村田省蔵 (洋画家)とは? わかりやすく解説

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村田省蔵 (洋画家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/04 06:57 UTC 版)

村田 省蔵
(むらた しょうぞう)
生誕 1929年6月15日[1]
石川県金沢市[1]
死没 (2018-07-14) 2018年7月14日(89歳没)[3]
神奈川県鎌倉市[3]
国籍 日本
出身校 金沢美術工芸専門学校洋画科[4]
著名な実績 洋画
代表作 「春めく」[5]
流派 村田様式[6]
受賞 菊華賞 – 第11回日展
1968年 箱根新涼
[1][2][7]
恩賜賞日本藝術院賞 – 第37回日展
2006年 春耕
[1][2][7]
旭日中綬章
2011年
[1][2][7]
活動期間 1949年 - [1][2]
影響を受けた
芸術家
宮本三郎[1]
小絲源太郎[1][2]

村田 省蔵(むらた しょうぞう、1929年昭和4年)6月15日[1] - 2018年平成30年)7月14日[3])は、日本洋画家[1]石川県金沢市出身[1][2]

2013年(平成25年)に石川県立美術館で開催された『村田省蔵展 -画業60年の歩み-』では「卓抜な描写力と師・小絲に鍛えられた深い色彩を両輪」「美しい自然を賛美して描くものと、近景をクローズアップし、自己の感興や思いを述べるものとがある」[8]「多彩かつ濃厚な色彩と緊密な構図は村田様式」[6] と評されている。

略歴

早期

1929年(昭和4年)6月15日、石川県金沢市にて生糸問屋を営む生家の五男として生まれる[1]1942年(昭和17年)、石川県立金沢第二中学校へ入学[1]1944年(昭和19年)海軍飛行予科練習生として滋賀航空隊に入隊する[1]1945年(昭和20年)終戦により石川県立金沢第二中学校へ復学した際、第一回現代美術展にて宮本三郎の作品に感動、画家を志す[1]

画家として

1949年(昭和24年)3月に第35回光風会展、同年10月第5回日展(日本美術展覧会)にてそれぞれ初入選[1][2]1950年(昭和25年)3月、1951年(昭和26年)、金沢美術工芸専門学校洋画科卒業[4]。上京し東京都文京区に居を構え、周辺風景を描くようになる[1]と同時に、小絲源太郎に師事[1][2]1959年(昭和34年)、東京都保谷市[注釈 1]にアトリエを構え、同年4月、第45回光風会展で会友賞受賞[1]1966年(昭和41年)、光風会を退会[1][2]

1968年(昭和43年)11月、第11回日展で菊華賞受賞[1][2]1998年平成10年)第30回改組日展で「春めく」が内閣総理大臣賞受賞[1][2][5]2006年(平成18年)6月、第37回日展にて恩賜賞日本藝術院賞受賞[1][2][7]、同年日展理事、日本藝術院会員[注釈 2][1][2][7]

この間、2000年(平成12年)に金沢学院大学美術文化学部教授に就いている[1]

晩年

2010年(平成22年)11月1日、神奈川県鎌倉市へ絵画寄贈し鎌倉市政功労者となる[9][1]2011年(平成23年)6月、旭日中綬章受章[1][2][7]

2018年7月14日、肝臓がんのため神奈川県鎌倉市の自宅で死去。89歳没[3]。叙従四位[10]

主な作品

太字は受賞。外部リンク作品一覧も併せて参照。
作成年 作品名 備考
1950年 「黄衣」 第6回日展[11]
1957年 「水門」 第43回光風会展[12]
1959年 渡船場 第45回光風会展会友賞[13]
1964年 「館(長崎)」 [14]
1972年 「午後の町」 第4回改組日展[15]
1975年 「茜」 第7回改組日展[16]
1979年 「城塞」 第11回改組日展[17]
1980年 「双樹」 第12回改組日展[18]
1987年 「麦秋」 第19回改組日展[19]
1987年 「古い館」 鎌倉美術展[20]
1992年 「丘」 第24回改組日展[21]
1996年 「春近し」 第28回改組日展[22]
1996年 「尾道水道」 第42回現代美術展[23]
1998年 春めく 第30回改組日展内閣総理大臣賞[5]
2008年 「斑雪」 第40回改組日展[24]
2009年 「凛として」 [25]
2011年 「芽吹き」 第43回改組日展[26]

出展

  • 2007年(平成19年)
    • 2月8日(木)~2月13日(火)横浜市港南区上大岡京急百貨店7階 催事場
      第8回 一枚の繪 絵画展 ―巨匠から新鋭まで300点を展示―
      • 村田は、「湘南好日」「薔薇図」等を 出展した。
      • 会期として、2007年(平成19年)2月8日(木)~2月12日(月・祝)は午前10時~午後8時まで、  
        最終日2月13日(火)は午前10時~午後5時まで開場した。
      • 本絵画展への招待作家として、日本芸術院会院就任記念として、
        日本芸術院賞恩賜賞受賞した村田は、2月10日(土)に出席、
        同じく招待作家立川広己は「赤い盛り花」等を出展し、
        2月8日(木)~2月12日(月・祝)まで出席した以外にも他画家1名も来場・出展した。[27]
  • 2009年(平成21年)
    • 1月14日(水)~1月20日(火) 神奈川県横浜市港南区京急百貨店上大岡駅)7階・催事場にて。
      「第10回一枚の繪絵画展」 ― 巨匠から新鋭まで200点を展示 ―招待作家、立川ら画家計3名出席。
      村田の「安曇野の春」F8号 等の作品が出展された。[28]
    • 2月26日(木)~3月1日(日)「第4回アートフェスタ in 東京フォーラム」(東京・有楽町東京国際フォーラム
      東京国際フォーラムB1ロビーギャラリー
      ― 一枚の繪がお届けする200点のコレクション。入場無料。―招待作家・立川ら計3名画家出席。
      村田の「パンジー」SM号 等の作品が出展された。[29]
    • 6月7日(日)~6月11日(木) 東京・中央区銀座、スペース銀座の杜にて。一枚の絵づくし 2009 アートフェア。
      招待画家・佐藤哲、立川ら、その他合計13組の画家等が出展・毎日在廊する中、
      村田は「パンジー」F3 等の作品出展。[30]

脚注

注釈
脚注
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa 村 田 省 蔵 年 譜”. 石川県立美術館 (1999年). 2016年1月9日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n 村田省蔵展 ―四季を愛でる―”. 和光 (2013年). 2016年1月9日閲覧。
  3. ^ a b c d “洋画家の村田省蔵氏死去”. 時事ドットコムニュース (時事通信社). (2018年7月14日). https://web.archive.org/web/20180714221935/https://www.jiji.com/jc/article?k=2018071400513 2018年7月15日閲覧。 
  4. ^ a b デジタル版 日本人名大辞典+Plus. “村田省蔵(2) むらた-しょうぞう”. 講談社. 2016年1月9日閲覧。
  5. ^ a b c 春めく”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  6. ^ a b 石川県立美術館だより” (PDF). 石川県立美術館. p. 4 (2013年2月1日). 2016年1月9日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g 会員詳細”. 日本芸術院 (2006年12月15日). 2016年1月9日閲覧。
  8. ^ 村田省蔵展 -画業60年の歩み-”. 石川県立美術館 (2013年). 2016年1月9日閲覧。
  9. ^ 広報かまくら平成22年度11月1日号2面”. 鎌倉市 (2014年10月8日). 2016年1月9日閲覧。
  10. ^ 『官報』第7328号、平成30年8月16日
  11. ^ 黄衣”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  12. ^ 水門”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  13. ^ 渡船場”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  14. ^ 館(長崎)”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  15. ^ 午後の町”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  16. ^ ”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  17. ^ 城塞”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  18. ^ 双樹”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  19. ^ 麦秋”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  20. ^ 古い館”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  21. ^ ”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  22. ^ 春近し”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  23. ^ 尾道水道”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  24. ^ 斑雪”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  25. ^ 凛として”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  26. ^ 芽吹き”. 石川県立美術館. 2016年10月8日閲覧。
  27. ^ 横浜市港南区・上大岡、京急百貨店7階催事場。2007年(平成19年)2月8日(木)~2月13日(火)招待画家として、村田、立川ら3名画家出席・出展。令和元年2019年11月閲覧
  28. ^ 神奈川県横浜市港南区、京急百貨店(上大岡駅)7階・催事場。2009年(平成21年)1月14日(水)~1月20日(火)「第10回一枚の繪絵画展」招待画家立川広己画伯等出席出展。村田省蔵画伯「安曇野の春」F8号出展。令和元年2019年8月10日閲覧
  29. ^ 東京・有楽町、2009年(平成21年)2月26日(木)~3月1日(日)「第4回アートフェスタ in 東京フォーラム」招待画家、立川広己画伯等出席出展。村田省蔵画伯「パンジー」SM号等出展。令和元年2019年8月10日閲覧
  30. ^ 東京・中央区銀座、スペース銀座の杜にて。2009年(平成21年)6月7日(日)~6月11日(木)一枚の絵づくし 2009 アートフェア。招待画家・佐藤哲・立川ら計13名画家出展。他、東郷青児画伯・村田省蔵画伯等出展。令和元年2019年8月閲覧

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