中韓関係における活動
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「Voluntary Agency Network of Korea」の記事における「中韓関係における活動」の解説
中国人の一部で嫌韓感情が高まる中で、中華人民共和国のインターネットについても活動を開始している。活動の内容としては、嫌韓感情をやわらげるというものである。ただし、VANKは『高句麗論争』について、中華人民共和国の主張は完全に歪曲であるとして、韓国政府の主張を全面的に支持しているため、むしろ中国の嫌韓感情を煽る結果になってしまった。また、最近は日本だけでなく、中国へのDoS攻撃も増えている。また、白頭山(中国名 長白山)・鴨緑江・豆満江の名称問題にも介入している。 2003年2月27日、VANKは、全世界の教科書出版社および学校図書館を対象に「韓国誤謬是正運動」に着手すると明らかにした。VANKは、「全世界の学生の韓国に対する認識を形成させる外国の教科書に、東海を日本海に、また韓国を中国や日本の属国で貧しい農耕国家に記述している。…こうした教科書の間違いを指摘し、韓国を正確に理解するために必要な資料を伝え、大々的な改善を求める計画」とし、独自構築した「オンライン教科書誤謬是正網」を通じて米州、欧州、アジアの約300の教科書出版社に対して教科書の内容改善の要求や教科書の「日本海」表記に対する抗議メールの送信、東海と表記された英文の世界地図の普及などの運動を取り組む。VANKのパク・ギテ団長は、「韓国に対する外国教科書の記述に間違いがあるという指摘がなされて久しいが、いつも問題提起で終わってしまった」「ネチズンの力を借りて全世界の教科書記述の間違いを全部正したい」と抱負を語っている。 2004年7月25日、世界70ヶ国、20ヶ国語で放送され、全世界で2億世帯以上が視聴している世界最大の歴史専門ケーブルテレビヒストリーのウェブサイトが中国の東北工程と日本の任那日本府を支持する内容を紹介するなど、朝鮮の歴史全般にわたって「誤った情報」を掲載して、衝撃を与えている。VANKによると、ヒストリーの朝鮮の歴史の「間違い」は、中国外交部のホームページが高句麗の歴史を削除し、中国外交部のホームページが日本海表記および任那日本府を支持する表現するなかで発見された。ヒストリーは、朝鮮の歴史は「日本と中国の従属国」と紹介し、「朝鮮は朝鮮の全ての歴史をひっくるめて中国と日本から強力な影響を受けた国家(Chinese and Japanese influences have been strong throughout Korean history)」だと叙述し、また「朝鮮を最初に建国したのは中国の学者箕子で、朝鮮は中国の植民地から最初の国家が始まった中国の植民地国家だった」と叙述した。さらに、新羅の三国統一が中国の支持を通じてのみ可能だったと強調し、三国統一過程における新羅の役割を縮小および削除して、中国の支援を強調し、三国の建国年度についても、紀元前37年に建国した高句麗は100年、紀元前18年の百済は250年、紀元前57年の新羅は350年とそれぞれ叙述し、高句麗からは137年、百済からは268年、新羅からは407年の歴史を無くした。壬辰倭乱は、朝鮮人の抗争は紹介せずに中国の助けだけで朝鮮が壬辰倭乱から逃れたと記述しており、また、丙子胡乱以後はまさに中国の植民地になり、外国との接触を絶って「隠遁の王国」に転落したと紹介した。また、朝鮮王朝を「李氏王朝 (Yi dynasty) 」と表記するなど日帝強制占領期当時、朝鮮王朝の伝統性を否定するために作った用語を相変らず使用し、日帝強制占領期は、日本の助けで朝鮮が社会的・経済的に膨大な発展を成し遂げ、特に最新の産業と鉄道を建設したと掲載、朝鮮人の独立運動をも過小評価していることが分かった。また、「東海表記」に関しても「日本海」と2度叙述した。VANKのパク・ギテ団長は、「これは韓国の全体の歴史が『日本と中国の従属国』だったという歴史観で、任那日本府説と東北工程を間接的に支持する資料として誤用され得る」「このチャンネルの韓国史の間違いは、中国が中国だけの東北工程プロジェクトから抜け出し、海外の有名歴史放送を通じて世界的に公認された東北工程プロジェクトになるよう大々的な広報をしていることを立証する客観的な証拠」と指摘している。 2004年、スペインメディアの『エル・ムンド』が、「韓国は4228年間にわたって中国の植民地だった」「韓半島は長い歴史のなかで数多くの侵略を受けてきた。中国に1895年まで属していたが、1910年の韓日合併までの15年間にわたって独立を味わったりもした」「建国時点である紀元前2333年から日清戦争の1895年までの4228年間にわたって中国の属国だった」と報道し、日本が中国の植民地だった韓国を救ったように報道した。この報道についてVANKのパク・ギテ団長は、「韓国が元々中国植民地だったと伝えたCNNテレビ、平壌を中国植民地だと紹介したヒストリーチャンネルなどのケースと同じ脈絡のもの」「中国が東北工程のグローバル戦略の一環に、全世界のメディア通じて韓国歴史の歪曲を展開している証拠」と批判している。 2004年8月、台湾政府の外郭団体である「中国語ネットワーク教育センター」が、ウェブページ上に「歴史的に、韓国は中国の植民地だった」と掲載したことを「誤り」として大量のスパムメールを送り、一旦は「中国の隣国だった」と訂正させることに成功した。しかし、現在のところ再び元の表記に戻されており、再び抗議を行っている。 2004年8月9日、「米Yahoo!」、百科事典サイト「Your Dictionary」、オンライン英辞典サイト「Dictionary.com」、図書情報サイト「Bartleby.com(英語版)」の4社が「北朝鮮の首都平壌は約2000年間、中国の植民地だった」と表記していることがVANKの調査により明らかとなった。これらのサイトはすべて「平壌は紀元前108年から中国の重要な文化の中心地であり、中国の植民地であったが、その後、日本に渡った(Pyongyang, It was an important cultural center and Chinese colony after 108b.c. later fell to the Japanese)」と記しており、アメリカ最大の辞典The American Heritage Dictionary of the English Language(英語版)にも同様の内容が記載されていることを確認した。VANKは、「これら歪曲された内容を記載したサイトが世界的に青少年たちが最も好むサイトという点で衝撃を与えている。これらサイトの歴史歪曲は中国が高句麗史を強奪するために国際的に大々的な広報を繰り広げているという証拠である」と発表した。8月29日現在、「米Yahoo!」、「Your Dictionary」、「Dictionary.com」、「Bartleby.com(英語版)」は「歪曲」を修正しておらず、この「歪曲」された情報が世界最大の歴史放送「ヒストリー」、世界最大の百科事典「ブリタニカ百科事典」、世界最大の情報サイト「infoplease.com」などに拡散しており、「ヒストリー」は「平壌は紀元前1122年に中国の殷王朝の子孫によって建てられ、平壌の近くにある建国者の中国の学者箕子の墓は有名だ」とし、紀元前108年に中国の植民地となり、1594年に中国侵略の橋頭堡として使用を希望する日本に渡り、そのときに日本は平壌を完全に破壊し、文禄·慶長の役の原因も「仮道入明」と「歪曲」している。「ヒストリー」は、これに先立ち、東北工程と任那日本府を支持する内容を紹介するなどの「歪曲」した情報を掲載し、是正されてから一か月も経過しないうちに再び繰り返しており、「ブリタニカ百科事典」は、渤海と新羅を唐の朝貢国、属国と表記している。VANKのパク・ギテ団長は、「ヒストリー」、「ブリタニカ百科事典」、「infoplease.com」の「歪曲」は、「米Yahoo!」、「Your Dictionary」、「Dictionary.com」、「Bartleby.com(英語版)」よりも影響力が非常に大きい点でより深刻であり、「このような歪曲韓国史の全世界拡散は、中国が高句麗は韓国史だとして韓国政府と韓国人を安心させ、もう一方では、高句麗が中国の歴史だという内容を世界史的な事実として規定するための偽善的な国際外交を推進している証拠だ」と指摘している。 2006年4月、イギリスの出版社であるDKが発行する教科書が「韓国の公用語は中国語とハングル」と記述、「東海」を「日本海」と表記、「韓国は稲作を主にする後進国型農耕国家」と記述、朝鮮の歴史は「日本の朝鮮半島侵略、アメリカとソ連による分断、朝鮮戦争だけを紹介」し、全世界の学生に韓国の否定的なイメージを植えつけていることがわかった。VANKのパク・ギテ団長は、「全世界の教科書で紹介されている韓国を理解する資料は、韓国から直接伝えたものではなく、日本や中国を通じて歪曲された資料が伝わったものが多いため、このような間違いが生じる。…5000年間培ってきた豊かな文化遺産と世界のIT強国、世界12位の経済大国に成長した韓国のイメージなどの肯定的な内容を一日も早く紹介しなければならない」と述べている。 2006年11月、CIAが2007年版『ザ・ワールド・ファクトブック』において「韓国は1000年間独立国家だったが、日露戦争により日本が占領した」と紹介した。これに対してVANKは、CIAに抗議書簡を送り、「これは西暦1000年以前は、独立国家ではなかったという意味で、高句麗と古朝鮮の歴史を古代史から除いている」として、CIAは中国のロビー活動や広報活動を支持し、歴史歪曲を行ったと批判した。 2009年、VANKが外国教育機関、百科事典、博物館、図書館などのウェブサイトに掲載されている世界地図やアジア地図を調査したところ、多くのウェブサイトが韓国を中国の領土として掲載していることが判明した。これにに関してVANKのパク・ギテ団長は、「中国政府の世界化戦略がますます露骨になった」と怒りを露わにしている。VANKは2005年にも同様の調査をしたが、外国教育機関、百科事典、博物館、図書館などの34機関のウェブサイトが、韓国を中国の領土としていた。2009年に再度調査したところ、53機関のウェブサイトが、韓国を中国の領土としており、多数の外国教育機関、百科事典、博物館、図書館のウェブサイトが、韓国を国家として認めていない表現をしていた。さらにVANKのパク・ギテ団長は、「東海を日本海と表記した地図が広がれば、世界の人々が独島を竹島として認識するようになってしまうのは明らか。それと同じように、韓国を中国の領土として掲載した地図が増えれば、世界の人々が高句麗の歴史を中国の歴史として認識することになってしまう」と意見を述べている。 2017年4月6日、アメリカのドナルド・トランプ大統領が中国の習近平総書記(国家主席)と米中首脳会談を行ったが、そこで交わした会話の内容を『ウォール・ストリート・ジャーナル』のインタビューで話し、習近平が「朝鮮半島は中国の一部だった」と発言したことを明らかにし、「習近平主席が中国と朝鮮半島の歴史について話した。数千年の歴史と数多くの戦争について。朝鮮は実は中国の一部だった」「朝鮮は実際に中国の一部だった(Korea actually used to be a part of China)」「習主席から中国と韓国の歴史について聞いた。北朝鮮ではなく韓半島全体の話だった。(中国と韓国には) 数千年の歳月の間、多くの戦争があった」「(習主席の歴史講義を)10分間聞いて(北朝鮮問題が)容易ではないことを悟った」と語った。4月21日、VANKはこれに反論するキャンペーンを展開すると発表した。それによると、これまでに作成した韓国の歴史関連動画を活用すると同時に、新たな反論動画を作成して全世界の小学生・中学生・高校生に集中広報し、さらに、トランプ大統領の歴史認識の誤りを指摘するコンテンツを作成し、SNSで全世界に集中広報し、韓国の小学生・中学生・高校生・大学生が韓国の歴史を正しく知らせる「グローバル韓国広報大使」として活動できるように特別講義などのプロジェクトを構想している。VANKのパク・ギテ団長は、「両首脳が発言の真偽より10年、20年後がもっと心配だ。アメリカの若者たちが授業で学ぶ世界史の教科書には『韓国は歴史的に、中国の植民地であり、属国である』という内容が広範囲に記述されているのが問題」「このような歪曲された教科書を見て学んだ将来の指導者が、トランプ大統領のように韓国の歴史を中国の属国だと認識してしまう」「否定的に紹介された韓国の歴史を変えるためには、古朝鮮、高句麗、百済、新羅、渤海、高麗、李氏朝鮮などの韓国の歴史を適切に世界の人々に通知する必要がある」と述べている。 2017年4月、VANKが中国の歴史を紹介した外国教育機関、百科事典、博物館、図書館などのウェブサイトを調査した結果、53機関の世界地図が歴史を歪曲しており、25機関は朝鮮半島全体を中国領土と表記しており、18機関は漢江以北までを中国領土と表記しており、7機関は全羅道以北までを中国領土と表記している。VANKのパク・ギテ団長は、「世界の人々が歪曲された情報を受け入れてしまうと悲憤慷慨するのではなく、今からでも政府、学界、民間が一つになって韓国関連の歪みを正す努力が必要だ」と述べている。 2020年10月、アメリカの大学に進学する全世界の学生が使用するSATとAPの教科書が、歴史上ほとんどの期間、朝鮮は中国の植民地だったと記述していることがJTBCニュースルームの取材で明らかになった。アメリカの主要な教科書出版社であるBarrons Educational Series(英語版)が刊行しているSAT教科書は、700年代の唐の領土に新羅が含まれており、「朝鮮は、被保護国だった」と記述しており。Barrons Educational Series(英語版)のAPの教科書は、明の領土が清川江まで広がり、清の領土には朝鮮半島全体が含まれている。また、プリンストン・レビュー(英語版)の教科書は「朝鮮は、唐の属国だった」と記述しており、日本と日朝修好条規を結んだ1876年に朝鮮は中国から独立したとして、朝鮮は有史以来中国の属国であり、それがそのまま日本の植民地になったと記述している。これについてVANKのパク・ギテ団長は、「これが放置されると、朝鮮の歴史は100年しかないということなり、韓流の国の歴史は古代から中国と日本の植民地だったということになり、我々は文化国というイメージが断絶される」と批判している。 2021年8月12日、アメリカのSATとAPの教材の多くが、韓国の歴史について「誤った」説明を記述していることがVANKの調査で判明した。Barron's(英語版)、カレッジボード、プリンストン・レビュー(英語版)が新たに発行したSATの教材をVANKが調査したところ、2020年12月1日にBarron's(英語版)から出版された「SAT 世界史試験 3版」には、「百済は朝鮮半島の南東にあった」「百済は日本の歴史の一部だ」という記述が確認された。また、「SAT 世界史試験 3版」は三国時代以前の韓国史については説明せず、「1952年に朝鮮戦争が勃発した」「1988年のソウル五輪開催時にも独裁政権を維持していた」などと記述、「SAT 世界史試験 2版」では「東海」(East Sea)と表記していたが、「SAT 世界史試験 3版」では「日本海」(Sea of Japan)に修正しており、Barron's(英語版)が発行した「AP 人文地理学プレミアム」は、「朝鮮半島では中国と日本の文化が支配的だった」と記述している。SATを主催するカレッジボードが出版した世界史問題集では、1300年の地図で高麗がモンゴルの汗国に含まれており、「地図で黒くなっている部分は、すべてモンゴルの汗国の範囲」と解説、さらに、1875年以前の朝鮮を独立国家ではないように記述、1894年に勃発した甲午農民戦争を「内戦」と解説していた。VANKは2020年9月からSATやAPの教材の出版社を対象に韓国に関する「誤り」の修正を要求する運動を行っており、今回調査した教材の「誤り」も指摘する。
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