誤謬 誤謬の概要

誤謬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 01:26 UTC 版)

論証 > 誤謬

注釈

  1. ^ 荒木 (1922) は、「Fallacyの訳語は色々ある、似而非推論、誤謬、謬論、過誤論、論過、謬見、不正論、謬見、相似、虚偽等であってまちまちである、適当な訳語に苦んでいるように思われる、著者は「曲論」と訳した。」と述べる[1]。この他に、心理学用語等では「錯誤」とも訳されるが、この二字はerrorの訳語にも当てられるので紛らわしく、その点は「誤謬」や単に「誤り」とする訳し方も同じ問題がある。最も早く且つ最も普及した訳語は「虚偽」であり、井上哲次郎編『哲学字彙』(1881年)34ページに掲げられ、以来、文部省『学術用語集 論理学編』(大日本図書、1965年)で「虚偽」に統一され、『哲学事典』(平凡社、1971年)に「虚偽」で、『岩波 哲学・思想事典』(岩波書店、1998年)には「虚偽論」で立項されている。
  2. ^ たとえばパスツールは生物の自然発生説を打ち破ったが、これから「いついかなるときでも無生物から生物は発生しない」とするならばそれは誤りである。地球上のある時期には無生物から生物が発生したからである。またニュートン力学は真理であるといっても、それは量子力学や相対性理論の領域まで真理であるのではない。これらの理論はその適用範囲を超えて用いられるならたちまち誤謬となる[6]
  3. ^ たとえば光は波と粒子の性質を持つとされるが、光は波動であるとすればそれは誤りであり、粒子であるとしても誤りである。両者を折衷しても問題は解決しない[9]

出典

  1. ^ 荒木, 良造『詭弁と其研究』内外出版、東京、1922年https://dl.ndl.go.jp/pid/969196/1/6 
  2. ^ (Grootendorst van Eemeren (1992), p.[要ページ番号]
  3. ^ a b 板倉聖宣 1953, pp. 66–67.
  4. ^ 麻柄啓一 1988.
  5. ^ 板倉聖宣 1953, p. 67.
  6. ^ 板倉聖宣 1953, p. 68.
  7. ^ 板倉聖宣 1953, pp. 69–70.
  8. ^ 板倉聖宣 1953, p. 70.
  9. ^ a b 板倉聖宣 1953, p. 71.


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