オデッサ作戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 01:54 UTC 版)
ホワイトベース隊がランバ・ラル隊と対峙していた頃、連邦軍は反攻の第一歩としてオデッサ作戦を準備し、マ・クベ指揮下のジオン軍が占領する鉱山地帯の中核オデッサの奪回を図った。レビル将軍は、キシリア・ザビがマ・クベに援軍を送る前にオデッサ作戦を行う決意を固めていたのである。地球連邦軍は、ヨーロッパ・中東・アフリカ方面の地上・航空戦力を結集してジオン軍の数倍の戦力を用意した。主力は第3軍団で、北方からは第4軍団が進撃を開始する計画だった。劇場版では、連邦軍が8つのルートから侵攻中とマ・クベが発言している。ホワイトベース隊は第102採掘基地(テレビ版18話)、第7と第86ボーキサイト採掘基地を破壊しつつ(テレビ版22話)オデッサに向かったが、度重なる戦闘で損傷と疲労が蓄積し、ついに大破着底。行動不能となり、マチルダ隊から補給を受けざるを得なくなった。 11月6日夜遅く~7日未明にかけてホワイトベース隊は黒い三連星と交戦し、ガンダムがドム(マッシュ機)を撃破した。この報告を受けたレビル将軍は、11月7日午前6時をもってオデッサ作戦の発動を命じる。ジオン軍はエルラン将軍の内応を戦略にいれ、エルラン軍と対峙する部隊の戦力を削っていた。しかしホワイトベース隊の活躍でエルラン中将が逮捕されると、連邦軍はこの部分に戦力を投入して一気に突破を計った。ジオン軍は激しく抵抗したが、圧倒的な物量差の前に後退を続けた。それでも11月8日にはダブデ級陸戦艇の活躍で陸戦型ジム部隊(独立混成第44旅団など)の進撃を食い止めた。 11月9日、連邦軍は再び陸戦型ジム部隊と、ビッグ・トレーやヘビィ・フォーク級陸上戦艦で編成された陸上戦艦部隊を投入し、決戦に臨んだ。144高地防衛隊のダブデ2隻が陸戦強襲型ガンタンクの特攻で破壊され、黒い三連星もガンダムとの戦闘で全滅すると、すでに最終防衛線を突破されつつあったジオン軍はついに敗走を始めた。残存部隊は宇宙・東南アジア・アフリカ・キャリフォニアなどへの退却か降伏を余儀なくされるが、この退却の際にマ・クベやユーリ・ケラーネなど一部の司令官は南極条約で禁止された核兵器を使用している。マ・クベが発射した核ミサイルはガンダムに撃墜され、マ・クベはザンジバル級機動巡洋艦で宇宙に脱出した。マ・クベは自分が宇宙へ送った資源を考慮し、「ジオンはあと10年戦える」と豪語して見せた。 敗走するジオン軍の一部は多数のHLVで宇宙に向かったが、軌道上で地球連邦宇宙軍に襲撃され、ボール部隊の攻撃で損害を出した。宇宙では活動できない陸戦型ザクIIが犠牲を覚悟でHLVから出撃し、時間を稼いでいる。ジオン軍艦隊総司令部は軌道周辺の部隊を救援にさしむけ、第603技術試験隊が最初に到着。同部隊で試験中のヅダ小隊がボール部隊やRGM-79 ジム部隊を排除して安全を確保した。 テレビ版・劇場版ともに、ホワイトベース隊と黒い三連星以外のモビルスーツ戦力は映像に一切登場していなかったが、後に制作された『第08MS小隊』では陸戦型ジムが、『機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線』では陸戦型ザクIIや陸戦強襲ガンタンクなどが登場し、両軍ともにモビルスーツ戦力を投入したことが公式設定となった。
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