facsimileとは? わかりやすく解説

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facsimile

別表記:ファクシミリ

「facsimile」の意味・「facsimile」とは

「facsimile」は、英語の単語で、その直訳は「精密な複製」である。一般的には原物と全く同じ形や内容を持つコピーを指す。特に、古い文書芸術作品精密な複製を指すことが多い。たとえば、古代の手稿や絵画の「facsimile」は、原物の色や形、細部まで忠実に再現されたものである

「facsimile」の発音・読み方

「facsimile」の発音は、IPA表記では /ˈfæk.sɪ.miːl/ となる。IPAカタカナ読みでは「ファクシミール」となり、日本人発音するカタカナ英語では「ファクシミリ」が近い。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「facsimile」の定義を英語で解説

「facsimile」は、"an exact copy, especially of written or printed material"と定義される。これは「書かれたものや印刷物正確なコピー、特に」を意味する例えば、"The museum had a facsimile of the original painting"という文では、「博物館には元の絵画精密な複製があった」という意味になる。

「facsimile」の類語

「facsimile」の類語としては、「replica」、「duplicate」、「copy」などがある。これらの単語同様に、元の物体情報精密な複製を指す。ただし、「facsimile」は特に細部まで忠実に再現されたものを指す傾向がある。

「facsimile」に関連する用語・表現

「facsimile」に関連する用語としては、「facsimile machine」や「fax」がある。これらは、文書図面などを電子的に複製し送信する装置を指す。特に「fax」は、「facsimile」を短縮した形で、日本ではファクス」として一般的に知られている。

「facsimile」の例文

1. The museum displayed a facsimile of the ancient manuscript.(博物館古代写本精密な複製展示していた)
2. I received a facsimile of the original contract.(私は元の契約書正確なコピー受け取った
3. The artist created a facsimile of the famous painting.(芸術家有名な絵画精密な複製作成した
4. The library holds a facsimile of the first edition book.(図書館初版本の精密な複製所蔵している)
5. The facsimile of the map was almost indistinguishable from the original.(地図精密な複製は元のものとほとんど区別がつかなかった)
6. The document was sent via facsimile machine.(文書ファクシミリ機を通じて送信された)
7. The facsimile edition of the newspaper was sold out quickly.(新聞精密な複製版はすぐに売り切れた
8. The company produced a facsimile of the vintage poster.(会社ビンテージポスター精密な複製製作した
9. The facsimile of the historical document is available for public viewing.(歴史的文書精密な複製公開されている)
10. The facsimile was made with the latest technology.(その精密な複製最新技術作られた)

ファクシミリ【facsimile】

読み方:ふぁくしみり

ラテン語の、同様に作れ、の意から》

文字図形などを電気信号変えて電話回線送り受信側原画同様な画像紙面再現する通信方式また、そのための機械ファックス

書物絵画原稿などの、複製複写模写複製本コピー

「ファクシミリ」に似た言葉

FAX

フルスペル:Facsimile
読み方ファックス
別名:FAX機ファクシミリ

FAXとは、紙媒体における文書画像電話回線によって遠隔地まで転送するシステムのこと、あるいは、そのようなシステム利用するための装置のことである。「FAX」の語源ラテン語の「fac simile」とされる。これは「複写する」というほどの意味である(英語ではmake similar」に相当する)。

FAXは、情報画像データとして読み取って画素ドットレベル分解し個々画素電気信号変換することで、公衆回線利用したデータデータ伝送可能にしている。受信されデータは、電気信号から画素情報変換され、1個の画像データとして再現され印刷される

一般に、FAXを送受信するには専用装置用いるが、FAX通信ソフト用いればパソコンからFAXを利用するともできるパソコンからアナログ回線でFAX通信するG3」(Group 3)規格や、同じくISDN回線でFAX通信する「G4」(Group 4規格などがある。FAX通信ソフト代表的なものとしては「まいとーく」などがある。

FAXは1890年イライシャ・グレイによって発明された。グレイ1876年電話機仕組み発明しているが、グラハム・ベルもほとんど全く時を同じ時に同じ構想独自に考案しており、わずか2時間特許出願タイミング差によって、グレイグラハム・ベル特許取得されてしまったという有名な逸話がある。グレイによってFAXが考案されたのはその10余年後である。

通信事業のほかの用語一覧
公衆回線:  DCE  DSU  DTMF  FAX  FAXモデム  HD-PLC  ハドソン課金

ファクシミリ

(facsimile から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/07 08:35 UTC 版)

ファクシミリ英語: facsimile)は、文字や図形、写真などの静止画像を、電気信号に変換して送受信する通信方式、またはその用途で使用する機器である[1]。通称はFAX(ファックスまたはファクス)




「ファクシミリ」の続きの解説一覧

ファクシミリ (書誌学)

(facsimile から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/30 17:44 UTC 版)

ベリー公のいとも豪華なる時祷書』のように貴重な装飾写本は一般人のみならず研究者も精巧なファクシミリしか見られない。

書誌学におけるファクシミリ: facsimile[1])とは、歴史的価値を持つ典籍[2]の原本・オリジナルを正確・忠実に複写・複製したものを指す。

その正確性・忠実性については、原本のあらゆる要素(大きさ、色、状態、材質など)について学術的に検討を行った上、可能な限りの再現を追求し製作する[3][4]

ファクシミリの用途の例として、原本を手にするつてを持たない学者が研究のために使ったり、保存修復とメディアの保全を図るために博物館や図書館で使われたりというものがある。多くは市販されており[5]、解説書が付くこともある。それらは一般に500 - 2,000部程度に部数が限定されることもあり、米ドル換算で2,000 - 3,000ドルの価格がつけられる。

機械印刷の時代におけるファクシミリ

ファクシミリの技術の進歩は版画の進歩と密接に関係している。例えば地図はファクシミリ製作の初期によく扱われた主題だが、それらの作例は現代の基準から見ると原本に対する正確性をしばしば欠いていた[6]。初期の例としてオルテリウスの地図 (1598) が挙げられる[6]。18世紀の、特にリトグラフアクアチントの進歩は、古典名画のファクシミリを爆発的に増やすことになり、これによって遠く離れた地でもそれらの絵の研究ができるようになった[7]

モルグ街の殺人』のエドガー・アラン・ポーによるオリジナル手書き原稿のファクシミリ

現代ではファクシミリは一般に写真技術の一種を用いて作られる。

ファクシミリと保存

ベリー公のいとも豪華なる時祷書』のような重要な装飾写本は、ファクシミリとして一般展示されるだけでなく、学者[8]もその高品質の複製にのみ拠って研究している場合がある[9]。しかし一般の書籍の復刻工程とは異なり、ファクシミリはそのオリジナルの傷みまで再現するのと同様、オリジナルの色使いもより正確に再現している[10]。これは装飾写本では特に重要である。

ファクシミリが最も適するのは印刷や手書きの文書であり、立体的な素材や独特の表面テクスチャを持つ油絵には適さない[11]。それらの複製はしばしばレプリカと呼ばれる。

脚注

  1. ^ ラテン語の "fac simile"(似せて作る)に由来する。
  2. ^ 古書写本地図版画など。
  3. ^ 簡素な複製やイミテーションなどとは異なる。
  4. ^ 本や写本について言えば、全ページの完全な複写が揃っていなければならず、そうでない場合は「部分的ファクシミリ」("partial facsimile")と呼ばれる。
  5. ^ Facsimile Editions, Publishers, London” (英語). Facsimile Editions. 2010年10月12日閲覧。
  6. ^ a b C. Koeman, "An Increase in Facsimile Reprints," Imago Mundi, vol. 18 (1964), pp. 87-88.
  7. ^ Craig Hartley, "Aquatint," The Oxford Companion to Western Art, ed. Hugh Brigstocke. オックスフォード大学出版局, 2001; Grove Art Online , Oxford University Press, 2005.
  8. ^ Public institutions with facsimile collections” (英語). Facsimile Editions. 2010年10月12日閲覧。
  9. ^ Paul Lewis (1987年1月25日). “Preservation takes rare manuscripts from the public” (英語). New York Times. 2010年10月12日閲覧。
  10. ^ Bronwyn Stocks. “The Facsimile and the Manuscript” (英語). メルボルン大学. 2010年10月12日閲覧。 - 同大学の Leigh Scott Gallery の展示
  11. ^ Richard Godfrey, "Reproduction reproductive prints," The Oxford Companion to Western Art, ed. Hugh Brigstocke. オックスフォード大学出版局, 2001; Grove Art Online, Oxford University Press, 2005.


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