日本の大量殺人事件
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下記の一覧は1945年以降に日本で発生した「大量殺人事件」とされているものである。 事件名の列は都道府県順にソート。一部テロ事件や放火事件も含む(放火によって多くの死者が出た事件は、一般的に大量殺人として扱われないことが多い)。 戦後の日本における大量殺人事件事件名犠牲者発生年備考 27/寝屋川工場主一家殺害事件 6 1945年 住み込み従業員が一家を虐殺し家財を処分して逃亡。1948年に死刑執行。 30/和歌山一家8人殺害事件 8 1946年01-29 母親に冷たい仕打ちをしたと思いこんだ弟が兄一家を虐殺。死刑判決が出たが後に恩赦され1968年に仮出獄。 40/中間町・雑貨商一家殺害事件 6 博打で負けたために一張羅を取られた炭鉱夫が逆上して雑貨商一家をツルハシで虐殺。1948年に死刑執行。 09/日光中宮祠事件 6 警察は旅館経営者一家が心中したとして処理したが、1955年になって実際は強盗放火事件であったことが判明。実行犯2人が死刑執行になったのは1974年のことであった。 20/長野県市田村一家7人殺害事件 7 1946年5月10日、長野県下伊那郡市田村(現:高森町)で一家7人の殴殺死体が発見された。犯行は前夜(5月9日夜)とされ、強盗目的の犯行とされたが、未解決のまま1961年5月に公訴時効を迎え迷宮入りした。 43/一勝地村農家6人殺害事件 6 1946年8月29日に熊本県球磨郡一勝地村(現:球磨村)で発生。朝鮮半島へ引き揚げようとした朝鮮人3人による犯行。 13/帝銀事件 12 1948年01-26 冤罪が指摘されている毒殺事件。容疑者は犯行を否認したまま獄死。 01/北海道音江村一家8人殺害事件 8 1948年3月31日、北海道空知郡音江村(現:深川市音江町)にて発生。農家の男性(当時39歳)が、自宅から数 km離れた場所に住む一家8人(夫婦と子供6人)を斧で撲殺したとして強盗殺人罪に問われたが、証拠不十分のため、被告人の男性は1949年(昭和24年)6月22日に旭川地裁で無罪判決を言い渡された。その後、旭川地検は判決を不服として札幌高裁に控訴したが、控訴審でも無罪が言い渡され、1952年8月に最高裁で上告が棄却されたため、被告人の無罪が確定した。その後、警察は事件を再捜査しなかったため、同事件は未解決事件となった。 13/三鷹事件 6 1949年 国鉄三大ミステリー事件のひとつ。 01/北海道拓殖銀行美深支店事件 6 1950年 銀行住宅にいた支店長夫妻とその娘2人、支店長代理夫妻が殺害され支店事務室にあった現金約100万円を強奪。支店長の娘3人は別室にいて助かったが、犯人が特定できず未解決。 27/黒山事件 6 1951年 大阪府の北八下村で発生した青物商一家放火殺人事件(未解決)。 02/青森県新和村一家7人殺害事件 7 1953年 青森県中津軽郡新和村(現:弘前市)にて、実家のリンゴ農家に味噌を盗みに入った男が、家にあった猟銃で父親一家7人を射殺。その際に、銃口から出た火が布団に引火して実家が全焼し、長兄の子供1人が焼死(死者計8人)。刑事裁判では「殺人行為におよんだ際は心神喪失状態だった」と認定され、住居侵入のみ有罪(懲役6月・執行猶予2年)となった。 40/福岡県豊津村一家8人殺害事件 8 1954年09-07 福岡県京都郡豊津村(現:豊津町)で発生。家族11人が同棲していた理髪師の男に襲われ8人が死亡。犯人の男は2年後に死刑が確定。 08/茨城・徳宿村精米業一家殺害事件 9 茨城県鹿島郡徳宿村(現:鉾田市)で発生。毒殺後住居を放火した事件。被疑者が逮捕後に青酸カリで自殺。 35/仁保事件 6 著名な冤罪事件のひとつ。 14/川崎市一家7人殺害事件 7 1957年03-04 高校をノイローゼのため中退した男が家族を皆殺しに。検察は統合失調症と判断し不起訴処分にし精神病院に強制収容措置とした。 13/昭和郷アパート放火事件 8 東京都昭島市で発生。火災保険金目当てに自宅アパートを放火。類焼により大惨事に。 01/北海道真狩村一家6人殺害事件 6 1959年06-04 北海道虻田郡真狩村(後志総合振興局管内)で発生。農家で住み込みで働いていた男による犯行。1962年に無期懲役が確定。 11/岩槻一家7人殺害事件 7 家庭環境に疲れ果てた男が無理心中しようとして自宅を放火。1審では無期懲役であったが控訴審で死刑となり後に確定。 42/島原酒造元一族殺害事件 6 1970年 祖父の遺言状を契機に自宅と酒造会社常務の地位を剥奪された男が、財産相続した叔母夫婦を猟銃で殺害。自身の家族4人も殺害して自殺。 42/両毛病院火災 17 入院患者6名が病院から脱出するために放火したものとされる。複数人に懲役6年〜12年の実刑判決が確定。 13/池袋アパート放火事件 6 1975年03-27 家賃免除で生活していた男が、大家に無賃で働かされていた事にむしゃくしゃしてアパートに放火。 39/高知・安芸連続射殺事件 6 統合失調症の病歴のある男が、近隣の住民を猟銃で無差別発砲。裁判では検察が心神耗弱状態であったとして無期懲役を求刑し、裁判所も無期を言い渡した。 43/静岡沼津ビル火災 15 1976年 放火の容疑者が逮捕されたとされているが、詳細な文献は少ない。 43/熊本・義姉一家ら6人殺害事件 6 1977年 妻に出て行かれた男が妻をかくまっていると疑った義姉一家4人を殺害。自らも子供3人を抱え焼身自殺を図り、うち2人を焼死させて自身も死亡。 24/熊野一族7人殺害事件 7 1980年01-31 ノイローゼの男が親族会議の場を斧や猟銃で襲撃。篭城後自殺した。 13/新宿西口バス放火事件 6 路上生活をしていた建設作業員が通行人に腹を立てたため、バスを放火して6人を殺害した。神経衰弱のため無期懲役が確定し、千葉刑務所で首吊り自殺をした。 01/夕張保険金殺人事件 6 1984年 首謀者の暴力団組長夫婦が実行犯(自首が認定され死刑求刑に対し無期懲役判決)に放火を指示して犯行に及んだ。主犯夫婦は死刑判決を受け控訴するも、昭和天皇の崩御による恩赦減刑を期待し自ら取り下げ確定。しかしその期待に反して恩赦は行われず、1997年に戦後初めて夫婦2人ともに対して死刑執行された。 28/長崎屋火災 15 1990年 放火として捜査されたが、既に時効が成立している。 14/横浜・麻雀店放火事件 6 1999年 麻雀店の経営者と店長が喧嘩し、店長が放火したため経営者と客ら6人が死亡し自身も焼死した。 09/宇都宮宝石店放火殺人事件 6 2000年 ギャンブルによる多額の借金を抱え返済に行き詰っていた男が貴金属類を奪い従業員らを焼殺した。 27/附属池田小事件 8 2001年06-08 小学校で発生した刃物による無差別殺傷事件。犯人はその他多くの傷害・致死事件を日常的に起こしていた。 歌舞伎町ビル火災 44 2001年09-01 日本で発生した火災としては戦後5番目の被害であり、多くの死傷者を出した原因は、ビル内の避難通路の確保が不十分であったためとされる。出火原因は放火とみられているが、2022年現在も未確定である。 28/加古川7人殺害事件 7 2004年 近隣に住む親類らに恨みを抱いていた男が親類の2家族7人を殺害し、1人に重傷を負わせた。 13/秋葉原通り魔事件 7 2008年06-08 電子掲示板荒らしに対する抗議の表明として元自動車工場派遣社員が東京・秋葉原の繁華街にトラックで突っ込み、通行人らをナイフで殺傷した。 27/大阪個室ビデオ店放火事件 16 会社をリストラされた男が「生きていくのが嫌になった」として大阪・難波の雑居ビル1階の個室ビデオ店に放火し16人を殺害。2014年に死刑が確定するも、2022年現在再審請求中。 14/川崎市簡易宿泊所火災 11 2015年 報告書において放火であると結論付けられた。 11/熊谷連続殺人事件 6 ペルー史上最悪の大量殺人鬼を兄に持つペルー人の男が熊谷市内の住宅街で次々と住宅に侵入し住民6人を殺害した。 14/相模原障害者施設殺傷事件 19 2016年 知的障害者福祉施設に元施設職員の男が侵入し、入所者19人を刺殺した。 08/日立妻子6人殺害事件 6 2017年 茨城県日立市で父親が妻子6人を殺害し、自宅に放火した。 45/高千穂6人殺害事件 6 2018年 宮崎県高千穂町の民家にて小学生の子供含む一家5人と知人男性の計6人の遺体が発見。犯人の次男は橋から飛び降り自殺。 26/京都アニメーション放火殺人事件 36 2019年 京都府京都市伏見区の京都アニメーション第1スタジオに男が侵入し、ガソリンを撒き放火した。 大阪北新地ビル放火殺人事件 26 2021年 大阪府大阪市北区の堂島北ビルで、男がガソリンを撒いて放火した。容疑者の男も重体で病院に搬送されるが後に死亡した。
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