中学校 中学校の概要

中学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/02 09:19 UTC 版)

概要

日本の一般的な中学校(写真は佐賀県江北町にある江北中学校)
中学校と桜

日本の教育では、中学校は小学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを目的とする(学校教育法第45条)。ISCED-3レベルに位置づけられる[2]

小学校を卒業した者、または特別支援学校の小学部を修了した者が入学し、修業年限は3年間である。同等学校に中等教育学校の前期課程、特別支援学校の中学部がある。

小学校では、基本的に1人の学級担任教員がほぼ全部の教科を担当するが、中学校では、各教科ごとに専門の教員が担当する教科担任制である。

多くの学校では定期考査があり(定期考査を行わずに単元別の試験などを行う学校もある)、その成績と日常における学習の様子などが進学時の調査書(内申書)に反映される。中学校を卒業した人は、高等学校(高校)・中等教育学校の後期課程・専修学校高等課程(いわゆる高等専修学校)など後期中等教育を行う学校や、5年制の高等教育機関である高等専門学校高専)に入学することが出来る。通例、各学校による入学者選抜に合格することによって各学校から個別に入学が許可される。また、中学校を卒業しなかった人のために、文部科学省による中学校卒業程度認定試験(中認)などが存在する。

私立中学校国立中学校の大部分と、一部の公立中学校(主に中高一貫校)には、入学試験をはじめとする入学者選抜がある(中学受験)。

現在の中学校制度は、1947年昭和22年)4月に開始された。開始時から3学年の生徒が揃ったが、1947年当初、区市町村立中学校で該当学齢児童の就学が義務付けられたのは1年生[注釈 1]のみで、当時、2年生は就学義務のなかった国民学校高等科1年生からの進級者、3年生は国民学校高等科修了者のうちの希望者の編入で、該当学齢児童が義務就学するようになったのは、2年後の1949年である。
この意味で、現在の中学校制度に相当する学校は、旧制(第二次世界大戦前・戦中)の学校制度には存在しなかった。

1947年の開始時点では、校舎・敷地は小学校のもの(特に旧国民学校高等科の教室)をそのまま用いたり、旧青年学校の校舎・校地を転用したりしたことも多かった。また戦災日本本土空襲)を受けた都市の場合は当初は焼け跡で授業が行われ、その後の戦災復興計画の中で校舎・敷地を得た例もある。さらに、軍用地・軍需工場などが転用されたケースや、1948年頃に実施された高校三原則による高校再編で空きになった旧制中等教育学校の校舎・校地を転用したケースも存在した。なお、現在の公立中学校設立にあたり、校舎の建設などに地元の人たちの多大な協力を得た例も多い。
また、これらとは別に、国立師範学校の附属国民学校の高等科や、私立校や国立校で旧制中等教育学校だった学校で、1947年に現行制度の中学校を新たに設置した学校も少なくない。

服装はほとんどの場合、学校指定の制服体操着があり、それを着用して登下校したり学校生活を送る。さらに地域や学校によっては名札を着用するところもある。その制服には、あまりデザイン性や機能性などは求められない。この意味で、同じ義務教育であっても一部の地域や学校でしか制服制度のない小学校や、義務教育でないが、同じく中等教育機関に位置しているが、制服制度を持たない学校も存在し、また存在する場合は制服にデザイン性や機能性などを求める傾向の強い高等学校とは違いがみられる。

年齢・学齢

  • 中学1年生:12歳から13歳
  • 中学2年生:13歳から14歳
  • 中学3年生:14歳から15歳

学校数・生徒数

2020年5月1日時点で学校教育法に基づく中学校は10,142校あり、そのうち、国立69校、公立9,291校、私立782校。在校生は総数3,211,219人男子1,642,951人、女子1,568,268人である[3]

なお、私立学校のうち、構造改革特別区域法による認定を受け、株式会社立の朝日塾中学校岡山県岡山市)が2004年に設置されたが、2011年3月をもって同校は中等教育学校に改組され、発展的廃止された。2011年時点までに、株式会社による中学校が設置された例は、この朝日塾中学校の1校のみである。


  1. ^ 概ね、1934年4月から1935年3月生まれの人が該当する。
  2. ^ 学校教育法施行令 第25条 市町村の教育委員会又は市町村が単独で若しくは他の市町村と共同して設立する公立大学法人の理事長は、当該市町村又は公立大学法人の設置する小学校、中学校又は義務教育学校(第五号の場合にあつては、特別支援学校の小学部及び中学部を含む。)について次に掲げる事由があるときは、その旨を都道府県の教育委員会に届け出なければならない。
    (略)
    五 二部授業を行おうとするとき。
  3. ^ 一方で、昨今は不登校の中学生が振り込め詐欺の受け子に走るケースが現れているものの対策が追いついていない。
  1. ^ a b Lower Secondary Education in Japan (PDF) 国立教育政策研究所(2018年月14日閲覧)
  2. ^ UNESCO (2008年). “Japan ISCED mapping”. 2015年10月31日閲覧。
  3. ^ a b 中学校の学校数、在籍者数、教職員数(昭和23年~)”. 文部科学省. 2021年9月13日閲覧。
  4. ^ a b 「不登校の中学生 夜に学ぶ/夜間中学で受け入れ 香川で始まる」朝日新聞』夕刊2022年8月26日1面(2022年9月1日閲覧)
  5. ^ 福岡市に市立夜間中学が誕生へ 空白地帯に「学びの場」歓迎の声”. 毎日新聞 (2021年9月16日). 2022年9月1日閲覧。
  6. ^ 義務教育修了者が中学校夜間学級への再入学を希望した場合の対応に関する考え方について(通知)27初初企第15号 平成27年7月30日
  7. ^ 夜間中学の設置促進・充実について”. 文部科学省. 2021年9月16日閲覧。
  8. ^ 夜間その他特別な時間において授業を行っている学級数・生徒数及び教員数(公立)”. 統計局. 2021年9月16日閲覧。
  9. ^ a b c d 高浜行人「全国唯一の中学通信課程 守りたい」『朝日新聞』夕刊2021年11月5日付1面(4版)
  10. ^ 学校基本調査 / 令和元年度(速報) 初等中等教育機関、専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 -平成31年3月卒業- 中学校,義務教育学校,高等学校 総括”. 統計局. 2019年8月25日閲覧。
  11. ^ 学校基本調査平成28年度初等中等教育機関・専修学校・各種学校《報告書掲載集計》 卒業後の状況調査中学校 状況別卒業者数
  12. ^ 学校基本調査 平成29年度(速報) 初等中等教育機関、専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 -平成29年3月卒業- 中学校,義務教育学校,高等学校 総括
  13. ^ ISCED mapping - Italy”. UNESCO. 2015年11月13日閲覧。
  14. ^ Italy - European inventory on NQF 2014 (Report). CEDEFOP. (2014). http://www.cedefop.europa.eu/en/publications-and-resources/country-reports/italy-european-inventory-nqf-2014. 
  15. ^ ISCED mapping - France”. UNESCO. 2015年11月13日閲覧。
  16. ^ ISCED 1997 mapping - Poland”. UNESCO. 2015年11月13日閲覧。
  17. ^ ISCED 1997 mapping - Norway”. UNESCO. 2015年11月13日閲覧。
  18. ^ ISCED 2011 mapping - Turkey”. UNESCO. 2015年11月13日閲覧。
  19. ^ ISCED 2011 mapping - Portugal”. UNESCO. 2015年11月13日閲覧。
  20. ^ Portugal - European inventory on NQF 2014 (Report). CEDEFOP. (2014). http://www.cedefop.europa.eu/en/publications-and-resources/country-reports/portugal-european-inventory-nqf-2014. 


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