人民支配
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 23:07 UTC 版)
守護の人民支配は、段銭・棟別銭や守護役などの課役を国内一律に賦課することによって行われた。段銭・棟別銭とは、元来、朝廷・幕府が臨時経費の調達のため、守護に命じて国内に均一に賦課する租税だったが、後に守護が独自で賦課する守護段銭へ変質した。また守護役とは、守護が独自に領内の百姓らへ賦課した各種課役であり、多くは夫役(労働課役)の形態を取った。守護役は、村落を単位として賦課されることが多かった。 室町期の人民は、国人層では国人一揆(国人領主連合)などの、村落の百姓らでは惣村・郷村などの結合形態をとっていたが、いずれも守護の支配を受けていた反面、その独立性をある程度、守護から認められてもいた。守護領国制における人民支配は必ずしも強固なものではなかったが、時代を追うごとに人民支配は深化していった。
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