磯野 波平
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磯野家の大黒柱で、3姉弟(サザエ、カツオ、ワカメ)の父。年齢は54歳。
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磯野波平
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「サザエさんの登場人物」の記事における「磯野波平」の解説
(いその なみへい) 声 - 永井一郎(1969年10月5日 - 2014年2月9日)→茶風林(2014年2月16日 - ) 演 - 藤原釜足→森川信→小林亜星→いかりや長介→片岡鶴太郎→松平健(舞台版)→伊武雅刀 フネの夫でサザエとカツオとワカメの父であり、タラオの祖父、マスオの義父(舅)、海平の弟、なぎえの兄、鯛造の義弟(妹婿)、トシオの義兄(姉婿)であり、ノリスケの伯父、イクラの大伯父でもある。 磯野家の大黒柱。福岡県出身。原作での誕生年は1895年(明治28年)。誕生日は9月14日、干支は未、年齢は54歳(アニメ版も同年齢)。おとめ座。旧制中学卒。フネとは結婚して28年になる。一人称はわし(少年期及び若い頃の一人称は僕)。 呼ばれ方 フネは「お父さん」まれに「あなた」、カツオ、ワカメは「お父さん」、マスオは呼び方が同じでも「お義父さん」、サザエは「父さん」、タラオは「お祖父ちゃん」、ノリスケは「伯父さん」、タイ子は「伯父様」、双子の兄の海平は「波平」、妹のなぎえは「波平兄さん」、三郎は「大旦那さん」、会社の同僚やその他の人物は「磯野さん」、甚六は「おじさん」、浮江は「おじ様」と呼ぶ。 容姿 ハゲ頭に一本だけある髪の毛が波平のトレードマークとなっており、側頭部と後ろの髪の毛が残っている。洗髪後、頭頂部の一本の髪の毛を「もったいない」と言いながら丁寧にドライヤーで乾かす(カツオがこの行為を「無駄だ」と言おうとするがサザエに止められた)。薄毛を気にしており、育毛剤を愛用している。髪の毛が少ないことから、マスオに、床屋に行った波平を呼び戻すようにカツオに言ったとき、「お父さんなら時間かかるわけないだろう」と言われてしまった。だが注文は多い。 原作初期は頭頂部の髪が書かれていない回もあった。また、髭を剃りかつらを購入して若返った姿の波平が登場したことがあったが、家族からは不評だった。 メガネをかけている。帰宅後や休日は和服を着ていることが多い。 性格 原作の波平 抜けた性格で茶目っ気もあり、家族を叱責する描写もあまり多くない。そのため、子供に威厳を示そうとするも、その性格ゆえにカツオに逆に手玉にとられることも多い。一方で頑固な一面もあり、喧嘩をした際に自分から謝ることはほとんどない。度々一緒に外出するなど、カツオ、ワカメ、タラオを非常にかわいがっており、表情も豊かである。登場回数も必ずしも多くないが、登場時は話の「オチ」を担当することが多い。 中学校で習った英語の歌を披露するなどのエピソードもあり、明治生まれの男性としては、それなりに高学歴である。 「TTK(都下禿頭会=とかとくとうかい)」理事、「高血圧友の会」、「失われつつある礼儀を守る会」、「ノンビリいこう会」所属。 アニメ版の波平 誕生日は1月10日だったり、2月だったり、話によって変動する。家族の家長として威厳があるが、かなりの頑固者でやや短気であり、プライドが高い。イタズラをしたり、お調子者のサザエ、カツオ、ノリスケに対し「バカモン!(あるいは「バカ者!」)」「けしからん」「いい加減にせんか」「調子に乗るんじゃない」と怒鳴るシーンがよく見られる。叱るべき時はしっかりと叱る昭和の頑固親父として描かれており、マスオからは尊敬されている。2013年11月24日時点で「ばかもの」と叱った回数は370回である。「バカモン」と初めて怒ったきっかけは、結婚してすぐにフネがお皿を割ってしまい、その破片で指を怪我したことで、そのとき「バカモン! 早く手当てしなさい」と言っている。しかし、ワカメを叱ることはごく稀である。 その一方、怒ったらすぐ怒ったことを忘れる単純な性格で、小心者な面もあり、自分の欠点をあまり他人に見せたがらない。カツオの失言などにムキになることが多いが、波平自身の失言も少なくない。 稀にカツオに甘い時もあり、その際にはフネに「ちゃんと叱ってください」と苦言を呈されることが多い。 もちろん相手の為を思って叱っており、大事に思っている。なお、孫であるタラオには甘く、怒ることはなく何かあっても笑って許すか、優しく「これからは気をつけるんだよ」などと言うぐらいである。 年寄り扱いされることを嫌い、バスで相手が席を譲るなどの行為でも「ワシを年寄り扱いしよって、まだそんな年じゃない!」などと機嫌を損ねる。 新しい物や外国の物・習慣に対しても頑なまでに否定的である。最新式マンションへの体験入居を「コンクリートの箱に住めるか!」と拒否しようとしたり、夕食にピザを出すと「わしはイタリア人じゃない!」と怒ったり、サザエたちが磯野家の庭で食事したことを聞き「ここは外国じゃない!」と怒った。しかし全自動卵割機などは認めている。また朝食にフランスパンが出された時も「日本人の朝食は昔からご飯と味噌汁に決まっとる」と一蹴し食べなかったが、ノリスケ宅で出されたフランスパンのガーリックトーストを食べて認めるようになった(カツオ曰く、「やっと時代に追いついた」)。 酒豪で酒癖が悪い。アニメでは波平の酒に関するエピソードが多数ある。また、酔っ払ってしまうと他人の家でも全部自分の家だと勘違いしてしまうほどで、警察官の付き添いで帰宅してきたこともあった。また自宅を警察署だと勘違いをして職務質問をしたことがある。物置に高級酒があるとカツオに騙され、物置に閉じ込められることがある。 買い物が下手。知人の千葉さんからの贈り物のお返しの品を選びにデパートに行くが一人では選べず(千葉さんが紅茶が好きなので紅茶を思い、紅茶売り場へ行くも種類が多い上、千葉さんの好みの紅茶を知らなかった為、買わなかった)、後日フネがデパートに買いに行く。たまに甥のノリスケがいつも磯野家に訪れてくるとノリスケの相談役になっていることが多いのが一つである。 仕事に関して 原作では、連載初期の役職は「局長」であったが転勤のため上京した後、いつの間にか降格しており後期には平社員となっていた[要出典]。 部下には「若い者はいろいろお金がかかる」という理由から、お中元やお歳暮を自分に送らないよう指示しており、部下からも慕われている。 アニメ版では山川商事株式会社(東証一部上場の総合商社)の事務職サラリーマンとして働いている。ただし役職は放送開始時から設定されていない。ただし、放送初期の頃にカツオに平社員と言われている描写がある。通勤手段はマスオと同じく、バスであさひが丘駅まで行って電車を利用して出社、帰宅時はあさひが丘駅から歩いて帰る。 趣味など タバコが好きで、庭にワカメがタバコの種を蒔こうとするほど。 盆栽 - きっかけは、幼馴染(まー坊、本名は忘れている。もっとも相手も海平と波平の区別がつかず、両方とも「波ちゃん」と呼ぶ。2014年に久々に登場)の家に立派な盆栽が置かれていたことによる。 釣り - 大好きだが下手。本人も自覚があるらしく、たまに大物を釣った時はかなりの恐怖心を覚える。 清元 - ただし、サザエに「お経を上げている」と勘違いされた。 多趣味で他にも囲碁、書画、骨董、俳句などをやっている。 また、マスオとは反対に泳ぎが得意らしく、人命救助を何度もしている(1回は新聞にも載った)。 女優の三枝三枝子(さえぐさ みえこ)のファンで、若い頃のブロマイドを所持している。 苦手なこと 原作での嫌いなものは税務署。 極度の方向音痴(本人は認めていない)で、警察官に道を聞いても元の場所に戻ってしまうほどだった。 子供の頃から算数が苦手である。 かなり不器用で、町内の運動会でスプーン競技に出た際も一歩歩く毎にスプーンに乗っているボールを落としており、関係者から「あんなに不器用な人は見たことがない」と言われている。 人前で話すのが苦手と言っている。料理 - 目玉焼きを作ったときはカツオから「個性的」と評されるなどよく失敗するようで、本人曰く「三度に一度うまくできれば上々」。一度焼きめしを作ったことがあるが、うまくできるのに3年以上かかったという。 物作りも下手。カツオが出した例として、物を乗せると落ちる棚、座ると壊れる椅子がある。 趣味では長続きすることがある一方、日記は3日で書くのを止めてしまう(俗に言う三日坊主)。先祖の磯野藻屑源素太皆の日記を見付けた時に3日しか書かれていなかったのを見たノリスケに「血は争えませんね」と言われて言い返せなかったエピソードがある。 苦手な食べ物はメンマ。子どものころ、ラーメンに入っていたメンマを食べて腹痛を起こしたことが理由。 言動 フネとは些細なことでケンカをすることもあるが、恥ずかしがりながらも「家族のために尽くしてくれている」と感謝の意を述べるなど大切に想っている。 体力には自信があるようだが、自分の健康管理は全くと言っていいほどしていない。また、サザエやカツオが波平の健康を気遣うような言動をすると怒鳴り散らす。しかし、そのせいで体力年齢が70歳であることが判明した。 自分の小さい頃の話をする際、双子の兄の海平を持ち出してくる時は、「それって本当はお父さんのことじゃないの?」とカツオに指摘され、思わず慌てることがある。 時折料理を作ろうとすることもある。しかしながらいい結果は残せていない。例として、調味料を取ってくるようサザエやフネに指示したり怪我をして時間がかかるために、料理を作ることを辞めてもらうようフネから言われたり、「昔、自炊の経験がある」と自信満々で取りかかるが、料理に使おうと取り出した酒を飲んで酔っ払ってしまったエピソードがある。 磯野家の風呂が木製の浴槽だった頃、入浴中に下から水漏れし、壊れたことがある。回顧した際に、カツオに「普段は物を大切にしろとか言うのに」と言われるも「いつ壊れてもおかしくなかったんだ」と反論する。 本人でもよく怒ることは自覚しており、「好きで叱っているわけじゃない」「叱る側の身にもなりなさい」と諭したことがある。 物忘れをすることがあり、3件の約束事を同じ日にして当日に忘れていたり、蛇口が故障しているのを忘れてカツオに注意したり、靴磨きをしていることを忘れて靴磨き用に持っていたクシで髪をとかし始めたり、妻であるフネの名前を思い出せずカツオに聞いたこともある。しかし、フネの名前については照れくさくて言わない時もある。 その他エピソード 連載初期は名前がなくドラマ版制作の際に「波平」と名付けられた。原作で名前が出たのは1965年12月16日掲載話が最初。江利チエミ版映画「サザエさん」シリーズでは家の表札が「磯野松太郎」となっている。 近眼である。メガネの映りが悪くなったときに花見をした際、綿菓子を持っていた男性を見かけ「桜の枝を折った」と勘違いしたり、朝日文庫版43巻59ページ収録話では裸眼の状態でイノシシを車と見間違えている。 陸軍に入隊した経験がある。 毎晩必ず茶の間で歯を磨く癖がある。 吉田茂から間違い電話が来たことがある。 アニメの第一話では、カツオがテストで75点を取ったのだが、家族うちで唯一感心しなかった。 小学校のときの通信簿には、1や2がなかった。 「サザエさん30年後」では、すっかり老け込んだ小柄な老人に描かれている。 「何かと便利で身分証明証にもなるから」と原付免許を取ろうとし問題集を購入したが、家族に猛反対を受ける。家族内では主張を通したが、ヘルメットを試着した際髪が蒸れることを知りバイクは諦めた。 子供のとき、夏休みに学校で野外映画会が行われたとき(海平と2人で来ていた)、同級生の大悟(だいご)というがき大将がいて(2人はいつもいじめられていた)、「母もの」という悲しい映画が上映されたのだが、大悟は泣いてしまった。後でそのことを秘密にした後、親切になったという。そのあと波平は、あさひが丘商店街主催で日曜日に開催された「星空の下の映画会」(そのとき上映されたのは「 幸せの汽笛」)で野外映画評論家に就任された。そのことに最初は困惑していた(波平自身、野外映画会は40年ぶりだという)が、やることにした。そのときの発言が再び大悟(波平に招待された)を泣かせた。 フネに送る手紙に貼る切手は記念切手だったらしい。 辛党だが、おはぎだけは別。 株をしていたらしい(あるときに売って土地を買っていれば億万長者になれたようで、波平がそれを後悔している)。 パイロットになることを夢見ていた。
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