広く都民の健全な食生活の実現に寄与するものです。 (4)新人学校栄養職員支援事業 　学校給食は、これまでの栄養管理された給食の提供のみならず学習指導要領の総則に学校における食育の推進が掲げられ、実施にあたっては特別活動において実践が求められているなか、経験の浅い学校栄養職員の支援を、東京都学校給食会館調理実習室を使用し、調理実習等を行いながら、ベテラン栄養教諭等の指導のもと実施している。各学校等に一人配属される学校栄養職員の日々行われている学校給食における問題・課題解決の場として、参加者、学校等からも大変高い評価を得ており、広く都民の食育等の推進を図るものです。 (5) 健康づくりフォーラムの共催 　東京都教育委員会や(一財)東京都学校保健会、(公社)東京都医師会などと共催で毎年１回、開催しています。このフォーラムは、児童生徒の健康づくり活動について、学校や学校保健、給食関係団体等の特色ある取組等を発表し、協議することで、学校と家庭、地域等が一体となった健康づくりの推進を図るものです。 　主な参加者は、都内公立学校教職員、学校医、学校歯科医、学校薬剤師等、PTA、学校保健・給食関係団体関係者、関係行政機関職員、都民等になります。 (6) 施設、各種機材の貸し出し ア　東京都学校給食会館の利用公開 　学校給食に係わりのある方々を対象として、会議室、大研修室、小研修室、和室、調理実習室、衛生検査室を貸し出ししています。貸出料金は無料とし、年間で約7,600名の方々の利用があります。 イ　ビデオテープ(DVD)、書籍、食育教材等の貸し出し 　給食指導や衛生管理、健康教育関係のビデオテープ(DVD)約150タイトル、関係書籍約150冊及び食育教材を無料にて貸し出ししています。貸出先は、主に学校になります。28年度は、延べ15校に41本を貸し出ししました。 ウ　学校給食献立の年代別レプリカの作成及び貸出し 　年代別献立レプリカ7種類、第8回学校給食甲子園優勝献立1種類の計8種類を作成。28年度は延べ12箇所に貸出し、展示されました。 (7) 情報及び資料の提供に関する事業 ア　ホームページの運営 　学校給食及び食育に関しての情報を提供しています。 イ　広報「東京都の学校給食」の発行 　給食や食育、健康についての広報誌を年4回、各9,000部を発行し、学校や教育委員会、PTA等に無料にて配布しています。 ウ　物資情報の発行 　物資の調達状況を給食の経理に役立ててもらうために、年11回、各2,000部を発行し、学校と教育委員会等へ無料にて配布しています。 エ　取扱物資案内書の発行 　豊富な食材から、おいしくて安全安心な材料を選定していただくために、年１回、2,000部を発行し、学校と教育委員会等へ無料にて配布しています。 ３　学校給食に関する受託事業　 (1) 都立学校給食調理業務委託に伴う事務事業 　都立学校の学校給食調理業務委託の円滑な実施を図るため、受託業者に対して、衛生や調理の講習会等を東京都教育委員会から受託し、実施しています。 　主な内容は、民間事業者が業務を開始するにあたっての事前研修会や調理についての調理実習などになります。平成28年8月22日、みらい座いけぶくろにて衛生講習会を開催し、参加者は52社540名。他5回事業を実施し、参加者は延べ770名。 (2) 安全・安心な学校給食推進事業 　東京都の新規採用者及び10年次の学校栄養職員を対象に、衛生管理研修会等を東京都教育委員会から受託し、実施しています。 　主な内容は、衛生に関する講義及び拭取り法による細菌検査等の実技並びに異物混入防止に関する講義等です。平成28年10月12日(水)～13日(木)東京都学校給食会館にて実施し、参加者は26名。他2回開催し参加者は延べ52名。 【事業をまとめた理由】 　学校給食での食中毒などの事故は、児童生徒の生育過程に重大な影響を及ぼしますから、安全安心がなによりです。また、学校給食だけが安全安心でも、ご家庭での飲食がそうでなければ、その効果が大幅に減じられてしまいます。飽食と言われる日本でありますが、食の原点を考え、食育を通じて、食への関心を児童生徒、保護者、教育関係者に考えていただくとともに、社会全体で安心安全な食材を提供し、児童生徒を社会へ送り出すこと が、当会の任務でありますから、上記の事業を一体的に推進します。 【事業実施のための施設】 　東京都文京区本駒込5丁目66番2号に「東京都学校給食会館」を昭和55年3月31日に設置しています。最寄駅は、JR山手線、東京メトロ南北線「駒込駅」です。会館は、地上３階建て鉄筋コンクリート造（述べ床面積1346.497平米、敷地面積748.75平米）で所有権にて運営しています。 【主な受託先】 東京都教育委員会 【主な財源】 基本財産及び特定資産の運用益、事業収益、受取補助金
税額控除に係る証明	なし	有効期間