H-IIAとは? わかりやすく解説

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H-IIA

分類:ロケット


名称:H-IIA
打ち上げ国名機関:日本/宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
開発機関・会社:宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
運用機関会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げ場所:種子島宇宙センター(TNSC)

H-IIAロケットは、日本独自の技術開発した最新鋭ロケットです。21世紀人工衛星打ち上げ宇宙ステーションへの資材搬送などのさまざまなニーズ応えるため、従来H-IIをより高性能にし、信頼性高く低コスト化して開発されました。1994年から開発スタートし2003年12月までに6回の打ち上げが行われました
H-IIAはH-II改良型ですが、ほぼ新設と言えるほど大きな改良加えられました。本体直径4m、高さ53mの円柱形で、標準機体ではその左右に高さ14.9mの改良型固体ロケットブースター(SRB-A)が取り付けられます。本体ロケット第1段第2段衛星などのペイロード入れフェアリング3つの部分分かれてます。第1段ロケットには、H-IILE-7エンジン改良したLE-7Aエンジン使い第2段にはH-IILE-5Aエンジン改良したLE-5Bエンジン使ってます。この標準機体で、高度約36,000kmの静止衛星軌道重さ2tのペイロード(積み荷)を打ち上げることができます。また固体補助ロケット(SSB)を4本取付けると、静止トランスファ軌道への打ち上げ重量を5tに増やせます。
H-IIAは、欧米ロシア肩を並べるに十分なロケットです。今後打ち上げ成功重ねることで宇宙開発発展期待されます。

1.どんな形をして、どんな性能持っているの?
2段式のロケットで、本体直径4m、高さ53mの円柱形重さ289トンです。37.2mの第1段、9.2mの第2段ペイロード入れる12mのフェアリング3つの部分分かれてます。
標準機体では本体左右に高さ14.9mの「改良型固体ロケットブースター(SRB-A)」が取り付けられます。第1段ロケットにはH-IILE-7エンジン改良したLE-7Aエンジン第2段にはLE-5Aエンジン改良したLE-5Bエンジン使われています。この標準機体で、高度約36,000kmの静止衛星軌道重さ2t級のペイロード(積み荷)を打ち上げることができます。また「固体補助ロケット(SSB)」を4本取付けると、静止トランスファ軌道への打ち上げ重量を5tに増やせます。
推力は、第1段110t、固体ロケットブースター2本分460t、第2段14tです。さらに機体の開発期間の短縮コストダウン図られH-II約半分打ち上げ費用85億円が目標とされています。

2.打ち上げ飛行順序はどうなっているの?
まず第1段リフトオフの6秒前に点火しリフトオフ同時に固体ロケットブースター(SRB-A)が点火します。SRB-A100秒間燃焼し105秒で分離されます。打ち上げ後264秒でロケットの高度が100kmを越えるので、衛星カバーしていたフェアリング分離されます。385秒で第1段ロケット燃焼停止し395秒後に分離します。400秒で第2段ロケット第1回点火が行われ、この時から飛行移ります。そして1,494秒後には第2段ロケット第2回点火が行われ、衛星静止軌道投入します。(標準機体の例)


3.どんなものを打ち上げたの?
打ち上げた衛星などは以下のとおりです。(時間はすべて日本時間)

号機打ち上げミッション
試験機1号機2001年8月29日16:00[JST]VEP-2
試験機2号機2002年2月4日11:45[JST]つばさ
VEP-3
DASH
3号機2002年9月10日17:20[JST]こだま
USERS
4号機2002年12月14日10:31[JST]みどりII
ピギーバックペイロード(μ-Lab Sat・WEOSS・Fed Sat)
5号機2003年3月28日10:27[JST]情報収集衛星
6号機2003年11月29日13:33[JST]情報収集衛星2号機
7号機2005年2月26日18:25[JST]ひまわり6号
8号機2006年1月24日10:33[JST]だいち
9号2006年2月18日15:27[JST]ひまわり7号
10号機2006年9月11日13:35[JST]情報収集衛星光学2号機
11号2006年12月18日15:32[JST]きく8号

4.どのくらい成功しているの?
試験機1号機試験機2号機、3号機4号機5号機7号機8号機9号機、10号機11号機の打ち上げ成功してます。
6号機打ち上げでは、ロケットミッション達成する見込みがないとの判断から、指令破壊おこなわれました。

5.この他に、同じシリーズでどんな機種があるの?
日本実用衛星打ち上げ用ロケットとしては、N-I(静止衛星軌道への衛星打ち上げ能力130kg)、N-II(350kg)、H-I(0.5t)、H-II(2t)があります


H-IIAロケット

(H-IIA から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/04 09:26 UTC 版)

H-IIA ロケット(エイチツーエー ロケット)は、宇宙開発事業団 (NASDA) と後継法人の宇宙航空研究開発機構 (JAXA) と三菱重工が開発し三菱重工が製造および打ち上げを行う、人工衛星打ち上げ用液体燃料ロケット使い捨て型ローンチ・ヴィークル。日本の衛星打ち上げの自律性をになうロケットとして基幹ロケットに位置づけられる[3]。成功率は合計で97.91%になっている。JAXA内での表記は「H-IIAロケット」で、発音は「エイチツーエーロケット」であるが、新聞やテレビなどの報道では、「H2Aロケット」または「H-2Aロケット」と表記され、「エイチニーエーロケット」と発音をされる場合が多い[4]2001年から運用開始。




「H-IIAロケット」の続きの解説一覧

H-IIA

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/13 10:17 UTC 版)

MOONLIGHT MILE」の記事における「H-IIA」の解説

実在する日本国産ロケット本作では日本有人型後継機H-III開発失敗しロケット事業からは撤退しているため、このH-IIAは博物館展示品入手再整備したものである。

※この「H-IIA」の解説は、「MOONLIGHT MILE」の解説の一部です。
「H-IIA」を含む「MOONLIGHT MILE」の記事については、「MOONLIGHT MILE」の概要を参照ください。

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