インタラクティブフィクション
(テキストアドベンチャー から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/20 03:08 UTC 版)
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インタラクティブフィクション(Interactive fiction)は、コンピュータゲームのジャンルの一つで、アドベンチャーゲームのサブジャンルである。または、コンピュータゲーム全般を指す言葉でもある。
ここでは、アドベンチャーゲームの一種としてのインタラクティブフィクションについて解説する。
概要
インタラクティブフィクションとは、テキストによる出力に対してプレイヤーがテキストによって行動を入力するキャラクタユーザインタフェースのゲームであり、「テキストアドベンチャー」とも呼ばれる(単に、文章を読み進めるゲームを「テキストアドベンチャー」と呼ぶことがある[1][2])。
出力は小説のような文章が表示されるが、特に初期の入力は限定的で、「get key」や「go west」などの単純な命令でプレイヤーの動作を指示していた。
日本語は解析の困難さがあるため、日本で作られたゲームでも、入力は英語であったり、カタカナのみであることもある。
歴史
1975年頃に開発された『コロッサル・ケーブ・アドベンチャー』から、1977年の『ゾーク』にかけては、アドベンチャーゲーム=インタラクティブフィクションであった。
その後、アドベンチャーゲームは画像や音楽・音声を付加していく一方、米国では『ゾーク』を開発したInfocom社を中心としてテキストのみのインタラクティブフィクションも残った。
日本では、1982年の『表参道アドベンチャー』(アスキー)など、いくつかのテキストアドベンチャーが発表されたが、当時のコンピュータの能力では、日本語の入力・表示・解析の困難さなどがあって根付かなかった。
英語圏では、InformやTADSなど、インタラクティブフィクションを実行するゲームエンジンが作成され、システムを制作しなくてもシナリオファイルの記述によってゲームを製作できるようになった。
画像を取り入れず文字(キャラクタ)のみで表現するゲームとして、『ローグ』のようなRPGや、マルチユーザーダンジョンのような多人数プレイのオンラインゲームに派生していった。
以上のように、アドベンチャーゲームやRPGの前身としての役割も果たしたが、文字のみ(テキストオンリー)のゲームとして継続しているジャンルでもある。
脚注
- ^ “テキストアドベンチャーの魅力はどこにある?同ジャンルを500本所持する筆者が考えてみた”. iNSIDE. イード (2019年5月4日). 2019年12月9日閲覧。
- ^ “テキストアドベンチャーゲームであそぶ”. 任天堂. 2019年12月9日閲覧。
関連書籍
- 畑中佳樹 『電子小説批評序説』 株式会社ビー・エヌ・エヌ、1987年 ISBN 4-89369-033-7
関連項目
テキストアドベンチャー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 23:48 UTC 版)
「アドベンチャーゲーム」の記事における「テキストアドベンチャー」の解説
コンピュータゲームとしてのアドベンチャーゲームの始祖は『コロッサル・ケーブ・アドベンチャー』で、1975年頃から米国の研究機関ネットワーク上で広まった。これは洞窟探検を題材に作成したゲームで、最初に想定されていたプレイヤーは開発者の娘だった。本作は単に "Adventure" 、または端末に入力するコマンド文字列に由来する "ADVENT" とも呼ばれ、これが「アドベンチャーゲーム」というジャンル名の由来となる。 その後、同様のシステムと世界観を持ったゲームとして『Dungeon』が開発された(同時期に同名で複数開発されている。詳細は『ダンジョン』 および『ゾーク』の記事を参照)。 これら2つの作品は、画面に表示されるメッセージを頼りに、簡単な英語でコマンドを打ち込むもので、画像を伴わず文字だけで進行する。このような形式は、後にテキストアドベンチャーと呼ばれることになる[要出典]。また、両作品には、研究機関に属する研究者や大学院生が、その余暇に業務用コンピュータで開発したところにも特徴がある。当時、コンピュータに触れることは一部の人間の特権であり、それを自由に使えゲームさえもできる、というような立場にある人間は極めて限られていたためである。 米国でApple Computerやコモドール等の家庭向けコンピュータ、いわゆるパソコンが発売されると、上記『アドベンチャー』『Dungeon』と同様のゲームが遊ばれるようになった。『アドベンチャー』には1980~81年にマイクロソフトが出したものがある。『Dungeon』の名で開発されたゲームのひとつが『ゾーク』とタイトルを改め商品化され、Apple II上で広くプレイされた。アドベンチャーゲーム市場が認知されると、企業が商品としてテキストアドベンチャーを開発するようになった。当時の主要メーカーとしてインフォコムが挙げられる。インフォコムのアドベンチャーゲームのパッケージには、ゲーム中に出てくるアイテムの実物(レシートの切れ端、マッチ、名刺、雑誌など)が同封されており、文字だけのゲーム世界に彩りを添える工夫がなされていた。 アドベンチャーゲームは、リアルタイム処理など高度なプログラミングを要するアクションゲームに比べて開発が容易であり、限られたハードウェアでもアイディア勝負に持ち込みやすい市場であった。初期のコンピュータゲーム市場でアドベンチャーが受け入れられ、数多くの製品がリリースされたのにはそうした事情もあった。ただし、プレイヤーが入力したコマンドを適切に処理するには相応の技術が必要であった。前述のインフォコム製品では、(当時としては)かなり高度な文法解析ルーチンが実装されており、look mailboxのように前置詞を省いた表現(いわゆるアドベンチャー英語)は受け付けてくれなかった。前置詞は実際にゲーム内容に関係しており、例えばlook at mailboxでは郵便受けの外観を、look inside mailboxでは郵便受けの中味を表示するようになっていた。 このようなテキストアドベンチャーゲームは、日本ではほとんど受け入れられなかった。『表参道アドベンチャー』(アスキー)、『暗闇の視点 バニーガール殺人事件』(ハドソン)などいくつかの作品がリリースされたが、パソコン雑誌の編集者が余暇に作ったものが多く、米国のように企業が組織立って開発した例はほとんどない。理由として、この時期の日本のコンピュータにおける日本語処理の問題が挙げられる。当時の家庭用パソコンでは、画面解像度の問題から漢字表示が困難であり、自然な日本語表現が不可能であった。また、日本国外のテキストアドベンチャー作品は、難解な文学的表現や古英語を用いている場合が多かった。 逆にアメリカでは、ゾークをはじめとするインフォコムのテキストアドベンチャーゲームはZ-machineと呼ばれる仮想マシンで開発されていたため、インフォコムが活動を停止した1989年以降も、最新の環境で動作するZ-machineのエミュレータがあればプレイすることができる。更に、Z-machine用のソフトの開発ツール等もユーザーによって独自に整備されたため、21世紀になっても新作が作り続けられている。Z-machineは日本語の表記に必要な2バイト文字の取り扱いに大きな制限があるため日本語へのローカライズは難しく、このムーブメントは日本ではほとんど知られていない。
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