十二師団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 03:29 UTC 版)
春雨の実働部隊にあたる。最高指揮官である提督の下に、第一師団~第十二師団で構成されている。中でも夜兎族で構成された神威率いる第七師団は「春雨の雷槍」の異名を持ち、十二師団の中でも最強と謳われている。構成員たちは基本的に己の利権しか頭にないため、味方同士での小競り合いも日常茶飯事であるなど組織としての繋がりは希薄。元老院と神威の間で振り回される現状への反感から元老院を裏切って抹殺し、統制をもたらす新たな指導者として虚を快く迎え入れるが、烙陽での戦闘でその戦力の多くを失う。 阿呆(あぼう)提督 声 - 星野充昭 春雨の艦隊を率いる提督。影で組織の構成員からは「アホ提督」と呼ばれている が、実際は見識が狭いことを除いて、バカではない。 神威をはじめとする第七師団の台頭で己の地位が脅かされかねないと懸念し、春雨との盟約を結んでいた高杉と勾狼を使って神威を捕らえ公開処刑を企てていたが、本心では神威もろとも高杉も始末しようと考えていた。しかし高杉が神威を救うと同時に手を組んだことで形勢が逆転し、騒動の一部始終を元老に報告しようと小型船で脱出しようとするも、神威によって船ごと大破されてしまう。 第一師団 獅嶺(しれい) 声 - 野川雅史 第一師団団長。十二師団で最も古株の猛将。獅子のような容貌をしている。春雨の部隊を次々と撃破する星海坊主の前に現れたが、部下に紛れ込んでいた神威に、背後から真っ二つに斬られてしまい絶命した。 第二師団 馬董(ばとう) 声 - 関智一 第二師団団長。「三凶星」の一人。「星芒剣王(せいぼうけんおう)」「冥王星・馬董」の異名を持つ。春雨屈指の剣豪で、剣を持たせたら神威と互角とされるほどの実力の持ち主。額に人の心を読む目「覚眼(サトリ)」を持ち、両目は塞がれている。范堺同様、相手のボケに付き合うノリのいい性格。彼の種族は太古の昔は目も耳も持たず、覚眼のみで意志疎通を行う種族であったが、彼は太古の昔に退化した覚眼を呼び覚ますために目と耳も塞いでいる。攘夷戦争に参加していたころ、坂本の右手に剣士として再起不能に陥るほどの重傷を負わせたことから銀時と高杉に報復の対象として見られており、攘夷戦争時代に一人だけ斬れなかった相手が銀時と思われていたが、実は白夜叉(パクヤサ、声 - 檜山修之)という銀時に姿は似ている太っちょの別人だった。 銀ノ魂篇では、地球側の援軍として参戦し、鬼兵隊らと協力して天鳥船に突入するが、圓翔の施設放棄による爆破攻撃に巻き込まれて落命した。 第三師団 范堺(はんかい) 声 - 山路和弘 第三師団団長。「三凶星」の一人。「機巧導師」「天王星・范堺」の異名を持つ。全身機械の容貌をしており、「ナノマシンウイルス」で機械も人間も自らの支配下に置くことができる。本体は小型の球形をした機械であり、人型の姿は仮の姿に過ぎない。 坂本らが振ったガンダムのザクをネタにしたボケに付き合うなど、ノリのいい性格を併せ持つ。 銀ノ魂篇では、本体を失ったあと、武市によって十三ものデータを複製され、火之迦具土神の機能停止に利用される。 第四師団 猩覚(しょうかく) 声 - 小山力也 現在の第四師団団長。「三凶星」の一人。「海王星・猩覚」の異名を持つ。金色の体毛を持つゴリラのような容貌をしており、武器として赤い棍を携えている。集団行動や束縛を嫌う生粋の喧嘩好きであり、「戦は頭突きでするもの」と豪語する単純かつ豪快な性格。春雨を裏切った華陀の後釜として第四師団団長となるも、その性格ゆえに私闘で組織の兵力を潰したために幽閉されていたが、春雨を掌握した虚によって解放された。 桂たちの前に立ち塞がるが、桂との一騎討ちで左腕を失い、お互い渾身の頭突きを繰り出した末に敗北する。しかし桂の戦いぶりに潔く敗北を認め、桂を追撃しようとした部下を制した。 虚の撤退後、馬董と春雨の残党とともに組織を離反し、銀ノ魂篇では、鬼兵隊と組んで天鳥船を襲撃する。圓翔の施設放棄による爆破に巻き込まれるも生き延びており、武市の通信を傍受して彼よりも先に火之迦具土神のエネルギー回路を破壊し、特攻を仕掛けた彼らの命を救った。 華陀 声 - 伊藤美紀 元第四師団団長。かつては「宇宙に咲く一輪の華」の異名を誇ったが、組織内の派閥争いに敗れ失脚し、逃亡先の地球で再起を期すも再び敗れたあとに連れ戻され、投獄されて廃人と化した。元かぶき町四天王の一人。 第七師団 団員は全て夜兎族で構成された、「春雨の雷槍」と呼ばれる春雨最強の戦闘力を誇る師団。将軍暗殺篇では鬼兵隊とともに茂茂の命を狙うべく伊賀の里を襲撃したが、終盤で天導衆の側に寝返った一橋派と元老院の指示で離反した春雨の十二師団による切り捨てに遭い孤立させられる。なおも宇宙にて鬼兵隊とともに春雨相手に激戦を繰り広げるが、裏で春雨を掌握し利害を度外視して彼らを潰しにかかった虚の罠にかかりその戦力の半数以上を失う損害を被る。その後、烙陽決戦篇にて再集結し春雨から離脱した三凶星らとともに旅立ち、銀ノ魂篇では地球にて孫老師率いるアルタナ解放軍の夜兎部隊と交戦した。神威(かむい) 声 - 日野聡、安済知佳(幼少期) 第七師団の団長を務める夜兎族の生き残りの一人。神楽の兄であり星海坊主と江華の息子。神楽同様に青い目にサーモンピンクの髪を後ろで三つ編みにしており、ただでさえ大食漢な夜兎族の中でもかなりの食欲の持ち主。一人称は「俺」。常に笑顔を絶やさないが、その本性はきわめて凶暴かつ冷酷な戦闘狂で、非常に高い戦闘能力を誇る。 かつては家族想いの性格だったが、父の星海坊主の「強くなれ」という言葉に対する葛藤や母の江華の病に纏わる苦悩の末に、江華を救うために星海坊主を越えるべく夜兎族の古の風習である「親殺し」の遂行を試み、星海坊主に不意討ちをかけ片腕を奪うも返り討ちに遭い殺されかける。この一件で家を出ていき、当時地元の洛陽に来ていたあとに彼の師匠となる鳳仙率いる春雨の第七師団に入り、現在の地位にまで登りつめた。 吉原炎上篇にて出会った自身とはまったく異なる強さで鳳仙を撃破した銀時をはじめとする「侍」という存在に興味を抱き、いずれ倒すことを宣言し神楽のことを頼んで吉原を去った。 かぶき町四天王篇の後日談では、阿呆提督による切り捨てに合うが、高杉によって救い出され共闘し、大規模なクーデターを引き起こして阿呆提督を抹殺。新たな提督の座に就任 して第十二師団を指揮下に置き、高杉への恩義に報いるべく以降は鬼兵隊と行動をともにする。 将軍暗殺篇では、暗殺の対象と勘違いした喜々を出会ったその場で殴り飛ばし瀕死の重傷を負わせてしまう。第七師団を率いて将軍の一行を襲撃し沖田と交戦するが、船の誘爆に巻き込まれ決着は持ち越される。その後、阿伏兎に遅れて伊賀に到着しあやめと全蔵を追いつめ、乱入した神楽と拳を交える。終始優位に立ち回っていたが、突如現れた奈落に取り囲まれたことでひとまず神楽と休戦し、一時共闘する形で瀕死の重傷を負った高杉を連れて撤退した。 その後は宇宙にて鬼兵隊とともに春雨と交戦するが、裏で春雨を掌握した虚の罠にかかり多数の団員を失い、さらに春雨に協力していた父の星海坊主が同族の夜兎を殲滅する現場を目撃し激突しようとするも、艦の爆発により行方不明となる。その後、何らかの手段で烙陽に到着し、岩場から落下した高杉を救ったあと、星海坊主の前に現れ親子喧嘩を開始するが、止めにきた神楽の制止やさらに虚が姿を見せたことで中断される。そして虚との戦闘で重傷を負った星海坊主に怒りをぶつけ、神楽や阿伏兎の制止を振り切ってとどめを刺そうとするも、銀時に止めに入られ戦闘に突入し、互いに限界を迎えた中で銀時をかばった神楽に一瞬攻撃をためらった隙を突かれ敗北する。その直後に夜兎の本能に意識を呑まれてしまい暴走するが、それでも万事屋や阿伏兎の助けもあり自我を取り戻し、兄として妹である神楽と拳を交えようと相対するが、力尽きて倒れ込み神楽の膝の上で抱き留められた。その後は再び海賊として最強を求め戦い続ける道を選び、馬董ら春雨の残党とともに去っていった。 銀ノ魂篇では、源外を助けるため苦戦する神楽の前に再び姿を現し、孫老師を相手に共闘するも当初は息が合わず兄妹喧嘩を始めてしまい孫老師に圧倒される。しかし夜兎の力の暴走を恐れる神楽に対して助言し、そのうちに戦闘そっちのけで兄妹喧嘩を再開させてしまい、そのまま巻き込まれた孫老師を倒してしまった。その後は虚の元に現れて万事屋や真撰組、星海坊主らとともに虚に挑むも圧倒されるが、最終的に他の面々とともに虚にとどめを刺すことに成功した。 『3年Z組銀八先生』では、夜兎工業高校の生徒で春雨高校から転校してきた。「喧嘩上等 天上天下唯我独尊」の文字が入った学ランを着用している。強い力と戦いを好む性格は本編と同じで、妹である神楽曰く「兄貴に喧嘩をやめさせるのは、林家ペーに誕生日を覚えるなというくらい無理」。阿伏兎、云業の3人で「夜兎工三羽烏」と呼ばれている。 アニメオリジナルのショートアニメ版『BE-BOP カムイくん』では、春雨高校から銀魂高校と同学区の不良校都立夜兎工業高校の3年Ω組に転入してくる。 第2回人気投票では、新参ではあったが第7位を獲得。第3回人気投票ではさらに第3位にまで登り詰めたが、第4回人気投票では第7位に戻っている。第5回人気投票では第8位に転落し、第6回人気投票では第15位に転落した。[要出典] 名前の由来は北海道の地名・神威岳。 阿伏兎(あぶと) 声 - 大塚芳忠 夜兎族の一人であり、第七師団副団長。夜兎族の中でも歴戦を勝ち抜いてきた猛者であり高い実力を持つ。神威より年上であるということと副団長という立場上、師団内での役割は神威の補佐であり、特に交渉事に関しては神威自身が交渉事を苦手としていることもあり神威から一任されている。夜兎の血を誇り重んずるがゆえに、夜兎族同士の争いを嫌っている。 まだ春雨の雑兵だった時商売で烙陽を訪れ、その際に神楽を蹴られて喧嘩を始めようとした神威と出会った。彼の幼い時分からの長い付き合い。ゲームは任天堂の方を好んでおり、セガには興味がない模様。女性への好みは華陀がタイプらしい。 吉原炎上篇にて神威とともに吉原へ来たが、鳳仙と神威の交戦を止めた際に、鳳仙に左腕を落とされてしまう。その後、鳳仙の元へ向かう新八と神楽を圧倒的な力の差で追いつめるが、新八の危機に瀕して夜兎の闘争本能を覚醒させた神楽に敗北。彼女にとどめを刺されかけるも、神楽の手を汚させまいとする新八によって阻止され、結果的に命を救われる。その後、手加減したまま敗北したことを神威に咎められて殺められることを覚悟していたが、その考えとは裏腹に自分の補佐をしてくれる者がいないと困るとの理由で神威に助けられ、彼とともに帰還した。以降は義手を装着している。 将軍暗殺篇では神威とともに茂茂の一行を襲撃する。その中で全蔵が斬首した茂茂の首に疑念を抱き、伊賀への侵攻の際に本物の茂茂を発見し抹殺を図るが万事屋と近藤・土方・百地により阻止され、交戦の最中に春雨の元老院に呼応した天照院奈落の介入により、第七師団ともども春雨から追われる身となる。春雨に特攻を仕掛けた神威が行方不明となったあとは、第七師団や意識不明の高杉を含む鬼兵隊の残党と烙陽に潜伏する。そこでも春雨の襲撃を受けるが、星海坊主の助けを借りつつ逃走。神威と星海坊主の親子喧嘩、虚と星海坊主、銀時と神威の死闘など一連の戦いを見届けるが、神威が夜兎の本能に飲まれたあとは彼の暴走を止めるために万事屋の面々と共闘するなど(特に同族に対しては)かなり情に厚い一面を持つ。 『3年Z組銀八先生』では、神威同様、夜兎工業高校の生徒。何度か留年している。 アニメ版のショートアニメ版『BE-BOP カムイくん』では、夜兎工業高校の3年Ω組の生徒として登場。8回留年を繰り返し、ED(エンディング)でもまた留年をしている。 なお最初は吉原炎上篇で死亡する予定だったが、原作者が描いていくうちに気に入ったためそのまま生き残らせたとのこと。 云業(うんぎょう) 声 - 喜山茂雄 夜兎族の一人であり、第七師団団員。吉原炎上篇で阿伏兎同様神威とともに吉原を訪れたが、鳳仙と神威の交戦を止めた際に神威に胸を貫かれて命を落とした。 『3年Z組銀八先生』では、神威、阿伏兎同様夜兎工業高校の生徒。 ショートアニメ版『BE-BOP カムイくん』では、夜兎工業高校の3年Ω組の生徒として登場。銀魂高校の新八と同じようなポジションで最後は彼の「転校しよう」という言葉でだいたい終わるが、一度だけ阿伏兎の母役となっており、そのときはリンゴの皮を剥きながらの「転校させよう」という言葉で終わっている。 鳳仙(ほうせん) 声 - 銀河万丈 第七師団の創設者であり春雨の元幹部。神威のかつての師匠でもある。「夜王」とも呼ばれており、銀時たちに倒されるまで吉原を支配していた。実力は夜兎族の中でも秀でており、夜兎族最強と揶揄される星海坊主と互角に渡り合うほど。 第八師団 勾狼(こうろう) 声 - 安元洋貴 春雨の幹部であり、第八師団の団長。狼のような風貌の天人(戌威族であるかは不明)。左目にアイパッチをつけ、また左手がフックになっている「確実にキャプテン狙っている」ような風貌が特徴。活躍する神威を妬み、阿呆提督と組んで高杉もろとも抹殺を試みるが、返り討ちにあった。
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