五家族当主とは? わかりやすく解説

五家族当主

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 00:16 UTC 版)

タイタニアの登場人物」の記事における「五家族当主」の解説

タイタニア一族宗家といえる五家それぞれの当主第2代無地藩王(ラントレス・クランナー)ヌーリィ・タイタニアの5人の息子それぞれの先祖としており、この5人の嫡流子孫メンバーとする五家同族会議タイタニアの最高意志決定機関である。 この5人のうちの1人一族総帥でもある無地藩王選ばれ、他の4人はヴァルダナ帝国公爵身分有する物語開始時点での当主は、壮年藩王いずれも20代の四公爵であり、四公爵および無地藩王嫡子のうちの1人次期藩王になるものと目されていた。四公爵はいずれ独身で、ザーリッシュ以外は子を持たないまた、当主の子作中には登場せず、その存在言及されるにとどまる。 アジュマーン・タイタニア 声 - 三宅健太 40歳第8代無地藩王銀灰色の髪をした彫刻のような容姿を持つ。第3以降歴代藩王には際立って優れた人物はいなかったが、アジュマーン久々に登場した傑物であり、第2代当主ヌーリィの再来呼ばれる冷徹な切れ者である。物語開始から5年前星暦441年藩王指名される異母兄ヴァルダナ帝国軍務大臣務めエストラード侯爵正妻との間に6歳息子テオフィルスがいる他、幾人かの庶子存在する。 四公爵互いに競わせつつタイタニア安泰図り深謀遠慮巡らせ(あるいはそのように装い)、それでいながら真意容易に覗かせず、四公爵にとっても畏怖対象となっている。 「天空の城」(ウラニボルグ)内で謎の刺客襲撃受けて負傷すると、事態の収拾イドリス任せ自身治療理由に姿を隠して面会イドリスにさえ制限する。そして、イドリス公爵がアリアバート公爵やジュスラン公爵決裂してタイタニア同士内戦となるに任せる。アリアバートの指揮によるウラニボルグ攻略成功する目前で姿を現し停戦命じるが、姦計用いてアリアバートを謀殺する終盤直接アジュマーン対面したドクター・リーは、受け継いだだけのタイタニア総帥地位に満足できず、自身英雄となることを欲し、そのためにタイタニア弱体化させ窮地に立たせ、自身中興の祖となるべく策を弄したと喝破した。またジュスランは最終的に周囲の状況合わせて冷徹なタイタニア当主仮面をはじめ、さまざまな仮面被ってその役割演じてきた空虚な人物評している。 ジュスランに首を斬り落とされ死亡するが、自身死亡合わせてウラニボルグが爆破されるよう仕組んでいた。 アリアバート・タイタニア 声 - 近藤隆 27歳上将。主に軍事担当している。世間では次期藩王候補筆頭に名が挙がる。四公爵の中ではリディアから好意的にイドリスから悪意込めていい人」「善人」と評される温厚な性格白っぽい光沢をおびた金髪青灰色の瞳、端正ではあるが没個性評される容姿持ち主。五家族当主に相応し才幹備えており、「軍事のアリアバート」と呼ばれるほどの、軍事面で四公爵随一実績有するまた、ジュスランやイドリスには劣るものの事務政務過不足無く処理できる能力を持つ。人格能力共に均整整いすぎているため、五家族当主内では「欠点の無い優等生」として映ってしまうのか過小評価される傾向があった。しかしファン・ヒューリック対す2度敗北きっかけ柔軟性器量といった次期藩王相応し才覚示し始める。乗艦は『ゴールデン・シープ』。 かつて、エドナ・フレデリックス恋愛関係にあったが、エドナ軍務優先したために関係は自然消滅していた。その後エドナがジュスランの座乗艦『アウストラ』艦長に就き再会したことから再び関係を持つようになる。 四公爵の中では最もジュスランと仲が良く彼に意見求めることが多い。ジュスランとは、表向き母親同士姉妹従兄弟であるが実は異母兄弟でもあり、ジュスランの父が密かにアリアバートの母と肉体関係結んだ結果、ジュスランと同年同月生まれている。 戦力充分に整え教本とまで言われるような隙の無い兵法則った戦い方をする。また堂々とした布陣臨み極力民間施設被害出さないよう努める。その愚直なまでの正道を貫く姿勢により常勝重ねてきたが、当時無名であったファン・ヒューリック邪道ともいえる奇策により、「完全武装ハイキング」とまで称したケルベロス星域会戦完敗するその後シラクサ星域会戦失地回復機会与えられた際はジュスランの助言聞き入れファン・ヒューリック奇策用いた戦術敵艦隊を圧勝汚名返上を果たす。しかしザーリッシュの敗死後、ポニーいんちき戦争におけるファン・ヒューリックとの2度目対戦ではまたも奇策に陥ってしまい再度敗北喫するその際星間航行支障をきたす重傷負い、それを理由軍籍返上し責任を取る形で全ての公務辞職、最高意思決定機関である五家会議からも辞任表明する。この辞任きっかけに、ウラニボルグではアリアバートを擁護するジュスランと責任を問うイドリス対立表面化するそんな中、ジュスランが自身後任として惑星バルガッシュに出立直後藩王アジュマーン暗殺未遂事件発生、ジュスランがその首謀者にされる。事の真偽確かめるべくアリアバートはイドリス画面越し会談するが、この両者即時決裂、ジュスランと合流後イドリス首謀者仕立て上げる形でウラニボルグと敵対することになる。 旗下の全艦をもってウラニボルグの艦隊対峙し、満足に指揮の執れないファン・ヒューリック、ウラニボルグから指揮するイドリス艦隊完膚なきまでに打ち破る。その直後アジュマーン特使として乗艦したゼルファに射殺される。アリアバートの死は、彼を藩王にすることを望んでいたジュスランにとって大きな衝撃であり、その後のジュスランの動向大きな影響与えることになる。 ジュスラン・タイタニア 声 - 岸尾だいすけ 27歳上将。主に政治・外交担当している(謀略恫喝といった負の面も司る)。アリアバートとザーリッシュが軍事担当しているため実戦経験乏しいが、その知略洞察力により「政治のジュスラン」と評されている。乗艦は『アウストラ』。 小説では髪と瞳は褐色で、他の当主たちに比べればやや劣る平凡な容姿だが美男子範囲には入り、また瞳が強い印象与えるためアリアバート以上の美男子思われることもある、とされる本人にそのつもりは全くないが、四公爵中、敵味方内外問わず抜きん出た存在感示しており、他の公爵たちからも常に意識されている。 世間からはその容姿人柄から「タイタニア良識派」と思われがちだが、タイタニア一族らしく底意地の悪い一面見せる。また、必要とあらばイドリスやザーリッシュさえ蒼白にさせるほどの苛烈な行いが出来ると自覚している。 次の藩王にはジュスランが相応しいと考える者も存在するが、本人タイタニア一員として責務果たし才幹発揮しながらも、自身タイタニア当主であることに全く誇り抱かずタイタニアそのもの絶対視していない。次期藩王争いからも一歩引いた姿勢をとっており、他の公爵長所、短所観察し誰が相応しいかを常に考えている。 イドリス露骨に敵対意識を向けるため、世間からは公爵の中でイドリスとの不仲が囁かれる。イドリスの弟ラドモーズとリディア、バルアミー子爵とのトラブルや、反タイタニア勢力流したイドリス陥れる嘘情報をジュスランが五家会議報告したことから、敵意は一層強まり、ウラニボルグ内の派閥抗争発展する。アリアバートが軍の指揮権返上したため、惑星バルガシュへ赴き軍を撤退させる任に就いたジュスランが出発した直後藩王アジュマーン暗殺未遂事件発生し、その主犯としてジュスランの名前が挙がったためウラニボルグを追われる立場となり、やむなくイドリス主犯格に仕立て上げる形でウラニボルグと敵対する道を選ぶ。ウラニボルグとの決着をつけた後は、アジュマーン退位させてアリアバートを藩王とした後、彼の補佐となり、タイタニア権益少しずつ廃していき、かつてのようなささやかな貴族に戻すことを望むが、アリアバートを亡くし目的見失うアジュマーン直接対決をすべく乗り込んだウラニボルグ内で、アジュマーン電磁鞭を受け、失明するアジュマーンを殺すことには成功するも、その後のウラニボルグ崩壊時に膝から下を失い、フランシアと共に表舞台からは姿を消すタイタニア傍流の娘フランシアを侍女かつ愛人にしている。また、エルビング王国王女リディア庇護者となる。アジュマーンらには意図的に誤解させているが、ジュスランは自分自身には見出し難い未来を女に見出しただけで、リディアに対して恋愛感情はない。 アニメ版では声の出演の一番上クレジットされており、タイタニア側の主人公役割が強い。 ザーリッシュ・タイタニア 声 - 武虎 26歳。主に軍事担当している。タイタニア屈指の猛将で、配下謀略家がいれば国家打ち建てる能力持ち主と言われるが、実際に粗野思慮足りない猛将タイプ軍人ばかりが配下揃っていて、それが弱点とされる顎ひげのせいでジュスランやアリアバートよりも年長に見えるが実際1歳年下である。乗艦は『タイフーン』。 多数美女愛人として乗艦させており、戦場へ連れて行くアニメ版では愛人乗艦させることはなく、戦闘訓練でもほとんど男性である)。部下からは英雄的なふるまい一つ解釈され羨望尊敬対象となっている。 戦闘では、敵を正面から押し潰すことにこだわっている。猪突猛進型の典型のように思われているが、実際戦闘では突撃最大限効果が出るよう戦力配置し状況の変化合わせてこまめに配置転換を行うなど尋常ならざる指揮を執っている。勇猛な戦いぶりから初代藩王ネヴィル再来と言われ本人もそう呼ばれることに喜び感じている。 極力民間施設被害出さないよう努めるアリアバートとは違いタイタニアの敵と判断すれば一般人相手でも苛烈攻撃加え性格持ち主であり、他国主権侵害対す抗議がきても軍事行動黙らせるという手段をとる。アニメ版では感情任せた攻撃をとることも多く、エスタールがヒューリック引き渡し正当な手続き求めた際には、大統領へ威嚇として市街地艦隊攻撃焼き払うという暴挙出ている。その後もエスタールの監獄衛星艦隊攻撃するなど、確実に政治問題発展するような行動も起こしており、後にジュスランが対応に追われることになる。 バルガシュ主権無視した軍事行動行った際、バルガシュ艦隊から正式な使者訪れた際にも会う必要がない判断して砲撃追い払ってしまう。さらに艦隊降下阻止しようとしたバルガシュ艦隊駆逐艦問答無用砲撃したことで、バルガシュ艦隊反撃する口実自衛権の行使という大義まで与えてしまう(ザーリッシュ自身勝利を確信していたので問題にはならない判断した)。 ザーリッシュに仕えている軍人たちは彼を絶対的存在考えており、忠誠心に厚い反面主体的な判断力欠ける者が多い。バルガシュ正規軍との砂漠での戦闘中旗艦タイフーン撃沈された時、ザーリッシュを護るため自らの船を盾にしようとした艦が続出し隊列乱れたことと、ザーリッシュに代わる人材がおらず指揮官欠き統制失ったことで、ザーリッシュ艦隊壊滅する。 弟アルセスを嫌いぬいているものの母テリーザには甘くアルセス死に取り乱すテリーザをなだめるためファン・ヒューリック逮捕全力を注ぐようになるヒューリックを追ううちに次第感情起伏激しく理性自制心乏しいという短所が露となり、さらに家庭不和由来する判断ミスなどが重なり、そこを突かれ敗死する。一方で胆力非常時でも失われることがなく、旗艦撃沈時も倒れている部下たちを自ら担いで救助に当たり、皆の安全を確認しつつ自身脱出するのは後回しにするなど、臆病という言葉とは無縁でもある(アルセス場合ヒューリックたちの攻撃本格化すると指揮投げ出して旗艦自室にあるベッドの中へ逃げ込み戦況より一層悪化させてしまっている)。 愛人との間に何人庶子がいるが、その幼い子ら含めてザーリッシュの死後当主の座を継ぐ者なく終わる。 アニメ版ではアルセス嫌ってはいるが、不仲というほどではない。また、短慮粗雑な言動が目立つ。 イドリス・タイタニア 声 - 吉野裕行 24歳上将ヴァルダナ帝国近衛軍司令官であり、エストラード死後軍務大臣兼任する。ウラニボルグで主に内政担当してきたため実戦経験乏しい。四公爵の中で最も上昇志向強く次期藩王の座を狙っていることを隠そうともせず他の三公爵露骨に敵視しているが、最年少ということもあり次期藩王候補としては最後に名が挙がる乗艦は、アニメ版では『ファイアー・バード』。小説版ではウラニボルグ内から指揮を執っており、乗艦ていない容姿はアリアバート以上の秀麗さであり才気備えているが、常に傲岸不遜態度何かといえば他人相手波風立て、ヴァルダナ皇帝からも憎悪されている。この性格は、前当主の父(アニメ版ではセオドアという名前)が宇宙船事故による傷の痛み紛らすため阿片中毒になった状況を見ながら育ったことで形成された(アニメ版では、事故の後遺症で衰弱していく父を見ながら育ったこと、年齢理由当主交代認められなかったこと、またそれらをばねに現在の地位伸し上がった経験などによるものとなっている)。 イドリス華々しい武勲挙げているアリアバートとザーリッシュを藩王争いライバル見ているが、ジュスランは藩王争いライバルとは努めて意識していない。しかし、会議アジュマーン最後に意見求めるのは必ずジュスランであり、彼の意見アジュマーンは最も尊重しているように感じており、そのこと苛立ち覚えている。 異母弟ラドモーズとリディア、バルアミーの事件や、反タイタニア勢力流した嘘情報の件で、ジュスランを敵視するようになる他人能力信じておらず、最終的に自分直接実行しなければ納得がいかない部下信じず、育て努力をしなかったため、有能信用置け部下が全くいない13歳末弟ゼルファは彼を尊敬しているが若年腹心と頼むわけにはいかず、不満があっても弟のラドモーズを引き立てるしかなかった。 アリアバートとは対照的にアジュマーン暗殺未遂事件以降藩王に近い位置占めにつれて柔軟性器量の不足が目立ち始める。しかし部下進言聞き入れよう努力する様子示している。 アリアバート、ジュスラン連合対し、囮としてファン・ヒューリック指揮官登用し、ザーリッシュの残存艦隊エルビング王国討伐命じるが、アリアバートは全艦をウラニボルグへ向かわせることとなり、直接対決することになる。ファン十全指揮を執れなかったこともあり、アリアバートの艦隊指揮終始押され、数の優位活かせ惨敗する政治的手段としての女性関係はあるが、これと決まった相手はいない。テオドーラ・タイタニア何度か関係を重ねている。 アジュマーンがラドモーズを巨艦黒太子」の指揮官命ずるなどの措置から次第離反し、ヴァルダナ皇帝からイドリス爵位地位全て剥奪される至ってアジュマーンを討つことを決意し、ウラニボルグ内部同じくアジュマーンを撃つことを目的とするジュスランらと共闘する。そしてアジュマーン追いつめるも、返り討ちにあい死亡するアニメ版では、味方の足を引っ張り部下使い捨てるなど狡猾冷酷な策士として描写されているが、プライベートでは意外な弱さ見せる。また当主としての激務苦しんでいた父に代わり当主を継ぐことが年齢の問題認められず、社交界においても嘲笑対象となっていたイドリスをジュスランだけが親身になって気遣っており、イドリスそのことについては素直に感謝している場面描かれている。

※この「五家族当主」の解説は、「タイタニアの登場人物」の解説の一部です。
「五家族当主」を含む「タイタニアの登場人物」の記事については、「タイタニアの登場人物」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「五家族当主」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「五家族当主」の関連用語

五家族当主のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



五家族当主のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのタイタニアの登場人物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS