門閥貴族とは? わかりやすく解説

門閥貴族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 14:21 UTC 版)

銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国」の記事における「門閥貴族」の解説

オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク (Otto von Braunschweig) 声 - 小林修(旧) / 斉藤次郎(D) ブラウンシュヴァイク公爵家当主帝国最大権勢を誇る貴族で、リップシュタット戦役における門閥貴族派の盟主フリードリヒ4世即位に際してその後ろ盾となり、後に彼のアマーリエ結婚して皇室親族関係を結ぶなど絶大な権勢を振るうクロプシュトック侯爵数々政敵追い落とすなど権勢欲は非常に強く選民思想も強いなどゴールデンバウム王朝代表する典型的な貴族帝国我が物として振る舞い台頭するラインハルト苦々しく思っている。 フリードリヒ4世崩御に際して皇帝孫娘にあたり自身の娘でもあるエリザベート帝位就け自身摂政として力を持とう画策するが、リヒテンラーデ及びラインハルトがエルウィン・ヨーゼフを擁立したため、彼らと対立する門閥貴族派を糾合してリップシュタット盟約を結び、続く戦役へと発展させるまた、その際有力な軍人であるメルカッツを、家族への危険をほのめかすという形で従わせるリップシュタット戦役ではメルカッツ要請され指揮系統遵守反故にしたり、リッテンハイムと仲違いするなど終始連合軍足を引っ張る。甥のシャイド男爵民衆蜂起殺されたことを知るとヴェスターラントの虐殺実行民衆の支持を完全に失い連合軍敗北決定的なものとする最期アンスバッハ服毒によって半強制的に自決させられる。後、その死体は(失敗に終わるが)アンスバッハによってラインハルト暗殺用いられるメルカッツは(長いゴールデンバウム王朝作り出した精神面病人評するが、アンスバッハシュトライト、フェルナーと優秀な部下持ち、そのシュトライトは「(部下忠誠心軽く見るが)決し暗愚な方ではない」と擁護している。ただし、それら有能な部下たちを使いこなせなかったとしてラインハルトからは酷評される。 藤崎版基本的に原作通りであるが、娘エリザベート登場によって彼女を溺愛するシーン挿入されたり、それを踏まえた改変なされている。例え戦役終盤ラインハルトの罠に嵌って大敗しメルカッツ助けられるも「なぜ早く助けなかった」と彼を罵倒するシーンは、エリザベート死んだためとなっている(原作は単に自分の命が危なかったため)。また、最期毒死シーンもほぼ原作踏襲しているが、毒死提案し強制するのはアンスバッハではなくフレーゲルになっている。 ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世 (Wilhelm von Rittenheim III) 声 - 寺島幹夫(旧) / 坂部文昭(決) / 花輪英司(D) リッテンハイム侯爵当主ブラウンシュヴァイク対抗する貴族で、リップシュタット戦役における門閥貴族派の副盟主座乗艦オストマルクブラウンシュヴァイク同様にフリードリヒ4世即位に際してその後ろ盾となり、後に皇帝の娘クリスティーネを妻に娶って皇族外戚となる。ブラウンシュヴァイクには劣るものの、それでも絶大な権勢誇り、彼と同じく次の皇帝の座に自身の娘を付けよう画策し激しライバル関係にある。ただ、ブラウンシュヴァイク同類の人物であり、下級貴族平民台頭を非常に嫌い、後述するように最後は彼と手を組んでいる。 フリードリヒ4世崩御に際してラインハルトらによってエルウィン・ヨーゼフが擁立されたため、政敵であるブラウンシュヴァイク手を組み、副盟主という地位リップシュタット盟約を結ぶ。しかし、内乱後も見据えた主導権争いから間もなく仲違いし辺境星域奪回という名目手勢5万隻を引き連れ、キフォイザー星域向かったものの、別働隊率いキルヒアイス迎え撃たれ、数には優って錬度指揮大きく劣ることから簡単に追い込まれる。さらに後方味方輸送艦隊を撤退邪魔だとして攻撃し、わずか数千大きく数を減らしてガルミッシュ要塞逃げ込む。そして、キルヒアイスらが要塞攻め入る前に憤った部下による自爆テロによって死亡する名前に関して原作では「ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世侯爵」と明記されている。OVA版でも彼の姓名を「ウィルヘルム3世」と記しているが、リマスター版では「3世」の表記なくなっている。 フレーゲル (Flegel) 声 - 二又一成(旧) / 古谷徹(D) ブラウンシュヴァイク公の甥で男爵。門閥貴族。24歳クロプシュトック事件時)。予備役少将参謀シューマッハがいる。外伝星を砕く者』では主要人物務める。 叔父ブラウンシュヴァイク公権力者であることも手伝って帝国貴族らしい傲慢さを持つ典型的な選民主義者の青年その出自から予備役とは言え少将地位を持つが、それにいささかも疑念抱かず自分能力過度に評価し自己陶酔することも多い。作中におけるラインハルトとの関係は、クロプシュトック事件から始まり、特にミッタマイヤーへの個人的な懲罰で恥をかかされたことから、成り上がりの彼を強く憎み、(分析というより中傷に近いが)王朝打倒画策していると早くから指摘していた。その一方で外面拘る故に勇ましい面もあり、ミッタマイヤーへの個人的懲罰では、1対1での対決のため、わざわざ彼の手錠を外させたり(ただし、不利になる仲間射殺命じる)、リップシュタット戦役最期では「滅び美学」として名誉ある死を望んだりしている。本編ではリップシュタット戦役終盤登場するのみだが、外伝星を砕く者』では主要な敵役として登場し本編開始以前からラインハルト確執があったことが明かされる爵位は低いが叔父権威から比較自由に立ち回ることができ、皇帝からラインハルトと仲の悪い者として名前を覚えられていたり、作中では最強硬派領袖とも評された。これら後に明かされ設定により、OVA版道原版藤崎版では物語序盤におけるラインハルト敵役として登場頻度増えている。 原作ではリップシュタット戦役終盤に、強硬派青年貴族代表として登場しメルカッツ軍令無視して出撃し、(ラインハルトの罠で)成果をあげる。軍規違反軍法会議かけられそうになると、名誉ある死のため自殺させて欲しいとブラウンシュヴァイク公直訴して処罰免れ結果としてラインハルト策謀通り貴族達の軍行動への規律統率乱し、後の大敗北を招く要因となる。最終盤で貴族連合軍が窮地に陥っても戦意失っておらず、ラインハルトの首さえ取れば勝ちだとブラウンシュヴァイク公説得し要塞から出撃しての最後の決戦を挑ませる。しかし、勝てるはずもなく、瞬く間敗勢となると今度は「滅び美学」と称して艦隊戦による一騎打ちによる死を望む。これを貴族自己満足であり、付き合わされるほうはたまったものではない、と参謀シューマッハ徹底的に否定され逆上して彼を殺そうとしたところで、逆にシューマッハを慕う部下達射殺される最期を遂げる外伝星を砕く者』では上記通りラインハルト主要な敵役として登場し2人確執以前からあったことが明かされるOVA版ではクロプシュトック事件グリューネワルト伯爵夫人暗殺未遂事件時系列変更されたこともあって現在時間軸での登場頻度増え、特に暗殺未遂事件においてベーネミュンデを唆した真の黒幕として登場する道原版物語開始時点がクロプシュトック事件直前早まったことで登場頻度増えている。 藤崎版では貴族主義者の一面がより強調され一方でかなり思慮深い側面見せ人物になっており、OVA版道原版同様に物語序盤におけるラインハルト主要な敵役の一人として策謀巡らすまた、作中登場するエリザベートとも兄妹のように仲が良いリップシュタット戦役ではメルカッツ能力正しく評価して使いこなす一方で貴族とは能力のある者を使いこなす能力が重要(すなわち功績挙げたメルカッツよりも、そのメルカッツ用いた自分有能)だと傲岸不遜発言をしてシュナイダー苛立たせるまた、最期シーン大きく変更されている。「滅び美学」を重視するのは同じだが、艦隊戦での死ではなく貴族最期滅び自体に美を見出し原作におけるアンスバッハの役に成り代わって叔父ブラウンシュヴァイク公に毒による自死勧め土壇場拒絶しようとした叔父最後無理やり毒を飲ませるその後、自らも毒を呷り「帝国歳」と声高に叫んで死ぬ。 ノイエ版では乗馬用の鞭を持ち歩き失態犯した部下容赦なく打ち据えるという暴力的な一面有しており、劇中では独断アンネローゼを狙うも失敗して逃げ帰って来たフェルナーの部下何度も打ち据えていた。 アルフレット・フォン・ランズベルク (Alfred von Landsberg) 声 - 塩屋翼(旧) / 菅原雅芳(D) 伯爵。門閥貴族。作中ではランズベルク伯アルフレット記述される事が多い。 →#銀河帝国正統政府 ヒルデスハイム (Hildesheim) 声 - 秋元羊介(旧) / 岡井カツノリ(D) 伯爵リップシュタット戦役初戦となるアルテナ会戦参加者年相応に功にはやり好戦性抑えようともしない青年貴族シュターデン同行するも、ミッターマイヤー機雷原情報戦の策の前に慎重策を取る彼に痺れ切らし、他の青年貴族と共にシュターデンに猛抗議行い積極的な軍事行動起こさせる。そこで右翼部隊任されミッターマイヤー艦隊挟撃ようとする見抜かれており、敵の急襲による最初砲撃仕留められ、自分が死ぬという認識すらもなく戦死する艦隊短時間全滅リップシュタット戦役における最初の大貴族戦死となる。 道原版では挟み撃ちという作戦本質理解していたが、相手疾風異名を取る機動戦達人であることから、「我が艦隊速さ見せてやれ」と暴走しシュターデン想定しなかったスピード戦闘予定宙域到達伸びきった陣形側面突かれ弾幕薄くそのまま戦死するボーステック社のゲームでは機動能力シュターデンより高く設定されている。 ノイエ版ではシュターデン歓待し、他に先んじて功を得ようとして共に出陣ミッターマイヤー対峙する軍服ではなく私服スーツ姿で指揮執り艦橋従者侍らせるなど緊張感欠落させていた。シュターデン別れ機雷原迂回し挟撃ようとするが、機雷原中に仕込まれていた「啓開航路」を突破したミッターマイヤー後背を衝かれ乗艦制御不能となる(戦死描写は無い)。 アマーリエ・フォン・ブラウンシュヴァイク フリードリヒ4世の娘でブラウンシュヴァイク公爵の夫人原作では名前だけで出番はない。ノイエ版では夫や娘と共にフリードリヒ4世葬儀参列しているが、台詞は無い。 エリザベート・フォン・ブラウンシュヴァイク (Elisabeth von Braunschweig) 声 - 沼倉愛美(D) ブラウンシュヴァイク公爵の娘。帝位継承権を持つ皇孫ブラウンシュヴァイク公フリードリヒ4世の娘アマーリエの間に生まれた一人娘16歳。リッテンハイム侯爵家のザビーネ従姉妹にあたる。基本的にサビーネ同じく名前のみ登場し、本人登場はなく、リップシュタット戦役後の去就不明である。OVA版外伝奪還者によればサビーネと共に遺伝的欠陥がある。 藤崎版では作中直接登場し、父・ブラウンシュヴァイク公行動共にする帝位につくために帝王学学んできたという。リップシュタット戦役最終盤に、貴族連合軍がラインハルトの策によってガイエスブルク要塞から誘い出された際に、勝利を確信する父から箔をつけるためとして旗艦ベルリン乗って出撃したことが仇となり死亡するノイエ版ではフリードリヒ4世葬儀においてセリフ付き登場する。 クリスティーネ・フォン・リッテンハイム (Kristine von Rittenheim) 声 - 佐藤しのぶ(決) フリードリヒ4世の娘でリッテンハイム侯爵夫人原作では名前だけで出番はない。OVA版では「決闘者」で娘のサビーネ一緒に登場している。道原かつみコミック版では、フリードリヒ4世死後ラインハルトとリヒテンラーデ公によるエルウィン・ヨーゼフ2世擁立に際して、夫に対し激しく怒るシーンあり、かなり気が強く描かれていた。ノイエ版では夫や娘と共にフリードリヒ4世葬儀参列しているが、台詞は無い。 サビーネ・フォン・リッテンハイム 声 - 榎本温子(決) /松本沙羅(D) リッテンハイム侯爵娘。帝位継承権を持つ皇孫。 リッテンハイム侯とフリードリヒ4世の娘クリスティーネの間に生まれた一人娘14歳ブラウンシュヴァイク公爵家のエリザベート従姉妹にあたる。基本的にエリザベート同じく名前のみ登場し、本人登場はなく、リップシュタット戦役後の去就不明である。 OVA版では、外伝決闘者』にて母クリスティーネと共にわずかに登場する。また『奪還者によればエリザベートと共に遺伝的欠陥がある。 藤崎版ではエリザベート同じく作中登場し、父・リッテンハイム侯と行動共にする男勝りな性格武芸秀でる評されるが、実際に下身分の者が家柄配慮して本気を出せないだけであり、実戦においては単にわがままな娘でしかない基本的に原作における父の動き帯同しており、アルテナ星域会戦遁走した後にガルミッシュ要塞逃げ込むも、原作同じくゼッフル粒子発生装置忍ばせたラウディッツの来訪を受け、装置に気づかず発砲して爆死するノイエ版ではフリードリヒ4世葬儀においてセリフ付き登場するシャイド (Scheid) ブラウンシュヴァイク公爵の甥、男爵伯父かわってブラウンシュヴァイク領の1つ惑星ヴェスターラントの防衛統治任され青年貴族。必ずしも無能な統治者ではないと評されるが、若いがゆえに施策柔軟さ欠け貴族連合軍を後援するために、今までであれば抵抗もなく進んだであろう領民対す苛烈搾取をしてしまう。これに思いがけない民衆反抗受けたため暴力鎮圧し最終的に大規模暴動を招くに至る。重傷負ってヴェスターラントを逃げ出し、ガイエスブルク要塞逃げ込むものの、怪我原因間もなく死亡する。これに激怒した公爵がヴェスターラント虐殺を行うこととなる。

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門閥貴族

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銀河英雄伝説の用語」の記事における「門閥貴族」の解説

ゴールデンバウム朝銀帝国における貴族階級中でも、さらに限られた上位層を指す。血縁あるいは縁故による排他的な結束特徴とし、帝国政治経済支配し搾取できる立場にある。具体的にどういった貴族が門閥貴族に含まれるのかの定義は作中では示されなかったが、ブラウンシュヴァイク公の甥のフレーゲル男爵が門閥貴族の一員として振る舞う一方で、ローエングラム伯爵地位与えられラインハルトは門閥貴族扱いされなかった。 本人達は自分達の血統隆盛帝国為になると本気で信じ込んでおり、それに反す存在大きな嫌悪憎悪抱いている。本伝時代においては、彼らの言動血統特権胡坐をかいた横暴さが前面出て家柄気位ばかりが高く能力伴わない無能者が多数派占めている、ことに青年貴族行状問題視されていて、腐敗深刻化しめしている。 なお、門閥貴族は爵位有する貴族以上に特権恵まれているようで、外伝黄金の翼』(道原版アニメ長篇)ではラインハルトの母のクラリベルが死亡した自動車事故は門閥貴族が起こしたのであるが、その加害者本人はミューゼル家に謝罪したり、法的にせられることも無く事故自体揉み消されるという「特別扱い」をされている。また、ラインハルトキルヒアイス幼年学校入学してから、門閥貴族出身生徒校舎内でも何人も召使い侍らせるといった「贅沢暮らし丸出し振る舞い」を目の当たりにしている。

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