『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でのオデッサ作戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 01:54 UTC 版)
「一年戦争」の記事における「『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でのオデッサ作戦」の解説
『THE ORIGIN』ではオデッサ作戦はジャブロー攻略戦後に行われたとされ、実質的に地球上での最後の決戦として描かれている。なお、総司令官のレビル将軍は緒戦のジオン軍の戦法を見て「宇宙世紀におけるアウステルリッツ、または日本海海戦」と劇中で評している。 本作において、オデッサは単なる鉱山基地ではなく、地球侵攻軍総司令マ・クベ中将が指揮する地上におけるジオン軍の最重要拠点となっていた。 レビル将軍はこの作戦に強い意気込みを示しており、オデッサ作戦発動後、マッドアングラー隊がブリストル湾口で連邦軍艦隊に奇襲攻撃を仕掛け損害を負わせた際の報告も途中で遮り「大陸反攻作戦が大いなる損耗を被ることは覚悟している。重要なのは今ここに我々がヨーロッパに反抗の橋頭堡を築きつつあるということだ」と語った。ジャブローで宇宙戦艦に大改造されたホワイトベースはオデッサ作戦に参加するべく、ベルファスト基地に入港し、レビル将軍と謁見。この時に諜報員107号ミハル・ラトキエがホワイトベースへ潜入に成功し、ミハルからの「ベルファストに大型戦艦入港」の情報を受けたマッドアングラー隊は、ホワイトベースが係留するドックを襲撃したが撃退された。 その頃、中央ヨーロッパと地中海を奪還するため連邦軍水上部隊がジブラルタル海峡に陣取るジオン軍要塞を攻撃したことで前哨戦が開始され、ホワイトベースもジブラルタルでの戦闘に参加するべくベルファストを出港したがビスケー湾でマッドアングラー隊による攻撃を受け、間に合うことはなかった。 結果的にジブラルタルは陥落し、地中海の制海権は完全に連邦のものとなり、レビル将軍の主力部隊もライン川を超えてオデッサへ向けて東進を開始した。シャア・アズナブル大佐は、ガンダムと1体1で決着を付けるべく、表向きは殿として単身専用のザクでジブラルタルに残りスレッガー隊らのジム部隊を襲撃し損害を与えるが、ガンダムとの対決では隙をつかれて敗れる。この際、シャアは「黒海の入り口を突破する気は連邦軍にはない。決着は地上戦でつく」という予想を残し宇宙へ上がっている。 ホワイトベースはコーカサスを超えてオデッサの背後に回り、ジオン軍の退路を断つべく旧トルコ領に入り、ヴァン湖の湖畔でドップ部隊と復讐の念に燃える黒い三連星率いるドム二個中隊に遭遇したが、これらを全て撃破した。それと時をほぼ同じくして、マ・クベ中将のジオン軍主力部隊は前進し、連邦軍主力部隊とほぼ全正面で戦闘状態に入った。この戦いに際して連邦軍は、戦闘に2隻の陸上戦艦「モルトケ」と「バターン」を参加させ「モルトケ」にレビル将軍が座乗しているとの偽情報を流した。ジオン軍はこの「モルトケ」の部隊に対し、航空部隊・MS部隊による大規模な攻撃を敢行、連邦軍もこれを迎え撃ち、激戦となった。 一方でマ・クベは「バターン」にレビルが座乗していることを内通するエルラン中将からの情報により察知しており、「バターン」に対する核攻撃を画策していた。しかし、エルラン中将の裏切りは直前に露見、核ミサイルを搭載した爆撃機はミサイルの発射にこそ成功したが撃墜され、発射された核ミサイルもガンダムにより信管を切断され不発に終わってしまう。その後反転したレビル将軍の本隊による総攻撃でジオン軍は総崩れとなり、制空権を奪取され、もはや敗北は時間の問題となった マ・クベは速やかに部下に全面撤退を命じ、ギレンより密かに受けていた「万一、我に利あらぬ時は弾道ミサイルで地球の主要都市を殲滅せよ」との命令も「ジオニズムの理想など白磁の名品一個にも値しない」と無視した。そして友軍が脱出するまでの時間を稼ぐため自らギャンに搭乗し、グフの中隊を率いて「抜刀隊」として進撃する連邦軍のMS部隊に対して切り込みをかけ殲滅し「マ・クベの名はギャンと共に記憶されるべきだ」と豪語した。そして部下が脱出したのを確認した後、黒海にギャンごと「入水」、連邦軍水上艦隊を道連れに自爆し壮絶な最期を遂げた。 敗れたジオン勢力が地上から駆逐されたことにより戦局は大きな転換点を迎え、戦場は再び宇宙へ移ったとされる。
※この「『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でのオデッサ作戦」の解説は、「一年戦争」の解説の一部です。
「『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でのオデッサ作戦」を含む「一年戦争」の記事については、「一年戦争」の概要を参照ください。
- 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でのオデッサ作戦のページへのリンク