女真の統一とは? わかりやすく解説

女真の統一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 06:48 UTC 版)

ヌルハチ」の記事における「女真の統一」の解説

李成梁は、明が制御できる程度大きな勢力一つ作りその後ろ盾になることで女真治めようとした。これに選ばれたのが建州女真の中のヌルハチであったヌルハチその後1587年にジェチェン(ᠵᡝᠴᡝᠨ, jecen, 哲陳)部、1588年にワンギャ(ᠸᠠᠩᡤᡳᠶᠠ, wanggiya, 完顔)部を支配した最後に残ったホホリもヌルハチ帰順した。こうしてヌルハチは、万暦17年1589年)に建州五大部を統一することに成功したヌルハチ支配する国は、建州女真の別名でマンジュ国呼ばれるようになった李成梁思惑上手く行きヌルハチ女真の中の大勢となった。それと同時に李成梁懐に入る賄賂の量も大幅に増えたが、これに気を良くしたのか、ヌルハチ統御怠っていた。 女真大首長となったヌルハチは、明に朝貢して勅書500通を得た。この勅書活用して馬市市場拡大し、富を増やし、他部族攻略備えた建州女真統一したヌルハチ次の目標海西女真であった海西女真利害対立から争い絶えなかった。 1589年海西女真フルン四部一つイェへ(ᠶᡝᡥᡝ, yehe, 赫)部の首長のナリンブル (ᠨᠠᡵᡳᠮᠪᡠᡵᡠ, narimburu)がフルン盟主となった。ナリンブルは女真統一しようとして、ヌルハチ帰順求めたヌルハチはこれを無視して対立深めた。 この時期の明は、日本豊臣秀吉による文禄・慶長の役への対応に忙殺されていたこともあり、女真への介入少なかった。明と日本戦っている間に、女真争い頂点達したイェヘ部の首長のナリンブルは1593年6月ハダ(ᡥᠠᡩᠠ, hada, 哈達)部、ウラ(ᡠᠯᠠ, ula, 烏拉)部、ホイファ(ᡥᠣᡳᡶᠠ, hoifa, 輝発)部と連合軍結成して建州攻めたが、待ち構えていたヌルハチ追撃され大敗した同年9月、再びイェへ部の首長のナリンブルはハダ部、ウラ部、ホイファ部、ジュシェリ(ᠵᡠᡧᡝᡵᡳ, jušeri, 珠舎里)部、ネイェン(ᠨᡝᠶᡝᠨ, neyen, 納殷)部、シベ(ᠰᡳᠪᡝ, sibe, 錫伯)部、グワルチャ(ᡤᡡᠸᠠᠯᠴᠠ, gūwalca, 卦爾察)部、ノン・コルチン部と9部連合軍を結成し、3大軍繰り出し、3方面からヌルハチ攻撃したグレ戦い)。9部連合軍が建州の城を攻めている間、スクスフ河(ᠰᡠᡴᠰᡠᡥᡠᠪᡳᡵᠠ, suksuhu bira, 蘇子河北岸グレ(ᡤᡠᡵᡝ, gure, 古埓)山の山影ヌルハチ軍の精鋭を置き、ヌルハチはわずか100騎で奇襲し逃げ連合軍後を追うと、待ち伏せていたヌルハチ軍に包囲され大敗した。この戦いで海西女真建州女真勢力逆転する。これにより、女真諸部族ヌルハチに従う者が多くなり、明はヌルハチ対し竜虎将軍官職授けた。なお、李成梁はこの2年前に汚職弾劾され、更迭されている。

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女真の統一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 06:29 UTC 版)

明清交替」の記事における「女真の統一」の解説

詳細は「明統治下満洲英語版)」を参照 国・勢指導者状況目的建州女真 ヌルハチ マンジュ・グルン(国)を建国勝利 イェヘウラ、ホィファ等 女真9ヶ国の連合軍マンジュ・グルン攻撃敗北 満洲人マンジュ)は、がんらいジュシェン(女真、または女直)と称していた。女真人東北部遼寧吉林黒龍江から沿海州朝鮮半島東北部暮らしており、狩猟騎射熟練した定住農耕民だった。歩兵弓矢や刀、扱い騎兵後方控えるというのが軍隊主な隊形であった建州女真の長であるヌルハチは、実際清の建国よりさかのぼって清朝創始者とされている。女真は、16世紀後半からや一族ごとに争う状況になっており、ヌルハチはこの時期勢力拡大した遼東は永白山白頭山付近薬用人参や、黒龍江以北の貂の毛皮貿易品にしており、建州女真はこれを独占した。明では遼東総兵官の李成梁女真人統制しており、李成梁遼東女真人と明が行貿易庇護した。ヌルハチ明に対して従順な姿勢示して李成梁好意得て、明との貿易利益得た建州女真強大となり、撫順関の東方地周辺勢力下に収めマンジュ・グルン(国)を称したヌルハチは明の好意のもとで1589年都督僉事に任命され翌年には自ら北京赴いて朝貢した。ヌルハチ勢力拡大脅威覚えた他の女真人は、イェヘ葉赫那拉氏)・ハダ(哈達)・ウラ中国語版)(烏拉)・ホイファ中国語版)(輝発)などを中心に9ヵ国の連合軍マンジュ・グルン襲撃したが、ヌルハチはこれを退けた

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