詩女(うため)
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「花の詩女 ゴティックメード」の記事における「詩女(うため)」の解説
惑星カーマインの民をまとめる女性指導者。カーマインの複数の部族や国家を良き方向へ導く役目を担う。時が訪れると代替わりが行われ、次代の詩女に指名された少女は生まれた土地の祠に1年間篭って代々の詩女の記憶を受け継ぐ詩禊(うたみそぎ)を行った後、都行(みやこいき)と呼ばれる都へ登る儀式を経て正式に詩女となる。預言(予言ではない)を発するとされるが、その詳細は不明とされる(その預言を直接受けた者だけが知っているとされる)。ウォー・キャスターは人民支配を目的とするものだと批判するベリンに対し、詩女も支配の為の存在だとトリハロンは反撃した。詩女の能力などは不明な点が多い。
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詩女
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「ファイブスター物語の登場人物」の記事における「詩女」の解説
「うため」と読む。炎の女皇帝ナインより代々記憶と星団の歴史を継承している女性達。AD世紀より続く領土なき大国「アトール聖導王朝(ハー・マジェスティ・インペリアル・キングダム)」の皇帝を兼ねる。旧設定におけるアトールの巫女に相当する存在。ナイミン以降は全て惑星カーマイン=ボォスにおいて出生した人物が就任している。 強力なバイター、とくにスコーパーの能力を持つ人物も少なくなく、貴賎を問わず多くの人々に触れ合いながら数々の活動や助言を行い、ハスハントの人々の安寧を支える。極めて巨大な政治力を持つ一方で立憲君主的な律を課しており、よほどの必要がない限り聖都ラーンを中心としたミノグシア以外の国々に対し直接の関与を避ける傾向が強い。ただし、後の星団史に大きく関わる出来事においては「ネードル・シバレース」のような代理人を遣わしたり「預言」を与えるなどして力を及ぼすこともいとわない。 詩女は就任後、原則として聖宮ラーンを離れることはなく生涯を過ごす。例外はまだこの習わしがなかった時代のナイミンやジスデラらと、特殊な役目を帯びてデルタ・ベルンに赴いたリトラ、そして「生涯処女」の禁忌を犯し不名誉な退位を経たフンフト、そして就任の経緯からラーンへの群行すら行わず、ハスハントの首都ベイジの王宮から生涯出ることのなかったムグミカである。そのため、詩女が他の地に力を及ぼさねばならない場合、先に挙げたネードル・シバレースなど忠実な従者人が彼女らの目や耳や手足となって働きを遂げる。 次代の詩女は、先代の詩女によって直接指名され、引き継ぎとして「記憶の継承」がなされる。何らかの理由により詩女が不在となり空白期間が生じた場合はセントリーとともに新たな詩女が現れる。この場合、すでに「記憶の継承」がなされているが、これにはセントリーが大きく関係しているという。新たな詩女が就位するにあたっては、まず「都行き」という習わしが果たされる。彼女らはまず生まれ故郷に赴き、そして一年の歳月を経たあとでラーンに向けての旅路に就く。この一年の期間は、「記憶の継承」によって得た膨大な記憶の整理のために費やされるという。ラーンへの途は空路を頼らず、特殊な装飾が施された陸上船「セイラー」を伴ってゆっくりと陸路を進んでゆく。これは実質的に初代の詩女であったナイミンの功績を辿り再現する目的で行われるとも言われる。事実、この都行きは詩女の初めての仕事をも兼ねており、彼女らは道行きで滞在した都市や街、ときには村や集落で歓待を受けながら、かつてナイミンがそうしたように、そこで受ける相談を解決したり、あるいは助言を与えたりする。この「都行き」の警護を兼ねる随伴者にはさほど規定がないようであり、少なくとも過去には星団でも屈指の騎士と兵力を伴った他星の大帝国が上空から警戒を務める中、その時代最強のボルテッツ複数を伴って旅を行った詩女も存在する。 また、新たな詩女が就位した際、それまでラーンで司政の中枢を担ってきた高位神官は全員が勇退するしきたりとなっている(幾人かが相談役として残される例外もある)。これにより、組織の腐敗や陳腐化が防止され、保身を目的とした不要な権力構造の構築も予防される。新規組織構築に伴う混乱は詩女が継承した知識や相談役、中枢外の人員のはたらきにより極力回避される。このシステムについては星団の多くの国家が採り入れを望むものの、残念なことに完全に成功したケースは見られない。 代々の詩女達はその活動内容や功績などに応じた呼び名が(多くは死後に)付けられている。なお、ここに名前が上げられているのは詩女たちのうち一部であり、全員ではない。 詩女原母 ヘリオス・ナイン・ユニオIII 詩女の母とも呼ばれ、詩女の記憶継承システムを構築した人物。超帝国ユニオの皇帝。詳しくは#AD世紀を参照。 黒の聖女 ヤーン・ダッカス・カステポー ユニオIV ナインの実子。記憶を超帝国系列ではない女性に受け渡し、詩女の起点となった人物。詳しくは#AD世紀を参照。 中原の詩女 ナイミン・ハスハ・アトール ヤーンから記憶を受け継ぎ、事実上初めて詩女となった人物。ハ・リの地を拠点とし、ミノグシアやカステポーの人々の生活の助けとなることを生涯の務めとした。彼女のこの行いにより、「詩女」という存在が世に知られるようになったともいえる。 星の詩女 スジタス・ボォス 二代目の詩女。ボォス星の名前の由来となった人物。ハ・リにて政務を行いながら、詩女の言葉としてカラミティのダス・ラント連合帝国の東西分裂を予言し、その機に乗じて衛星地域であったギーレルやハスハント地方などに移民による国家を次々と立ち上げさせた、政務に長けた女性。 水引の詩女 アオイ・ラジョラ 巨大化してゆくハ・リの内政と安定とに生涯を注ぎ、運河「タイダル(もっとも、そう呼ばれるのははるか後の時代になってからである)」の建設を開始した詩女。 緑の聖女 ジスデラ・トークナン ハ・リから出て、他国からの干渉を受けるミノグシア諸国やカステポーを巡り、人々の相談を受け続けた詩女。 北限の詩女 ローショー・オーハイネ 当時はまだ未開の荒原であり、「北限地方」と呼ばれていた北部ミノグシア出身の詩女。これらの北限地方の発展と安定とに生涯を捧げ、後にベラ・イェンシング・バトラントの新興三国が産まれる土壌を築いた。 開国の詩女 ヒュツァ・リルレ ラーンの三代前の詩女。両親はカラミティ星出身であるが、カーマインで産まれた。このことより、詩女の条件が「カーマイン出身であること」ということが判明する。 花の詩女 ラーン・ユニオV(在位451 - ?) 「星団暦」と呼ばれるほど深く歴史に関わった詩女。「阿闍梨(アジェリ)」という称号も持つ。星団歴451年に詩女となり、後のフィルモア皇帝サイレンと共に都行きを遂げた。歴代の詩女の中でも最もやさしく、人々に人気のあった人物である。在位中も幾度もの暗殺計画に巻き込まれながら、頻繁に王宮より市街に降りて人々との語らいを楽しんだという。 実はナイン・ユニオIIIの実子であり、ヤーン・ユニオIVの妹に当たる(カイエンの叔母でもある)人物であったことが明かされており、ナッカンドラ・スバース同様何らかの理由でボォス星に残されたと見られる。 彼女の時代にハ・リは学術都市として大きく発展する。 『花の詩女 ゴティックメード』に登場するベリン・アジェリその人。 にきたまの詩女(輝きの詩女) ライヒ・ナカカラ(在位2010 - 2130頃) クリスティン・Vに預言を伝えた詩女として登場。別名「トホホの詩女」。 星団連合委員会を隠れ蓑として詩女ごとラーンを潰そうとする巨大勢力に対しラーン教導学院の学生たちとともに立ち向かい、ついに勝利を収める。2017年には「東宮西宮の乱」を納め、クバルカン法国法王マリーナが星団法を産み出すきっかけを作る。また、2020年にデルタ・ベルンを中心として発生した星団を大きく揺るがす出来事にも関わる。セントリー「ライブ」による直接の加護を受けていた事実が、彼女が統治していた時代が星団としても大変危険な激動のもとにあったことを窺わせる。グリース王国玉座を急襲したボスヤスフォートの「正体」も看破しており、その知識は後の詩女にも受け継がれてゆく。この時代の重要人物の殆どは彼女と強い繋がりを持っていたという。 なお、彼女の時代には、「ツィー・ミーン」なる少女がラーン教導学院に裏口入学している。 あらたまの詩女 メル・クール・リトラ・天照(在位2015 - 2122没) ナカカラと同時期に在位していた、もう一人の詩女。イースト・カステポーのフランダー出身の戦災孤児で、ナカカラに引き取られて記憶継承を果たしている。詩女である事実は秘匿されたままデルタ・ベルンに赴き、ラーンではなくグリース王国を終の棲家とした。リトラを「あらたまの詩女」として知るのは、歴代の詩女を含めたごく一部の人間のみである。 2020年に発生した事件によりF.U.ログナー=カラミティ・ゴーダース王を喪ったデルタ・ベルンをその「グレイン」の力により寿命を削ってまで守護し続けた。彼女がいなければ天照・ディス・グランド・グリース・エイダス・フォースは別として、天照家は確実に崩壊・滅亡していたと伝えられる。ナカカラが共有していた情報を除いて彼女の記憶が後の詩女たちに継承されることはなく、実際に何をなしたかは天照やログナー、ミコトといったわずかな人物しか知ることはない。詳しくは#A.K.D.を参照。 集約の詩女 クルル・タイダル(在位2220 - 2300代) ナカカラ退位から80年もの詩女不在の空白期間を経て就位した、クルル王国の王女であった女性。かつてフィルモア帝国の所領であったナカカラ中原地方をミノグシア領ナカカラ王国として統合する。これに対しては無論フィルモア帝国やメヨーヨ朝廷も軍事介入したものの、2310年に星団を揺るがす「ファティマ発明」という大事件が発生したことから星団列強諸国は紛争から手を引かざるを得なくなった(もっとも、こうなることを予知していたからこそ、タイダルは事に及んでいた)。 天照の依頼によってナッカンドラ・スバースの制御も託されており、彼の血がリチウム・バランスに提供されたがために始源となる4人のファティマが誕生した。したがって、ミノグシアを一つの「塊」として集約したことに加え、ファティマ誕生を司った詩女としても星団史に名を残している。 また、彼女にちなみ、ラーンに築かれた人工河川「ラーン運河」が改めて「タイダル川」として命名を受けることとなった。 全視の詩女 ホルリ・エダクダ(在位2355 - 2400代末) 2364年、レント国王ジェスター・ルースが初めて「マスター」制度を生み出した場に立ち会う。また、西ハスハント王国の王子であったデューク・ビザンチンに二代目剣聖の称号を与える。「ネードル・シバレース」の資格とディー・カイゼリンを預けられたビザンチンは2490年のハスハント内戦において、AFインタシティをパートナーにハスハの大地を守り抜く。 抱擁の詩女 ルーザツギィ・ダルタン(在位2501 - 2600頃) 静寂の詩女 トーキィ・ジキジディ(在位2600代 - 2700代末) 己とクーンとの関係を知って狂気の淵に陥り、ついに薬物中毒者とまでなってしまったダグラス・カイエンを封印。聖宮ラーンにて凍結した詩女。 晴天の詩女 ボルサ・バスコ(在位2803 - 2918) ナッカンドラ・スバースから始まる純血の騎士の血筋を持つ詩女。バキン・ラカン帝国聖帝ランダの娘であるラシャ・バスコを母とする。2790年に始まったハスハ統一戦争に際して2810年にダグラス・カイエンを目覚めさせ、剣聖位を預けた(統一戦争終結後の2819年にカイエンは消息を断つ)。2859年に慧茄を剣聖として指名。2880年代にはエストを保護、以後ツーリー・パイドルをマスターとして得るまでエストは詩女の保護下に置かれる。 詩女としてのボルサの最後の大仕事は2916年、カイエンと別れることとなったクーンをセントリー・マグマに預けたことである。アウクソーがカイエンのファティマとなったのも同時期であることから、彼女の二重記憶に関しても関与した可能性が高い。 沈黙の詩女・魅惑の聖女 ナトリウム・フンフト(在位2920 - 2961、3030 - 3070?) 詩女の身でありながら直接的に政治力を行使した唯一の人物。 2961年、カモン・ピアノ・メロディ公爵との間に一子をもうけるという「生涯処女」という詩女の定めを破った不祥事により一度退位しつつも、ムグミカの早逝により再度詩女として復位する。記憶こそ継承されてはおり、スコーパーとしても凄まじい能力を持っているものの既に預言の力は失っている以上、詩女としては何も伝えられない人物=「沈黙の詩女」という不名誉な称号を第二期就位時に得ることとなったが、後にそれが誤りであったことを大いに知らしめたことから「魅惑の聖女」という新たにして名誉ある称号を得ることとなる。詳しくは#ミノグシア連合(ハスハ連合共和国)/アトール聖導王朝を参照。 なお、彼女は記憶の継承によってベリンやナカカラといった歴代の詩女のフィルモア帝国皇帝に対する想いをも受け継いでおり、政略を抜きとしてダイ・グ・フィルモアに対し本心からの慕情を抱いていた。 転生の王女 ムグミカ・コレット(在位2962 - 3030没) 最も年若くして世を去った悲劇の詩女。 フンフトの退位により幼少にして詩女となったものの、まったくの偶然として祖父がハスハント共和国国王ラオ・コレット・クルールであったことが彼女の命運を定めた。 ハスハ連合共和国が樹立したのはまさにムグミカが詩女に就く直前であり、そこでハスハ連合共和国代表議長の血族が詩女となってしまうことはいかにムグミカが超絶的なスコーパー能力を有しているとはいっても恣意性を疑われるとともにミノグシア統一を「ラーンやコレット家による権力志向の結実」として誤認させ、結果歴代の詩女の名をも汚してしまいかねない。一方で、以後の詩女の動向を代表議会に、あるいはハスハ連合共和国の政治を聖宮に左右されることも決してあってはならない。 国王以前にミノグシアの一住人であるラオ・コレットはこの極めて難解な命題に対して、ラーンとの関係性および孫娘の自由を代償に、政治と詩女とをともにハスハント王宮に置く形をもってミノグシアを一つに結束させた。詩女は生涯を聖宮から出ることはない。ゆえに、ムグミカはラーンに赴くことはなく、またベイジ以外のミノグシアの大地を踏んだことのない唯一の詩女としてその短い生涯を終えた。高位のスコーパーが故に「ナ・イ・ン召還のための贄となる」という己の最期を知っていた可能性はあるものの、それでもムグミカは己の生命が消える最後の瞬間まで、己が「マジェスティック・スタンド」を全うした。詩女は皆、決して生を自ら放棄せず、未来に絶望することもない。 生前に次代の詩女としてマグダルを指名していたにもかかわらず、ムグミカがベイジを在所としていたがためにフンフトのもとで政務を担っていた高位神官たちがまさに歴代の詩女たちがしきたりによって排除してきたはずの腐敗した権力構造を構築してしまっており、より長く権力を操りより長く甘い汁を吸うために指名を握りつぶしてしまった。再び詩女の座についたフンフトは陰ながらこの旧勢力とも戦い続けている。 その他については#ミノグシア連合(ハスハ連合共和国)/アトール聖導王朝を参照。 時(とわ)の詩女 マグダル・カイエン(在位3070? - 3200代?) ダグラス・カイエンの娘。すなわち「血の召還」により星団に戻ってきた詩女原母ナ・イ・ンにとっては曾孫にあたる。その血縁があってさえナインはマグダルを一顧だにせず、詩女の座を取り戻したマグダルが兄弟とともにボスヤスフォートを打倒するその時まで、一切の助力を与えない。同じく、詩女の守護者であるはずのセントリー達もムグミカに対してはなんらの恩恵も及ぼさない(これはラーンの腐敗した神官たちがムグミカを詩女と認めない口実の一つとなっている)。一方で、マグダルが何者なのか、なぜ超帝國北都「マグダル」の名を与えられたのか、先代詩女ムグミカは全てを知悉していたという。その他の事柄については#ミノグシア連合(ハスハ連合共和国)/アトール聖導王朝を参照。 なお、彼女の退位後も新たな詩女が就位することが確定している。
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