ゲームクリエイター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/18 06:36 UTC 版)
コンピュータゲーム産業 |
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ゲームクリエイター (game creator) は、ゲームの企画や制作を行う、主にコンピュータゲームの開発者全般の呼称。
一般的にはクリエイター(creator) は、芸術家、作家、楽曲制作者など創作活動に携わる芸術家を示すが、ゲーム分野では企画やプログラミングなどの職も含まれており、特にプロデューサーやディレクター、メインプログラマー・デザイナーなど中心的な役割を果たす開発スタッフに用いられることが多い。和製英語であり、英語ではゲームデベロッパー (game developer) と呼称される[1]。
コンピュータゲーム
最初期には役割が区別されておらず、世界初の家庭用ゲーム機オデッセイの開発者であるラルフ・ベアは企画の立ち上げ、ハードの設計・作成、ソフトの制作、テストプレイ、営業などほぼ全てを個人で行っていた。
ゲーム専用機を開発するハードウェアメーカーがゲームを開発する様になったが、後には提供された開発環境を使用しソフトの制作のみを行うゲーム開発会社が登場した。さらに企画や開発など各分野に特化した会社も存在する。現代でも任天堂のようにハードとソフト両方を開発する会社も残っている。
現在のゲーム制作は分業化されており、大まかに企画職(ゲームデザイナー)[2]と開発職に分かれている。さらに開発職ではアーティスト職(グラフィック、サウンド)と技術職(プログラム)に分けられる[3]。かつてシナリオは企画側が決めていたが、近年ではシナリオライターが参加するゲームもある。シナリオライターに小説家が参入することもあるが、個人で執筆する小説とは異なりチームで作業することからコミュニケーションのスキルも必要とされている[4]。
- 企画
- 開発
- プログラマ
- グラフィック
- 2Dアーティスト
- コンセプトアーティスト
- グラフィックデザイナー(イラストレーター、ドッター)
- テクニカルアーティスト
- UIデザイナー
- エフェクトデザイナー
- サウンド
- サウンドディレクター
- サウンドクリエイター
- サウンドデザイナー
- サウンドプログラマー
- サウンドプランナー
- シナリオライター(プロッター)
- 3DCG
- 3Dモデラー
- リガー
- VFXアーティスト
- エンバイロメントアーティスト
- モーションデザイナー
プロデューサーやディレクターなど企画の中心的な人物がそれまでに所属していた組織から独立することもある。
また近年ではUnityやUnreal Engineなどの高性能ながら無償または安価で利用でき、高度なプログラミング技術を必要とする部分がパッケージ化されているゲームエンジンの普及に加え、商用利用可能なフリー素材の多様化やインターネット上でのクリエイターへの直接発注、個人作品でも配信可能なプラットフォームの登場、といった環境の変化により個人や数名でも本格的なゲームを開発・販売することが可能となっている(インディーゲーム)。
電源を用いないゲーム
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ゲームクリエイターという呼び名は一般的にはコンピュータゲーム(テレビゲーム)の開発者について用いられるが、電源(コンピュータ)を用いないゲーム(ボードゲームやカードゲーム・ゲームブック・テーブルトークRPG及びトレーディングカードゲームなどのアナログゲーム)の作家にも用いられる。
アナログゲームでは機材の制約が少ないことから企画・開発・営業を個人で行う者も多く、クラウス・トイバーは歯科技工士として働く傍ら考案したカタンの開拓者たちが大ヒットし、専業のゲームクリエイターとなった。
ゲームクリエイターをテーマにした作品
ゲームソフト
マンガ
その他
- ノーコン・キッド 〜ぼくらのゲーム史〜 - 主役はゲーム制作ではないがゲーム史が描かれている
参考文献
- “大きな転機を迎えているゲーム業界で、今知っておくべきポイントとは――『逆転裁判5』クリエイターが語るゲーム作りの裏側(1)”. インサイド. イード (2013年9月30日). 2013年10月4日閲覧。
- “「全ての要素には、理由がある」だから面白い!『逆転裁判』を江城氏&山崎氏が語る―『逆転裁判5』クリエイターが語るゲーム作りの裏側(2)”. インサイド. イード (2013年9月30日). 2013年10月4日閲覧。
- “ゲームクリエイターに必要なのは「愛」と「コミュニケーション力」―『逆転裁判5』クリエイターが語るゲーム作りの裏側(3)”. インサイド. イード (2013年9月30日). 2013年10月4日閲覧。
- “ゲーム開発者はコミュニティを通して自分を磨くべき・・・IGDA日本理事・松原健二氏が学生向けに語った基調講演”. インサイド. イード (2014年2月3日). 2014年2月4日閲覧。
脚注
- ^ “インディゲームの創造性とは「実験性」を突き詰めること ゲームクリエイターとは尖った実験的ゲームを作れる人”. ファミ通. エンターブレイン (2014年1月27日). 2014年2月4日閲覧。
- ^ “ゲームデザイナー”. PlatinumGames Inc. Official WebSite. プラチナゲームズ. 2023年9月18日閲覧。
- ^ “新卒採用”. PlatinumGames Inc. Official WebSite. プラチナゲームズ. 2023年9月18日閲覧。
- ^ yoshimune (2023年9月15日). “いまスマホゲームは、かつての「週刊漫画」になっている──現代の最先端テキストメディア「スマホゲームのシナリオ」は、どう作られている? 大手のシナリオディレクターに聞く”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない?. 2023年9月18日閲覧。
関連項目
外部リンク
ゲームクリエイター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 23:33 UTC 版)
その後、仙波はタイトーへ入社、多くのアーケードゲーム開発に携わる。そこでもアニメーター時代の経験が活かされる。 初担当作品である『ダライアスII』では、「核トーチカ」を破壊することによって画面中の敵を一掃することができるスペシャル核攻撃が登場した。これは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』における核の応酬に着想を得たものと推測されるが、後年「やりすぎだった」と反省の言葉を残す。 やがて、自らプロデュースからデザイン・演出までを手がけるガンフロンティア、メタルブラック、ダイノレックスの制作に携わる。これらはプロジェクトガンフロンティア三部作ともユーザーから呼称されている(実際はダイノレックスは関連がなく、関係者で呼称されたのはメタルブラックでのプレゼンテーションから)。それぞれの作品に直接のつながりはなく、それまでのアーケードゲームに見られなかった演出重視のゲームを開発するといった意味合いである。特に、ガンフロンティアとメタルブラックは、シューティングゲームにおいて後続の作品に影響を与えるほど有名である。 一作目の『ガンフロンティア』は、ゲーム本編とは無関係とも思える細かな演出で西部劇風の世界観(麦畑を撫でる風や、映画館)を表現した上、全ての登場兵器のモチーフを銃に統一するという徹底的なこだわりを見せた。美しいグラフィックスが目を引くだけでなく、後に弾幕系シューティングと呼ばれる作品群の先駆けというべき過激な敵攻撃のデザインが施されていた。とはいえ後年の弾幕系シューティングのように極端にプレイヤーを選ぶ作品ではなく、オーソドックスで保守的なゲーム内容だった。 二作目の『メタルブラック』も、グラフィックスやレイアウトだけにとどまらず、人類がほぼ絶滅した地球などの強烈な世界描写(砂漠化した高層街に突き刺さる船舶や地球破壊)によりカルト的な人気を集めた。 『メタルブラック』および『ガンフロンティア』は、タイトー社内でのF3システム製新作ゲームの営業向けプレゼンにおいて、新旧比較のためF2システム製の旧作として展示されていたが、営業担当から新作と勘違いされていた。 話題に上った前二作に比べ、『ダイノレックス』は稼働台数が少なく知名度も低かった。仙波本人のサイトには、北米向けに企画されていたものが急遽日本向けに変更されたと書かれている。 開発現場から退いてからは、開発者の教育や開発機材の管理などを任された後、タイトーを退社する。 余談で仙波は退社する前、置き土産としてダライアスの続編の企画書を残したが、それが後のダライアス外伝になったという。
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