ぎょう‐じょう〔ギヤウジヤウ〕【行状】
行状
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稲葉小僧は、天明5年(1785年)に捕らえられた当時21歳であったという。名は新助といった。 しかし、彼の出生や最期、名前の由来については、山城国淀藩10万2000石の城主稲葉丹後守正諶の家臣の子だったため「稲葉小僧」と呼ばれたという説や、因幡国で生まれたために「因幡 → 稲葉」の名で呼ばれたという説など、諸説あり、またその多くが田舎小僧の逸話と混同されていて、定かではない。 稲葉小僧新助の口書の写し(筆者不明)には、稲葉小僧は稲葉丹後守の侍医の子で、幼少より甚だたくましく、熊坂長範の如き「兵(つはもの)とも相成るべき力量のもの」と記されている。 曲亭馬琴の『兎園小説余録』では、幼少より盗癖があったため勘当されて夜盗になり、彼が稲葉家の家臣の子だったため、悪党仲間から稲葉小僧と呼ばれるようになったと巷で噂されたとある。しばしば大名屋敷に忍び込んでは金銀、衣類、器物を盗み出した。谷中において町奉行所の定町廻り同心に捕らえられた稲葉小僧は、縄をかけられ奉行所へ連行される際に、不忍池のほとりに来た時、便意を催したと言うので近くの茶店の雪隠(便所)に入れたところ、そこで縄抜けして逃げ出し不忍池に飛び込み水底に潜って泳ぎそのまま逃走してしまった。稲葉小僧は上毛のあたりまで逃げ延びたが、そこで痢病を患って病死したと、後に捕まった他の盗賊が語ったという。鼠小僧とともにその名は広く知れ渡ったが、稲葉小僧は逃げたことによって、鼠小僧は捕らえられたことによって、なお一層有名になったと馬琴は書き記している。 杉田玄白の『後見草』では、稲葉小僧の活躍が評判になったのは天明5年の春から秋にかけてで、人家の軒に飛上り飛下る様は天をかける鳥よりも軽く、塀を伝い屋根を走ること、地を走る獣よりもはやいと噂されたとある。どのような堅固な屋敷であっても入り得ぬことなしとされ、御三卿の本殿を筆頭に薩摩藩、熊本藩、広島藩、小倉藩、津藩、郡山藩の他、時の老中である浜田藩松平康福や相良藩田沼意次の屋敷の御寝所、御座の間近くにいつの間にやら忍び入り、太刀、刀、衣服、調度、それに1000金2000金の宝を数多く盗みとったとされる。それを聞いた人々は稲葉小僧は人間にあらず、妖術使いの悪党であると噂した。稲葉小僧が捕まったのは天明5年9月16日の夜に一橋家の屋敷に忍び込んだ時のことであった。名も無い小者に捕えられ、奉行所に引き渡された稲葉小僧は、自分は武蔵国入間郡の生れの新助という男で年齢は34歳、片田舎の生れのため田舎小僧と名乗っていたのが、聞き違いから稲葉小僧と呼ばれるようになったと供述。ほどなく判決が下り、稲葉小僧新助は獄門となった。 玄白は、いかに平和の世とはいえ、例え戸締まりはしていなくとも、その御威勢に恐れ入って武家屋敷に忍び入ろうなどとは考える道理も無いはずが、それを容易に侵入する新助は「是ぞ誠に人妖」と評している。しかし、取調に対する供述で稲葉小僧は、大名家というものは居間も寝所も戸締まりはせず、番士が警護しているといっても他人の持ち場には関ろうとはせず、自分の管轄のみ守ろうとするのが「武家一同の風儀なり」として、忍び込むのは至って容易いことであったと語っている。また、盗むのは金銀の諸道具や腰物(刀剣類)のみで、衣類には決して手を出さなかったのは、「顕れ安き故」つまり衣類は売却しても足がつきやすいとも言っていたという。 とある大名屋敷の寝所に忍び入り、そこにあった太刀を盗んだはいいが、余りの逸品であるため上手く売却できず、仕方なく穴を掘って地中に埋めたと自白したので、埋めたという場所から件の太刀を掘り出すのを、本多利明は目撃したという。
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「行状」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は悪い行状で評判だ
- 私にその進行状況を教えて下さい。
- あなたはその手続きの進行状況を知らせて下さい。
- 移転予定のビルの、電気工事の進行状況はいかがでしょうか?
- 進行状況は毎日確認され、データベースに記録される。
- 彼の行状にそれとなく言及した言葉.
- 彼は息子の行状が気にくわなかった.
- 息子の行状は私たちに非常な心配をかけた.
- 彼の行状を見ているとあんなうわさが立つのももっともだと思える.
- 彼の行状に母親は心を痛めた.
- 伜(せがれ)も近頃は行状を慎しんでいるようだ.
- 彼の行状に少し難点がある.
- 彼は彼女の行状に愛想がつきたと口では言ってはいるが, さりとて内心では彼女を諦め切れないでいるように僕には思われる.
- 彼の行状が両親の嘆きの種であった.
- 娘の行状には苦り切っている.
- 不行状をする
- 彼は何か不行状があって退校を命ぜられた
- 不行状点
- 彼は行状が好い
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