濁上変去とは? わかりやすく解説

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濁上変去

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 16:56 UTC 版)

濁上変去(だくじょうへんきょ、または濁上帰去/だくじょうききょ)[注釈 1]は、漢語音韻学と漢語方言学における術語の一つであり、中古漢語声調の変化の三つの主要現象の一つで、声母全濁である上声字が、去声に読み改められたことを指す(また、次濁上声字の声調が全清上声字と同じになった)。


出典

  1. ^ 羅邦柱 主編 (1988). 古汉语知识辞典. 武漢: 武漢大学出版社. pp. 93. ISBN 7307003481 
  2. ^   (中国語) 切韻刊誤. - ウィキソース. 
  3. ^ 馬文熙 等 編 (2004). 古汉语知识辞典. 北京: 中華書局. pp. 275. ISBN 9787101041132 
  4. ^ 唐作藩 (2002). 音韵学教程(第三版). 北京: 北京大学出版社. p. 174. ISBN 9787301016985 
  5. ^ 李小凡・項梦冰編著 (2009). 汉语方言学基础教程. 北京: 北京大学出版社. pp. 134、135. ISBN 9787301158517 
  6. ^ 北京大学中国語言文学系語言学教研室編 (2003). 汉语方音字汇(第二版重排本). 北京: 北京大学出版社. pp. 360、363. ISBN 7801840348 

補足

  1. ^ 漢語方言記録用の「□」「□」「□」「□」「□」「□」「□」「□」は、それぞれ「陰平」「陽平」「陰上」「陽上」「陰去」「陽去」「陰入」「陽入」の声調を表示する。
  2. ^ 別読 /lau/
  3. ^ 別読 /lau/
  4. ^ 船母は平声が主で、かつ上声は常に去に変わる、普段見かけるような字は多くない。
  5. ^ “後”も包括。

注釈

  1. ^ 訓読すれば「濁上 去ニ変ズ」「濁上 去ニ帰ス」。「全濁上声の去声への流入」、「全濁上声の去声化」などともいう。
  2. ^ 李涪は『切韻』が中原の“正統的”漢字音ではなく、華南方言における漢字音(呉音)に基づいていると非難してこのように呼んでいる。日本漢字音における“呉音”も、華南地方の漢字音が元になったものとしてこのように呼ばれる。呉は元来、揚子江下流域を指す。
  3. ^ 原文:
    呉音乖舛、不亦甚乎!上聲爲去、去聲爲上。
    (呉音の乖舛かいせん、亦た甚だしからざらんか!上声を去と為し、去声を上と為す。)


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