平仄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/05 19:44 UTC 版)
平仄(ひょうそく、拼音: )とは、中国語における漢字音を、中古音の調類(声調による類別)にしたがって大きく二種類に分けたもの。漢詩で重視される発音上のルール。平は平声、仄は上声・去声・入声である。
- ^ 中国音韻学的に高低(陰陽)に分類すると、1.thanh ngang [平調], 4.thanh hỏi [問調], 3.thanh sắc [鋭調] (a, ả, á) が「高 (陰)」、2.thanh huyền [垂調], 5.thanh ngã [転調], 6.thanh nặng [重調] (à, ã, ạ) が「低 (陽)」となる為、1.thanh ngang [平調] (a) が「陰平声」、2.thanh huyền [垂調] (à) が「陽平声」、4.thanh hỏi [問調] (ả) が「陰上声」、5.thanh ngã [転調] (ã) が「陽上声」、3.thanh sắc [鋭調] (á) が「陰去声・陰入声」、6.thanh nặng [重調] (ạ) が「陽去声・陽入声」となる。但し、漢越音の声調に関しては、陽平声と陽去声(極一部)において、必ずしも全て理論的に当てはまる訳ではない(中古音にあった旧濁声母のうち、上声で次濁だったもの (子音 l, m, n, ng, nh, d[z/j], v で始まるもの)は、2.thanh huyền [垂調] (陽平声)ではなく、1.thanh ngang [平調] (陰平声)に、上声で全濁だったものの極一部は、濁上変去(6.thanh nặng [重調] (陽去声)に変化)せずに、5.thanh ngã [転調] (陽上声)になっている)。
平仄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 14:00 UTC 版)
すべての漢字(国字を除く)は、平声(平と略し、○で示す)又は仄声(仄と略し、●で示す)の何れか(場合によっては両方)に属する(詳細は平仄を参照すること)。 六朝時代から隋唐期にかけて、美しく響く平仄の組み合わせとして、次のような規則が確立した。
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平仄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/21 02:27 UTC 版)
中国語漢詩の音の調類であらわす場合、○、●、◎、◑、◐を用いて表現することがある。 ○は平声、●は仄声、◎は押韻をあらわす。◑と◐を使用することもある。
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平仄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 18:31 UTC 版)
第1句第2字が平字であるものを平起、仄字であるものを仄起という。 規則について述べれば、(1)二四不同、二六対といって各句第2、4字は平仄を異なるようにする。七言ではさらに第2、6字の平仄を同じになるようにする。 (2)各句第2字を横に見てゆき仄平平仄、または平仄仄平とする粘法を守る。 (3)押韻は五言では二四六八句に、七言ではさらに第1句にもする。ここに押韻しないのを踏落しという。 (4)頷聯(前聯)(第3第4句)、頸聯(後聯)(第5第6句)にはそれぞれ対句を用いる。 (5)孤平といって仄字の間に平字が1字はさまること、また、下三連といって下3字に平のみ、あるいは仄のみ連なることは避ける。 (6)同一字を用いない。ただしこの点では例外とされるものが多い。
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平仄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 05:29 UTC 版)
唐以前の古詩は平仄に対して全く自由であったが、唐以後は近体詩との区別を明確にするため、平仄も重視された。つまり、近体詩の規則から外れるような平仄が意識的に行われた。 古体詩に特殊な平仄の形式として「三平調」があり、最後の3字が平声になるものをいう。その他に平仄平となるものもあり、また珍しいものとして仄仄仄、仄平仄がある。
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