玄言詩とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 文芸 > > 玄言詩の意味・解説 

げんげんし 【玄言詩】


玄言詩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 07:47 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

玄言詩(げんげんし)は、4世紀頃に中国東晋で盛行した詩体。

正始年間、老荘思想に基づく学問(玄学)やそれを主題と哲学談義(清談)が、何晏らにより始められ、魏交替期の竹林の七賢の時代、続く東晋時代にかけて貴族社会全体で広く流行した。こうした風潮は詩歌にまで影響を及ぼし、東晋時代には、社会や身近な生活などの個別的・具体的な様相に関心を示すのを避け、観念的な玄学の哲理を説くことを主題とする「玄言詩」が登場し、東晋の詩風の主流を占めることになる。

南朝梁の鍾嶸『詩品』では、玄言詩の代表的詩人として、孫綽・許詢・桓温庾亮らの名前をあげている。中でも孫綽・許詢はその双璧とされ、世に「孫許」と併称された。しかし玄言詩は、鍾嶸に「理其の辞に過ぎ、淡乎として味寡(すくな)し」「皆な平典にして道徳論に似たり」と酷評されるように、抽象的な観念論に傾斜した結果、詩としての力強さや抒情性を失い、類型化の道をたどることになる。こうした反省から、東晋後期には、謝混が具体的な山水風景の美をうたう山水詩を創始し、続く南朝宋謝霊運の時代に全盛期を迎えることになる。また同時期、陶淵明が郷里の生活を主題とする田園詩を作るようになる。こうした新たな詩風が活況を呈するに及んで、玄言詩はしだいに衰退していった。

脚注

[脚注の使い方]

関連書




玄言詩と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「玄言詩」の関連用語

玄言詩のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



玄言詩のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
中経出版中経出版
Copyright (C) 2025 Chukei Publishing Company. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの玄言詩 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS