空戦隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 04:24 UTC 版)
「銀河英雄伝説の登場人物・自由惑星同盟」の記事における「空戦隊」の解説
オリビエ・ポプラン 第13艦隊所属の単座式戦闘艇「スパルタニアン」のエースパイロット。撃墜王。 詳細は「オリビエ・ポプラン」を参照 イワン・コーネフ(Ivan Konev) 声 - 鈴置洋孝(旧) / 鳥海浩輔(D) ヒューベリオン所属。第2空戦隊(コーネフ戦隊)戦隊長。大尉(のち少佐)。 スパルタニアンのパイロットで「クラブのエース」の称号を持つ撃墜王。ポプランと並ぶ作中屈指の空戦技術の達人であり、また彼とは互いに毒づきつつも信頼しあう親友のような関係でもあった。性格は女好きで陽気なポプランとは正反対で、玄武岩でつくられたように物堅いと称され、しかし性格が相反するからこそ歩調のそろったコンビと評される。原作中ではプライベートの様子を説明した描写は少ないが、ポプランが女漁りをしているのと対象的に辞書ほどの厚さのクロスワード・パズルの本を解いているという一節があり、OVA版ではクロスワードを解いているシーンが多い。特にOVA版ではバーミリオン会戦の直前に、パズルの答えが「FUNERAL(葬式)」で、後の死が暗示される描写が挿入される。 作中ではヤン艦隊の主だった空戦に参加しており、ヒューズら亡くなった帝国領侵攻作戦での激闘でも生き残る(のち少佐に昇進)。ポプランと共に空戦隊のツートップとして活躍するが、バーミリオン会戦における激闘の中で巡航艦からの砲撃によって戦死する。その死は空戦隊の過半数が撃墜された激闘でもコーネフなら生き残ると考えていたポプランに強いショックを与える。 死亡後もポプランの述懐の中でよく名前が登場し、特にカリンの将来性を高く評価する中で「第2のイワン・コーネフ」と引き合いに出している。また、かつてのイゼルローンを懐かしむユリアンも、他のヤン艦隊の主要人物らと共にコーネフの名を挙げている。 本編開始以前を扱った外伝では、時系列上は他のエースらと共に第6次イゼルローン攻略戦に登場したのが初出である(当時は中尉)。レグニツァの戦いにも参加しており、ポプランと共同で巡航艦一隻の撃破という功績を挙げる。 作中ではコーネフという名前の者がイワンを含め3人登場するが、少なくともボリス・コーネフとはいとこ関係である。 ウォーレン・ヒューズ (Warren Hughes) 声 - 矢尾一樹(千) / 大原崇(D) 大尉。ヒューベリオン所属。 スパルタニアンのパイロットで「スペードのエース」の称号を持つ撃墜王。やせ型で、あごと鼻のとがった、茶髪の青年。帝国領侵攻時のケンプ艦隊との交戦において当初はいつも通りの活躍を見せ、苛立ったケンプの指令による3機による後方からの半包囲にも無難に対応する。しかし、敵艦の副砲までは考慮できず、撃たれ戦死する。ノイエ版では、機体の不調を訴えており、帝国軍空戦隊とのドッグファイトにより撃墜される。 外伝では第6次イゼルローン攻略戦に他の3人のエースと共に登場しており(当時は中尉)、帝国軍のワルキューレを相手に4人で瞬く間に敵機を計12機撃墜する活躍をする。 道原版では娘マーガレットがいる。 サレ・アジズ・シェイクリ (Saleh Aziz Shakely) 声 - 平野義和(千) / 河口博(D) 大尉。ヒューベリオン所属。 スパルタニアンのパイロットで「ダイヤのエース」の称号を持つ撃墜王。淡い褐色肌に黒髪に黒目で巻毛の青年。帝国領侵攻時のケンプ艦隊との交戦において当初はいつも通りの活躍を見せるが、ヒューズが撃墜された後に、自身も同じ戦法で撃墜される。ノイエ版では、ヒューズと同様に機体の不調を訴えながら、帝国軍空戦隊とのドッグファイトで撃墜された。 外伝では第6次イゼルローン攻略戦に他の3人のエースと共に登場しており(当時は中尉)、ケンプ艦隊を相手に4人で瞬く間に敵機を計12機撃墜する活躍をする。 コールドウェル 声 - 広森信吾(旧) ヒューベリオン所属。第2空戦隊(コーネフ戦隊)副戦隊長(のち戦隊長)。大尉。 コーネフ戦隊の副戦隊長で、彼の戦死後に隊長代行として隊をまとめ、ポプランにコーネフの戦死を報告する。その後の詳細は不明だが、空戦隊の長であるポプランが地球に赴く際に、自身の代わりとしてコールドウェルの名を挙げており、動くシャーウッドの森に参加していることはわかる。また、外伝「ユリアンのイゼルーロン日記」には、救国軍事会議のクーデターの前の捕虜交換式頃に行われたフライングボール大会でMVPを受賞したとある。当時は少尉。 カーテローゼ・フォン・クロイツェル (Katerose von Kreutzer) 声 - 三石琴乃(旧) 通称カリン。シェーンコップの娘(非嫡出子)。伍長。空戦隊所属。 薄くいれた紅茶の色の豊かな髪に青紫色の、生気にとんだ瞳を持つ美少女。性格は凛としており強気。まだ15歳ながら空戦隊に所属し、上官のポプランから第2のイワン・コーネフになれるかもしれない逸材と評される。実はシェーンコップの実娘で、彼と寝た数多の女の一人ローザライン・エリザベート・フォン・クロイツェルが密かに産んだ子であった(付き合ったのは3日ほどで、シェーンコップは忘れていた)。バーミリオン会戦の直前頃に母が死に、その死と自分の存在をシェーンコップに伝えるなど、作中では母の件に関して単純に恨んでいるとも言えない父シェーンコップとの複雑な関係が展開される。また、ユリアンとの関係も展開され、互いに不器用ながら関係を少しずつ深めていき、シヴァ星域会戦後に正式に付き合う仲となる。 初登場は主要人物の中でも遅く第6巻3章である。それ以前の来歴は不明瞭であるが、「動くシャーウッドの森」で、スパルタニアンのパイロットとしてポプランの手ほどきを受けていた。地球に調査へ向かう予定のユリアンに対し、ポプランが有望な若手として紹介したのが、作中への最初の登場であり、ユリアンとの出会いでもある。この時はそっけない態度を取り、ユリアンの乗った船を見送りながら「何よ、あんな奴。」と呟いた。その後、しばらく作中でカリン本人が登場することはなく、もっぱらシェーンコップに娘がいるとして、アッテンボローらの会話の中に登場するのみである。第7巻後半の第10次イゼルローン攻防戦において、参加を志願するが、シェーンコップに拒絶され、この理由を問うという名目で母のことを問いただそうと彼の執務室を訪れるのが父との初対面となる。結局、軽くあしらわれた挙げ句に要塞戦には参加できず、次の回廊の戦いが初陣となり、敵機一機を撃墜するという功績を上げる。この初陣では初めての焦りの中で思わずユリアンの顔が思い浮かぶなど、彼を気にかけている描写も登場し、ヤンの死後に後継者となったユリアンの前にしばしば登場しては彼を叱咤し、一方ユリアンもカリンを気になりだすなど、互いに不器用ながら関係を少しずつ深めていく。少なくともシヴァ星域会戦では「恋人未満」と明記されているが、周囲からは公然の仲とみなされていた。冷戦状態だったシェーンコップとの関係も最後には彼から娘として扱われ、逆にカリンもまた、師であるポプラン、そしてユリアンと並んで父の安否を気遣う。シヴァ星域会戦後に父の戦死の報を聞く中で、ユリアンに慰められながら涙を流し、また、そこで正式に付き合うようになる。最終盤の仮皇宮にもユリアンのパートナーとして同行しており、特に物語の最後にはユリアンから2人の将来について示唆する一文がある。
※この「空戦隊」の解説は、「銀河英雄伝説の登場人物・自由惑星同盟」の解説の一部です。
「空戦隊」を含む「銀河英雄伝説の登場人物・自由惑星同盟」の記事については、「銀河英雄伝説の登場人物・自由惑星同盟」の概要を参照ください。
- 空戦隊のページへのリンク