地球にて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 13:56 UTC 版)
ガイとハニーたちが宇宙船で地球に降り立つと、原始人の姿の男たちに弓矢や槍で攻撃され、ハニーたちが連れ去られてしまう。彼女たちを捕らえた少女はヴァナのフレイヤと名乗り、ガイが道案内をさせた男はアサの者と名乗ったためフレイヤに殺される。フレイヤはガイたちが敵のアサ族でないと知ると、アサ族とヴァナ族が年に1回の祭で殺し合うこと、アサが憎いことを語る。フレイヤがガイをヴァナの長に引き合わせると、長は「神の声」がラグナロックを殺せと命じたと言って槍で攻撃してきたため、ガイは応戦して彼を気絶させる。長の体にマイクロチップが着いており、これが「神の声」を長に聞かせていた。レーザー兵器の攻撃を受けたことで、ガイは地球が原始の惑星というのはみせかけと気づく。 ニッドヘグと名乗る神が長の口を借りてガイに語る。2世紀前に彼は"LEAF"を操り、人類の歴史をやり直すべくアサ族とヴァナ族を作った。しかしラグナロックはこの惑星には不要であるから立ち去れ、と。長が失神した直後、複数の機械兵器の攻撃を受け、兵器を破壊すると、ニッドヘグは今度はフレイヤの口を借り、対決は避けられないが人間たちのいる地域では戦いたくないためニブルヘイムへ来いと告げる。フレイヤは長の血縁者だったので、チップに届く神の声を精神感応によって聞くことができ、ニッドヘグは彼女をも操ることができた。ガイは、ニッドヘグが北欧神話に登場する毒竜の名であり、その根の1本が極北の国ニブルヘイムへ伸びている宇宙樹ユグドラシルの根を囓るとされていること、"LEAF"のフルネームが"ユグドラシルの葉(leaf)"であり「ユグ」とはオーディンの別名であること、またユグドラシルが神々の黄昏(ラグナレク)の到来で朽ちるとされており、ノルンとはその日までユグドラシルが枯れないよう手当てする女神であることを説明した。巨大コンピュータ"LEAF"がユグドラシルの葉程度の存在かもしれないと気付きハニーたちは驚く。 神の声が眠っている長を通してフレイヤに伝わり、声の指示でガイたちは宇宙船に搭載されていたブレインズ・ガーディアン用の強装甲戦闘艇でまず妖精の国スヴァルトアルフヘイムへ飛び、徒歩で巨人の国ヨツンヘイムを進んだ。ヨツンヘイムで会った巨人は、自分が250年前に地球を守るため配属された「守り人」であること、ニッドヘグは自分の部下だったが彼のために他の守り人が全滅したことを話した。1人の異端者が仲間を滅ぼして神を名乗ったと聞き、自身も仲間を殺し「神々を滅ぼす男」と呼ばれていることから、"大いなる意思"がからんでいれば自分の場合と同じだと気付くガイ。ニッドヘグに導かれて現れたS・Aの攻撃のさなか、ニッドヘグに体を操られるフレイヤがガイを狙撃しようとするが、彼女はS・Aが放った銃弾からガイを庇って命を落とす。ガイはS・Aが乗ってきた宇宙船の制御機能を支配し、彼らに宇宙船のビーム砲を浴びせた。 ニッドヘグが空に自分の幻を映し出してガイに語りかける。「フレイヤこそ自分が作り上げた地球の新人種であった」と言うニッドヘグを、ガイは「自分に都合のいい新しい種族を作り、プラチナムでの"LEAF"による文民統制と同じことをする私欲まみれの独裁者が神を名乗るか」と詰り、ニッドヘグは「高次元の力を得ながら使い道を知らない。分別なくその力を使えば250年前に地球を死の星にした行為と同じ過ちを犯す、プラチナムを破壊したように」と言う。ガイの体から意識体が飛び出して宇宙船のエネルギーシールドによって具象化された。ニッドヘグはそのガイを自分の意識の内宇宙=ニブルヘイムへ引きずり込むと自身の意識をクロードの姿としてガイと対峙する。ハニーたちはガイの肉体を守りつつ、守り人が感じ取ったニッドヘグの居場所へ共に向かうが、そこは対侵入用高出力ビーム砲に守られており、彼らは全身をビームに貫かれてしまう。ニッドヘグに有利なその内宇宙においてガイの力は吸収され、外見も急速に老いていくが、"大いなる意思"の使徒となったかのように内宇宙へ入り込んできた3人のノルンの力を借りて復活し、反撃する。不利とみたニッドヘグは自分の意識を体へ戻すが、地下にあった体はその直後に、満身創痍になりながらもニッドヘグの座る玉座の前に入ってきた守り人が振り下ろした剣によって、真二つに切断された。 意識体のノルンたちが1つになり、意識体のガイをユグドラシル="大いなる意思"へと導いた。"LEAF"がベガルダー連邦も統治していること、人間が作り出した意識がすでに人間の手を離れたことを理解するガイに、"大いなる意思"は、両連邦のエリートは自然淘汰=神々の黄昏(ラグナレク)で消えていく運命だった、と語る。プラチナムを破壊したのは実は、戦場で逞しく生きる民間人(シビリアン)に比べ種としてひ弱になったエリートを淘汰しようとした"大いなる意思"であったが、住民はガイによって無事避難できたのだった。ガイは人類の半分以上を滅ぼそうとしたことを詰るが、"大いなる意思"は「存在に危機が迫ったときに種の進化が起こる」と告げる。さらに"大いなる意思"は2つの選択肢を示した。ガイが現在(ヴェルダンディ)を選べば淘汰されるべきエリートを消して自身が残された人類を導く。未来(スクルト)を選べば、淘汰されるべき種にも希望を与え、かつガイの肉体を復活させて彼や彼の子孫が戦争の終結を図る。ガイが選んだのは……。
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地球にて
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(登場順) フレイヤ 地球でガイが会った黒髪の少女で、ヴァナ族の1人。ヴァナ族の長(おさ)の親族で、彼が受け取る「神の声」を精神交感によって聞くことができ、長が気絶している間は「神の声」は彼女の口を通じてガイと会話する。ガイの強さに惹かれるが、ガイが彼女の首の後ろを撫でてマイクロチップを探したのを勘違いし、夜の砂浜でビキニ風の着衣を脱いで裸になり、彼の愛を求めてしまう。ハニーたちがガイに向ける愛情のこもった表情にふくれっ面で焼きもちを焼くことも。ガイを庇って致命傷を負い、苦しい息の下でガイへの気持ちを伝えてくるのに応え、ガイは彼女にキスをした。ニッドヘグは、彼女が200年がかりで生み出した新人種であったと言う。 名前の由来は北欧神話の女神フレイヤから。 ヴァナの長 他の人々と異なり片言でなく話すことができる。フレイヤの直系親族で、彼の首に埋め込まれたマイクロチップによって「神の声」を聞くことができる。ガイは、ヴァナ族と敵対するアサ族の長にも同様のチップが仕込まれ、「神の声」によって双方が戦いに仕向けられていると推理する。ニブルヘイムへの旅の間、マイクロチップに届く「神の声」を聞くために、気絶したまま運ばれていった。その体内にはニッドヘグによって自爆装置が組み込まれており、ニッドヘグに体を操られてガイに飛びかかると同時に爆死させられた。 「ヴァナ」「アサ」の名の由来は北欧神話のヴァン神族、アース神族から。 ニッドヘグ 「神」と名乗り、ヴァナとアサの長にマイクロチップで「神の声」を聞かせて部族を支配している。後述の守り人であった。内部に本当の体を収めた巨大な体は、地下の空間、2振りの剣を備えた王座に座っており、意識だけがガイと対峙する。ガイと同様に"LEAF"を凌駕する力を得ており、"LEAF"ともつながっていて「ラグナロック・ガイ」のことを知っており、彼もガイと同じラグナロックの能力者だったと思われる。250年前、地球において"LEAF"を操り、人類の歴史のやり直しを試みた。彼の言う「250年前に地球が死の星となった」とは、彼自身の何らかの行為が原因と推定される。"大いなる意思"はニッドヘグがエリートの生まれだと説明する。 個人的な能力はガイを圧倒していたが、ノルンの強い愛からもたらされた加護を得たガイに土壇場で逆転されて、本来の肉体のコントロールを失った隙を突かれる形でかつての戦友だった守り人の生き残りに人造強化生体諸共斬られて討たれる。 名前の由来は北欧神話の蛇ニーズヘッグから。また、彼の内宇宙を指す「ニブルヘイム」は同神話に登場する北の寒冷な世界の名前。 カウ・ユー、カウ・ミー、大鼻のギル、ピクシイ、赤帽子(レッド・ハット)ゴブリン スヴァルトアルフヘイムでハニーたちが会う妖精。前の3人が白い妖精、後の2人が黒い妖精とされる。実はニッドヘグの催眠波が見せた幻覚で、実体は生物兵器だった。ゴブリンの攻撃を受けるハニーたちを、催眠波の影響を受けなかったガイが生物兵器を破壊することで助ける。 妖精達と出会う場所「スヴァルトアルフヘイム」(en:Svartálfaheim)は、北欧神話に登場する小人の国の名前。 守り人 3人の人間を両手の平に乗せられるほど巨大な人間型の生き物だが、実は人造強化生体(バイオニカル・パワード・スーツ)で、内部の組織に人間が取り込まれるかたちで操縦を行なう。250年前、地球に戦火が及ばないように1万2千の守り人が配属されたが、ガイたちが会ったのはその最後の1人(もう1人がニッドヘグ)で、ニッドヘグの上司でもあり、彼によって滅ぼされた仲間の復讐のためにニッドヘグを探していた。ニッドヘグはガイたちに守り人のいるヨツンヘイムを徒歩で移動させることで、出会って相討ちになることを狙っていたらしいとされる。 ニッドヘグは甲冑を着た外見をしているが、最後の守り人はおそらく甲冑を失っており、筋肉組織が露出しているとも見える顔や体が剥き出しになっている。 ガイたちと守り人が出会う場所「ヨツンヘイム」は、北欧神話に登場する巨人の国の名前。
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