女真とは? わかりやすく解説

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じょしん〔ヂヨシン〕【女真】

読み方:じょしん

中国東北地方東部から沿海州原住地とするツングース系民族10世紀以降遼(りょう)の支配受けたが、1115年完顔(ワンヤン)部の阿骨打(アクダ)が諸部族統一して金を建国華北進出して南宋対峙(たいじ)したが、1234年蒙古滅ぼされた。明末17世紀には、建州女真ヌルハチ後金(のち清)を建て、満州族による中国支配基礎築いた女直


女真

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/17 20:43 UTC 版)

女真(女眞、じょしん、満州語: ᠵᡠᡧᡝᠨ 転写:jušen)は、女直(じょちょく)ともいい、満洲松花江一帯から外興安嶺(スタノヴォイ山脈)以南の外満洲にかけて居住していたツングース系民族。民族の聖地長白山とする。10世紀ごろから記録に現れ、17世紀に「満洲」(「マンジュ」と発音)と改称した。「女真」の漢字は女真語の民族名「ジュシェン」(または「ジュルチン」)の当て字である。


注釈

  1. ^ 現在、ロシア連邦の沿海州に住み、狩猟を主な生業としてきた少数民族ウデヘは、このうちの野人女直の一派、ウェジの末裔と考えられる[17]
  2. ^ 明朝の政策の根底には女真族分断の意図もあったが、ヌルハチはこうした覇権闘争を勝ち抜いたうえで明の対抗勢力となるまでに勢力を拡大させたのであるから、長期的に考えれば明にとって皮肉な結果だったといえる[8][18]
  3. ^ 浮き橋のモチーフは、説話によっては、魚ではなくカメによってつくられる場合もある[28]

出典

  1. ^ 『女真文辞典』(1984)p.1
  2. ^ a b c d e f 女真』 - コトバンク
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 満洲族』 - コトバンク
  4. ^ a b c d e ブリタニカ小項目事典6「満州族」(1974)p.226
  5. ^ a b c d e f g h 梅村(2008)pp.415-418
  6. ^ a b 靺鞨』 - コトバンク
  7. ^ 荻原(1989)p.55
  8. ^ a b c d e f 石橋(2000)pp.64-66
  9. ^ a b 松村(2006)pp.145-147
  10. ^ 岸本(2008)pp.239-242
  11. ^ 鈴木哲雄(2005)
  12. ^ a b 河内(1989)pp.230-232
  13. ^ a b c d e f g h i j 三上(1975)pp.819-823
  14. ^ a b 梅村(2008)pp.423-431
  15. ^ 梅村(2008)pp.421-423
  16. ^ a b c d 河内(1989)pp.235-237
  17. ^ 松浦(2006)
  18. ^ a b c 石橋(2000)pp.66-67
  19. ^ 松村(2006)pp.147-149
  20. ^ 亦失哈” [It's also lost] (中国語). 2022年9月23日閲覧。 “宣德九年,女真地区灾荒,女真人被迫卖儿鬻女,四处流亡,逃向辽东的女真难民,希望得到官府的赈济。[In the ninth year of Xuande, the Jurchen region was famine, and the Jurchens were forced to sell their sons and wives and went into exile. They fled to the Jurchen refugees in Liaodong, hoping to get relief from the government.]”
  21. ^ “亦失哈八下东洋”. Ifeng.com. (2014年7月8日). オリジナルの2015年4月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150428053435/http://hlj.ifeng.com/culture/history/detail_2014_07/08/2559681_0.shtml 
  22. ^ 岸本(2008)pp.247-250
  23. ^ a b c 丙子胡乱』 - コトバンク
  24. ^ a b 松村(2006)pp.156-159
  25. ^ 石橋(2000)pp.131-132
  26. ^ a b c d e 李鴻彬・劉小萌(1996)pp.181-182
  27. ^ 噴火が創り出した神秘なる聖山・長白山(白頭山)(中国・北朝鮮) - VOYAGE-世界見聞録-
  28. ^ a b c d e 増井寛也「<太陽を食べる犬>その他三則 : ジュシェン人とその近縁諸族の歴史・文化点描」『立命館東洋史学』第34巻、立命館東洋史學會、2011年、1-34頁、doi:10.34382/00006190ISSN 1345-1073 
  29. ^ a b c d 李鴻彬・劉小萌(1996)pp.138-148
  30. ^ a b c 李鴻彬・劉小萌(1996)pp.148-154
  31. ^ 烏丙安(1996)pp.47-48
  32. ^ a b 李鴻彬・劉小萌(1996)pp.171-175
  33. ^ a b c d e f g h 李鴻彬・劉小萌(1996)pp.175-180
  34. ^ “韓・日・モンゴルの共通のルーツは「ジュシン族」”. 東亜日報. (2006年3月14日). オリジナルの2016年11月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161130075135/http://japanese.donga.com/List/3/all/27/292170/1 
  35. ^ “【寄稿】「水」で見る北京・東京・ソウルの歴史”. 朝鮮日報. (2016年1月24日). オリジナルの2016年1月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160126045005/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/01/23/2016012300446.html 
  36. ^ “【寄稿】「水」で見る北京・東京・ソウルの歴史”. 朝鮮日報. (2016年1月24日). オリジナルの2016年1月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160126045010/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/01/23/2016012300446_2.html 
  37. ^ “「金、清、韓国史に編入を」…東北工程対応策提案”. 中央日報. (2006年9月15日). オリジナルの2013年10月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131005155738/http://japanese.joins.com/article/900/79900.html?sectcode=&servcode= 
  38. ^ “특별기획 만주대탐사 2부작 2부 금나라를 세운 아골타, 신라의 후예였다!”. 韓国放送公社. (2009年9月5日). オリジナルの2009年11月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20091109220105/http://www.kbs.co.kr/1tv/sisa/historyspecial/view/vod/1605745_30885.html 



女真

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大水滸シリーズの登場人物」の記事における「女真」の解説

麻哩招吉水滸伝女真族の有力軍閥の長。容赦のない性格捕虜過酷扱い交渉のためにやって来た魯智深投獄する阿骨打アクダ) (水滸伝女真族若き長。女真族でも特に支配厳し生女真に属する。自分たちを抑圧する遼の打倒考えており、武装蜂起のために力を蓄える。物語後半蔡福・蔡慶らによる武器調達きっかけ梁山泊と、そして終盤楊令係わりを持つことになる。梁山泊支援受けて遼に反旗を翻し、金を樹立した武松たちと意気投合するほど快活豪胆だが、ときには理不尽に耐える忍耐強さ併せ持つ。なお、史実より若く描かれており、また登場時の女真族での立場史実より相当に低い。 (楊令伝)金の初代皇帝。幻王(楊令)の協力得て遼を圧倒するが、遼に味方する熟女真との同族争い部族内の権力抗争苦慮し、夢半ばで病に倒れる。彼の早すぎる死は、梁山泊の対童貫戦における戦略楊令国家構想大きな修正余儀なくさせた。楊令とは兄弟分のような仲で最大理解者でもあり、彼の葛藤心境の変化にも気付いていた。楊令と共に南北漢民族女真族の国を作り共存するという夢を抱いていた。 『岳飛伝』で兀朮阿骨打ならば遼の名将だった蕭珪材使いこなすことができたと回想し蕭珪材活用できなかった自分たちを恥じている。また父が志半ば倒れたために楊令交わしたであろう何らかの約束守れなかったとも推測している。 完顔成水滸伝阿骨打副官生女真の出身で遼の支配に耐え続けていたが、阿骨打決起従い共に転戦する。 (楊令伝)金の将軍。幻王楊令従い転戦し、金建国後元帥として軍を統括楊令梁山泊帰還する際に、彼に縁のある女達保護頼まれたため、弟の胡刺児に託した。後に斡離不撻懶と共に宋への侵攻軍を指揮する。根が実直ゆえ、阿骨打亡き後朝廷や軍内部不協和音悩んでいる。その行動地位は、史実での粘没喝に近い。斉建国に伴う平定戦で岳家軍連敗兀朮との交代という形で解任される。総司令官としての軍才は欠けていたが、民族前歴囚われずに金軍編成した公平さ撻懶評価された。その後軍政面を統括する立場に就く。 (岳飛伝粘罕の死と金文官不足により宰相務める。自らが宰相の器でないことを自覚しており、病に倒れたのを機に撻懶宰相職を譲る。その後宮中整備儀仗兵指揮といった名誉職に就く。 真婉水滸伝女真族女性で、蔡慶の妻。間に一児蔡豹をもうけるが、遼の襲撃で夫を失う。 (楊令伝蔡慶死後、女真の風習により彼の兄・蔡福再婚するが、後に首を吊って自殺した死に至るまで長年にわたり蔡豹蔡福への憎悪語り続け蔡豹の心に深い傷を残す。 蔡豹水滸伝蔡慶真婉息子物心つく前に、遼の襲撃壊滅し父を失う。 (楊令伝伯父蔡福育てられるが、やがて母と結婚した蔡福恐れ嫌う。母の自害衝撃を受け、その身を案じた武松伴われ王進預けられた。秦容旅立った後は王進唯一の弟子となる。梁山泊へ行く気はないが、自分将来決めかねている成長してもなお、蔡福に対して憎悪消えずにいる。余談だが、連載時には王慶偽名名乗る場面があった(単行本ではカットされた)。 (岳飛伝蔡福の死は知っている憎しみ消えておらず、賊徒との争闘ではそれを剥き出しにしていた。母と慕っていた公淑が病に倒れ彼女を喪うことを恐れていたが、公淑最期看取った後は王清と共に埋葬した王進死後子午山降りて金貸しをしていたが、取り立てのため訪れた陳家燕青再会彼の命により商売始めることになる。 以降王清同じく梁山泊連なる米商人として南宋対す物流戦略一端を担ううになる。やがて陳麗華愛し合うようになり、それがきっかけ過去憎悪清算する。だが孟康頼み聞き入れて買い占めた米を売らなかったために存在炙り出されてしまい、黄広配下襲撃を受ける。陳麗華守って奮戦するも二人とも殺害され、その亡骸関係者おびき出すための餌として晒し者にされるという無残な最期を遂げた

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