コンシューマ移植版
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「スペースハリアー」の記事における「コンシューマ移植版」の解説
セガを代表するゲームとして後述するパソコンも含めて数多くの機種に移植がなされている。以下に各機種版の特徴を解説。 セガ・マークIII/マスターシステム版(1986年12月21日) ゴールドカートリッジの10作目。当時のゲーム誌『Beep』でも「横スクロールのシューティングになるのではないか」といったデマが飛び交っている旨が記述されるなど移植の難しさを心配されたが、同機初の大容量2メガROMカートリッジの採用、並びに、マークIII版のメインプログラマである中裕司の、動きと表示の精細さを割り切り、BGプレーンにキャラクタを大きく描画するというアイデアによってアーケード版と同じ3Dシューティングとして制作された。 ピクセル単位で重ね合わせ処理が出来ないBGプレーンの仕様上、スプライトのような透過処理や、ドット単位での表示位置指定が出来ないことから、敵キャラクター表示の外周は表示パーツのサイズを縁とした枠がついたような表示になっている。 これらの設計により、動きの滑らかさは犠牲になっているものの、ダイナミックに動く大きなキャラクタと、一定の動作速度が確保された。 裏技で自機の戦闘機への変更・サウンドテスト・難易度の変更も可能になっている。 サウンドはPSG音源のみで、マスターシステムのFM音源には対応していない。 ハリアーのボイスはPSGサンプリングによって再現されているが、ボイス出力時にはサウンドが停止する。 一部のステージでは、敵キャラクターの出現パターンがアーケード版とは異なる。 アーケード版と比較して、地平の3D表現の一部(高低差表現)と背景画像はカットされている。 アーケード版にない要素として、メインタイトル表示時とゲームオーバー時のオリジナルサウンドが追加されている。 オリジナルの最終ボス「HAYA-OH」が登場する。ちなみに「HAYA-OH」の名は当時の社長の中山隼雄に由来する。名前の由来については、当時の@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}ゲーム雑誌『Beep』の記事[要出典]で制作者が「イヤな上司の名前をつけた」と発言している。発売当時のTVCMではアーケード版のBGMを流していた。 2008年10月からWii版バーチャルコンソールにて配信、2019年1月31日14時59分をもって配信終了(既にダウンロード・購入し本体や記録媒体に収録されているものについては、当面はプレイ可能)。 PCエンジン版(1988年12月9日) NECアベニューよりHuCARDで発売。製作は電波新聞社においてFM-7への移植ソフトを多く手がけた紅林俊彦が行った。初めて4メガビットのROM容量が実装されたHuCARDソフトでもある。 アーケード版ではなくX68000版をベースにした移植だがハードの制約上、スコアは画面外に表示され、スプライトの縮小、ボイスにノイズが入るなどの相違点がある。 しかしPCエンジンのCPUの速さを生かした映像の動作(いわゆる「フレームレート」)を実現しており、また敵の出現パターンもほとんどアーケード版に忠実なため、ゲームミュージック以外は(当時としては)高いレベルの移植を実現した。 ファミリーコンピュータ版(1989年1月6日) タカラより発売。アーケード版ではなくセガマークIII版をベースにしており、最終ボスに「HAYA-OH」が登場し、タイトル表示時とゲームオーバー時のオリジナルサウンドも移植されている。 表示の都合上から、全体的にキャラクターが小さく設計されている。ハードウェア、メモリ容量などから、一部のBGMやボスキャラクター、ハリアーのボイスがカットされた。 ゲームギア版(1991年12月28日) マークIII版をベースにした移植ではあるが、ほぼ全ての登場キャラクターの外見や名前が差し替えられている。最終ボスは「HAYA-OH」。全12ステージでパスワードコンティニュー制。 マークIII版には無いハリアーの位置による地平線の上下移動が再現されたが、画面解像度に対してキャラクターサイズが大きく、画面内でプレイヤーが動ける範囲が他機種と比較するとかなり狭いなどの問題もあった。 スーパー32X版(1994年12月3日) メガドライブ用アタッチメントユニット「スーパー32X」(以下「32X」)を装着する事が前提となる「32X専用ソフト」のローンチタイトルとして発売。移植製作は有限会社ゲームのるつぼが担当。 32Xは32ビットアーキテクチャで作られメガドライブ本体よりも大幅にスペックアップされているので、専用ソフトである本作はグラフィックやサウンドがほぼアーケード版と遜色のないレベルで移植、この世代機としてはベストに近い完成度であった。しかしまだフレーム表示が30fp仕様に留まり、画面の上下を少し黒帯で狭める(いわゆる「レターボックス」に近い)仕様にされたりキャラクター影の半透明処理などが省略されるなどの細かな差異はある。 マイコンソフトのアナログジョイパッドXE-1AP、AE1-EXにも非公式ながら対応しており、アーケード版のようなアナログ操作も可能となっていた。 セガサターン版『SEGA AGES VOL.2 スペースハリアー』(1996年7月19日) 32X版に引き続き(有)ゲームのるつぼが移植を担当。セガサターンの周辺機器「アナログスティック」に対応しアナログ操作が可能。同梱版も同時リリースされた。 アーケード版に忠実な移植であるが、キャラクター大量出現時のコマ落ちや効果音などAC版では仕様上存在していたバグをも無くすなど、作品としての完成度をより高めるための手が加えられており、この世代機からオリジナルと同等以上の移植を行おうとする潮流が生まれている。 しかし無限コンティニューが出来ない、エンディング追加なども含め、原典との細かな違いは依然として存在しており、この点で評価が分かれる場合がある[要出典]。 バグとは別にセガサターンの後期版では正常に動作しない不具合があったため、後に出荷した版で修正した。 ドリームキャスト版『シェンムー 一章 横須賀』(1999年12月29日)/『シェンムーII』(2001年9月6日) 本編内のゲームセンターで遊べるミニゲームの一つとして『スペースハリアー』が登場。BGMの音色がアーケード版とは違っている。『シェンムー 一章 横須賀』では画面右下にゲーム中の時間が表示される。移植担当は引き続き(有)ゲームのるつぼ。 ちなみに劇中に使われている筐体は固定式のシットダウンタイプの筐体である。 ドリームキャスト版『鈴木裕ゲームワークス Vol.1』(2001年12月1日)ISBN 4-7572-0889-8 アスペクトより出たゲームクリエイター鈴木裕の自伝。書籍に『ハングオン』、『スペースハリアー』、『アウトラン』、『アフターバーナーII』、『パワードリフト』が収録されたドリームキャスト用ゲームソフトが付いている。『パワードリフト』を除けば『シェンムー』に収録されたものと同一。 プレイステーション2版『セガエイジス2500シリーズ VOL.4 スペースハリアー』(2003年9月25日) オリジナル面やHAYA-OHが登場する。擬似3Dではないフルポリゴンの3Dゲームとしてリメイクされた。オリジナルには無いパワーアップアイテムとして、画面上の敵の一掃やボスキャラに大ダメージを与える「フラッシュボム」や「バリア」、「ロックオンレーザー」が新た登場し、BGMも大幅アレンジされ、シリーズの名物的敵キャラクターだったドムのデザインが版権上の理由から全く別のものに変更されるなどした。 プレイステーション2版『セガエイジス2500シリーズ VOL.20 スペースハリアーII〜スペースハリアーコンプリートコレクション〜』(2005年10月27日) アーケード版『スペースハリアー』、セガ・マークIII版『スペースハリアー』、『スペースハリアー3D』、メガドライブ用『スペースハリアーII』のオリジナル版が全て収録された。基本的にはエミュレーターによる動作であるが、入力遅延を起こさないようにするための調整により、サウンド部分が若干デチューンされている。基板や筐体依存によるバグは一部未再現。隠し要素として、ゲームギア版『スペースハリアー』、ソフトを刺さずにマスターシステムを起動したときの画面、スペースハリアー3Dをステレオグラムでプレイできるオプションまで収録している(公式サイト参照)。移植はエムツー(M2)が担当した。2012年11月21日よりPlayStation 2アーカイブスにて配信開始。 ゲームボーイアドバンス版『セガ アーケードギャラリー』(SEGA ARCADE GALLERY) 海外のみで発売の、セガの体感ゲーム4本(『スペースハリアー』、『アウトラン』、『スーパーハングオン』、『アフターバーナー』)を収録したタイトルに移植されたもの。キャラクターがややこぢんまりした印象だが、色数や画面構成やサウンドなどは高いレベルで移植している。ただ、ステージクリアごとにメインBGMが最初のパートにリピートするなどの差異もあった。 携帯電話アプリ版 セガの公式モバイルサイト「ぷよぷよ!セガ」からダウンロード可能。モバゲーに無料体験版あり(2010年12月24日現在)。 Wii バーチャルコンソールアーケード(2009年3月26日) アーケード版をほぼ完璧に再現。連射機能の標準装備、Wiiの「ヌンチャク」を操縦桿に見立てた操作モードの追加、クラシックコントローラーでの操作時には、アナログとデジタル操作をモードの切り替え無しにシームレスに併用できるなどの要素が追加された。 マークIII版にて述べた通り、2019年1月31日をもって配信終了。 ニンテンドー3DS版『3D スペースハリアー』(セガ アーカイブス、2012年12月26日) アーケード版をベースに、Nintendo3DSの裸眼立体視に対応した移植作(SEGA Mark-III/MasterSystem版『スペースハリアー 3D』とは異なる)。 ローリングタイプのアーケード筐体をプレイした気分を味わえる様に、自キャラの動作に合わせて映像がローテートする「ムービング筐体モード」や、実際の筐体から発せられた機械音を再現する環境音設定も付加された。その他、連射機能、途中セーブ/ロード、リプレイ機能なども備わっている。Wii版と同じくアナログとデジタル操作をモードの切り替え無しにシームレスに併用可能。一定条件を満たすと「HAYA-OH」が出現するなど追加要素もある(アーケードと同じ出現無しモードもある)。敵キャラクターの「ドム」の名称が「VAREL」に変更された事も含め、敵の名称は「タイピング・スペースハリアー」が元となっている。 この移植版は様々なセガのレトロゲームを3DSのダウンロード専売ソフト(DL版)として移植する「セガ3D復刻プロジェクト」の第1弾となり、以後、シリーズ化された。 2014年12月18日に発売された『セガ3D復刻アーカイブス』にも収録されたが、これへ収録される版(パッケージ版)はダウンロード版から更に細かい部分に手を加えたものとなっている(一例として、DL版はHOME画面からゲームを選択する際にローリングタイプ筐体を模した3Dアイコンが上画面に表示されるが、パッケージ版ではオミットされている、本編のキャラ立体表現を微改訂、環境音の追加収録など)。 プレイステーション3版/プレイステーション4版『龍が如く0 誓いの場所 』(2015年3月12日)/『龍が如く6 命の詩。』(2016年12月8日) 本編内のプレイスポットの一つであるゲームセンターで遊べるミニゲームの一つとして『スペースハリアー』が登場。内容はアーケード版の移植となっている。 なお、劇中で使用されている筐体は前述の「シェンムー」と同じくシットダウン筐体となっている。 プレイステーション4版『北斗が如く 』(2018年3月8日) これも前述の『龍が如く0』同様プレイスポットの一つゲームセンターでプレイできるミニゲームの一つとして登場している。ただし本作ではプレイスポットをプレイヤーが発見した当初は筐体が無い。これは作品の世界観を反映したゲームデザインによる仕様である。実際にプレイするには荒野でバギーを走らせて探索し、その上でコンテナを発掘して中の筐体を発見。さらに筐体をゲームセンターに届けるといった幾度の手間をかけなくてはならない。 なお、ゲーム内容も劇中使用筐体も前述の『龍が如く0』と同じものとなっている。 プレイステーション4版『JUDGE EYES:死神の遺言 』(2018年12月13日) 前々述の龍が如くと同じくゲームセンターで遊べるミニゲームとして登場しており、内容も使用筐体も『龍が如く0』のものと同じ。 なお本体ゲームは発売から数か月後に諸般の事情(詳細は当該項目を参照)で4ヶ月ほど販売が停止していた(2019年7月18日に「新価格版」として販売再開)。 Nintendo Switch版『SEGA AGES スペースハリアー』 セガのレトロゲームをNintendo Switchのダウンロード専売ソフト(DL版)として移植する「SEGA AGES」第10弾として配信。 ニンテンドー3DS版の要素を(裸眼立体視以外は)全て収録。 本機種版独自要素として、ネットランキングおよび敵キャラ「コマイヌ」がハリアーを守る味方になってくれる「コマイヌ・バリア・アタック」モードを実装。「コマイヌ」は敵弾以外すべての敵や障害物を防ぐバリアをハリアーに展開してくれるので、プレイヤーは無敵に近い状態となるためゲームの難易度が大幅に下がりイージープレイが可能となる。 このほかオプションに、Switch標準コントローラー「Joy-Con」に実装されているジャイロ操作を用い一個を縦握りすることで、アーケード版筐体の操縦桿風に操作できる「操縦桿モード」も用意されている(Wii版VCにおけるWiiコントローラ-「ヌンチャク」を用いたモードと概ね同様のもの)。 PCエンジン mini収録版『SPACE HARRIER』 PCエンジン系ソフトを約50作品プリインストールした復刻系ゲーム機・PCエンジン miniに、PCエンジン版を収録。
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コンシューマ移植版
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「エンデューロレーサー」の記事における「コンシューマ移植版」の解説
セガ・マークIII版 (1987年5月19日) ※ セガ発売。 『ハングオン』などと同じ後方からの俯瞰による疑似3D表示のアーケード版と異なり、画面構成がバードビューの斜めスクロールに変わっている。全10ステージ。 ゲームシステムも、ダメージ蓄積、残タイム制に変更。ギャップを乗り越えられず転倒、敵車に孕む事によりダメージが蓄積していく。敵車を抜き去る台数に応じてボーナスポイントが得られ、そのポイントで次のステージへのマシン自体のダメージ回復、パワーアップを図りながら進めていく。 操作系のギャップやジャンプ台越え等の解釈である「タイミングよくウィリーすればより高く、遠くへジャンプできる」という点はアーケード版と同様である。曲はメロディラインでのループポイントの短縮等の違いがあるものの、アーケード版YM2201版を参考にされており、タイトル面にネームエントリー曲のコード、ピッチを変更した曲が流れる。 2008年10月21日から2019年1月31日まで、Wiiで展開していたサービス・バーチャルコンソールで配信されていた。 なお、海外のみで販売していたハード向けとして、1987年にAtari ST版とコモドール64版が発売されている。どちらもアクティビジョン製作。色数を削減、キャラクター類を縮小しての3Dビュー移植で、BGMも特有のアレンジが入っている。
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