救国軍事会議のクーデター
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「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「救国軍事会議のクーデター」の解説
宇宙暦797年3月30日~8月。後にリップシュタット戦役と呼ばれる帝国の内乱で、ラインハルトが貴族を討伐するにあたり、介入を防ぐために同盟に内乱を引き起こすべくクーデターを仕掛けた。エルファシルを巡る戦いで捕虜になっていたアーサー・リンチ元少将が工作員となって同盟に逆潜入し、救国軍事会議となるメンバーを募りクーデターの実行を促した。3月30日にアンドリュー・フォークがクブルスリー大将を襲って重傷を負わせたのを皮切りに4月3日に惑星ネプティス、4月5日に惑星カッファー、4月8日に惑星パルメレンド、4月10日に惑星シャンプールの4か所で次々に反乱が発生し、さらに4月13日、ハイネセンで演習に偽装した兵力展開が行われ、そのまま決起に至った。なお、銀河帝国では4月6日にはリップシュタット戦役に突入している。 救国軍事会議の議長はドワイト・グリーンヒル大将。スポークスマンはエベンス大佐。主な参加者は情報部のブロンズ中将、第11艦隊司令官のルグランジュ中将など。 しかしヤンが参加を拒否し、さらに救国軍事会議に敵対を表明したため、内乱状態となる。 ヤン艦隊はドーリア星域会戦で第11艦隊を全滅させ、更にハイネセンの防宙システム「アルテミスの首飾り」を完全に破壊し、救国軍事会議を無力化させた。 これに先んじて、ヤン暗殺に失敗して寝返ったバグダッシュが、ヤンの意を受け、このクーデターが帝国の謀略によるものであると放送した。リンチがそれを認めたため、救国軍事会議は大義名分を失った。グリーンヒルは降伏を決意したが、その前にリンチを始末しようとして逆に射殺される。しかしその数秒後にリンチも射殺された。エベンスはリンチと謀略の存在の秘匿を命じた後、通信でヤンに降伏を宣言・自決、クーデターは鎮圧された。 帝国と同盟で相前後して内乱が生じ、いずれも大損害を被ったとはいえ、帝国側ではラインハルト独裁の新体制で社会が活性化したのに対し、同盟側では帝国領土侵攻作戦失敗の傷を更に深めるという反対の結果となる。またヨブ・トリューニヒト政権はクーデターを経て更に権力体制が強化される事となり、同盟の弱体化は更に進むこととなった。
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