リップシュタット戦役
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「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「リップシュタット戦役」の解説
帝国暦488年4月6日~。帝国の門閥貴族が結束してリップシュタットの盟約を結んだリップシュタット貴族連合と、帝国の権勢を手に入れた宇宙艦隊司令長官ラインハルトと帝国宰相リヒテンラーデ侯爵の枢軸による権力争いである。リップシュタットは、貴族連合の盟主であるブラウンシュヴァイク公の別荘が建っている場所であり、ここで盟約の調印式が行われたことからこう呼ばれる。ラインハルトは彼ら貴族連合側を「賊軍」と呼称した。 貴族連合軍の拠点はガイエスブルク要塞。その他レンテンベルク要塞やガルミッシュ要塞も貴族連合軍の拠点として利用された。参加した貴族は3,740名。正規軍と私兵の総兵力は2,560万人。総艦艇数は15万隻以上。盟主はブラウンシュヴァイク公爵。副盟主はリッテンハイム侯爵。参加した主な貴族はフレーゲル男爵、ランズベルク伯爵、ヒルデスハイム伯爵他。参加した主な貴族系の軍人はメルカッツ上級大将、シュターデン大将、アンスバッハ准将、オフレッサー上級大将、ファーレンハイト中将他。連合軍の総指揮官はメルカッツが指名されたが、ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯を始め自分勝手な艦隊運用を行うことが多かった。 貴族連合軍に対抗するのはラインハルトの元帥府に登用された提督で、ラインハルト自らが陣頭指揮を執り、ミッターマイヤー大将、ロイエンタール大将、ケンプ中将、ミュラー中将、ケスラー中将、メックリンガー中将、ビッテンフェルト中将、及び参謀のオーベルシュタイン中将が連合軍との直接対決を担当した。辺境を制圧する別働隊はキルヒアイス上級大将が指揮を執り、ルッツ中将とワーレン中将が指揮下に入り、後にシュタインメッツ中将が合流した。 4月6日に帝国政府は貴族連合軍の討伐命令を発した。最初の戦闘は4月19日からのアルテナ星域会戦である。8月には貴族連合軍は支配星域のほとんどを失いヴェスターラントの惨劇によって人心も失った。貴族連合軍は最後の戦いと称して残存戦力を投入したガイエスブルク要塞攻防戦でも惨敗し、9月にはラインハルト軍によってガイエスブルク要塞は制圧され、貴族連合盟主のブラウンシュヴァイク公爵は部下のアンスバッハによって服毒による自害を強いられた。 9月9日に行われた捕虜の謁見でブラウンシュバイク公の遺体を手土産に投降したと見せかけたアンスバッハがラインハルトの暗殺を謀るが、キルヒアイスが身を盾にして防いだため未遂に終わる。オーベルシュタインの策謀でこの事件の犯人に仕立て上げられたリヒテンラーデが排除され、ローエングラム独裁体制が確立する。 藤崎版ではリップシュタットの盟約が結ばれる直前にブラウンシュバイク、リッテンハイム両者のもとにルビンスキーが超高速通信でコンタクトを取っており、この内乱自体がフェザーンの企図したものとされている。
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