登場建造物・惑星
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「新竹取物語 1000年女王」の記事における「登場建造物・惑星」の解説
雨森電子鉄工所 始の自宅で、始の父の仕事場でもある。漫画版では物語冒頭、TV版では第1話のラストで大爆発を起こし、吹き飛んでしまう。原作ではその後登場しないが、TV版では19話で始が望遠鏡に隠されていた宇宙船のエンジンの設計図を弥生に渡す際の待ち合わせ場所として使われたり、22話では反目しあっていた1000年女王の弥生と1000年盗賊の首領の会見の場として使用された。爆発する前の生活描写では1999年という時代設定の中でも1970年代の電気炊飯器などの家電設備が使用されている。 筑波山天文台 雨森教授が所長を務める天文台で、正式名称は「産経大学筑波山天文台」。半球型の天文台で、天体望遠鏡が3連装の砲身のように設置されており、砲台のような形をしている。さらにそのドーム部分には一際大きな望遠鏡が突き出ている。また、非常時には天文台のある地盤ごと回転して地下に逆さまの形で収納される仕掛けがある。 〔漫画版〕天文台から少し離れたところに落ちた隕石を分析しようと、その分析中に生じた事故で跡形もなく吹き飛んでしまった。 〔TV版〕ラーメタル接近に伴い、建造物は大きな被害を受けるものの、最終回まで残存し、雨森教授をはじめとして天文台所員がここでラーメタルの分析に当たった。 〔映画版〕やや厳ついデザインの漫画版、TV版と形状が異なっており、より未来的にリファインされ、望遠鏡は大きな物が1つだけである。デザインは板橋克己。 三食ラーメン堂 弥生が育て親と暮らしているラーメン屋。一見変哲のないラーメン屋だが、2階の押入れから地下大空洞にいくことができる。弥生によれば部屋全体が一種のエレベーターと思っていいとのことである。 なお物語と直接関係ないが、TV版では当初250円だった「ラーメン」が2か月後あたりには360円へと大きくインフレーションを起こしており、終盤では350円に値下がりしている。 〔漫画版〕TV版と異なり、雨森教授と一緒に育て親のおばさんも入ってきたため、弥生が地下で活動していることがバレてしまった。弥生達の手により、大空洞へは店舗毎避難するように後で改造され、そこで再びラーメン屋を継続する事になる。 〔TV版〕TV版では押し入れの偽装が巧妙に施され、弥生以外にそのからくりを知るのは始だけだった。物語後半では、度重なる天変地異によって店舗に被害が及ぶようになる。そのような状況下でも地下空洞への避難疎開を渋る父親の為に、始は弥生と所長に相談し、空洞内にそっくりそのままの新店舗を建てるよう頼んでいた。その始の思いやりに弥生は感動し、父親もまた、始への感謝として新店舗最初の1号ラーメンを造って御馳走した。 泉中学校 雨森始が通う東京都内にある中学校。 〔漫画版〕物語序盤で校舎の情景と中が描かれる以降には、ほぼ登場しない。 〔TV版〕漫画版よりも幾分描かれており、始は番長とキザと同学年同クラスである。校舎内は1970年代~1980年代のごく一般的な造りになっている。 〔映画版〕漫画版、TV版との大きな違いは、弥生が始のクラスの担任教師として赴任していることだが、設定だけであり、作中には登場しない 第四科学局ビル 東京中心部にそびえる高層ビルで、横の方にそのまま大きな文字で「第4科学局」と描かれている。ラーメタル接近に伴い、様々な科学データや、観測資料がここに集められ、分析されている。耐震構造にも優れ、ラーメタル接近の天変地異によって、周囲の建造物が倒壊する中でも立ち続けていた。雨森所長も頻繁に出入りをしている。 〔漫画版〕ごく普通の超高層ビルといった風貌をしている。ラーメタル接近によって倒壊が迫る中でも持ち堪えていたが、その頃には1000年盗賊によってビルは占拠されていた。 〔TV版〕漫画版と異なり、より未来的な設計となり、中央のメインビルの周囲に低いビルが土台のようにヘキサゴン状に集まっているのが特徴。地球でのラーメタル対策の中心の場となった。 IDH本部 TV版のみに登場する東京近郊にある国際防衛軍(IDH)基地で、ヘキサゴン状の中央部に会議場があり、周辺には戦闘機や航空機の離発着の滑走路がある。雨森所長は委員長と共に、ここで地球各国の代表と共にラーメタル観測の報告を行い、それに対するために地球人類全体の協力と団結による活動を呼びかけるが、各国代表による、それぞれの国の利益が絡んだ態度や、自国民、更には自分達だけが助かりたいという、剥き出しになった彼等のエゴに対し、失望と怒りを覚えている。後半にはラーメタル機甲団の攻撃と、弥生を裏切った夜森による爆破テロ活動によって、IDHは壊滅し、ラーメタルにはほぼ無力と化したのみならず、委員長亡き後には、地球一般人への救出を放り投げてしまい、地球脱出の為の各国エリートの選別の方に力を注ぐ有様だった。 1000年盗賊のアジト TV版に登場する1000年盗賊の本部で、寂れたコンクリート洋館の外観に似合わず、内部には様々な最新設備があり、セレンの机には、IDHとの隠密回線を仕込んだTV電話があり、弥生との和解後には、1000年女王の地下基地とも回線を結んだ。地下には牢獄もある。 始が21話、弥生が25話、雨森所長は33話で始めて訪れ、首領(セレン)と面会を果たす。 川田医院 TV版のみに登場する東京都内にある小さな病院。物語冒頭で雨森夫妻と始が爆発事故に巻き込まれた際に運び込まれ、始は助かったものの、両親はそこで死亡が確認された。番長の妹のチコも、ここに運び込まれて治療を受けている。 後に天文台や1000年盗賊が利用する病院となり、建物は地震で被害を受けながらも機能し、後半には負傷した夜森や、東京を大津波から守って疲弊して失神した弥生も運び込まれた。しかし、夜森には彼の部下の襲撃により、見張りのトレンチの男達は隙を突かれて逃走されてしまった。超能力を使って消耗して倒れた弥生は、ここで一時療養している。 関東大空洞船「ノア」 漫画及び映画版に登場。ラーメタルの接近から逃れるべく1000年女王たちが長い年月をかけて準備し、東京とその周辺がさながら浮遊大陸のように浮上した。弥生たちのいる地下大空洞、東京周辺の関東平野が丸ごと宇宙船として浮上するというものであり、通常の宇宙船というスケールを超えたものである。 映画版で弥生がこの空洞船をノアの方舟と表現しているように、名前はこれに由来する。 TV版ではこれに変わり、大宇宙船を地下大空洞で建造していた。女王控室では地上各地とすぐに電話で話すことが可能であるが、ハンズフリーであったり受話器が使用されたりと描写が一貫していない。 〔漫画版〕ラーメタル接近に伴う惑星規模の災害から逃れる為に浮上。世界中の大都市が同様に宇宙空間に浮上し、各国の空洞船の代表者は弥生そっくりの顔をしている。地球各地の大都市や首都の機能を移転してはいるが、地球全ての人々や静物を避難させる事までは出来なかった。セレンが使用するものは「ミユ」と呼ばれる。 物語後半でのラーメタルとの戦いでは、レオパルド機甲団の進撃に対し、雨森所長達が原始的旧式兵器を以て防衛線を敷いて、ラーメタル勢を圧倒した。 〔映画版〕関東平野そのものを浮上させ、大気の橋から来るラーメタル侵攻からの防波堤という形となる。映画では関東平野のみの登場だったが、漫画版同様に各種旧式兵器や、歴代1000年女王達の復活と活躍でラーメタルの侵攻を食い止めた後に、再び元の関東平野だった場所に降りたって機能を停止した。 魔女惑星カーミラ ハンニバルが住処とする小惑星で、イボがついた棍棒のような形をしている。彼の意思で自在に宇宙を移動し、その戦力はレオパルドの空間機甲団一個艦隊に匹敵する。自らの戦力を誇示するレオパルドはハンニバルの窘めを受け、反論することが出来なかった。 機械宮殿 漫画版、TV版、映画版の全てで弥生が1000年女王としての執務に就く場所で、地上からは見えず、地下空洞に聖なる墓所の近くにある。床に巨大なスクリーンパネルが設置されていて、外界の様子を写したりすることが可能。様々なラーメタル製メカニズムで覆われているのでこの名があるが、そう呼ばれるのは漫画版のみ。宮殿内の移動には巨大な螺旋階段や、光のベールが球状になって使用者を包み込み、光の圧力で動くエレベーターが使用されている。 聖なる墓所 同じく全ての媒体で登場する墓守のミライが守る機械宮殿の近くにある歴代1000年女王達が眠る場所。ミライはここへ許可なく近寄る者であれば、例え女王の知り合いであっても、容赦なく攻撃をする。TV版では、地下空洞にある巨大な女性の立像が、墓の入口になっている。 地球 太陽系第3惑星。作中ではラーメタルの接近などにより、地殻の変動などが起こったために地形が大きく変わっている。漫画版では海だった場所が盛り上がって、新しい陸地を形成するまでとなった。地下大空洞 東京都練馬区大泉町の地下を中心として、直径40キロメートルに及ぶ大空洞帯。空洞の天井は高さ2キロ、内部は太古からの原始環境が保たれており、地下にもかかわらず外のように明るく、ジャングルが広がっている。 9800万年前の白亜紀ごろに小惑星が衝突。それによって生じたクレーターに物が溜まりこんでいった後、その堆積物が天井部分を残して収縮したことで生じた隙間が大空洞となった。大空洞内部には弥生たちのいる機械宮殿、歴代1000年女王の眠る聖なる墓地が存在するほか、多数の人口を収容可能な大団地が林立している。 漫画及び映画版では、この空洞を補強して関東大空洞船が作られ、これらの施設がその内部にあるというものであった。 ラーメタル 長大な楕円軌道を描き、1000年周期で太陽系を巡る惑星。1000年に一度、地球に接近するたびにその環境に大きな影響を与えてきた。ラーメタル語で「永遠の旅人」の意味。雨森教授により太陽系第10番惑星として発見された当初は「未確認移動惑星A-6」と呼ばれていたが、やがて教授の名をとって「雨森惑星」と呼ばれるようになった。その後、始たちは弥生から本当の名前がラーメタルであることを知らされる。なお、TV版ではセレンが始に渡したビデオレターでこの星の名を始たちに教えている。 詳細は「ラーメタル」を参照 金星 太陽系第2番惑星。本作では弥生と新1000年女王の決闘の舞台として登場。大陸アフロダイテの北の端に、先住民族の遺跡「黒い都」が存在する。100気圧の大気、500度の高温という苛酷な環境のため、両者は目に見えない無限シールドに身を包んだ状態で決闘を行った。
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