『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』におけるガンタンク
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「ガンタンク」の記事における「『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』におけるガンタンク」の解説
漫画版『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場するガンタンクは、原作版と異なりジオン公国によるザク開発以前の宇宙世紀0068年の段階で量産されており、MSではなく「主力戦車」とされる(型式番号:RX-75)。メカニックデザインは、スケッチが本作の作者である安彦良和、決定稿が大河原邦男。 頭部や車高などデザインが大幅に変更されており、コア・ブロック・システムも搭載されていない。スペース・コロニーという環境での戦闘を考慮した車両で、腕部に当たる部分に装備されたバルカン砲による対地・対空などへの砲撃の幅広さが重宝され、コロニー内部の治安維持部隊などに多数配備される。 戦車から人型へと発想を進めた兵器としてひとつの指標となり、のちのMSの開発に影響を与えることとなる。10年以上が経過した0079年時には、設計思想・機体仕様の点で旧式とされるが、その分信頼性は抜群で、MSと比較して機動性は劣るものの装甲と火力に特化した性能をもつ。大口径長砲身の低反動キャノン砲の威力はMSにとっても致命的であり、宇宙艦でも轟沈必至とされる。車体底部にはバーニア2基が装備され、月面や小惑星といった低重力地帯では疑似ホバー方式での移動も可能だが、宙間戦闘は不可能。 コックピットが2つあるのは原作版と同じだが、腕部およびバルカン砲は操縦手のほうで操作する。また、操縦席からキャノン砲の操作も可能。車体前部右側には小口径の副砲を装備。スレッガー・ロウによれば、宇宙世紀0079年時のものは前面装甲は艦砲でも貫通できないとされ、キャノン砲はアナハイム社製の最新79式、連射性能は毎分24発とされる。ほかに、キャノン砲の代わりにクレーン、腕部バルカン砲の代わりに4本指のマニピュレーターを装備した「回収用タイプ」も登場する。 作中での活躍 本作での初登場は、ガンキャノンとともにサイド7でのガンダム1号機の模擬戦の標的となった残骸としてである。当初のホワイトベース (WB) には最低3両の搭載が確認されており、初出撃は原作版同様パプアへの攻撃だが、カイはガンキャノンに搭乗しており、当初からハヤトとリュウのコンビで出撃する(3号機)。またパプアだけでなく、ガデムのザクIをも撃破する。地球でのガルマ・ザビ率いるドップ隊との戦闘では、もう1両にキム伍長が単独で搭乗し2両で出撃するが、キム機は撃破される。その後、残る1両も操縦手はニカウ、砲手はヤンが担当し数回出撃しているが、ランバ・ラルのグフとの交戦で両断され撃破される。リュウの負傷時および戦死後は、ガンキャノンのパイロットを務めていたダニエル・シェーンベルグ兵長が3号機の操縦手を担当する。 ふたたびWBが宇宙に上がったあと、ハヤトとダニエルはガンキャノンのパイロットとなるも、本車は2両が搭載されており、テキサスコロニーでは1両にスレッガーが単独で、もう1両にハヤトが操縦手、セイラ・マスが砲手(同コロニーに居住していたため、案内役)として出撃する。スレッガーは本車の性能を熟知しており、キャノン砲で多数のザクIIを撃破、公国軍の秘密施設も破壊する。また、回収用タイプがシャアのゲルググとの戦闘で中破したガンダムを回収する。以降のソロモンおよびア・バオア・クー攻略戦では登場しない。
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