七の騎神(デウス=エクセリオン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 01:07 UTC 版)
「英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物」の記事における「七の騎神(デウス=エクセリオン)」の解説
かつて帝国に存在した《焔》と《大地》の至宝が混ざり合い誕生した《鋼》を管理するために《地精》が造った器に《魔女》が《鋼》を分割して封じた7騎(7体)の騎士人形。帝国の表の歴史の裏で幾度となく現れ、来る《巨イナル黄昏》における《七の相克》の予行演習としてお互いに争い続けていた。七機にはそれぞれ異なる自我をもち、得意分野や固有の特殊能力をもっているが全てが同格というわけではなく、アルベリヒの見立てでは規格外の存在である《黒》を除けば《金》と《銀》が特に優れており、次点で魔王の素体となった《緋》が続き、残りの《灰》と《蒼》と《紫》は横並びとのこと。基本的には試しの地において試練を乗り越えた者を《起動者(ライザー)》として契約するが、中には皇族アルノール家の血を引く者しか起動できない《緋》や、曲者を好み最後の試し自体が特殊な方法で行われる《紫》など例外も存在する。フレームはゼムリアストーンで構成されている。 《灰の騎神》ヴァリマール 登場作:『閃』P・『創』 声:松原大典 トールズ士官学院の旧校舎を試しの地として封印されていた騎神。作品本編ではリィン・シュバルツァーが《起動者》となる。 《獅子戦役》でドライケルス皇子が《起動者》となり操縦していた騎神であり、《獅子戦役》終結後、皇子によってトリスタの地に封印され、その後、同地にトールズ士官学院が設立された。リィンが復活させた後は、記憶メモリーに損傷を来たしていたためか、自分が封印された経緯についても明確な記憶を持っていなかった。目覚めたばかりの頃は機械的な会話しかできなかったが、その後の1年半ほどの期間で徐々に記憶を回復させていくにつれ、話し方も流暢になっていき、リィンとも信頼関係を築いていった。「閃IV」の《第三相克》の末、リアンヌによって力を与えられたことで、それまで失われていた全ての記憶を取り戻す。リィンとともに帝国の内戦から《七の相克》まで2年近くに渡って戦い抜き、最後には相棒と呼び合うまでになる。 騎神の中では勝率の低い部類に属し、《黒の騎神》イシュメルガからは(他の騎神と同様)いずれ自分の一部となるしかない屑鉄と呼ばれる。他の騎神と比べるとこれといって特徴となるような能力は持たない騎神だが、本編では《七の相克》を勝ち抜き、イシュメルガを打倒することになる。 リィンの八葉一刀流の型は再現可能で、「鬼の力」による強化もヴァリマールにフィードバックされて有効となる。 《起動者》のリィンのほか、新旧VII組(サラを含む)の全員を《準起動者》(《準契約者》)としており、「閃II」の時点で《準起動者》の数がこれだけいるのは珍しいとヴァリマールは語っている。ARCUS IIの影響なのか、《準起動者》が乗った機甲兵とも霊的にリンクすることができる。クロウの《蒼の騎神》オルディーネを《相克》で破りながら力を取り込まず眷属化していることも含め、「足掻きながらも共に助け合うことで前に進む」という新旧VII組のありかたを体現する存在になっている。 《準起動者》たちとは別に、「閃II」ではクララを、「閃III」と「閃IV」ではティータとミントを「工匠(マイスター)」と認めて整備やEXオーブ(強化アイテム)の作成を任せている。 《起動者》を思いやる人間味のある性格をしており、「閃III」ラストから「閃IV」にかけて思考をロストしていた間も思念体としてリィンたちをずっと気に掛けていた。「閃III」では整備を担当しているミントについて言及することが多く、「閃II」では騎神は汚れとは無縁だから温泉のよさはわからないとリィンに語っていたが、「閃III」で彼女が考案した洗浄方法を気に入っている。 《騎神》に付されている色の設定は七耀とは関係なく、まず《黒》と《白》というイメージがあり、主人公は少し違う色にしたいということで《白》ではなく《灰》に設定された。 ヴァリマール(第二形態) 《黒キ星杯》で「鬼の力」に飲まれて暴走したリィンに呼応して形状が変化した姿。頭部の角は2本になり、鬼を思わせる形相となる。 暴走したリィンには帝国の呪いによる強制力が働き、《黒の史書》に書かれていた通り《根源たる虚無の剣》を手にして《黒の聖獣》を滅ぼし、《巨イナル黄昏》を引き起こしてしまう。 この形態になった際はリィンが暴走状態だったため、色が黒っぽくなり形状も禍々しいものに変化したが、リィンの暴走が収まったことで本来の灰色に戻り、形状の禍々しさもやや落ち着きを見せる。 呪いの枷がはめられたことにより思考フレームのコアをロストしたため、ヴァリマールは会話することができなくなる。 ヴァリマール(第三形態) 《第二相克》に勝利し、《紫の騎神》ゼクトールを取り込んだことによって形状が変化した姿。頭部の角が1本に戻り、元の姿に近くなる。 この形状になってもヴァリマールの意識は戻らなかったが、《第三相克》後にアリアンロードによって彼女と《銀の騎神》の残されたわずかな力を与えられたことにより呪いの枷を外すことができ、再び会話することが可能になり、《獅子戦役》時代のものも含めてそれまで失われていた全ての記憶を取り戻す。 真ヴァリマール 《第四相克》で《緋の騎神》テスタ=ロッサを、《第五相克》で《金の騎神》エル=プラドーを破り、エル=プラド―が吸収していた《銀の騎神》アルグレオンの分も含め、4騎の騎神の力を取り込み形状が変化した姿。 《蒼の騎神》オルディーネ 登場作:「閃I」B・「閃II」B→S・「閃III」・「閃IV」B→P・『創』 海都オルディスを試しの地として封印されていた騎神。作品本編ではクロウ・アームブラストが《起動者》をしている。 他の騎神にはない特徴として、「奥の手」を使うことで形状を変化させ、より強力な力を発揮することができる。くわえて、通常状態でも飛行能力に優れている。 「閃II」の3年前(1201年)、《巨イナル黄昏》を阻止すべく行動するヴィータによって導かれたクロウによって封印を解かれ、彼を《起動者》とした。ヴァリマールとリィンの関係と同じくクロウとは信頼関係を築いており、「閃II」の帝国内戦(1204年)において、ヴァリマールとは幾度となく交戦した。 内戦の際に目覚めた《紅き終焉の魔王》との戦いで、リィンのヴァリマールを庇ったことで《核》を貫かれ、《起動者》のクロウを失う。彼が「死亡」したことから《起動者》を失ったオルディーネは帝国正規軍によって回収され(この際ジョルジュが技術者として同行した)、貴族勢力に使われたりしないようガレリア要塞の最深部に厳重に封印されていたが、誰も知らぬ間に消え、《黒の工房》の《蒼》のジークフリード(記憶を失ったクロウ)に駆られて再登場する。 その後、クロウが記憶を取り戻し、《七の相克》最初の《第一相克》でリィンの《灰の騎神》ヴァリマールに敗れる。本来ならヴァリマールに力を取り込まれて消滅するはずだったが、クロウの消滅を望まなかったリィンにより力の吸収を押しとどめられ、オルディーネがヴァリマールの「眷属」となることでクロウともども消滅を免れる。その後は《七の相克》をヴァリマールと共闘する形で戦い抜くこととなる。 オルディーネもヴァリマールと同様、起動した直後は記憶に損傷があり、クロウとの対話で言語機能を取り戻すまでは片言だったと語る。「閃II」ではクロウの呼びかけに応えるくらいしか話す様子がないが、「閃IV」ではカレイジャスIIに格納され、ヴァリマールが沈黙している間もリィンに対して他の騎神について流暢に語り、《七の相克》を戦う上での助言を与えている。 なお、G・シュミットが《機甲兵》(ドラッケン)を設計するにあたって、自分のデータを提供する形でクロウとともに彼に協力した。 《緋の騎神》テスタ=ロッサ 登場作:「閃II」・「閃III」・「閃IV」B 声:佐原誠 帝都ヘイムダルの皇城バルフレイム宮の地下に封印されていた騎神。帝国の伝承で《千の武器を持つ魔人》や《紅蓮の魔人》として伝えられている存在で、帝国の皇族アルノール家の血を引く者にしか起動できないとされる。作品本編ではセドリック・ライゼ・アルノールが《起動者》となる。 『閃』本編の800年ほど前、帝都を暗黒の瘴気に包み込んでいた《暗黒竜》ゾロ=アグルーガを退治すべく、当時の皇帝ヘクトルI世が起動して《暗黒竜》の討伐に成功するが、《暗黒竜》を倒した際に浴びた返り血で皇帝は死に、《緋の騎神》も呪われた存在となったため封印される。 その後、《獅子戦役》と「閃II」の帝国内戦の2度にわたって復活し、いずれも《紅き終焉の魔王(エンド・オブ・ヴァーミリオン)》となった末に打倒されている。 「閃II」で封印状態のまま《煌魔城》を出現させるのに利用され、最終的にリィンとクロウによって《紅き終焉の魔王》が倒され、以降は残骸のまま放置されていた。この残骸となっていた間に衰弱死を待つばかりとなっていたセドリックの夢に「紅い影」となって現れ、彼が《起動者》候補となることを受け入れたことで、仮登録した彼に加護を与えて命を保たせる。「閃III」で《黒キ星杯》が出現した際に大量の霊力を取り込み《緋の騎神》として復活し、セドリックを正式に起動者に選ぶ。 こうして三度の復活を遂げた後、「閃IV」で《七の相克》を戦う。基本的には《起動者》のセドリックと同じ騎士剣を武器にしているが、「千の武器を持つ」という異名の通り、召喚した武器を操ることもできる。 すべてが終わった後に自分の生涯を「まるで長い夢を見ていたかのようだった」と回顧している。 《紅き終焉の魔王(エンド・オブ・ヴァーミリオン)》 「閃II」本編のラストボス。《千の武器を持つ魔神》の二つ名を持ち、《紅蓮の魔王》とも呼ばれる。 《緋の騎神》は他の騎神と同じ大きさだが、《紅き終焉の魔王》は二回りほど巨躯となる。 《獅子戦役》で《偽帝》オルトロスによって復活させられた後、ドライケルス皇子とリアンヌ・サンドロットにより打倒され、《緋の騎神》の姿でバルフレイム宮地下に封印されていた。 帝国の内戦において、カイエン公の策謀により《緋の騎神》にセドリックのアルノールの血が合わさったことで、《紅き終焉の魔王》として復活した。復活した《紅き終焉の魔王》は帝都を赤い瘴気で覆いつくすが、セドリックを取り込んだ《核(ケルン)》をリィンとクロウによって抜き取られたことにより、リィンらの次元には存在できなくなり消滅する。 《紫の騎神》ゼクトール 登場作:「閃III」・「閃IV」B 《紫紺の騎士》とも呼ばれる。作品本編ではルトガー・クラウゼルが《起動者》をしている。 《獅子戦役》では第六皇子ルキウスの陣営の猟兵が《起動者》となり操縦していたが、《紅き終焉の魔王》によって破壊されてしまう(952年頃)。以降は《地精》によって密かに管理され、「閃I」の前年(1203年)末、《黒》のアルベリヒがルトガーと《赤い星座》の団長バルデル・オルランドに《起動者》候補として加護を与えるよう仕向けた上で三日三晩に及ぶ一騎打ちをさせ、両者が相討ちとなって死亡した後、《西風の旅団》のゼノとレオニダスに話をもちかけ、ルトガーを《紫の騎神》の《起動者》としたことでルトガーは不死者としてよみがえる。 素早い上にタフで油断ならない機体と見られており、オルディーネからは曲者と評されている。過去の起動者は曲者が多く、ハマった時の強さは厄介なものとなる。かつての起動者も猟兵であったためかルトガーの死生観に共感し、《第二相克》で死闘の末の敗北した際は満足した様子を見せている。 古風な話し方をする。 初登場時に去る時に半透明になり、ゲーム本編ではその後も特に説明されないが、これは光学迷彩である。 《紫の騎神》の起動者を誰にするかは二転三転あり、初期の構想では《紫電》ということでサラにする案もあったという。 《銀の騎神》アルグレオン 登場作:「閃III」・「閃IV」B ローエングリン城の地下を試しの地として封印されていた騎神。”ぎん”とも”しろがね”とも呼ばれている。作品本編ではアリアンロード(リアンヌ・サンドロット)が《起動者》をしている。 942年、《緋》のローゼリアに導かれたリアンヌが試練に挑み、《起動者》となる。リアンヌはその力を大きすぎるものとして封印し、《獅子戦役》でドライケルス皇子に助力することになってからも使用せず、《煌魔城》における《紅き終焉の魔王》との戦い(952年)でその禁を解き、ドライケルスの《灰の騎神》に助力し戦いを勝利に導く。この際、リアンヌは致命傷を負って命を落とすが、半年後に隠れ里エリンで「不死者」として密かに復活を遂げ、以降、250年以上にわたり《騎神》の操縦においても研鑽を積む。 「閃IV」で《第三相克》の末、リィンの《灰色の騎神》ヴァリマールに敗れ、リィンらがアリアンロードを説得している隙をついたルーファスの《金の騎神》により背後から《核》を破壊され、力を奪われる。 《獅子戦役》で明らかになったその強さは騎神の中でも群を抜いており、《紅き終焉の魔王》との戦いは《灰の騎神》だけでは止められなかったと見られており、その後もリアンヌが250年以上も《起動者》を務めて研鑽を積んでいるため、戦闘において小細工の通じるような相手ではなくなっている。 大きな翼が特徴で、丁寧な口調で話す。大地の聖獣アルグレスの特色を色濃く受け継ぐとされる。 《金の騎神》エル=プラドー 登場作:「閃IV」B・『創』 クロスベルの湿地帯に召喚された"試しの場"から呼び出された騎神。《黄金の騎神》とも呼ばれる。本編中最後に目覚めた騎神で、ルーファス・アルバレアが《起動者》となる。 永遠を表す黄金の機体を持ち、黄金のバリアを展開しあらゆる攻撃を無効化することができる。 帝国の歴史の裏で起こっていた騎神同士の戦いの中では最も勝率が高く、《黒》を除いた六機の中では最強の力を持つとアルベリヒは語っている。オルディーネに言わせても、単純な潜在能力では騎神の中でもトップクラスの位置にある。 《第三相克》の後、《灰の騎神》に敗れた《銀の騎神》を不意打ちしてその力を奪い、それにより翼を持つ形態へと変化する。《最終相克》直前の《第五相克》で、2機の魔煌機兵を従え《灰の騎神》と《蒼の騎神》に相対するが敗れる。 起動者がルーファスだったこともあり冷酷な戦いぶりや卑劣な行いをする場面が多かったが、本来の自我は高潔な騎士を思わせる口調をしている。 《黒の騎神》イシュメルガ 登場作:「閃III」・「閃IV」B 他の騎神とは一線を画する存在感と威圧感を放つ漆黒の騎神。作品本編ではギリアス・オズボーンが《起動者》をしている。 帝国で起こった災厄の多くの裏で糸を引いていた存在とされる。他の騎神たちがしばしば出現しているのに対して、イシュメルガはほとんど姿を現しておらず、ローゼリアも詳細を知らなかった。来歴 およそ1200年前の《大崩壊》の頃(七耀暦の紀元の頃)、《焔の至宝》を奉じる一族(魔女の眷属)と《大地の至宝》を奉じる一族(地精)によって、他の6騎の騎神とともに生み出される。 いつ頃かは定かでないが、悪意に目覚め、七耀暦270年頃に《暗黒竜》ゾロ=アグルーガを生み出すなどして、帝国に災厄をもたらし始める。 ヘクトルI世が《暗黒竜》ゾロ=アグルーガからヘイムダルを奪還した頃(371年頃まで)には創造主である《地精》を支配して眷属として取り込み、下僕にしたと考えられている。 952年、《獅子戦役》を平定したドライケルスの魂に自らの《起動者》としての資質を見出し、以後、彼に執着してその死まで取りつき、自らの《起動者》となるよう呪詛のような言葉をかけ続ける。ドライケルスの死後は身を潜めていたが、彼の魂が転生したオズボーンを見つけると自身の《起動者》となるよう再び呼び掛け続ける。 1192年、《巨イナル一》の呪いによって動かされていたルドルフ・アランドールが猟兵くずれにオズボーン宅を襲撃させ、致命傷を負った息子リィンの命を助けるよう叫ぶオズボーンに応え、息子の命と引き換えに《起動者》となることを彼に受け入れさせ、宿願のひとつを果たす。 「閃III」 - 終章の最後のみ登場。《黒き聖獣》を滅ぼし《巨イナル黄昏》を起こして暴走するヴァリマールを押さえつけるため、オズボーンによって呼び出される。 「閃IV」 - 登場は最終幕のみだが、《月冥鏡》やアリアンロードを通して過去にあった出来事が語られる。本来、《最終相克》は世界大戦の闘争が極まってから起こされる手筈であったが、リィンらが世界大戦の初日に幻想起動要塞の最奥に乗り込んできたためオズボーンの判断により時期が早められ、ヴァリマールと《最終相克》を行う。その《最終相克》でヴァリマールに敗れたことで《黒の騎神》の力はヴァリマールに取り込まれるが、オズボーンが敗れた場合の保険を打っていた《黒の思念体》はリィンに憑依し、《巨イナル一》との融合を果たそうとする。 (ノーマルエンド) - 憑依されたリィンは《黒の思念体》を自分もろとも滅ぼすことを決断し、ヴァリマールとともに大気圏外に飛んでいき、最後は真っ白な華のように輝く光となる。 (真エンド) - 無想・神気合一によってリィンから切り離されて《大地の檻》に拘束される。《大地の檻》で中途半端に再錬成された《巨イナル一》と融合したことでイシュメルガ=ローゲとなり、イシュメルガ=ローゲの身体が滅ぼされたことで、《黒の思念体》となって狭間の空間に逃げこむが、《根源たる虚無の剣》(ミリアム)を携えたリィンに追い詰められる。自分が人間に「闘争」という概念を与えたことで人は成長し繁栄する機会を得たということを訴え、リィンに自らの《起動者》となるよう乞うが一蹴され、自身も《終末の剣》となって抵抗した末、一刀のもとに切り伏せられて消滅する。 《黒の思念体》(黒のイシュメルガ) 《黒の騎神》イシュメルガの思考システムが悪意に目覚め、独自の精神生命体に進化したもので、自らが神にならんとして呪いを振りまいてきた絶対悪の結晶とされる存在。 《巨イナル一》を再錬成し自らが融合することで神にも等しい強大な力を得ることをもくろむが、《黒の騎神》は他の騎神とは一線を画し、理(ことわり)から外れた存在と言われるほど強大な力を持つため、《七の相克》を他の騎神と戦ってしまうと「闘争の果ての再錬成」という条件が満たせないため、他の6騎の中から勝ち上がってきた1騎と雌雄を決する形でしか《巨イナル一》に至る道を持てないという、ジレンマを持つ存在でもある。 そのため将来の《七の相克》に向けて歴史の陰で暗躍し、その中で自らの行動理念である「闘争」を人々にも課し、知識や焔を与えることを通じて、良くも悪くも人間を導いた。 ドライケルス帝、次いでオズボーンの心の中で響いていた声の正体であり、「閃IV」では《黒の騎神》が敗北しオズボーンが倒れるとリィンに憑依する。《黒の思念体》がドライケルスの魂に執着したのは、《黒の騎神》も《相克》を戦うために《起動者》は必要としており、自分の欲望を満たすほど魂の質が高い人間は1000年以上の歴史の中でも彼だけだったためである。 《月冥鏡》で過去を垣間見たVII組らはイシュメルガを帝国のあらゆる災厄の元凶と結論づけるが、ヴァリマールは「全てがそうというわけではなく、人の未熟さが招いたことでもある」と諭している。 イシュメルガ=ローゲ 「閃IV」の真エンドのラストボス。リィンから分離された《黒の思念体》が《大地の檻》で不完全に再錬成された《巨イナル一》と結びついたもの。 ゼムリア大陸の次元で滅ぼせる唯一の形態であり、本来予定されていた《巨イナル一》の数十分の一の力しか持たないが、それでも世界を滅ぼすほどの力を持つまでに成長する可能性を秘めている。 《灰の騎神》と《蒼の騎神》は再錬成された《巨イナル一》に力を奪われてしまったため戦えず、新旧VII組は協力者たち全員も含めた総力戦を挑み、これを滅ぼす。 《零の騎神》ゾア=ギルスティン 登場作:『創』B すべての騎神が消え去ったはずの世界に、突如として現れた八体目の騎神。 ヴァリマールに似た形状を持つが、ほかの騎神の特徴も備えており、その実力はヴァリマールを大きく上回る。
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