エンナカムイ勢
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「うたわれるもの 二人の白皇」の記事における「エンナカムイ勢」の解説
オシュトル(ハク) 声 - 藤原啓治(ゲーム) / 利根健太朗(ゲーム『斬2』・アニメ) 本作の主人公。亡き親友オシュトルの意志と仮面を継ぎ、ヤマト右近衛大将の後を継いだ。アンジュの帝位奪還のために、オシュトルとしての名声とハクとしての知略を生かした指揮でエンナカムイ勢を率いて奔走することとなる。オシュトルに扮してからは、オシュトルが使っていた刀も使うようになるが、以前クオンがハクに貸した鉄扇を「友の形見」として使い続ける(鉄扇はハクの死を告げたときクオンに返したが、クオンはその場に落としてそのまま去って行った)。 序盤こそ頼りない一面を見せるものの、オシュトルとしてのカリスマとハクの知性を徐々にだが発揮させていき、物語中盤に差し掛かる頃にミカヅチと決闘の末に仮面の者(アクルトゥルカ)の力を完全に覚醒させる事に成功した。これ以降は白兵戦時の戦闘力も劇的にアップし、ヴライやミカヅチといった八柱将とも互角以上に戦えるほどにまで成長する。そして仲間たちと共に朝廷軍に対抗するため、味方となってくれる国々を求めてヤマト国内を奔走する。 ネコネとの関係は最初はかつてのオシュトルの代わりという気持ちで接していたものの、次第に互いに心を通わせるようになった。そして彼女がヴライの手の者にさらわれた際には身を徹して彼女を助け出し、何よりも大切な存在として認めた。 ハクであった頃の動物達が惹かれる不思議な魅力は健在でココポやクラリンは正体に気づいていた様子が示唆される。 過去のホノカ(帝の妻)に対しては恋愛に似た感情を抱いていたと思われる。また、遺跡内のシーンから、クオンには異性としての好意があったと思われる。 熾烈な戦いを通して心身共に鍛え抜かれた名将として成長を遂げ、国士無双の英雄として世界の危機を救った物語の終盤、仮面の力を極限まで行使することで勝利を収めながらも魂を消耗しきってオシュトルと同様に塩と化して消滅する。 しかし、常世でハクオロにクオンの危機を知らされ、半ば奪い取る形でウィツァルネミテアの権能を受け継ぎ現世へ帰還。クオンを救い再び姿を消した。 その後、次元の境界に身を置いて時間と空間を超えながらウルゥル・サラァナと共に人助けをしつつタタリを不死の契約から解放する旅を続けている。 オシュトル(ウコン) 声 - 利根健太朗 本来のヤマト右近衛大将。前作でヴライとの死闘において仮面(アクルカ)の力を限界以上に引き出した結果、魂を消耗しきって力尽き死亡した。身体が塩となって消滅する寸前にハクに自分の仮面を渡し、アンジュとネコネを託した。 本作では回想シーンなどで何度か登場。 ネコネ 声 - 水瀬いのり オシュトルの妹。今作ではヒロイン的な立位置にある。「ハクを頼む」という兄の遺言からオシュトル(ハク)の手助けを行っているが、兄の死に大きく関わった罪の意識と、ハクの人生を奪ってしまったという思いから塞ぎがちになる。そして精神的にも肉体的にも追い込まれていき、ハクがオシュトルとして偽り続けていつしかハクという存在、また本当のオシュトルという存在が消えていく事への恐れが、更に彼女を追い詰めていく。 その過程もあり序盤は目の色や声に精気は無く朧とした雰囲気を漂わせていたが、ハク自身の優しさに触れて互いに心を通わせることで徐々にだが元気を取り戻し、以前のような振る舞いを見せるようになる。そしてハクをもう一人の大切な兄として認め、彼を最後まで心の底から支え続けた。 エピローグでは帝都でなくとも学問が学べる事、そして今回の戦でエンナカムイへの移住者が増えた事もあり、エンナカムイの発展に助力し、成長した國をハクに見せたいとエンナカムイへ帰國し、城の書庫の管理を担当する殿学士となり、「家族」であるハクが帰って来る事を信じて母のトリコリと共に待つ事にした。 アンジュ 声 - 赤﨑千夏 ヤマト皇女。帝崩御の混乱の最中、何者かの策略で毒を盛られて喉が焼けただれ、声を出せない状態でいる。だが、元々桁外れな生命力の持ち主であったことが幸いし、毒から回復した後は、自らも帝位奪還のためにカルラから譲られた(突如放り込まれた)鉄塊の如き大剣を担ぎ、戦場に出陣する。本作よりプレイヤー操作の一人として加わる。 基本的な性格に変化は無いもののヤマトを統べる次期帝としての自覚と覚悟を持つようになり、戦場や交渉の場にも自ら赴くようになる。そして多くの國々を味方に付けて、ついに帝都にまで攻め上がり、ライコウ率いる朝廷軍を打破してヤマトの奪還に成功、無事に帝に即位した。 シミュレーションパートでは、攻撃力は仲間内で随一だが、技に反動ダメージがあり、防御力がウルゥル・サラァナ同様最低値なので、慎重な行動が求められる。 エピローグでは時折シノノンなどの縁者を影武者に立てて政務を任せ、かつて帝がお忍びで行っていた「世直し道中」を、ミカヅチやムネチカ、そしてキウルと共に行い、悪徳領主を成敗しながらハクを探している。そしてミカヅチの影響か、夜中にこっそり賭場に出向く事もあり、その度にムネチカに説教されている。 アプリ版「ロストフラグ」では成長した姿で登場しており、カルラから譲り受けた大剣を携えて単身で世直し道中をしており、かつて帝が偽名として使っていた「ミト」の名を自身も使っている。さらに法術も使え、大剣に火神の法術を付加する事により灼熱化させて文字通り「焼き潰す」などの荒技を使う。また、耽美本への追究は相変わらずで、各所を旅しては「友」への土産として購入する。 後に子供時代の彼女も個別扱いで実装され、ムネチカと共に作中の世界へ迷い込む事になる。ミトはムネチカに対しては子供時代の折檻がトラウマになっており、「赤の他人」として接していても苦手意識を持つ。 ルルティエ 声 - 加隈亜衣 クジュウリの皇オーゼンの末娘。15人兄妹の末っ子で穏やかで内気な性格。好意を感じていたハクの死を受けて人一倍衝撃を受けて塞ぎがちな日々を送っていたが、「もう誰も失いたくない」と精神的に成長し、改めて戦いに出ることを決意。戦を控えたエンナカムイの厨房を預かるようになる。 オシュトルに対し何度かハクを重ねて感じることはあったが確信はなかった。ある事をきっかけにハクがオシュトルの身代わりとして生きていることを知り、そのままオシュトル(ハク)を見守る事となる。 エピローグではクジュウリに帰國し、ハクが生きている事を信じ、いつの日かクジュウリを訪れる事を待ち続ける事にした。 ココポ 声 - 米澤円 ルルティエが飼っているホロロン鳥。前作に引き続き、その背に乗ってルルティエは戦う。 ハクにすぐ懐いたのと同様にハクが扮したオシュトルにも懐いており、その正体に気がついている模様。 アトゥイ 声 - 原由実 シャッホロの皇ソヤンクケルの娘。物怖じしない明るい性格で独特な雅言葉で話す。ハクの死を受けても独特な生死観により動揺しなかったが、心の片隅に小さな違和感を覚えた。 ナコクの皇子であったイタクと許嫁であることを知り、またイタクに対して良い感情も抱いていたためナコクへ嫁ぐことを思い悩むが、自分の気持ちが誰に向いていたのかに気づき、オシュトルの正体を知る。 物語が終盤に差し掛かる頃、帝として即位したアンジュの命により八柱将に抜擢された。 エピローグではシャッホロに帰國したものの、ハクが生きている事を信じハクを探す旅に出る事を決意、腕づくで阻止しようとするソヤンケクルや四天王を叩きのめし、ノスリと共に旅に出た。ちなみにハクに対して彼となら良い子が生まれるだろうと子作りも計画に入れている。 クラリン 声 - 三宅麻理恵 アトゥイのペットで、空中を漂うクラゲのような生き物。一応ヒトの言葉を理解できるらしい。 前作と同様、シミュレーションパートでは電撃で敵を攻撃することがある。 フミルィル 声 - 儀武ゆう子 前々作『うたわれるもの』で赤ん坊だった人物。かつてトゥスクル内で対立していた部族の間に生まれた子のため、一時ウルトリィが身柄を預かっていた。 現在はクオンの御側付きで、クオンにとって年の近い幼馴染のような関係。トゥスクルの人物だが、クオンがオシュトルらの元に戻ったため、彼女の御側付きとしてエンナカムイ勢に加わることになる。 すぐに服がはだけたり、無意識のうちに色っぽい仕草をしたりして男性の目を非常に引くため、「傾国のフミルィル」と言われるほどである。 シミュレーションパートでは、術による遠近距離攻撃と回復ができ、レベルが上がるとネコネと同様に攻撃と回復が1ターンで行動可能。また、彼女に他のキャラからの回復をすると「返礼」のカウンターをし相手と周囲に回復ができ「シュマリ」という式神を召喚する。シュマリ自体も微力ながら射程が長い回復術が使える。 エピローグではトゥスクル特使としてクジュウリでルルティエと再会、「傾国」の名は健在で、ルルティエの兄達の心を射止めている。 キウル 声 - 村瀬歩 エンナカムイの皇子で、オシュトルとは兄弟の誓いを結んでいる。ハクたちの帝都脱出の際に仲間と一時別れ、オシュトル直属の手兵やその家族を逃がす役目を引き受け、彼らを率いてエンナカムイへと向かう。エンナカムイに到着した後は、オシュトル(ハク)の正体に気付かないまま、変わらず義兄として接している。 後にハクがこの世を去る直前に正体を現すと、義兄のオシュトルがすでにこの世のものではなくなっていたことを悟るも、ハクから後事を託され、その人間的成長を評価されていることを知らされると、キウルもハクをもう一人の義兄として認めて見送る。 エピローグではヤマト大老となった祖父・イラワジの推しでエンナカムイの皇になったが、本人のかつての願いでアンジュの世直し道中に同伴、間者として活躍している。アンジュより「先帝から世直しの旅に必要なのは右と左の家臣、そしてうっかり間者」として「うっかり」と名付けられた。 ノスリ 声 - 山本希望 没落した実家の再興を目指しかつてノスリ旅団という義賊の長だった少女。エヴェンクルガの出身であり、義を重んじる正義感の強い性格。オウギの姉。 今作では一族の再建という使命と目的を果たすために、エンナカムイ陣営に大きく貢献していく。ハクへの想いを押し殺すようにハクを見送る。そして、それは物語終盤に彼女が八柱将に抜擢されたことにより、ついに果たされる事となる。 エピローグではアンジュからハク捜索の任を与えられ、アトゥイと共にハクを探す旅に出る。その際にアトゥイからハクの事をどう思っているのか聞かれ動揺していた。 オウギ 声 - 櫻井孝宏 ノスリの弟。諜報や腹芸が得意な切れ者。ハクたちの帝都脱出の際に撹乱工作をした後は、キウルと共に帝都に潜伏していた。その後、エンナカムイの仲間の元へと向かう。エンナカムイに到着した後は、オシュトル(ハク)を得意の諜報の任で補佐していくが、最初からオシュトルの正体に感づいていた節がある。 エピローグでは帝の御側付きの地位を与えられ、時々帝の影武者になっているシノノンやカルラなどのサポートも行なっている。 ウルゥル・サラァナ 声 - 佐倉綾音 ハクが帝から褒美として賜った鎖の巫(カムナギ)と呼ばれる双子。実際にはハクの護衛と帝との連絡役を任されているだけでなく、ハクに隷属的な忠誠を誓っている。エンナカムイ到着時は疲労困憊で眠っていたが目覚めた後、ハクがオシュトルに扮しているのに直ちに気付き、彼の正体を隠すため呪法により助力する。 以後、「ハクの遺言により、オシュトルを新たな主とする」という設定の元、従来通り“主”に献身的に尽くそうとする。 主であるハクとホノカや帝以外にはあまり感心が無かったが、物語を通じて仲間たちに対し友情のようなものが芽生え始めた。 最後は次元の境界へ姿をくらましたハクを追いかけ、その傍らに仕えている。 ヤクトワルト 声 - 江口拓也 剣豪として様々な勇名を馳せる、義に篤い好漢。「陽炎のヤクトワルト」の異名を持つ。ウズールッシャの近くにあるレタルモシリの出身で、シノノンの義父。戦闘の際には経験に裏打ちされた剣技と洞察で大いに貢献する。 一作目に登場したゲンジマルがレタルモシリを訪れていた頃に彼の剣術を見て学び、それがヤクトワルトの武人としての基礎となっている。 エピローグではアンジュとの公約通りに帝都に屋敷と禄を与えられ、帝の御側付きとして、時折帝の影武者を演じるシノノンの成長を見守る事となる。 シノノン 声 - 久野美咲 ヤクトワルトの養女。ヤクトワルトとはまた違った独特な、さらにませた喋り方をする。実父はレタルモシリ元族長のムカルで、ムカルの死後ヤクトワルトの養女として連れられている。キウルによく懐いている。 エピローグではヤクトワルトと共に帝都に住み、時折世直し道中の旅に出ているアンジュの影武者になり、「夫の帰りを待ついい女」として世直し道中に同伴しているキウルの帰りも待っている。 ムネチカ 声 - 早見沙織 ヤマト八柱将の一人であり、アンジュの東宮傅を担っている女傑。トゥスクル撤退時の殿としてトゥスクルに残り、捕虜として軟禁され仮面(アクルカ)を没収される。後にエンナカムイ勢と合流することとなる。本作より、プレイヤー操作のキャラの一人として加わる。 シミュレーションパートでは「鎮守のムネチカ」の異名通り防御力が高く、周囲の防御力を上げたり、ZOCの発生やカウンター攻撃をしたりする能力を持ってる。 武人然とした立ち振る舞いとは打って変わり可愛いものが好き。 エピローグではアンジュの世直し道中に御供兼保護者として同伴、「ムネさん」と呼ばれており、時々こっそり賭場で出歩くアンジュとミカヅチに説教をしている。 イラワジ 声 - 白熊寛嗣 エンナカムイの皇で、キウルの祖父。オシュトルとネコネからは「御前」と呼ばれている。オシュトルらのことも高く評価しており、危険であることを承知しつつも、彼らと彼らが連れてきたアンジュを快く迎え入れた。 エンナカムイに善政を敷いて平和に統治していたが、自分が戦いには向いていないことも承知しており、戦乱を前にしてエンナカムイの全権をオシュトルに委ねた。終盤で、帝に即位したアンジュによって大老(タゥロ)に抜擢され、後任のエンナカムイ皇にキウルを推挙した。 トリコリ 声 - 藤田昌代 オシュトルとネコネの母。エンナカムイの町外れに住んでおり、夫亡き後は女手一つで二人を育ててきた。躰が弱く、目を患っており現在は視力が殆ど無い。 途方もないほどの包容力と慈愛の持ち主。洞察力も高く、目の病にもかかわらず、ハクがオシュトルに扮していることに気づいた。さらにオシュトルの遺志を継いで戦い抜こうとするハクの志と深い友情を認め、ハクにとっても“母”として接する。 エピローグで帝都ではなく、エンナカムイで働くことにしたネコネに対し服が似合っていると言う場面がある。また物語中数回オシュトル(ハク)が目を医者に診せようとする描写があり、トリコリが医者にもう治せないと言われたにも関わらずハクが診せようとした事から古代の知識や技術で視力が回復したともとれる。
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