旧キマイラ隊関係者
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「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」の記事における「旧キマイラ隊関係者」の解説
ジョニー・ライデン (Johnny Raiden、Johnny Ridden) 本作の中心人物で、階級は中佐。元々は『MSV』の登場人物であり、一年戦争当時、ジェラルド・サカイやトーマス・クルツと共にキマイラ隊に配属される。本作ではこれまでの「ジョニー・ライデンを描いた諸作品」を前提とした上で「様々な説が記録に残る謎の人物」とされており、主人公のレッド・ウェイラインと同一人物なのではという疑念を抱かれている。作中にはレッドを含めた12名の「ジョニー・ライデン候補」が存在しているが、既に5人までが処分済みとなっている。 「ミナレット」に保管されたデータの全貌を知る3人のうちの1人。 ヒュー・マルキン・ケルビン 「ジオン公国突撃機動軍」情報統括局局長。階級は大佐。 キマイラ隊の編成責任者で、「オールドタイプによるニュータイプ殲滅部隊の研究と開発。そしてその運用」という構想からキマイラ隊設立をキシリア・ザビに上申する。「ミナレット」に保管されたデータの全貌を知る3人のうちの1人。ジーメンスの言によれば、既に死亡している。 レッドの垣間見た記憶では、エイシアの死因をジョニーとしたり、ユーマにアスタロスのサンプルを持ち出させたりしている。1年戦争の末期にユーマに、ジオンの火を絶やさないためとキマイラ隊を存続させるための手段として自身の個人金庫にあるパッケージナンバー6のアスタロスのサンプルを持ち出す許可とそれをアクシズに届けるよう伝えていた。キマイラ隊の内乱時にはアクシズでの徹底抗戦を唱えており、敵対したユーマに撃墜され、瀕死の最中にユーマに対して「ジョニーの名はその帰還と共に暗く輝く」と言う言葉とジョニーを失いたく無ければ、ユーマにアスタロスのサンプルを使ってジオンを再興するよう遺言を残して死亡した。 エイシア・フェロー 元キマイラ隊医療局局長。階級は少佐。現在でもキマイラ隊関係者の間で度々名前が出てくる女性であり、ヒュー・マルキン・ケルビン大佐、ジョニー・ライデン少佐と並んで部隊内でもトップ3に入る立場の人物。ユーマ曰く「ジョニーの良い人」。「ミナレット」に保管されたデータの全貌を知る3人のうちの1人。ジーメンスやユーマの言によれば既に死亡しているとのことで、キマイラ隊の内乱の早期終結を目論み、ミナレット艦内でジョニーと共にザビ家の復讐装置の機動システム「グリモワール」のプログラムの解除を決死の覚悟で敢行し、ジョニーをエアロックの外に突き飛ばした直後に自身のコードを使って機密保持用の爆薬を起動させ爆発に巻き込まれている。 ユーマ・ライトニング (Uma Lightning) 『MSV-R』の登場人物であり、ゲルググ高機動型のパーソナル機が本作の前に設定されていた。 「青いゲルググ」を駆り、ジョニー・ライデンと「ミナレット」を探している。孤児であり、元キマイラ隊隊員の中でも最年少の若手(当時10代前半)だが、旧公国軍で研究されていた強化パイロット試験体であり、ジョニーと互角の腕を有し「青き雷光」の異名をもつ。一年戦争後は、その混乱に乗じて連邦軍第202技術試験大隊所属の大尉の軍籍を手に入れ、連邦軍部隊を装いながら地球上の「キマイラ隊」及び志を同じくするジオン軍残党の事実上のリーダーとして活動。 彼の運用する高機動型ゲルググ改は連邦軍の最新技術素材とジオン系技術で改修された高度なハイブリッドカスタム機となっている。既に中身は別物になっているが「高機動型ゲルググ」の外見にこだわるのは「(自分だと)ジョニーに気付いてもらう為」。この事も含め、エースパイロット、軍人としての冷徹な面を持ちながらも少年の様な無邪気さが混在している様子が伺える。後に彼を診察したFSSの医師も、その若干の幼児性が強化の結果なのか、生い立ちからくるものなのかは判断しかねている。一年戦争末期、部隊内で起きた内乱ではヒュー・マルキンを撃破し彼からの遺言を聞き、キマイラ隊を存在させるためにヒューの個人金庫からアスタロスのサンプルを持ち出して、アスタロスの存在をキマイラ隊存続の切り札にしようとしており、その最中にライデンと戦い、生身のジョニー・ライデンを銃撃してしまった事がトラウマになっている。 レッドを自分が長年探して来た、ジョニー・ライデンであると確信しており、レッドと行動を共にしているリミアを「姉さん」と呼ぶ。 環境改善プラントに、ジョニー・ライデン墜落したと知ると環境改善プラントに向かい、ナイトイェーガー隊のヴァースキが搭乗するジム・ナイトシーカーと戦うが、地上戦での経験差から敗北。戦闘後はFSSに回収される。 FSSに入院加療と調査を建前に保護されるが、連邦軍からは軍歴詐称を始めとした服務規程違反等で引き渡し命令が来てしまうが、リミアとレッドの手引きにより脱走。ジャブローに向かう為に自分が手配していたユーコン級潜水艦を呼び寄せ、南米へ向かう。ジャブロー戦ではアッガイに搭乗。ジャブロー戦後はレッドとジャコビアスと共にニカーヤのMS第一小隊を結成。宇宙に上がってからはFSSが所有していたギャン・エーオースに搭乗している。 コンペイトウ近傍中域での演習に偽装したサングレ・アスルの探索作戦では、当初は予定通りの演習をしていたが、ヴァースキが演習に乱入をしてからはそのまま戦闘に入った。シャアが戦闘に介入してからは、ヴァースキとイングリットと共闘しシャアとの戦闘に入る。レッドが参戦後はレッドの指示でニカーヤに武装を取りに戻りに行き、戦闘が終わった後は大破したレッドのゲルググを回収した。 イングリッド0 (イングリッド・ゼロ) (INGRID-0) 元キマイラ隊の少女で、現在はゴップの養子。クローン技術を用いて造られた生まれながらの強化人間であり、高機動戦闘に特化した能力を持つ。一年戦争末期にキマイラ隊に配属される。当時はユーマと共にジョニー・ライデンの隊に属しており、上司と部下というより師弟関係に近い間柄であるが、普段から訓練では引っ掛けに近い戦法で一杯喰わされているため「データ上の戦術機動はジョニーより赤い彗星の方が上」と言ったりしては、ジョニーに心酔しているユーマとケンカをしている。 キマイラ隊の内乱終結後に、ユーマの叛乱時に際してジョニーによって冷凍睡眠状態となり、冷凍睡眠中にキマイラ隊が連邦軍に拿捕され、その後表向きは養女としてゴップ議長に預けられる。実際はユーマとは同い年だが、冷凍睡眠の期間が長かったため未だにミドルティーンの容姿を保っている。 彼女も「ジョニー・ライデン」のコードネームで呼ばれており、ギャプランでレッドのコア・ブースターに仕掛けた際にも名乗っている。レッドからは、直接顔を合わせた時に「ジョニ子」と呼ばれている。レッドとの去り際にジャブローに行くように伝言を残した。 ジャブロー攻略作戦では各部をアップデートしバイオセンサーを搭載したヘビーガンダムで出撃。ヴァースキ(ヤザン・ゲーブル)をして「末恐ろしい」と評される戦闘力を持ってジャコビアスを凌駕し撃破、続いて現れたレッドの駆る「紅いゲルググ」と互角の攻防を繰り広げる。 ジャブロー攻略作戦後は、養父であるゴップの自宅の庭にて、ヴァースキと共に「新生ネオ・ジオン」の存在を聞かされ、今後の事について話をしヴァースキら「ナイトイェーガー」と共に宇宙に上がった。宇宙に上がってからは、ナイトイェーガーと共に慣熟訓練を行っていたが、コンペイトウ近傍中域でのFSSの演習を知ると、そこにサングレ・アスルが有ると確信しそれに介入をする。乱入当初はレッドと交戦していたが、ニュータイプの感によりシャアの戦闘参戦を感じると、レッドとの交戦を放棄しシャアの元に向かい戦闘に入る。シャアの元に向かうとその場にいたキマイラ隊のメンバーに機体のパイロットがシャアだと告げる。ジャコビアスとユーマとヴァースキらと共にシャアとの交戦に入り、シャアによって機体が小破しつつも互角に渡り合っていたが、ヴァースキの命令で戦闘から撤退をする。 コンペイトウ中域での戦闘終了後は、ルナツーに向かいながら、ヴァースキの機体に残っていた、戦闘映像を見ながら今後の事を協議しており、自分達の機体が大破や相当なダメージがある事についてどうするのかと聞くと、ヴァースキから親孝行をしたら良いと言われて嫌と言いながらも、宇宙に上がってきたゴップに演技ながらも飛び切りの笑顔で出迎えた。 ジャコビアス・ノード (Jacobius Node) 『MSV-R』の登場人物であり、ゲルググキャノンのパーソナル機が本作の前に設定されていた。 元キマイラ隊MS第一小隊のNo.2でジョニー・ライデンの元相棒。階級は大尉。彼曰く、MS第一小隊のモットーは「諦めるな、最後まで見届けろ」。 トップスナイパーであり、三連式多目的カメラモジュールを装備したゲルググキャノンを駆る。連邦製ロングレンジライフルを使用し、ノーマルスーツのヘルメットもライフルのセンサーと同調したシステムを搭載した特製。狙撃に際してはMS側の射撃補正装置は切ったマニュアルで行っており、戦闘艦の索敵範囲外から有効射を与えるほどである。 民間軍事会社テミスの社長でオクスナー・クリフの「猟犬」を自称している。だが、エメに言わせると、そう簡単に他人の下に付くタイプではないとのこと。 最初のジャブローでの遭遇では立場の違いからユーマと戦闘になるが、環境改善プラントでのユーマの危機に際しては、社の損失を省みず“ユーマの救助”を“表の仕事”として成立させる指示を行う。その後FSSを訪れ、レッドらに自身の知る「キマイラ隊の概要」を証言した。証言内容の真偽については不明だが、それによればキマイラ隊へ転属する前は、ガルマ・ザビ麾下の地球方面軍に所属。ホワイトベース隊との戦闘には招集されていない。ガルマ戦死後にオデッサに転属となり、オデッサ作戦後にキマイラ隊に招聘された、としている。 一年戦争終結後はオクスナー・クリフの部下となりジャブローに秘匿されている「サングレ・アスル」を守り続け、その奪取を目指すユーマ・ライトニング達と対立する。ゴップ議長が手配したナイトイェーガー隊のジャブロー侵攻に際しては、自ら出撃してヴァースキが操るギャプランと激闘を繰り広げるが、遅れて登場したイングリッドのヘビーガンダムに機体を撃破され、自身の「歳を取ったという事実」に感じ入るも、スナイパー仕様のジム・クゥエルで再出撃し部隊を指揮し続ける。ジャブロー戦終結後は現地から撤収、ジャコビアス本人はオクスナーの指示でニカーヤに合流、レッド、ユーマと共にニカーヤのMS第一小隊を構成する。 宇宙に上がってからは機体を再びゲルググキャノンに戻しており、コンペイトウ中域での演習では当初は戦闘感を取り戻す為の訓練をしていたが、ヴァースキ達による介入後は交戦に入っていたが、ユーマからエメとクリストバルのフォローに入るように言われ、サングレ・アスルを見つけたエメとクリストバルのフォローに入り、サングレ・アスルを奪取しようとしているコンペイトウの連邦軍との交戦に入ったが、その後シャアに介入されてからは、イングリットから乱入者がシャアと聞かされると、シャアにサングレ・アスルを渡さない為に、イングリット達と共にシャアと交戦に入り、狙撃での援護を行い、遅れて来た「ムサカ」に対して索敵範囲外からの狙撃での撃墜を狙うも、初めて見た艦級であった事とニュータイプのアルレットがいた事でムサカに多少のダメージを与えるだけになり、直後にダントンに妨害された事で狙撃を断念した。 ジーメンス・ウィルヘッド (Siemens Willhead) 『MSV-R』の登場人物であり、ゲルググ高機動型R型のパーソナル機が本作の前に設定されていた。 元キマイラ隊MS第二小隊隊長。階級は大尉。 キマイラ隊創設時から配属された古参であり、戦後はエメと結婚、ユーマから連絡が届くまではサイド1でパン屋を営んでいた。表向きアナハイム・エレクトロニクスの社員という事になっており、アナハイムから提供される援助と引き換えに試作・開発された各種部材のテストも行っている。 エメと二人でスゥイート・ウォーターに向かいホルスト・ハーネスと接触した結果、「ミナレット」に自分たちも知らない秘密(ザビ家の復讐装置)があることを知り、ジャコビアスと接触して情報を得るためクリストバルとエメを地球に派遣する。その後キマイラに戻って来たガーニムとマイヤーと再開し、アナハイム社から派遣されて来たミリィとフークバルトから、アナハイム社上層部の意向を聞き前々から要望していた拠点となるものとして、アナハイム社が密かに持っていた「茨の園」を拠点として譲り受けた。 エメ・ウィルヘッド (Emme Willhead) 『MSV-R』の登場人物であり(ただし旧姓のエメ・ディプロムとして)、ゲルググ高機動型(R型)のパーソナル機が本作の前に設定されていた。 元キマイラ隊MS第二小隊のNo.2。階級は中尉で、キマイラ隊唯一の女性パイロット、スタイル抜群の美女であり、作中では水着姿も披露している。現在はジーメンスの妻。 ジーメンスからの指示で、ジャコビアスと接触して情報を得る為にAE社の社員としてクリストバルと夫婦という設定で新婚旅行という名目で地球に向かう。デミスにジャコビアスが居ないと分かるとスコットの元に向かい、スコットから様々な事や状況を知り、ダカールからジャブローに飛ぶことになり、スコットが手配したドム・マーメイドを駆り、テミスのラムズゴック隊と戦闘となる。その後はレッドと共に行動していたユーマと再開する。宇宙に上がってからはニカーヤのMS第二小隊としてアイザックに乗りこんでサングレ・アスル探索を行う。 クリストバル・ラザフォード (Cristobal Rutherford) 元キマイラ隊MS第二小隊隊員。キマイラ隊配属前はアフリカ戦線の「カラカル隊」に在籍しており、同隊隊長のロイ・グリンウッド少佐からのみ「クリス」と呼ばれていた。エース級のパイロットではあるが、第二小隊では一番下っ端であるため、苦労が絶えない。リミア・グリンウッドのことを恩人の娘と考えている。 ジーメンスからの指示でジャコビアスと接触して情報を得る為に、エメと夫婦という設定でAEの社員として新婚旅行という名目で地球に向かう。デミスにジャコビアスが居ないと分かると、スコットの元に向かい、スコットから様々な事や状況を知る。その際にスコットから、この一件にかつての隊長であるロイの娘であるリミア・グリンウッドが関わっている事を知った。スコットとダカールからジャブローに飛ぶことになり、スコットが手配したドム・マーメイドを駆り、テミスのラムズゴック隊と戦闘となる。宇宙に上がってからはニカーヤのMS第二小隊としてジムIIに乗りこんでサングレ・アスル探索を行う。介入してきたシャアによって機体が小破。戦闘続行を断念し、サングレ・アスルに乗り込んでリミアのサポートを行った。その後、リミアが開発したゲルググ・ウェルテクスのテストパイロットとしてグラナダに向かい、アマリアから「一年戦争」の時に父のロイからの手紙に自分の名前があったことから、かつてロイの部下であった事を言われ、それを認め彼らに父親の話を伝える約束をする。 アナスタシエフ 「キマイラ」の艦長。ジーメンスと共に元第2小隊と艦の指揮を執っている。 マイヤー・メイ (Meyer May) 元キマイラ隊々員。別行動をとっていたが、ジャブローでの紛争開始時に、地球上空でジーメンスらと合流する。 皮肉屋で、物ごとや相手を揶揄する言い廻しをよく使う。また、古風な言い回しも多い。MS戦では近接戦闘を得意とし、輪形型で3か所からビーム刃を発生させる投擲も可能なチャクラムのような武器を使う。 ガーニム・ムフタール (Ghanim Moufftard) 元キマイラ隊々員で、マイヤーとともに合流。髭を蓄えた巨漢で、対艦戦のエキスパート。マイヤーからは「我らが盾」とも称されている。 ジェラルド・サカイ 階級は大尉。『MSV』の登場人物でもある。ア・バオア・クー戦前に部隊を離脱した一人で、元キマイラ隊々員として一年戦争後の生存が公となっている数少ない人物。サイド3(ジオン共和国)での情報収集中であることをクリストバルらが語っており、18巻でキマイラ隊に合流した。 6巻冒頭にて一年戦争当時の姿が、ユーマ、ジャコビアス、トーマス・クルツと共に描写されている。
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