ゲルググキャノン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 00:32 UTC 版)
『MSV』で設定された。MS-14A(またはYMS-14)の背面にビームキャノンパックを装備し、頭部を補助カメラが追加されたものに換装した機体。 重火器支援型とされ、RA2タイプのビームキャノンを装備するが、これはもともと、開発が遅れていたビームライフルの代替として、水陸両用MSのメガ粒子砲の技術を転用したものであったともいわれる。 一年戦争終結までに生産、配備された数は15機にとどまっているが、それとは別に122機分のパーツが用意されている。 設定の経緯 もともとは、『SFプラモブック(1) 機動戦士ガンダム REAL TYPE CATALOGUE』(講談社・1982)掲載の「ゲルググ用オプションバーニヤ」の説明文にあった「新開発のビームキャノンを装備したタイプ」を、のちのMSV設定の産みの親である小田雅弘が『ホビージャパン別冊 HOW TO BUILD GUNDAM 2』(1982)誌上でB型と共に発表したオリジナル模型作例であり、背部にアタッチメント式の「ビームキャノンパック」、頭部には額上部に「補助カメラ」を有するゲルググである。この機体は高機動型であるMS-14Bとのペアで運用されるようイメージされているうえ、そのイメージソースはドイツ空軍でメッサーシュミットMe262を駆った「ノボトニー部隊」であった。小田雅弘本人によって『MSV』としての設定が固められ、1983年6月にバンダイによってプラモデルとして商品化された。 パーソナルカスタム機 トーマス・クルツ専用機 『MSV』に登場。「キマイラ」隊のトーマス・クルツ中尉が搭乗する機体。濃淡グリーンのスプリッター迷彩が施されている。 漫画『MSV-R 虹霓のシン・マツナガ』では、シン・マツナガ大尉確保の任を受け、コレヒドール暗礁宙域でジェラルド・サカイ大尉のゲルググキャノン(モノクロでしか確認できないが、一般塗装のパープルと同じ塗り分け)とともに出撃。隊長のジョニー・ライデン少佐からは生け捕りにするよう命令されているにも関わらず、マツナガのザクII FS型にビーム・キャノンの砲撃を浴びせる。その後マツナガ機に頭部を殴打されモニターが故障、行動不能にされそうになるもライデンのB型に救われる。サイド3宙域ではマツナガのゲルググJのパワーと気迫に圧倒される。 ジョニー・ライデン専用機 『MSV』に登場。B型のジョニー・ライデン専用機を換装したものではなく、塗装パターンが異なっており、機体番号もB型の「010」に対して「011」となっている。『ジョニー・ライデンの帰還 設定集』では、パイロット名に「ジョニー・ライデン少佐(イングリッド0)」と表記されている。 劇中での活躍 OVA『機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル』では、ビーム・ナギナタと通常の大型楕円型シールドを装備した本機が登場する。ア・バオア・クー攻防戦において、地球連邦軍のジム・コマンド宇宙戦仕様(ユーグ・クーロ機)と交戦、格闘戦の末に撃破されている。 アーケードゲーム『機動戦士ガンダム 戦場の絆』では、左腕のバックラーシールドの代わりに3連装ミサイルランチャーを装備している。そのため、右腕にはジェットエンジン補助推進システムがそのまま残っているという、珍しい構成になっている。 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、ソロモン防衛戦でキャノン砲装備のバックパックを背負ったゲルググが2機確認できるが、小さく描かれているため詳細は不明。
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