プラットフォーム・ゲームとは? わかりやすく解説

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プラットフォームゲーム

【英】platform game

プラットフォームゲームとは、ビデオゲームジャンル区分のうち、主に左右移動跳躍ジャンプ操作によって足場プラットフォーム)を飛び移り足場からの落下障害物への衝突回避しつつ、目標地点への到達目指す、という種類ゲームのことである。アクションゲーム下位区分位置づけられる。

プラットフォームゲームの代表的な例としては「ドンキーコング」や「マリオブラザーズ」および「スーパーマリオブラザーズ」などを挙げることができる。前2者は固定画面プラットフォームゲームの典型であり、後者横スクロール型のプラットフォームゲームの典型といえる

日本ではプラットフォームゲームという区分一般的には用いられず、より包括的な区分といえるアクションゲーム」として扱われている。

英語ではプラットフォームゲームをより簡素にプラットフォーマー」(platformer)と呼ぶ場合もある。ただしプラットフォーマー文脈によっては「サービス運用土台位置づけられるシステムサービス提供する事業者」という意味でも用いられることもある。


プラットフォーム・ゲーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/11 00:50 UTC 版)

SuperTuxスーパーマリオブラザーズを元にして作られた。

プラットフォーム・ゲーム(英:platform game)は、コンピュータゲームのジャンルの一つ。キャラクタージャンプさせて足場から足場に跳び移ったり、障害物を跳び越えたりして進むゲームをいう。ジャンピングパズル、フリーランニングとも呼ばれる。

プラットフォーマー(英:platformer)と呼ばれることも多いが、これはゲーム業界において、ゲーム機やゲーム配信サービスなどのゲーミングプラットフォームをゲーム開発者サードパーティ)や利用者(ゲーマー)に提供する事業者(ファーストパーティ)の事を指す名称でもあり、紛らわしいので、本項目ではプラットフォーム・ゲームとする。

概要

プレイヤーはキャラクター足場から落ちないように、また、跳び損ねないように、ジャンプをうまくコントロールして遊ぶジャンプアクションゲームである。ジャンプ・ボタンの存在がこのジャンルのゲームの最大の共通点である。ジャンプはで跳ぶことだけでなく、長いワイヤーでぶらさがって進む『リスター・ザ・シューティングスター』や『バイオニックコマンドー』のようなゲームや、ジャンプ台やトランポリンで飛び跳ねる『en:Alpha Waves』のようなゲームも含む。これらのメカニズムは、他ジャンルにおいても一般的にプラットフォーミングと呼ばれる。ジャンプが完全に自動化されたゲーム(例えば、飛び移りジャンプが可能な足場で方向ボタンを押すと自動で向こう側にジャンプし、それ以外の場所では飛び移りジャンプができない「オートジャンプ」システムが搭載された『ゼルダの伝説 時のオカリナ』)は、このジャンルに含まない。

プラットフォーム・ゲームは1980年代初期に横視点でスクロールするゲームとして生まれ、1990年代中頃には3Dゲームとしても作られるようになった。プラットフォーム・ゲームという用語は、文字通り、足場(=プラットフォーム)の上でジャンプすることがゲームプレイに不可欠な要素となるゲームを指す言葉であり、このジャンルの定着に合わせて、遅くとも1983年には使われるようになった[1][2]。他ジャンルの要素と組み合わされることが多く、シューティング要素を持つ『魂斗羅』、アドベンチャー要素を持つ『フラッシュバック』、RPG要素を持つ『メトロイド』といった例がある(マップ探索要素を含むプラットフォーム・ゲームは「メトロイドヴァニア(en:Metroidvania)」(またはメトロヴァニア)とも呼ばれる)。

据え置き型ゲーム機でよく見られるジャンルであるが、アーケードゲーム携帯型ゲームパソコンゲームにも多くの重要な作品がリリースされている。北アメリカ・ヨーロッパ・日本で発展したジャンルである。テーマはマンガ・アニメ調からサイエンス・フィクションファンタジー、メルヘン、子供向けファンシーまで様々である。

一時期、プラットフォーム・ゲームは最も人気のあるジャンルだった。最盛期には据え置き型ゲームの4分の1から3分の1を占めていた[3]。ここまでのシェアを獲得したジャンルは、これ以前もこれ以降も現れていない。2006年にはシェアが極めて小さくなり1998年に15%のシェアだったのに対して2%にまで減っているものの[4]、商業的にはまだ存続できる状況にあり、いくつものゲームが数百万本単位で売れている。2010年以降、ひたすら走り続けて遊ぶ形式のプラットフォーム・ゲームがスマートフォン向けに多数リリースされ、このジャンルが再び人気となっている。

歴史

固定画面

プラットフォーム・ゲームが生まれたのは1980年代初期のことである。当時の技術的な制約により、初期のプラットフォーム・ゲームは固定画面で、たいていは横から見た形式だった。最初のプラットフォーム・ゲームとしては、『en:Space Panic』(1980年、ユニバーサル)が挙げられることがあるが[5]、異論もある。このゲームのプレイヤーは落下することはできるが、ジャンプも、ぶら下がりも、跳ねることもできないので、このジャンルの現代的な定義をほとんど満たしていない。しかしながら、はしごを使ってフロアを登っていくというゲームプレイがこのジャンルに与えた影響は明らかである。このようなゲームプレイは初期のプラットフォーム・ゲームに共通して見られる要素である。同じ年にリリースされた『クレイジークライマー』(1980年、ニチブツ)は、もうひとつの先駆者といえる。こちらは建築物(ビル)を登っていくというコンセプトである。[6][7]

ドンキーコング』(1981年、アーケード、任天堂)は、プレイヤーがジャンプで障害物をかわし、ジャンプで足場を渡ることができる最初のゲームであり、本来の意味で最初のプラットフォーム・ゲームといえる[8][9]。前半2面にはプラットフォーミング要素があまり無いが、後半2面にははっきりと足場をジャンプする場面がある。また、このジャンルの顔ともいえるマリオが、ジャンプマンという名前で初登場している。『ドンキーコング』は当時の多くのゲーム機やコンピュータに移植され、ゲーム業界において任天堂を世界的に重要な位置に押し上げる要因となった。

翌年、続編の『ドンキーコングJR.』がリリースされた。3作目の『ドンキーコング3』はプラットフォーム・ゲームではなかったが、『マリオブラザーズ』がこのジャンルを引き継いだ。『マリオブラザーズ』は2人のプレイヤーによる同時協力プレイを実現し、後の『フェアリーランドストーリー』や『バブルボブル』のような2人協力プレイのプラットフォーム・ゲームを生み出す土台となり、これらのゲームの影響で多数の固定画面プラットフォーム・ゲームが作られた。

1982年のはじめ、スクロール機能が登場する前の過渡期のゲームとして、複数の画面をつなぎ合わせて広いステージを構成するゲームが生まれた。Atari 2600向けにリリースされた『ピットフォール』である。このゲームは、横方向に広がりのあるステージが特徴で、当該ハードで最も売れたゲームの一つとなり、このジャンルにブレイクスルーをもたらした。同じ年にコレコビジョン向けにリリースされた『en:Smurf: Rescue in Gargamel's Castle』は、平坦でない地形と、画面切り替え時のスクロール表示を実現した。『en:Manic Miner』(1983年)と続編の『en:Jet Set Willy』(1984年)は、このスタイルを家庭用コンピュータにもたらした。『en:Wanted: Monty Mole』は1984年に初のベスト・プラットフォーム・ゲームを受賞した[10]。同じ年の後半にen:Epyxからリリースされた『en:Impossible Mission』はステージを探索するという側面を拡張し、『プリンス・オブ・ペルシャ』のようなゲームの土台となった。

主な作品

脚注

  1. ^ Gamespeak: A glossary of gaming terms”. Specusphere. 2007年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年1月23日閲覧。
  2. ^ Crash Software Review, Issue 1. Crash Micro Action Games. ftp://ftp.worldofspectrum.org/pub/sinclair/magazines/Crash/Catalogue-Issue02/04.jpg 2008年6月14日閲覧。. [リンク切れ]
  3. ^ この概算は、特定ハードでリリースされたプラットフォーム・ゲームの数に基づいている。例えば、マスターシステムではvgmuseum.comにリストされた347本のうち113本(32.5%)がプラットフォーム・ゲームである。メガドライブでは1044本中264本(25.2%)がプラットフォーム・ゲームである。
  4. ^ A Detailed Cross-Examination of Yesterday and Today's Best-Selling Platform Games”. en:Gamasutra (2006年8月4日). 2006年11月21日閲覧。
  5. ^ Crawford, Chris (2003). Chris Crawford on Game Design. New Riders. ISBN 0-88134-117-7 
  6. ^ Donkey Kong - Allgame
  7. ^ Crazy Climber - Allgame
  8. ^ Donkey Kong”. Arcade History (2006年11月21日). 2006年11月21日閲覧。
  9. ^ Gaming's most important evolutions”. GamesRadar. p. 3 (2010年10月8日). 2011年4月11日閲覧。
  10. ^ Readers' Awards, Crash, (1984/85), http://www.crashonline.org.uk/12/awards.htm 2012年5月13日閲覧。 

プラットフォーム・ゲーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 14:54 UTC 版)

日本の発明・発見の一覧」の記事における「プラットフォーム・ゲーム」の解説

1980年アーケード向けで発売された「スペース・パニック」は、最初のプラットフォーム・ゲームとして評価されることもある。このゲームは、初期多くのプラットフォーム・ゲームに共通する要素である、異なフロア間のはしごを登ることを中心としたゲームプレイで、このジャンル明らかに影響与えた1981年7月発売任天堂によるアーケードゲームドンキーコング」は、プレイヤー障害物飛び越えたり隙間越えたりすることができる最初ゲームであり、これが最初真のプラットフォーム・ゲームとなった

※この「プラットフォーム・ゲーム」の解説は、「日本の発明・発見の一覧」の解説の一部です。
「プラットフォーム・ゲーム」を含む「日本の発明・発見の一覧」の記事については、「日本の発明・発見の一覧」の概要を参照ください。

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