すず一家
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「ながされて藍蘭島の登場人物」の記事における「すず一家」の解説
東方院 行人(とうほういん いくと) 声 - 下野紘(保志総一朗) 本作品の主人公。2月15日生まれ、血液型はA型。14歳。身長151cm。体重40kg。中学3年生。とある勘違いにより父親とケンカして家出し、これを機に行方不明になった母親を探すことを考え、沖縄行きの客船に乗船するが、運悪く、転落。5日間の漂流後、さらに嵐に巻き込まれ、しまいには大波にも飲まれ意識を失う。その後、藍蘭島に漂着し、魚釣りをしていたすずに釣り上げられた。 大の負けず嫌いで父親に再三言われたことから「無理」や「できない」という言葉も大嫌い。島からの脱出を試みるも失敗し、結局すずの家に居候する。 原作27話(アニメでは第5話)の時点で、藍蘭島の動物との意思疎通ができるようになる。 父親に対しては嫌悪感を持っているが、祖父に対しては(苦手ながら)尊敬し、その教えは守ろうとしている。 「男は女を守るもの」という紳士的(あるいは旧弊)な思考を持つ。 食べ物では古風な家柄のためあまり食卓に並ばなかったせいもあり、肉が苦手でカレーが大好き。 高所恐怖症(祖父による過激な指導が原因)。 日本にいた頃、あまり同年代の女性と接点がなく、男がいなかったせいで羞恥心が薄い藍蘭島の少女たちの大胆な行動に、毎度のように鼻血を吹いている。島民の間では「特技」「島の名物」「鼻血芸」などと呼ばれている。特に、隙があれば一緒に風呂に入ろうとするすず達には困っている。 一人称は「ボク」。ゆきのと同居している動物たちには「いくいく」と呼ばれる。 祖父から剣術を教えられており、藍蘭島ではからあげに稽古をつけてもらっている。そのおかげで腕前は藍蘭島のぬしたちにハンデありとはいえ互角に渡り合えるまでに成長し、最近では東西南北のぬしに狩り物競争で勝ったことから、北の荒くれ者達に度々勝負を挑まれている。 小柄で華奢な体格だが、筋肉質である。スポーツは基礎的な陸上競技は得意だが、コントロールが悪く球技一般は大の苦手。 頭脳は明晰な方。しかし絵や工作は大の苦手で「学校での美術の成績は1だった」と語っている。藍蘭島の学校では高学年クラスの教員を任されている。担当は算数。 実は3年前に長政によって妖怪などの一部のオカルトに対して否定的になる暗示をかけられていたため、幽霊や妖怪や魔法といった自分の理屈で理解しがたいものは信じず、宇宙人、UMA(妖怪以外)など、科学的に証明できそうなことは受け入れる。しかし、夢の世界に行ったことで暗示がとけ、妖怪などにたいして肯定的になっている。なお、元々が理論派なため、現在でも感情より理屈が優先する。 推理小説が好き。藍蘭島の推理小説「紅夜叉シリーズ」の愛読者でもある。 恋愛には疎く、島の女の子達の好意や、やきもちなどに気づかない(まちにいきなりキスをされた理由すら分かっていない)。特にすずのことは妹のように思っており、よこしまな目では見ていないと主張している。 人気キャラクターランキングではすず以外の女性キャラクターを抑え、2位を獲得するなど大健闘をみせる。この結果には当の本人も作者も非常に驚いている。 すず 声 - 堀江由衣 本作品のメインヒロインでもう一人の主人公。藍蘭島民。10月9日生まれ、O型。13歳。身長151cm。体重40kg。 世話好きで優しい性格だが、マイペースなところが行き過ぎてしまうこともある。一人称は「私」で「うにゃ」「ふみぃ〜」などの猫語が口癖。行人のことは「行人」と呼ぶ。行人からは「すず」、りんには「すずっち」と呼ばれている。単行本では現在全巻の表紙に登場している唯一の人物である。 青みがかった黒目にとび色のストレートロングヘアーが特徴。髪は藍色の大きいリボンでポニーテールにまとめている。また、13歳とは思えないほどの“ないすばでぃ”で、年上なのにお子さま体型なあやねに激しくうらやましがられている。ただ、そのあやねによると初潮を迎えていないらしく、まだ子供の作り方を知らない。 両親は不在。父親の高虎は12年前の一件で島の外に流され、母親のすずらんは3年前に行方不明になっている。行人が来るまでは、島で唯一の1人暮らしをしていた。これらの事情により家事全般が得意。また見かけによらず力持ちで、他の島民たちの手伝いをして日々の糧を得ている。島民には「しっかり者である」という評価をされているが、実は少しさみしがり屋。そのため、行人との同居をとても嬉しく思っている。 南のぬしであるしまとらに合気道や柔術の手ほどきを受け、島内でも屈指の運動能力を誇る。さらに、激怒すると「眠れるにゃんこ」が目覚めてトランス状態になり、猫拳を操る女狂戦士に変貌。反面、大の勉強嫌いで、特に算数など計算が苦手。ただし、子供のころ母に教わった将棋や囲碁の腕前は一級で、行人から教わったチェスを短期間でマスターし逆に負かしてしまうなど、学習能力は高い。 甘党で特に海龍神社の巫女一族秘伝の豆大福が大好物。これが関わると理性が吹っ飛び他のことがどうでもよくなる。お風呂も大好きで、特に「みんなでわいわい入る」ことや「洗いっこする」ことを好み、よく行人といっしょに入りたがっては彼を困らせている。逆に苦手なものはカレーなどの辛いもの全般と、お化けや怪談の類。 寝相が悪く、寝ぼけて水瓶を風呂と勘違いして風邪をひいたり、寝返りで行人に強烈なキックをお見舞いして家の外にふっ飛ばしている。実は12歳までおねしょをしていた。 島内で唯一、行人を異性として意識していなかったが、同居生活が長びくに連れて、無意識に行人に淡い恋心を抱くようになる。本人はまだその想いを自覚しておらず、今のところ行人よりも甘いものの方が優先度は上。また、あやねが自分にイタズラしてこないことに寂しさを感じたりすずの中では行人よりもあやねが大きい部分もある。しかし、他の女の子と仲良くしている行人を無意識に邪魔したり、強烈な殺気をぶつけてびびらせるなどヤキモチ妬きな面を見せている。それ故に、現在ではこの行動が「藍蘭島名物 すずの嫉妬」とまで呼称されている。 東方院 美咲(とうほういん みさき) 声 - 清水理沙 行人の妹。中学2年生。5月生まれで牡牛座。14歳。AB型。身長154cm。体重41kg。当初は回想のみの登場でおぼろげな肖像だったが、第50話ではっきりと描かれ、19巻で本登場した。 一人称は「私」。長い髪の一部を細い三つ編み にし、後ろでチェックのリボンでまとめている。胸はあまり大きくなかったが、行人がいない4ヶ月の間にすず以上の大きさまで成長した。 合気術の使い手。 藍蘭島付近で行人を捜索中に行人の願いを受け付けた毛玉の妖怪によって藍蘭島に呼ばれ、行人を連れ帰るために粉雪と契約してやしろの妖術のサポートを受けたすず達と戦い勝利を収めて連れ帰る直前までいったものの、最後は島に残ることを決断した行人本人との決闘に敗れた。現在は藍蘭島の住民として、かつての行人同様非常識な藍蘭島の面々に振り回される日々を送っている。 実は義妹であり、本人は誕生日が行人と3ヶ月しか違わない事、血液型が両親からは誕生し得ない事などから既に気付いていた。 行人のことは「お兄ちゃん」と呼ぶ。本人曰く、ゆきのぐらいの年頃には行人に恋しており、自分が義妹だと気付いた後は、段階的にアプローチをかけ、大事な話があるという理由でのデートの約束を取り付けていたが、その直後に行人が家出してしまっていた。ボトルメッセージを受け取った後、行人が女性だけの藍蘭島に居ることに危機感を抱いていたが、実際にはその危機感を超えた状況であったため、島の女子達に強い対抗心と嫉妬心をぶつけて行人争奪戦の先頭に立っている。なお美咲の想いは行人以外の家人には公然の秘密だった。 本気でキレると行人を「お兄様」呼びし、雹を降らせていた。 暑さに弱く冬でもアイス好きであり、10歳からは夏ごとに体調が悪化していたのだが、実は雪女の半妖であり、普段は長政製の術印が書き込まれたSDカードで妖気を補っていた。25巻でオババから藍蘭島の出身者であることを明かされた。本名はみさきといい、政宗とつららの娘でありみちるの実妹。出身地に帰り粉雪と契約したことで体調は安定した。妖術の扱いには慣れていないため(姉妹と発覚する前に)みちるとの勝負に敗れて弟子となっている。 かつて藍蘭島の男たちが参加していた舟釣り大会の際、赤子だった美咲を正宗がおぶって参加したため一緒に行方不明となってしまった が、最初の帰還者となった。島の外に出てから東方院家に引き取られるまでの経緯は不明。 ゆるキャラと動物が大好きで、藍蘭島の動物や妖怪などに対しては悲鳴をあげるほど喜んでおり、許容量を超えると鼻血まで噴き出してしまったりという行人を彷彿とさせるその姿は、すずをして「血は繋がってなくても兄妹って似るんだね」と言わしめるほど。オーストラリア旅行ではコアラを密輸しようとした他、北のしま子を拉致しようとしたり、犬猫の住む南の森では出血多量におちいったりし、幻十郎を泣いて逃げるほど追い詰めるまで執拗につきまとった。 アニメでは最終回に登場、最初から顔が描かれている。兄を探すうちに海で遭難し、住人が全員男の“藍蘭島”に漂着。快適な生活を送っていて、帰国する気はないらしい。粉雪(こなゆき) 美咲と契約している雪の精霊で小雪の妹。小雪と違い、人間の少女の姿をしている。召喚されていないはずなのに、なぜか現世に出てきて、召喚者(美咲)のニオイがする行人と契約してしまった。その後2歳の時に仮契約していた美咲と契約した。上半身裸になった行人を見て頬を染めるなど、島娘たちより女性らしい反応をする。 実はおしゃべりだが、精霊は本来契約者以外とは会話できないため、美咲以外からはどんな言葉も「おー」としか聞こえない。 美咲と契約後はコマの端々で誰かのマネをしているシーンがある。 とんかつ 声 - 渡辺明乃(細野雅世) 今作のマスコットキャラクターですずと同居している子豚。2歳(アニメ版13話より)。マンガの18巻の第100話で3歳になっている。「ぷ」または「ぷー」としかしゃべれないが、他の動物と同様に人語を解し、字を書くこともできる(九九も完璧に会得)。男の子。海龍様の目。 頭と胴体が一体でまん丸い身体をしている。足がないように見えるが実はちゃんとある(骨格はあるが、先端以外は肉に埋まっている)。移動時はボールのように跳ぶ。縦に体を伸ばすこともできる。また、大量の空気を吸い込んで巨大化し、クッションにもなる。 行人が気に入っていて、出かける時は行人の頭の上が指定席。いつも、行人やすずの近くで、何かパフォーマンスをしている。 冷や奴が好物。豆大福は鼻や耳などにべとべとくっついてしまうので、うまく食べられない。将棋の駒を盤に置く時の音が好き。地震が嫌い。きのこ探し、特にマツタケを見つけるのが得意。 泳ぐ時は、鼻を真上に向けて浮かぶ。手がないので目を覆う時は耳たぶを使う。これ以外にも耳たぶを手の代わりに使っている場面がある。 幽体離脱したすずらんについてきてすずのそばに居ることになった。動物博士である秀秋からも珍しいと称されていた。
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